
この記事のまとめ
- 社会福祉士に仕事がないと思う人は就ける仕事を把握していない可能性がある
- 社会福祉士は介護や医療の分野だけでなく行政機関や教育機関でも働ける
- 社会福祉士の仕事には将来性があり、今後も仕事がなくなることはない
「社会福祉士は仕事がない…」と悩んでいる方はいませんか?このように言われることがあっても、それほど深刻になる必要はありません。実際、社会福祉士は需要の高い職種で、介護系や医療系だけでなく、障がい者福祉施設や行政機関、教育機関にも活躍の場があります。この記事では、社会福祉士が活躍できる職場やキャリアパスについてご紹介。社会福祉士の資格を活かせる職種も紹介していますので、ぜひご覧ください!
社会福祉士は本当に仕事がないの?
「社会福祉士は仕事がない」と言われることがありますが、実際の状況はそれほど深刻ではありません。2025年3月現在、レバウェル介護(旧 きらケア)では、4,469件の社会福祉士の介護求人を取り扱っており、ハローワークでは社会福祉士の資格を活かせる求人が約1万6,000件掲載されているのが現状です。
希望の地域や待遇で求人を検索すると数は絞られるものの、介護や福祉の業界は人手不足が叫ばれているため、「社会福祉士には仕事がまったくない」という状況にはならないと考えられるでしょう。
出典
厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「求人情報検索・一覧」(2025年3月13日)
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アドバイザーに相談する(無料)社会福祉士は仕事がないといわれる理由
社会福祉士は仕事があるにもかかわらず、「社会福祉士は仕事がないからやめとけ」「社会福祉士は仕事がないので、資格を取って後悔した」という声が聞かれます。なぜそのように言われてしまうのか、理由をまとめてみました。
転職に実務経験を問われることがあるから
社会福祉士は転職に実務経験を問われる場合があるため、実務未経験者や経験の浅い人が仕事を探すと、「仕事がない」という事態になることもあるようです。
社会福祉士の職場の中には、即戦力を求めているケースが多くみられます。希望の条件の求人が見つかっても、「実務経験〇年以上」「相談援助のご経験がある方」などの記載があると、条件から外れてしまうという社会福祉士の方もいるでしょう。
満足な年収がもらえない職場もあるから
社会福祉士は、仕事内容や資格の取得難易度に対して「給与が少ない」と感じることもあるでしょう。「満足な給料の職場がない」という意味で「仕事がない」と言われることもあります。
職業情報提供サイト(日本版O-NET)によると、社会福祉士の職種の一つである「福祉ソーシャルワーカー」の2023年の平均年収は、425.8万円でした。
一方、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通して勤務した給与所得者の平均給与は460万円です。社会福祉士の平均年収は全体平均よりも低い傾向にあるため、「専門職なのに給与が低い…」と不満に思う方もいるでしょう。
なお、社会福祉士の給与は、職種や経験年数などによって異なるため、上記は参考程度にお考えください。
出典
職業情報提供サイト(日本版O-NET)「福祉ソーシャルワーカー」(2025年3月13日)
国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」(2025年3月13日)
無資格でも相談支援業務ができるから
社会福祉士の資格を持たない人が「社会福祉士」を名乗って働くことはできませんが、社会福祉士の主な業務である相談支援業務は、無資格でも行えます。
介護施設や医療機関などで、利用者さんやご家族の相談を受けて援助を行う「生活相談員」の要件は、都道府県によっては無資格でも行える場合があるのが特徴です。
