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看護助手は夜勤がある?業務内容や勤務形態、日勤との違いなどを解説

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この記事のまとめ

「看護助手は病院で働いているけど、夜勤があるの?」と気になる方もいるでしょう。看護助手の夜勤の有無は配属先によって異なります。病棟で働く場合、入院患者がいるため、夜勤を担当する可能性が高いでしょう。この記事では、看護助手の夜勤の働き方や配属先、業務内容、スケジュール例を紹介。夜勤のメリットやデメリット、転職を成功させる方法も解説します。看護助手の夜勤について知りたい方は、参考にしてみてください。

看護助手の仕事内容とは?無資格から働ける!やりがいや給料事情もご紹介

看護助手は夜勤がある?

看護助手の夜勤の有無は、病院や配属先によって異なります。病棟勤務の場合は、24時間体制で入院患者に対応する必要があるため、夜勤が発生する可能性が高いでしょう。正社員、パート・アルバイトといった雇用形態に関わらず、夜勤で働ける看護助手を求めている病院は少なくありません。

厚生労働科学研究成果データベースの「資料 図表 看護補助者調査(p.399)」によると、看護助手の約47%が夜勤を行っています。看護助手として働く方の半数程度が、夜勤に対応しているようです。

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看護助手の夜勤の仕事内容

夜勤で看護助手が担当する主な業務は、日勤と同様に、「看護師の補助」と「患者さんのケア」です。深夜の時間帯は、巡回やナースコールの対応が中心となります。
ここでは、病棟で働く看護助手の夜勤の業務内容をご紹介するので、確認してみましょう。

夜間の巡回

患者さんの就寝後は、定期的に病室の巡回を行います。問題なく眠れているか、病室から抜け出していないかなど、患者さんの就寝状態や在室の確認が主な目的です。記録を作成する必要があるため、観察事項があればチェックし、患者さんの容体にも目を配ります。

また、内容次第ではあるものの、ナースコールの対応も看護助手の仕事の一つ。患者さんは病気やケガなどの理由で入院しており、介助の際に注意が必要なため、日勤からの申し送りに留意しつつケアすることが大切です。

巡回中に患者さんの病状が急変したり、病室からいなくなったりといった不測の事態が発生した場合は、看護師や医師に報告して指示を仰ぎます。安心して夜勤業務に当たるためには、日ごろから緊急対応マニュアルを確認し、緊急時に冷静な対応ができるように備えておくと良いでしょう。

体位変換など就寝時のサポート

自力で寝返りを打つのが困難な患者さんがいる場合、就寝中も定期的に体位変換を行います。また、更衣介助や口腔ケア、オムツ交換など、就寝前に行う一連の介助も、夜勤の看護助手の仕事の一環です。

就寝準備が整っていなかったり、心身の状態が不安定だったりすると、患者さんは落ち着いて眠れません。看護助手は、患者さんと直接関わり、安心して眠れるよう支援を行います。

排泄介助や食事介助などの身体介護

排泄介助や食事介助は、日勤だけではなく夜勤でも担当する業務です。1人で食事ができなかったり、トイレに行けなかったりする患者さんの手助けをします

食事の際は、しっかり飲み込めているかを確認しながら介助し、患者さんの食事量を記録。食事介助が終わると、服薬介助や口腔ケアも行うため、安全に配慮しつつ、ある程度効率良く進めなくてはなりません。

排泄介助では、トイレの付き添いや介助、ポータブルトイレへの移乗の介助、オムツ交換などに対応します。患者さんに尿意や便意がない場合や、排泄の訴えができない場合は、看護助手のほうから定期的に介助や声掛けを行う必要があるでしょう。

朝食・夕食の準備

朝食や夕食のタイミングに合わせて、配膳・下膳の準備をします。テーブルの位置を整えたり患者さんの姿勢を整えたりして、食事環境に配慮するのも、看護助手の大切な仕事です。

