
この記事のまとめ
- 介護福祉士の仕事内容は、介護業務や利用者さんの相談対応など
- 介護福祉士の役割は、介護職員の教育やサービスの改善を行うこと
- 介護福祉士の1日のスケジュールは、働く介護施設によって異なる
「介護福祉士の仕事内容を具体的に知りたい!」という方もいるでしょう。介護福祉士の仕事内容は、介護業務や相談対応に加え、介護職員のマネジメントや利用者さんの社会活動の支援など、多岐にわたります。この記事では、介護福祉士の仕事内容や職場別の1日のスケジュールをご紹介。介護職員との役割の違いや資格の活かし方、給料事情もまとめたので、「介護福祉士になりたい!」と考えている方はぜひご覧ください。
介護福祉士とは?仕事内容や資格の取得方法、試験概要をわかりやすく解説!介護福祉士とは
介護福祉士は、介護に関する資格のなかで唯一の国家資格です。介護福祉士および社会福祉士法に基づく資格で、介護福祉士国家試験に合格して資格登録をした人のみが「介護福祉士」を名乗れます。介護福祉士を取得すれば、介護に関する専門的な知識や高度な技術があることを証明できるでしょう。
出典
厚生労働省「社会福祉士及び介護福祉士法」(2024年5月8日)
今の職場に満足していますか?
介護福祉士の主な仕事内容
介護福祉士の仕事内容は、身体介護や生活援助といった介護業務や、介護サービスを利用している方の相談対応、ご家族への助言などです。介護福祉士は、専門的な知識やスキルを活かして幅広い業務をこなします。介護福祉士の仕事内容を以下にまとめたので、ぜひご覧ください。
身体介護
身体介護とは、利用者さんの身体に直接触れて行うケアのことです。具体的には、食事介助や入浴介助、排泄介助、移乗介助、体位変換などを指します。生活に欠かせない食事や入浴といった動作を安全に行えるように支援するのが、介護福祉士の仕事です。
身体介護には、「自立支援のための見守り的援助」も含まれます。自立支援のための見守り的援助は、利用者さんが日常生活に関する動作を自力で行えるように、介護職員が見守りや声かけを行う支援です。介護福祉士には、利用者さんが自身の残存能力を活かして生活できるよう、自立支援の視点でサポートを行うスキルが求められます。
生活援助
生活援助とは、掃除や洗濯、調理、買い物など、日常生活の支援を行う介護サービスです。利用者さんが自分でできない家事を手伝い、生活をサポートします。家事や身の回りのお世話に加えて、安否確認や健康チェックも行い、利用者さんの状態を把握するのも、介護福祉士の仕事です。
レクリエーションの企画・実施
施設で働く介護福祉士は、レクリエーションの企画・運営を行うこともあるでしょう。レクリエーションとは、工作や体操、クイズといった活動のこと。利用者さん同士の交流や気分転換、リハビリを目的としています。
レクリエーションは、利用者さんの生活の質の維持・向上に繋がる大事な活動です。介護福祉士が有する、高齢者の身体機能や認知機能に関する知識を活かせる仕事でもあります。
利用者さんの相談対応
利用者さんからの、介護サービスや介護保険に関する相談に対応するのも、介護福祉士の仕事です。介護福祉士は、利用者さんと直接関わる機会が多く、困りごとを話しやすい相手でもあります。利用者さんの相談に乗り、悩みを解消できるよう、ご家族やほかの職種と連携を図ることが必要です。
利用者さんの社会活動の支援
介護福祉士は、利用者さんの社会活動の支援も行います。介護が必要な利用者さんは、自由に活動できないことが原因で、社会から孤立してしまうこともあるでしょう。
介護福祉士の仕事は、利用者さんが地域社会に参加できるように支援することです。地域のコミュニティと連携して、利用者さんが豊かな社会活動を行えるようサポートします。
利用者さんのご家族への助言
利用者さんのご家族に必要な助言を行うのも、介護福祉士の仕事です。利用者さんのご家族は、介護保険・サービス利用の手続きに加え、自宅で利用者さんの介護を担っている場合もあるでしょう。しかし、ご家族は、介護保険制度や正しい介助方法に詳しくないことも。介護福祉士は、相談対応やアドバイスを行い、ご家族の介護負担を軽減します。
利用者さんの死に直面したご家族の精神的なケア