たとえば島根県では、社会福祉士や介護福祉士といった資格要件と別に、「社会福祉施設等で3年以上(540日以上)介護業務または相談援助業務に従事した経験を有する者」、兵庫県では「在宅介護支援センターまたは地域支援センターで高齢者の相談業務に2年以上従事したことがある者」という要件があり、一部都道府県では、社会福祉士の資格がなくても、生活相談員となれることが分かります。
このことから、「社会福祉士の資格を持っていても、無資格者に仕事を取られるなら仕事がなくなる」「社会福祉士に限定した仕事がない」という声を上げている人もいるようです。
出典
島根県「生活相談員の資格要件について(通知)」(2025年3月13日)
兵庫県尼崎市「介護老人福祉施設等における生活相談員の資格要件について」(2025年3月13日)
就ける仕事の種類を把握しきれていないから
「社会福祉士は仕事がない」と声を上げている人は、社会福祉士が就ける仕事の種類を把握しきれていない可能性があります。
社会福祉士の仕事として代表的なものは、医療機関や介護施設での相談支援業務です。ほかにも、福祉系の職場や行政機関、教育機関などで相談支援業務を行う社会福祉士もいます。
特に、医療機関や介護施設での相談支援業務を行う職種は「生活相談員」と呼ばれますが、ほかの職場で働く社会福祉士は呼び名が変わることも。社会福祉士の中でも、「生活相談員」のみに絞って仕事を探しているために、「仕事がない」と思っている社会福祉士の方もいるかもしれません。
社会福祉士が仕事のない状況を打破するには?
社会福祉士が仕事のない状況を打破するには、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、仕事がないと感じる社会福祉士の方へ、現状を打破する方法をご紹介します。
実務経験を積む
現在、社会福祉士として仕事に就いている方は、まずは実務経験を3~5年以上積むのがおすすめです。
「もっと良い給料や待遇のところに転職したい!」「新しい職場で新しいスキルを身に付けたい!」と考えていたとしても、実務経験が浅ければ求人の条件に当てはまらず、仕事がない状態に陥る恐れも。最低でも3年間は同じ職場に身を置いて、社会福祉士として基礎を固めるのが無難な選択です。
上位資格を取得して専門性を高める
社会福祉士には、民間団体が主催する上位資格があります。上位資格を取得することで、社会福祉に関してさらに専門性を高められるため、高い専門性が評価されれば、仕事が見つかりやすくなるかもしれません。
公益財団法人日本社会福祉会が認定している、「認定社会福祉士」「認定上級社会福祉士」は、ソーシャルワーカーの職能団体に所属していることや、社会福祉士を取得してから5年以上実務に従事していることなどの要件があります。それぞれ研修受講や試験合格で資格が取得できる仕組みです。
出典
認定社会福祉士認証・認定機構「『認定社会福祉士』『認定上級社会福祉士』を取得するには」(2025年3月13日)
社会福祉士が就ける仕事を把握する
社会福祉士が就ける仕事を改めて把握することで、知らなかった職種や活躍できる職場が分かり、仕事探しの幅が広がるかもしれません。
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「社会福祉士就労状況調査結果(p.9)」によると、2020年度に調査された社会福祉士の分野別就労状況は以下のとおりです。
就労先 | 割合 |
高齢者福祉関係 | 39.3% |
障害者福祉関係 | 17.6% |
児童・母子福祉関係 | 8.2% |
生活保護関係 | 0.7% |
地域福祉関係 | 8.4% |
生活困窮者自立支援関係 | 0.5% |
医療関係 | 15.1% |
学校教育関係 | 1.0% |
就業支援関係 | 0.6% |
司法関係 | 0.4% |
行政機関 | 6.7% |
その他 | 13.9% |
無回答 | 0.1% |
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「社会福祉士就労状況調査結果(p.9)」
社会福祉士の就労先は、高齢者福祉施設や障がい者施設、医療施設が多くみられますが、児童・母子福祉関係や地域福祉関係、行政機関などで活躍している社会福祉士も多くいます。