看護師の補助

看護助手の主な業務の一つとして、看護師の補助があります。看護師の業務負担を軽減できるよう、カルテの整理や事務作業、医療機器の洗浄・片づけなどのサポートを担うのは、看護助手の大切な役割です。

看護助手が夜勤をすると、看護師が医療ケアに専念できたり、スタッフ全体が休憩・仮眠を取りやすくなったりします。看護助手が介護業務や環境整備を行うことが、看護師といった医療職のバックアップにつながるでしょう。

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配属先による看護助手の夜勤業務の違い

ここでは、病棟の種類別の夜勤の特徴を解説します。看護助手の夜勤で発生しやすい業務は、配属先の病棟の種類によって異なる傾向にあるので、就職・転職前に確認しておきましょう。

急性期病棟の夜勤の特徴

急性期病棟の夜勤は、患者さんの状態が急激に悪化するなど、イレギュラーな対応が比較的多いという特徴があります。また、救急搬送があったり、緊急入院が決まったりすることも少なくありません。病室の準備や看護師の補助で入院準備に追われ、ほかの業務に対処できなくならないためには、臨機応変なサポートが必要です。

急性期病棟の夜勤は、慣れていないと「忙しくて大変」と、心身への負担を感じる場合があります。一方で、本格的に医療現場に関われたり、患者さんが回復していく様子を見守ることにやりがいを感じられたりするメリットもあります。

認知症病棟の夜勤の特徴

認知症病棟の場合は、不眠症状や徘徊、夜間せん妄など、認知症の症状や行動障がいに対処することが多いようです。患者さんが院内で迷っていたり、今の状況が分からず不安になっていたりするときは、声を掛けて不安を取り除くことが求められます。認知症に関する専門的な知識を身につけることで、患者さんの言動を否定せず、適切なケアを行えるでしょう。

認知症病棟では、患者さんから介護拒否をされるなど、対応に苦慮する場面があるようです。しかし、認知症に対する理解や適切なコミュニケーション方法を磨けば、医療や介護の分野で長期的に活躍できるスキルが身につくメリットもあります。

療養病棟の夜勤の特徴

療養型病棟は、急性期から慢性期に移った患者さんが対象の病棟のため、急性期病棟と比べ、医療行為や緊急対応が少ない傾向にあります。寝たきりの患者さんが比較的多く、ナースコールが少ないのも特徴です。

療養病棟の夜勤は、オムツ交換や口腔ケアなどの身体介護が一通り終わると、深夜帯は時間にゆとりがあることも。とはいえ、少人数の職員で夜間対応をしている以上、日勤より多くの患者さんを担当する必要があり、一定の体力は求められます。

療養病棟は、看護助手として初めて働く方や、患者さん一人ひとりと向き合いながらケアしたい方におすすめの環境です。

看護助手の夜勤のスケジュール例

看護助手の夜勤のスケジュールが気になる方に向けて、業務の流れをご紹介します。なお、下記のスケジュール例は、療養病棟に勤務する2交代制を想定したものです。

時間業務内容
午後4時出勤、日勤からの申し送り
午後6時夕食の配膳・食事介助・下膳、口腔ケア
午後8時休憩、事務作業
午後9時消灯、ナースコール対応
午後11時巡回・見守り、体位変換
午前2時仮眠
午前3時オムツ交換、体位変換、備品整理
午前4時ポータブルトイレの処理・消毒
午前6時起床介助、排泄介助、体調確認(検温)
午前7時朝食の配膳・食事介助・下膳、口腔ケア
午前9時日勤への申し送り、退勤

2交代制の場合は、実労働時間が約16時間なので、過重労働を防ぐために適宜休憩や仮眠の時間を設けているようです。

一日の大まかな流れは決まっているものの、想定外の出来事があればスケジュールは変わります。実際のスケジュールは、配属先の病棟ごとに異なるため、上記は参考程度にご覧ください。

看護助手が夜勤をする場合の働き方

ここでは、看護助手が夜勤をする場合の働き方をご紹介します。夜勤の勤務形態や回数、給料事情などを解説するので、自分の希望する就業条件に合うかチェックしてみてください。

