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介護の利用者家族との関わりが不安…現場で使えるコミュニケーション術とは

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この記事のまとめ

利用者さんのご家族との関わりに対し、不安やストレスを感じる介護職員もいるかもしれません。介護職員にとって、利用者さんやそのご家族とのコミュニケーションは、大切な仕事の一つです。コツを知って意識することで、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。この記事では、介護職員におすすめのコミュニケーション術をご紹介します。介護の仕事において、ご家族との関わりが重要な理由も解説するので、ぜひご覧ください。

介護の利用者家族との関わりで困ることはある?

「介護の利用者家族との関わりで困ってしまう」というのはよくある話です。介護職員が悩みを抱える理由と、利用者家族とのコミュニケーションの重要性を解説します。

利用者家族との関わりを負担に感じる理由

介護職員が利用者家族との関わりを負担に感じる理由には、次のようなものがあります。

  • 頻繁にクレームや言いがかりを受ける
  • 家族対応の時間が長く、それ以外の業務を進められない
  • 会話が続かず連携がうまく取れない
  • 情報共有をしても「すべてお任せします」と言われてしまう

利用者さんそれぞれに個性があるように、ご家族の人柄や事情もさまざまです。慣れないうちは、「もう関わりたくない」と苛立ちや大変さを感じることがあるかもしれませんが、介護のプロとして利用者さんのご家族の背景にも注目してみましょう。

▼関連記事
介護職が抱える悩みとは?職場の人間関係などのストレスとそれぞれの対処方法

介護職員との関わりがご家族の支えになることもある

利用者家族との関わりに負担や難しさを感じる介護職員がいる一方で、介護職員との関わりを楽しみにしていたり、心身的な支えにしていたりするご家族もいます

介護職員との関わりがうまくいっていない利用者家族は、「介護のストレスで職員にきつくあたってしまう」「認知症の進行を見ていると不安で仕方がない」という事情を抱えている場合もあるかもしれません。

利用者家族にとって、介護職員は介護の不安や悩みを共有できる心強い存在です。介護の仕事では、利用者さん本人だけでなくご家族との連携も大切なので、あきらめずに良い関わり方を探してみましょう。

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介護の利用者家族とのコミュニケーション方法

ここでは、介護の利用者家族との関わりにお困りの方へ、おすすめのコミュニケーション術をご紹介します。「コミュニケーション自体が苦手」という方も、ぜひ参考にしてみてください。

傾聴力を磨いて聞き上手になる

積極的に話してくれる利用者家族との関わりでは、「聞き上手」になりましょう。「話し上手=会話の上手さ」ではありません。相手の話をきちんと聞いて受け入れること(傾聴力)も、コミュニケーションスキルの一つです。

相手の話を聞くときには、意識的に相手の言葉を繰り返しましょう。言葉を繰り返す際は、話の要点部分(その人の感情が強く表れている部分)を、あえて繰り返してみてください。相手は「自分の気持ちを受け止めてもらえた」「この介護士さんに話をして良かった」と思ってくれるはずです。

傾聴の方法を具体的に知りたい方は、「介護で役立つ傾聴スキルとは。共感を示すコミュニケーションの方法」をあわせてご覧ください。

会話のスピードや相づち、アイコンタクトを意識する

会話のスピードを相手に合わせることや、適度な相づち・アイコンタクトを取ることも、上手なコミュニケーションです。忙しい介護職員がやってしまいがちなのは、利用者家族に対して早口で話してしまったり、結論を急いでしまったりすることです。

利用者さんのご家族のなかには高齢の方もおり、職員の声を聞き取りづらいと感じる場合も。相手のペースに合わせるだけでなく、声の大きさ・トーン、視線、相槌にも注意すると、「この介護士さんとは話しやすい」と感じてもらえるでしょう。

相手の悩みや不満に寄り添って対応する

利用者家族との会話のなかで、介護に悩んでいたり疲れていたりする様子が見られたら、相手に寄り添って対応しましょう。「体調はいかがですか?」「座って話しましょう」など、状況に合わせて言葉を選んでみてください。ご家族側に、介護サービスに対する不満や心配事があるときは、「そんなことがあったのですね」と寄り添う姿勢を見せることで安心してくれる可能性があります。