介護福祉士は、利用者さんが亡くなったときにご家族に寄り添い、精神的なケアを行うこともあります。死別のショックを受ける人に対するケアを「グリーフケア」といい、介護福祉士が行う看取りケアの一環です。介護福祉士は、利用者さんのご家族だけではなく、介護職員に対するグリーフケアも行います。
介護職員のマネジメント
介護福祉士は、介護職員チームをまとめるリーダーの役割を担います。リーダーとしての主な仕事内容は、新人の教育や仕事に悩む介護職員の相談対応、仕事の分担といったマネジメントです。また、シフト調整や業務効率化のための改善など、介護事業所の運営にも幅広く関わります。チームをまとめるには、年齢や経験を問わず、業務や職場環境についてスタッフと話し合うことが大切です。
介護福祉士と介護職員の役割の違い
介護福祉士も介護職員も、利用者さんに介護サービスを提供する点は共通です。しかし、介護福祉士はほかの介護職員よりも専門的なスキルを有しているため、事業所全体で質の高い介護を行えるよう、リーダーシップを発揮することが求められます。介護福祉士の担う役割を、以下で確認してみましょう。
利用者さんに個別な介護サービスを提供する
介護福祉士は、利用者さんごとに生活のニーズを把握して、必要な介護サービスを提供します。そのためには、身体介護に加えて、精神面のケアや社会活動への支援を行うこともあるでしょう。前述のとおり、介護の専門家として利用者さんやご家族に助言をするのも仕事内容の一つです。また、より良い介護サービスの提供に繋げるために、ほかの介護従事者や医療職との情報共有・意見交換など、多職種と連携することも多いでしょう。
利用者さんが自立した生活を送れるように支援する
利用者さんが自立して生活できるように支援するのも、介護福祉士の役割です。介護予防からリハビリテーション、看取りまで、利用者さんの状態に対応した介護サービスを提供します。利用者さんが望む生活を実現するには、しっかりとニーズを汲み取る力が必要です。
教育やタスク管理を行いチームをマネジメントする
介護福祉士は、介護職員のマネジメントを行います。介護業務に加えて、新人教育や業務の管理を任されることもあるようです。利用者さんにより良い介護サービスを提供するために、介護職員への研修を実施することもあるでしょう。介護福祉士の専門的な知識・スキルを教えることで、職員が根拠に基づいた介護を実践できます。
リーダーとして介護サービスを評価・改善する
利用者さんのケアに過不足がないかを確認して、サービスを改善するのも介護福祉士の役割です。介護福祉士は、責任者が作成する個別介護計画書に沿ってサービスを提供できているかチェックします。十分なケアを提供できていない場合や、必要以上のケアをしている場合は、サービスの見直しが必要です。介護福祉士は、個別援助計画書を作成する責任者と話し合い、サービスの改善を行います。
出典
公益社団法人日本介護福祉士会「介護福祉士の役割」(2024年5月8日)
▼関連記事
介護福祉士と介護士の違いを解説!仕事内容や必要な資格、給料を徹底比較
介護福祉士の働く職場
社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士就労状況結果報告書(p.46)」によると、福祉・介護・医療の分野で就労している介護福祉士は76.3%です。なかでも、高齢者福祉関係の施設で働く介護福祉士が最も多く、81.8%でした。
介護福祉士の職場は、特別養護老人ホームが最多の14.6%、次いで訪問介護事業所が13.5%、デイサービスが10.2%となっています。
出典
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「[資格登録]令和2年度就労状況調査結果」(2024年5月8日)
▼関連記事
介護福祉士の働く場所は?現場以外の就職先を含めて解説
【介護施設別】介護福祉士の具体的な仕事内容
介護福祉士の仕事は、働く介護施設の種類や方針によって異なります。介護福祉士が多く働く職場の仕事内容と1日のスケジュールをまとめたので、気になる施設をチェックしてみましょう。