勤務形態

看護助手が夜勤を行う場合は、2交代制や3交代制の勤務形態を取り入れているのが一般的です。入院施設である病棟は、24時間体制で患者さんをケアする必要があるため、夜勤を含むシフトを組んでいます。

16時間勤務の2交代制

2交代制勤務とは、日勤と夜勤の2つに分けた勤務形態のことです。日勤は午前8時~午後5時ごろの勤務で、夜勤は午後4時~午前10時ごろの時間帯に約16時間勤務します。

夜勤がある介護職89人を対象にしたレバウェル介護(旧 きらケア)のアンケートによると、1回の夜勤時間は「16時間」と答えた方が約80%でした(調査時期:2024年3月)。多くの介護職が2交代制で働いており、看護助手が夜勤を行う場合も、16時間程度の勤務になる可能性が高いでしょう。

2交代制の特徴として、夜勤明けの次の日が休みとなる場合が多いようです。長時間労働による体力的な負担がある一方で、出勤する回数が減り、自由に使える時間が増えるというメリットがあります。

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8時間勤務の3交代制

3交代制の勤務では、夜勤・準夜勤・日勤に分かれてシフトを回すのが基本です。夜勤は午後11時~午前8時ごろ、準夜勤は午後3時~午前0時ごろ、日勤は午前7時~午後4時ごろと勤務帯を分け、ローテーションを回して勤務します。

3交代制は勤務時間が8時間程度のため、2交代制と比較して、夜勤1回当たりの体力的な負担は少ないでしょう。しかし、3つのシフトに対応する必要があり、生活リズムを整えるのが難しいため、きついと感じる人もいるようです。

夜勤回数

公益財団法人介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書(p.56)」によると、介護職員の1ヶ月当たりの夜勤回数は,、下記のとおりでした。

夜勤回数1~2回3~4回5~6回7~8回9~10回11回以上
割合5.9%24.6%42.3%12.8%3.7%1.2%

参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書(p.56)」

介護職員の夜勤回数は、「5~6回」が42.3%と最も高い割合と分かります。次いで「3~4回」が24.6%という結果でした。なお、上記は「深夜勤務がある」と回答した48.8%の方の内訳です。「深夜勤務はない」という割合は48.0%のため、夜勤の有無や回数は配属先によって異なるといえます。

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平均給与・夜勤手当

政府統計の総合窓口e-Statの「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」によると、2023年における看護助手の平均月給は、22万2,500円でした。年間賞与等の平均支給額は、51万3,600円。ここから看護助手の平均年収を算出すると、318万3,600円になります。

また、夜勤ありの介護職90人を対象にしたレバウェル介護(旧 きらケア)のアンケートによると、夜勤手当の平均支給額は、1回当たり約7,000円でした(調査時期:2024年3月)。 

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看護助手の夜勤と日勤の違い

看護助手の夜勤と日勤は、業務内容や配置人数が異なります。夜勤の業務は、消灯後に患者さんが眠っているか、体調の急変はないかを確認する巡回を行うのが特徴です。夜間は、診察や処置、入浴介助などを行うことが少ないため、日中よりスタッフの人数が少ない傾向にあります。限られた職員で患者さんに対応する必要があるため、ナースコールが立て続けに鳴ったり、緊急対応が発生したりすると、忙しいと感じるでしょう。

一方の日勤は、診察や検査のために移動介助をしたり、病室の清掃やベッドメイキングなどの環境整備をしたりと、さまざまな身体介護・生活支援を行います。また、検体や薬剤などを運ぶ診療補助や、リハビリの付き添いも業務内容です。