ただし、介護職員は何でも希望を叶えてあげられるわけではないので、あくまで業務の一環だということは念頭に置き、必要以上に深入りするのは避けましょう。

ご家族だけでなく利用者さん本人とのコミュニケーションにもお悩みの方は、「高齢者とのコミュニケーション方法!相手に寄り添う上手な会話のコツとは」をご参照ください。ご高齢者とのコミュニケーション方法をご紹介しています。

介護の利用者家族との関わりで大切なマナー

利用者家族との関わりがうまくいかない介護職員は、自分のマナー意識を高めてみるのも改善策の一つです。「業務に追われて服装が乱れていた」「自分の家族と話すときのような言葉を使っていた」などの心当たりのある方は、下記を参考に見直してみましょう。

1.介護職員として身だしなみ

利用者さんやそのご家族と接する介護職員の身だしなみは、「清潔感」がキーワードです。伸びた爪やボサボサのヘアスタイル、ヨレヨレの服装では、「だらしのない人」というマイナスの印象を与えてしまうので気をつけましょう。

入浴介助でズボンの裾をまくったままだったり、Tシャツがビショビショに濡れてたりするのは、ありがちなので要注意。汗や香水の匂いがきつくならないように気を配るのもポイントです。

▼関連記事
介護士さんの身だしなみ。髪色やメイク、結婚指輪はどうしてる?

2.ご家族と話す言葉づかい

利用者さんのご家族と話すときは、敬語で話しましょう。当たり前と思うかもしれませんが、利用者さんにつられて無意識のうちに「タメ口」を使ってしまう人もいます。タメ口は一見フレンドリーな印象を与えるものの、気分を害される可能性も。介護職員は、利用者さんやご家族を尊重して敬語で接するのが基本なので、失礼のない言葉づかいを心掛けましょう。

3.会話をする際の姿勢や表情

会話をする際の姿勢や表情にも気を配りましょう。忙しい介護業務の合間に利用者家族と関わらなくてはならないときであっても、表情や仕草に「私は忙しい」と表してはいけません。真顔やソワソワした態度で接すれば、相手もなんとなく不快な気分になるでしょう。笑顔を心掛けるのはもちろん、相手の方を見て会話をする姿勢を整えることが大切です。

4.自己紹介や挨拶は自分から

利用者さんのご家族と会うときは、必ず相手の方を見て自分から挨拶をしましょう。初対面の場合は、「介護職の○○です」のように、簡単な自己紹介をするのも効果的です。
利用者家族にとって、挨拶もしない、名前も知らない人は頼りにくいもの。自分から名乗り、明るい笑顔で挨拶をすることで、「あの職員は話しやすそうだ」という印象を持ってもらいやすいでしょう。

介護の利用者家族との関わりを円滑にするメリット

利用者家族との関わりを円滑にすることは、介護職員側にもメリットがあります。大変なことばかりではないので、少しずつ利用者家族との関わり方の改善を試みるのがおすすめです。

1.情報共有できて連携しやすくなる

利用者さんの様子をご家族と介護職員が共有し合うことで、連携を取りやすくなります。たとえば、介護施設で利用者さんの食事や排泄などのADL(日常生活動作)に改善が見られた場合、共有すれば自宅でご家族が介護をする際に役立てられることも。反対に、利用者さんの心配ごとがあるときに、ご家族から介護職員へ状況を共有してもらえれば、気をつけて見守りやサポートができます

2.信頼関係を築ける

利用者さんのご家族と密にコミュニケーションを取って連携することには、信頼関係を築けるメリットもあります。

介護施設で利用者さんに問題があった場合、職員はすぐにご家族へ連絡しなければなりません。普段から連携を取れていないと、「あの施設はいつも適当に業務を行っているのでは?」と不信感を抱くことにもつながります。「大切な家族を任せられている」という気持ちを持って、利用者家族に安心してもらえるように努めましょう

3.利用者さんに最適な介護サービスを提供できる

利用者家族との関わりが良好だと、普段のやり取りから利用者さんの介護に関わる情報を得られます。「最近思うようにボタンが閉められないみたい」のようなちょっとした話題も、ケアのヒントになるはずです。
介護現場では、利用者さんからの情報だけでは分からないこともあるので、ご家族とうまく関わることで、より良いサービスの提供が可能になるでしょう