特別養護老人ホームで働く介護福祉士の仕事内容
特別養護老人ホーム(特養)の利用者さんは、主に要介護3以上の認定を受けている高齢者です。介護の必要性が高い利用者さんが入居する特別養護老人ホームでは、身体介護や認知症の方の対応をすることが多いでしょう。
特別養護老人ホームの介護福祉士の1日のスケジュール
入居型の施設は24時間体制で利用者さんにサービスを提供するため、夜間も介護職員が常駐して利用者さんのケアを行っています。ここでは、特別養護老人ホームで働く介護福祉士の日勤のスケジュールをまとめました。
時間 | 仕事内容 |
午前9時 | 出勤、夜勤スタッフからの申し送り |
午前10時 | 入浴介助、排泄介助など |
午前11時 | シーツ交換、掃除 |
正午 | 昼食の準備、食事介助口腔ケア、服薬介助 |
午後1時 | 休憩 |
午後2時 | 利用者さんの見守り、書類作成 |
午後3時 | おやつの準備、必要に応じて食事介助 |
午後4時 | レクリエーションの実施 |
午後5時 | 夜勤スタッフへの申し送り、記録業務 |
午後6時 | 退勤 |
特別養護老人ホームでは、職員のシフトが日勤と夜勤に分かれているため、出勤時と退勤前の申し送りが大切です。夜勤は、午後4時~翌午前10時(休憩2時間)といったシフトが一般的。日勤が早番や遅番に分かれている施設もあります。
社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士就労状況結果報告書(p.47)」によると、特別養護老人ホームで働く介護福祉士のおよそ20%は、ユニットリーダーや主任といった役職に就いているようです。
また、福祉医療機構の「2019年度「特別養護老人ホームの入所状況に関する調査」の結果について(p.2) 」によると、特別養護老人ホームの定員規模は「50人以上79人以下」が 40.5%、「80人以上99人以下」が 22.8%となっており、8割弱が定員50名以上です。職員数も多いため、介護福祉士はチームマネジメントを求められる傾向にあります。
特別養護老人ホームのリーダー業務について知りたい方は、「特養のユニットリーダーになるための資格とは?詳しい仕事内容もご紹介!」もご覧ください。
出典
独立行政法人福祉医療機構ホームページ「調査・レポート(R1年度)」(2024年5月8日)
デイサービスで働く介護福祉士の仕事内容
デイサービスは、自宅で生活する利用者さんが日中に通う介護施設です。入浴や食事のサポート、レクリエーションなどの介護サービスを提供します。デイサービスは、利用者さんの社会参加や身体機能・認知機能の維持、ご家族の負担軽減といった役割がある施設です。
デイサービスの介護福祉士の1日のスケジュール
ここでは、デイサービスで働く介護福祉士の1日の流れをまとめました。
時間 | 仕事内容 |
午前9時 | 出勤、利用者さんのお迎え |
午前10時 | 入浴介助 |
午前11時 | 利用者さんの見守り、排泄介助 |
正午 | 昼食の準備、食事介助口腔ケア、服薬介助 |
午後1時 | 休憩 |
午後2時 | レクリエーションの実施 |
午後3時 | おやつの準備、見守り、必要に応じて介助 |
午後5時 | 利用者さんを自宅に送り届ける |
午後5時30分 | 掃除、記録業務 |
午後6時 | 退勤 |
一般的に、デイサービスは車で利用者さんの送迎を行います。そのため、専任のドライバーがいない施設では、介護職員が運転することもあるようです。
デイサービスの利用者さんは、介護の必要性が比較的低い傾向にあります。そのため、レクリエーションに力を入れて、利用者さんが楽しめるような工夫をしている施設も多いでしょう。
デイサービスの介護福祉士は、ご家族との連携も大切です。送迎の時間帯にご家族が不在の場合は、連絡帳や電話でやりとりをすることもあります。
訪問介護事業所で働く介護福祉士の仕事内容
訪問介護事業所は、ホームヘルパーを利用者さんの自宅に派遣し、介護サービスを提供しています。ホームヘルパーの仕事内容は、身体介護や生活援助、通院介助、買い物代行などです。訪問介護事業所で働く介護福祉士は、ホームヘルパーとして介護を行ったり、サービス提供責任者としてサービスの管理をしたりします。