夜勤ありの看護助手求人の例

ここでは、夜勤ありの看護助手の求人例をご紹介します。正社員とパート・アルバイトの求人例をそれぞれ確認してみましょう。

正社員求人の例

看護助手の正社員求人の例は、以下のとおりです。実際の求人は、実務経験や保有資格、勤務する場所(都道府県)などによって異なるので、参考までにご確認ください。

【募集職種】看護助手

【勤務地】東京都

【雇用形態】正社員

【勤務時間】日勤:午前8時30分~午後5時30分/早番:午前7時~午後4時/遅番:午前11時~午後8時/夜勤:午後4時~午前9時(シフト制)

【仕事内容】患者さんのお世話(身体介護など)/看護師の補助/事務作業/医療器具の準備・片づけなど

【給与】月給25万円~(一律夜勤4回含む:1回8,500円)/賞与年2回(2ヶ月分)

【給与の備考】昇給あり 退職金制度あり

【各種手当】通勤手当/資格手当/処遇改善手当/住宅手当

【福利厚生】社会保険完備/駐車場完備

【休日・休暇】完全週休2日制/祝日、年末年始、有給休暇(過去実績:年間休日122日)

【応募条件】無資格可/未経験可/ブランク可

【歓迎要件】介護職員初任者研修/介護福祉士実務者研修/介護福祉士/社会福祉士/介護支援専門員(ケアマネジャー)など

看護助手の正社員求人は、無資格や未経験で応募できる場合もあります。正社員は、福利厚生が充実している傾向にあるため、安定して働けるでしょう。なお、正社員の場合は、夜勤や土日の勤務にも対応する可能性が高いようです。

パート・アルバイト求人の例

看護助手のパート・アルバイトの求人例を以下で紹介するので、一例としてご覧ください。

【募集職種】看護助手

【勤務地】東京都

【雇用形態】アルバイト・パート

【勤務時間】日勤:午前8時~午後4時/早番:午前7時~午後3時/遅番:正午~午後8時/夜勤:午後11時~午前7時(シフト制)/時短可/日勤のみ・夜勤のみ応相談

【仕事内容】患者さんのお世話(身体介護など)/看護師の補助など

【給与】時給1,400円(未経験者)/時給1,700円(有資格者)

【各種手当】通勤手当/夜勤手当(1回6,000円)/処遇改善手当

【福利厚生】社会保険完備(扶養内勤務可)/駐車場完備/副業可/社員登用あり

【休日・休暇】週3日~可/土日祝休み可

【応募条件】無資格可/未経験可/年齢不問/学歴不問

【歓迎要件】介護職員初任者研修/介護福祉士/看護補助スキルがある方

パートやアルバイトは、勤務時間数や出勤数、出勤日・休日を固定するなど、柔軟な働き方に対応してくれる病院が多いでしょう。また、正社員登用に前向きな職場もあるようです。

看護助手が夜勤をするメリット

看護助手が夜勤をすると、夜勤手当がついて給与が上がったり、夜勤前後の日中の時間を自由に使えたりするメリットがあります。看護助手が夜勤をするメリットを、以下で詳しく確認してみましょう。

夜勤手当により給与がアップする

夜勤をすると、夜勤手当がついて給与がアップする可能性があります。午後10時から午前5時までの勤務に対しては、基本給の25%増しの深夜割増賃金を支給することが、労働基準法で規定されています。そのため、日勤と同じ労働時間でも、深夜帯に勤務するだけで給与が確実に増えるでしょう。

ただし、深夜割増賃金の支給方法は、職場によって異なります。夜勤手当として支給する場合や深夜時給に含まれている場合などがあるため、合計の収入が分かるように確認しておきましょう。

日中の時間を活用できる

夜勤がシフトに組み込まれている場合、夜勤や夜勤明けの日は、日中の時間を自由に活用できます。日勤であれば午前8時~午後6時ごろの時間帯に勤務しているため、役所や病院、銀行などに行っても閉庁していたり、営業が終了していたりすることが多いでしょう。しかし、夜勤を行う看護助手は、出勤前や退勤後の時間を有効活用できます。