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介護の利用者家族とトラブルにならないためのコツ

最後に、介護職が利用者家族とトラブルにならないためのコツを3つご紹介します。

1.専門用語や難しい言葉を避ける

会話をする際は、専門用語や難しい言葉を使わずに、簡潔に伝えましょう。介護サービスを利用しているからといって、利用者家族が介護に関する専門用語を理解しているとは限りません

介護職が現場で当たり前のように使っている言葉は、利用者さんやそのご家族にとって、初めて聞く言葉の可能性があります。誰にでも分かる言葉で、簡潔に分かりやすく伝えるのが、コミュニケーションの基本です。

2.状況別の接遇スキルを身につける

会話が苦手で臨機応変に言葉が出てこない場合は、状況別の接遇スキルを身につけましょう。介護の現場で利用者家族との関わりが多い状況は、「クレーム対応」「電話の応対」「面会や送迎のタイミング」のように、ある程度予測できます

クレーム対応をする際は、「そんなことあり得ません」と即答したり否定したりするのは、基本的にNGです。まずはご家族の話に耳を傾け、「そのようなことがあったんですね。施設長と相談しますので、少々お時間をいただけますか?」と伝えるなど、上手に対処しましょう。

▼関連記事
介護職の接遇マナーとは?重要性とキホンの5原則

3.トラブルが発生したときは先輩や上司に相談する

介護の利用者家族とトラブルになってしまったときは、自分一人で解決しようとせず、先輩の介護職員や上司へ相談してください

介護サービスの特性上、人によって捉え方や感じ方が異なります。利用者さんは、認知症の症状により、事実とは異なる内容を悪気なくご家族に伝えてしまうこともあるようです。介護に関するトラブルやクレームは複雑で、一人ではなかなか解決するのが難しいので、できるだけ早く相談するのがおすすめです。

利用者家族との関わりが不安な介護職によくある質問

ここでは、利用者さんのご家族との関わり方についての疑問に回答します。「コミュニケーションに自信がない…」とお悩みの介護職の方は、ぜひチェックしてみてください。

介護施設におけるご家族との情報共有ってどんな感じ?

利用者さんのご家族への情報共有の方法は、電話や連絡帳、直接お話しするなどがあります。電話やメールで情報共有を行う際は、管理者やケアマネジャーが対応するのが一般的です。通所型の介護施設の場合、連絡帳でご家族とやりとりをする場合もあるでしょう。通所施設の送迎時や、入居施設にご家族が来たときは、管理職だけではなく現場の介護職も直接お話しします。
情報共有を行う際は、利用者さんの様子を簡潔に伝えることを意識しましょう。また、利用者さんやご家族の個人情報の取り扱いには十分に配慮する必要があります。

介護で利用者家族とのコミュニケーションは大切なの?

介護の仕事において、利用者さんのご家族とのコミュニケーションは非常に重要です。ご家族の話を伺うことで、利用者さんの現状や生活歴を知ることができ、ニーズを満たす介護につながることも。また、介護サービスには、ご家族の介護負担を軽減する目的もあります。ご家族は、利用者さんの変化を受け入れるのが難しかったり、介護に心身的・経済的な負担を感じていたりする場合もあるでしょう。介護に関わる職員が、ご家族に寄り添ってコミュニケーションを取るのは、利用者さんのケアをするうえで大切なことです。
ご家族と連携するメリットについては、「介護の利用者家族との関わりを円滑にするメリット」も参考にしてみてください。

まとめ

利用者家族との関わりは、介護職にとって意義のあることです。信頼関係を築いたり適切な介護サービスを提供したりするのに役立つので、コミュニケーションは円滑に進めましょう。

利用者家族とうまく連携が取れないときは、言葉づかいや会話をするときの姿勢、身だしなみといったマナーに気をつけることで、少しずつ改善する可能性があります。ちょっとしたことがきっかけで信頼関係を構築できることもあるので、あきらめずに改善を試みてみましょう。

しかし、介護の仕事をしていると、「どうしても利用者さんやそのご家族と合わない…」と感じることがあるかもしれません。努力してみてもなかなか悩みが解消されないなら、自分に向いている施設へ転職する選択肢もあるでしょう。

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