サービス提供責任者の仕事内容は、利用者さんやご家族に介護サービスの内容を説明したり、訪問介護計画書を作成してケアの方向性を決めたりすることです。社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士就労状況結果報告書(p.47)」によると、訪問介護事業所で働く介護福祉士の23.9%は、サービス提供責任者の役職に就いています。サービス提供責任者については、「サービス提供責任者(サ責)とはどんな職種?仕事内容や必要な資格、お給料」で解説しています。
ホームヘルパーの1日のスケジュール
ホームヘルパーは、「認知症を患っていて、家事をするのに声かけや見守りが必要な方」「寝たきりでオムツ交換が必要な方」など、さまざまな状態の利用者さんに対応します。ホームヘルパーとして働く介護福祉士の1日のスケジュール例は以下のとおりです。
時間 | 仕事内容 |
午前8時 | 出勤、利用者さんの情報をチェック |
午前8時30分~9時 | 1件目の援助:トイレ介助、食事介助、口腔ケア |
午前9時~10時 | 2件目の援助:利用者さんと一緒に掃除を行う |
午前10時30分~11時30分 | 3件目の援助:買い物代行、洗濯 |
正午 | 休憩 |
午後1時30分~2時 | 4件目の援助:オムツ交換 |
午後3時~4時 | 5件目の援助:入浴介助 |
ホームヘルパーは、利用者さんの自宅までの距離が長い場合、自動車で移動することが多く、運転免許が必要な場合があります。住宅が密集していたり駐車スペースがなかったりする地域では、電動自転車や自転車で移動することもあるようです。
介護福祉士は、利用者さんが生活で困っていることはないか、過不足なく適切な支援を提供できているかという視点でケアを実施します。また、ホームヘルパーを利用する方は、ご家族と同じ家で生活している方も多いでしょう。介護福祉士は、利用者さんだけではなくご家族の悩みも聞き、介護の方法を助言することもあります。
介護福祉士が介護現場以外でできる仕事
介護福祉士は、介護施設以外の職場でも活躍しています。ここでは、介護福祉士の資格を活かせる、介護職以外の仕事をまとめました。
介護福祉士養成校教員
介護福祉士養成校で、介護職の育成を行う介護福祉士もいます。社会福祉士介護福祉士養成施設指定規則第5条5項によると、介護福祉士養成校の教員の要件は、以下のいずれかを満たすことです。
- 介護福祉士、医師、保健師、助産師、看護師または社会福祉士の資格取得後、5年以上の実務経験を積んでいる
- 大学、大学院、短期大学、または高等専門学校において、教授、准教授、助教または講師として、その担当する教育に関し教授する資格がある
- 学校教育法に基づく専修学校の専門課程の教員として、その担当する教育に関し3年以上の経験を積んでいる
介護福祉士国家資格を取得して、5年以上の実務経験を積むことで、介護福祉士養施設の教員として働けます。なお、担当する分野や職場によっては、このほかの要件が求められることもあるので、事前に確認しておくことが大切です。
出典
e-GOV法令検索「社会福祉士介護福祉士養成施設指定規則(昭和六十二年厚生省令第五十号)」(2024年5月8日)
福祉系高校の教員
福祉系高校とは、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定する、介護福祉士養成教育を行う高等学校を指します。福祉系高校の教員になるには、科目ごとに異なる要件を満たさなくてはいけません。
文部科学省の「福祉系高等学校等の教員要件」によると、「介護福祉基礎」「コミュニケーション技術」「生活支援技術」「介護過程」「介護総合演習又は介護実習」の教員のうち1人は、以下2つの要件のどちらかを満たしていなければいけません。
- 介護福祉士の資格取得後5年以上の実務経験がある
- 介護福祉士の資格を有しており、文部科学大臣及び厚生労働大臣が別に定める基準を満たす研修を修了している、またはこれらに準ずるものとして文部科学大臣がに認められている