対応力を磨ける

夜勤中は少人数で業務に当たるため、対応力が身につき、スキルアップにつながるでしょう。夜勤では、日中よりも少人数で患者さんにケアを行う必要があるため、職員一人ひとりが自覚を持って役割を全うする必要があります。自分が担う業務を意識して遂行するなかで、看護助手としての判断力や洞察力が向上するでしょう。

また、患者さんの容体が急変した場合に備え、緊急対応を学ぶこともできます。幅広く知識を身につけることで、今後の仕事に活かすことも可能です。

正社員に登用される可能性が上がる

夜勤に対応できる看護助手の需要は高いため、非正規雇用で働き始める場合も、正社員に登用される可能性があります。病棟は24時間体制なので、夜勤・日勤ともに柔軟に対応できる人材を求める傾向にあり、夜勤を行うことを正社員の条件にしている場合も。アルバイトやパートの看護助手として夜勤をしながら働き続けた場合、正社員登用を打診されることもあるようです。

介護施設の夜勤よりも精神的な負担が小さい

介護施設では介護職がメインになって業務に当たりますが、病院で働く看護助手は主に看護師の指示に従うため、業務に対するプレッシャーは少ないでしょう。特に、緊急対応が必要な場合、医療職がすぐに処置に取りかかれる環境のため、看護助手が率先して対応したり、指揮を執ったりすることはありません。主体的に動くことが介護施設に比べて少ない分、安心して働けるメリットがあるでしょう。

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看護助手が夜勤をするデメリット

就業後にミスマッチを感じないためには、看護助手が夜勤をする場合のデメリットも把握しておくと良いでしょう。夜勤が自分に合った働き方かどうかを総合的に判断できるよう、以下も確認してみてください。

職員が少なく対応する患者さんが多い

夜勤は日勤と比較して、人員配置基準で定める配置人数が少ないため、1人当たりが受け持つ患者さんが多くなります

公益社団法人日本看護協会の「2014年看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査報告書(p.17)」によると、療養病棟における夜勤時の1病棟当たりの勤務者数は下記のとおりです。

配置人数看護助手看護職員
0人5.5%
1人65.4%58.6%
2人27.9%37.7%
3人0.9%2.6%
4人以上0.3%1.2%

参考:公益社団法人日本看護協会「2014年看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインの普及に関する実態調査報告書(p.17)

療養病棟の場合、看護助手の配置人数は「1人」が約65%と最多で、次いで「2人」が約28%でした。看護職員の配置人数は「1人」が約59%と最も多く、「2人」は約38%と2番目に多いことが分かりました。看護助手と看護職員ともに1人体制が半数以上を占めることから、夜勤の職員数は最低限に抑えていると考えられます。

また、一般病棟の場合、夜勤の看護助手の平均配置人数は0.4人、看護職員は2.9人で、看護職員が多く配置されていることが分かりました。一般病棟は患者さんの状態が不安定な場合があるため、看護助手ではなく看護職員を多めに配置している傾向にあるようです。

夜勤は少人数で対応するので、職員一人ひとりの業務負担は大きくなります。限られた人員で日勤より多くの患者さんを担当するには、現場職員で連携を取り、効率良く業務をこなしていくことが肝心です。

体調管理が難しい

夜勤を含む勤務形態で働くと、生活リズムを一定に保てないないため、体調管理が難しいというデメリットもあります。日勤のように常に同じルーティンで過ごすことができず、不眠症状や倦怠感に悩むことも。体調を崩さないためには、起床時間や就寝時間を意識し、可能な限り生活リズムを崩さず過ごすと良いでしょう。また、食事を抜かず、疲労をためないことも大切です。

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看護助手の夜勤に向いている人

看護助手の夜勤に向いている人の特徴として、以下の3つが挙げられます。

  • 看護助手として高収入を目指したい
  • 日中に自由な時間を多く確保したい
  • 夜間に働く体力がある

高収入を得ることが仕事のモチベーションにつながる方は、給与アップを狙える夜勤ありの働き方が向いているでしょう。「子どもの学校行事に参加したい」など家族との予定を考慮したい方や、アクティブな趣味を持つ方が夜勤を行う場合、日中の時間を確保して楽しむことができます。

また、体力に自信がある方も、夜勤ありの働き方が向いている可能性があるでしょう。看護助手として働きたい方は、夜勤ありと日勤のみのどちらの働き方にするか、自身の求める条件と照らし合わせて検討してみてくださいね。

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夜勤ありの看護助手として働く前に確認しておきたいこと

夜勤ありの看護助手として働くなら、職場環境や夜勤実態を確認しておくことが大切です。労働条件が自分の想像と違うと、「こんなはずではなかった…」と不満を感じる可能性があります。

以下で、働く前に確認しておきたいポイントをまとめたので、就業後のミスマッチを防ぐために、あらかじめチェックしておきましょう。

夜勤手当はあるか

夜勤で働くことを検討する理由が「高収入を目指しているからと」いう場合は、夜勤手当が手厚いかどうかを事前に確認しましょう。深夜割増賃金が適用される時間帯は確実に給与が上がりますが、どの程度支給されるのか、別途手当がつくのかどうかは、病院によって異なります。

「夜勤で働いたのに、想定していたより給与が上がらなかった…」という事態にならないために、求人情報を確認したり、採用担当者にあらかじめ尋ねたりしておきましょう。

夜勤の職員は何人か

支障なく業務に当たるためには、夜勤の配置人数は知っておきたいポイントです。患者さんの人数に合った職員数が配置されていれば、気持ちにゆとりを持って日々の仕事ができます。特に、夜勤に初めて挑戦する方は、相談体制を含め、事前に詳細を確認しておきましょう。

残業はあるか

夜勤の体力的な負担が気になる場合、残業の有無や回数、平均残業時間を把握しておくことも大切です。たとえば、急性期病棟の場合、患者さんの容体が急変したり、救急搬送があったりすると、勤務時間内に退勤できないことも考えられます。勤務形態が2交代制であれば、16時間という長時間労働に加えて残業をする可能性も。過重労働が危惧されるため、無理なく働けるかどうかも必ずチェックしてください。

休憩や仮眠はしっかり取れる環境か

夜勤がある勤務形態で働く場合は、休憩や仮眠が十分に取れる環境か確認しておきましょう。仮眠室の有無もチェックポイントです。労働基準法により、8時間を超える勤務には、1時間以上の休憩時間を設けることが定められています。

夜勤をする介護職87人を対象に、レバウェル介護(旧 きらケア)が2024年3月に行ったアンケートによると、夜勤中の休憩取得状況は「しっかり取れる」が約39%と最多でした。次いで「取れるが少し少なくなる」が約30%となっています。介護職の半数以上は、夜勤中にある程度は休めているようです。

しかし、緊急対応が必要だったり、患者さんからの呼び出しが立て込んだりした場合、まとまった休憩が取れないこともあるでしょう。集中力や作業効率の低下を招かず、安全に患者さんのケアを行うために、休憩を取れる環境があるかどうか確認しておきましょう。

看護助手が転職を成功させる方法

最後に、看護助手として希望する働き方を実現させる方法をご紹介します。転職活動を上手に進めるためのポイントもまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

正社員だけではなくパートや派遣の求人も視野に入れる

ゆずれない希望条件がある場合は、非正規雇用の働き方も選択肢に入れてみることをおすすめします

「夜勤で働くことも検討したいけど、いきなり長時間働くのは不安」という場合、週5日・8時間勤務を求められることが多い正社員として勤務するのは難しいでしょう。しかし、パートなどの非正規雇用であれば、1日5時間未満の短時間勤務を可とする求人もあるため、希望の条件で勤務できる可能性があります。また、夜勤が合わないと判断し、日勤のみで働きたいと思った場合も、非正規雇用であれば相談しやすいでしょう。