介護福祉士の資格を取得後、5年以上実務経験があれば、福祉系高校の教員を目指しやすいでしょう。福祉系高校の教員が担当するカリキュラムは、介護の基本や演習などです。
出典
文部科学省「福祉系高等学校等の教員要件」(2024年5月8日)
介護職員初任者研修の講師
介護職員初任者研修の講師になるには、都道府県が定めた要件を満たすことが必要です。たとえば、東京都では、介護福祉士の資格を保有していることで担当できる科目が多くあります。医学的な内容を学ぶ科目を教えるには、医療に関する資格や教員としての経験がもとめられる場合もあるようです。
出典
東京都福祉局「東京都介護員養成研修の関係規程」(2024年5月8日)
介護福祉士実務者研修の専任教員
介護福祉士実務者研修の教員は、一般教員と専任教員に分かれており、それぞれ要件が異なるようです。厚生労働省の「制度改正の概要(p.9)」によると、介護福祉士実務者研修の専任教員になるには、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 介護福祉士として実務経験を5年以上積む
- 大学等の教授、准教授、助教または講師で、介護に関する科目を教授する資格を有している
- 養成施設、福祉系高校(一般)での教歴3年が以上あり、介護に関する科目を教授する資格を有している
- 福祉系高校(特例)、実務者研修での教歴5が年以上あり、介護に関する科目を教授する資格を有している
実務者研修の教員になるには、上記に加えて、実務者研修教員講習会(50時間)を修了している必要があります。また、介護福祉士実務者研修の「介護過程(III)」と「医療的ケア」を教える一般教員には、追加の要件があるようです。教える科目によって異なる要件が定められているので、目指す場合は注意しましょう。
出典
厚生労働省「介護福祉士養成施設等における「医療的ケアの教育及び実務者研修関係」」(2024年5月8日)
病院・診療所の看護助手
介護福祉士資格を有していると、医療現場で看護助手として働くこともできます。看護助手の主な仕事内容は、看護師のサポートと患者さんの身の回りのお世話です。患者さんの食事介助や入浴介助、移動・移乗介助といった身体介護を行うことも多く、介護福祉士の知識や経験を活かせるでしょう。また、介護福祉士は実地研修を受けることで、喀痰吸引や経管栄養といった医療行為を行えるので、医療現場でも活躍しやすいといえます。
▼関連記事
病院で働く介護職の仕事内容とは?介護施設との違いやスケジュールをご紹介
介護福祉士の資格があれば現場以外の仕事ができる?経験の活かし方を解説!
介護福祉士の給料事情
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」によると、介護職員として働く介護福祉士の平均給与は331,080円でした。介護職員全体の平均給与額は317,540円となっています。これらのデータから、介護職員は介護福祉士の資格を取得することで、給与アップを目指せるといえるでしょう。なお、平均給与額には手当や賞与が含まれています。施設によって細かい給与額は異なるので、参考までにご覧ください。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年5月8日)
▼関連記事
介護福祉士の給料は高い?安い?平均年収や給与アップの方法までご紹介
介護福祉士になる方法
前述したように、介護福祉士国家試験に合格して資格登録を行うと、介護福祉士として働くことが可能です。介護福祉士国家試験を受けるためには、受験資格を満たす必要があります。
介護福祉士の受験資格を得る方法は、「実務経験を積む」「介護福祉士の養成施設を卒業する」「福祉系高校を卒業する」の3つ。社会人が介護福祉士を目指す場合は、実務経験ルートがおすすめです。
介護福祉士国家試験は、「3年以上の実務経験」「介護福祉士実者研修の修了」の2つの条件を満たせば受験できます。
介護福祉士の受験資格については、「介護福祉士の受験資格を得るルートを解説!必要な実務経験や試験概要は?」の記事も参照してください。
▼関連記事
介護福祉士国家試験の合格率は?資格の取得難易度と第36回の結果も解説!