正社員として雇用されたとしても、労働条件に無理があれば長続きしにくいため、パートや派遣の求人も含め、幅広い選択肢から検討してみてください。

▶日勤のみの求人一覧はこちら

夜勤の有無などの労働条件を確認する

就職後のミスマッチを防ぐために、夜勤の有無や夜勤回数、夜勤手当などの労働条件は必ず確認しましょう。たとえば、「夜勤で働いて日勤より高い給与を目指したい」という理由で求人に応募する場合、実際の給与をしっかりと確認しておくことで、条件に納得して働けます。

Webサイトなどの求人情報は、労働条件と必ずしも一致しないため、詳細を採用担当者に問い合わせると安心です。看護助手として長期的に働くためには、労働条件も忘れず確認してみてください。

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転職エージェントを活用する

幅広い選択肢から転職を検討したいという方には、転職エージェントの利用がおすすめです。特に、介護・医療業界に特化した転職エージェントは、業界知識が豊富なため、職場の雰囲気や配置人数など、気になる求人の詳細な情報をリサーチできます。求人情報以外に、キャリア相談や履歴書の作成、面接対策などのサポートもあるので、あまり時間を確保できない場合も、効率良く転職活動を進められるでしょう。

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 看護助手の夜勤に関してよくある質問

ここでは、看護助手の夜勤に関するよくある質問を紹介します。雇用形態による業務内容の違いや、仕事の大変な部分が気になる方は、チェックしてみてください。

看護助手の夜勤バイトでは何のお仕事をしますか?

看護助手の夜勤の主な仕事は、看護師の補助と患者さんのケアです。深夜の時間帯は、巡回やナースコールの対応が中心になるでしょう。看護助手の業務内容は、雇用形態による大きな差はなく、夜勤と日勤で共通する部分も多いようです。詳細は、「看護助手の夜勤の仕事内容」をご確認ください。

看護助手の夜勤はきついですか?

配属先の病院、勤務形態、配置人数などにより、夜勤に感じる負担は変わるため、一概にきついか楽かは言い切れません。人によっては、2交代制の16時間勤務を体力的に厳しいと感じたり、3交代制の複数シフトに慣れることをきついと感じたりする場合があるようです。そのため、自分の体力や体調を考慮したうえで、夜勤を行うか検討すると良いでしょう。また、アルバイト・パートとして、勤務日数・時間を抑えて夜勤にも対応し、試してみる方法も。業務内容や勤務形態が自分に合っているか、きつさを感じないかどうかの判断に役立つでしょう。
看護助手が夜勤をするデメリットは、「看護助手が夜勤をするデメリット」で解説しているので、あわせてご覧ください。

まとめ

看護助手の夜勤の有無は、職場によって異なります。担当する業務は、夜勤・日勤ともに、「看護師の補助」と「患者さんのケア」が基本です。深夜帯は巡回がメインの業務ですが、配属先の病棟の種類によって、具体的な業務内容や忙しさに違いが生じるでしょう。また、夜勤と日勤では、職員の配置人数や勤務時間が異なります。

看護助手が夜勤をすると、夜勤手当により給与がアップしたり、正社員に登用される可能性が上がったりするメリットがあるでしょう。一方で、少人数で業務を行うことや、体調管理が難しいことを、デメリットに感じる場合もあります。夜勤は、体力に自信がある方や、高給与を狙う方など、目的が明確な人に向いているでしょう。

介護助手の夜勤ありの求人は、正規・非正規ともに、無資格・未経験から応募できるものがあります。看護助手という職種や夜勤という勤務形態が、自分に合っているか確認したい場合は、短時間勤務から始めてみるのもおすすめです。就職の際は、給与だけではなく、業務内容や職員体制、残業の有無などの項目も確認してみましょう。

「看護助手として夜勤ありで働く場合の勤務実態が不安…」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した就職・転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが、夜勤手当や夜間の職員数、残業・仮眠室の有無など、直接確認しにくいことも事前にリサーチします。サービスの利用はすべて無料なので、「どのような求人があるのか気になる」という方も、まずお気軽にお問い合わせください。

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