介護福祉士の資格を取得するメリット
介護福祉士を取得するメリットは、労働条件の向上に繋がったり、転職の際に職場の選択肢が増えたりすることです。介護福祉士を目指している方は、資格を取得するとどのようなメリットがあるのか確認してみましょう。
- 資格手当で給与が上がる
- キャリアアップに繋がりやすい
- ブランクができても介護業界に復職しやすい
- 介護の業務範囲が広がる
- 利用者さんの機能改善や回復を近くで感じられる
介護福祉士として5年以上実務経験を積めば、ケアマネジャーや認定介護福祉士へのキャリアアップを目指せます。介護福祉士の資格を取得するメリットについて詳しく知りたい方は、「介護福祉士は転職で有利に働く?資格を持つメリットと取得する方法」の記事をチェックしてください。
介護福祉士の仕事のやりがい
介護福祉士のやりがいは、介護サービスの提供や相談業務を通して、利用者さんの生活を改善できることです。利用者さんやご家族から感謝の言葉をもらったときに、やりがいを感じる介護福祉士も多くいます。
また、教育した介護職員が成長する姿を見られるのも、介護福祉士の仕事の魅力です。介護福祉士は求められる役割が多い傾向にありますが、その分、良い結果に繋がったときに感じられるやりがいも大きいでしょう。
▼関連記事
介護福祉士の大変なこととは?仕事のやりがいや必要なスキルなど
介護福祉士の仕事内容に関するよくある質問
ここでは、介護福祉士の仕事内容に関するよくある質問にお答えします。「介護福祉士の仕事内容についてもっと知りたい!」という方は、ぜひご覧ください。
介護福祉士の仕事内容を分かりやすく教えてください
介護福祉士の仕事内容は、排泄介助・入浴介助といった身体介護や、家事を手伝う生活援助といった介護業務が中心です。また、専門性の高い介護の知識やスキルを活かして、介護職員の教育やチームマネジメントを任されることもあるでしょう。利用者さんやご家族への相談対応、アドバイスを行うこともあります。他の介護職員よりも業務範囲が広いのが特徴です。介護福祉士の仕事内容について詳しく知りたい方は、「介護福祉士の主な仕事内容」をご覧ください。
介護福祉士に将来性はある?
介護福祉士は、将来性が高いといえます。日本では高齢化が進んでおり、介護業界は人手不足の解消が急務です。そのため、介護職の需要は年々増しているといえます。特に、介護資格のなかで唯一の国家資格を持つ介護福祉士は、介護現場に必要不可欠な存在です。介護福祉士は介護業務だけでなく、チームマネジメントや相談対応といった多くの役割を担っています。人材育成にも携わることがあるため、介護福祉士の需要は今後も増していくでしょう。
介護士と介護福祉士の違いは?
介護士は、介護の仕事をする人全般を指します。一方で、介護福祉士を名乗れるのは、介護福祉士国家資格に合格して、資格登録を行った人のみです。介護福祉士は専門性の高い知識やスキルを持っているため、介護職員よりも業務範囲が広い傾向があるでしょう。介護福祉士の仕事内容は、基本的な介護業務に加え、相談対応、介護職員のマネジメントなども含まれます。介護士と介護福祉士の違いは、「介護福祉士と介護職員の役割の違い」で解説しているので、チェックしてみてください。
まとめ
介護福祉士は、介護に関する専門的なスキルを証明する国家資格です。介護福祉士の仕事内容は、介護業務だけではなく、利用者さんの相談対応やご家族への助言、マネジメントも行います。訪問介護事業所のサービス提供責任者や、介護施設の主任・リーダーとして活躍する介護福祉士も多くいるようです。介護福祉士を取得すると、給与アップやキャリアアップに繋がるというメリットがあります。
「介護の仕事をしながら介護福祉士を目指したい!」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。専任のキャリアアドバイザーがあなたのご希望を伺い、ぴったりの転職先をご紹介。資格取得にかかる費用を負担してくれる職場や、研修が充実している職場の求人も多数あります。サービスは無料なので、「環境が整った職場で介護の実務経験を積みたい」という方は、お気軽にご利用ください。
今の職場に満足していますか?