仕事を探す分野を限定せずに、広く探してみることで、複数の選択肢から仕事を選べるでしょう。
出典
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和2年度就労状況調査結果」(2025年3月13日)
キャリアチェンジや独立も検討してみる
「仕事がない」と感じている社会福祉士は、キャリアチェンジや独立を検討するのも一つの手です。
社会福祉士が別の資格を取得してダブルライセンスになることで、活躍の幅が広がるケースもあります。社会福祉士の資格をもっていると、一部の単位取得が免除になる資格もあるようです。また、社会福祉士として経験や人脈がある方は、独立して社会福祉事業所を立ち上げることもできるでしょう。
社会福祉士が活躍できる職場
前述のとおり、社会福祉士が活躍できる分野や職場は多くあります。公益財団法人社会福祉振興・試験センター「社会福祉士就労状況調査結果(p.9)」を参考に、どのような職場があるのか、分野ごとにみていきましょう。
介護系の職場
社会福祉士が活躍している介護・高齢者福祉系の主な職場は、以下のとおりです。
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
- 介護老人保健施設
- 介護医療院・介護療養型医療施設
- 居宅サービス事業所
- 地域密着型サービス事業所
- 居宅介護支援事業所
- 地域包括支援センター
介護系の職場で働く社会福祉士は、利用者さんやその家族の相談に対応し、適切な支援に繋げる「相談支援業務」が主な仕事です。相談支援業務に就いている社会福祉士は、「生活相談員」や「福祉コーディネーター」と呼ばれることもあります。
介護福祉士をはじめとする介護系の資格とのダブルライセンスで活躍する人もいるようです。
医療系の職場
医療系の職場で働く社会福祉士は、病院や診療所に勤務しています。仕事内容は介護系の職場と似ており、患者さんやその家族の相談に対応する「相談支援業務」が主です。
医療系の職場で相談支援業務に就く社会福祉士は、「医療ソーシャルワーカー(MSW)」と呼ばれることも。医療ソーシャルワーカーは入院中から患者さんや家族からの相談に応じますが、特に退院時は退院後に利用する公的サービスの選定や、退院先の病院・施設との調整などを行う傾向にあります。
障がい者福祉系の職場
社会福祉士が活躍している障がい者福祉系の職場は、以下のとおりです。
- 身体障害者更生相談所
- 知的障害者更生相談所
- 障害者支援施設
- 基幹相談支援センター
- 相談支援事業所
- 就労支援事業所
- 障がい者職業センター
- 障がい者就業・生活支援センター
障がい者福祉施設に勤務する社会福祉士は、障がいのある人が地域社会の中で自立した生活が送れるよう支援しています。障がいのある人が日常生活を送る施設で「生活指導員」として勤務する社会福祉士は、身体介護や生活支援を行いつつ、生活上の相談に対応するのが仕事です。
また、就労支援事業所で働く社会福祉士は、「職業指導員」や「就労支援員」として働くケースが多いようです。障がいのある利用者が就労できるよう、職業訓練や職場探し、就職後の相談対応などでサポートしています。
行政・司法機関、公的機関
行政機関や司法機関、公的機関で働く社会福祉士の主な職場は、以下のとおりです。
- 社会福祉協議会
- 公共職業安定所(ハローワーク)
- 児童相談所
- 乳児院・児童養護施設・母子生活支援施設
- ひきこもり地域支援センター
- 矯正施設(少年院・刑務所)
- 保護観察所
- 更生保護施設
- 地域生活定着支援センター
- 都道府県庁
- 区役所・市町村役場
行政機関や公的機関で働く社会福祉士は、地域住民や施設利用者からの相談対応や福祉サービスに関する対応を行っています。
児童相談所に勤める社会福祉士は「児童福祉司」と呼ばれ、乳幼児や子ども、保護者に支援を行っています。また、矯正施設に勤める社会福祉士は「福祉専門官」と呼ばれ、受刑者の出所や円滑な社会復帰のための必要な調整を行うのが仕事です。
都道府県や市区町村に勤める社会福祉士は、地方公務員となり各庁・役場の福祉課の職員として勤務している例が多く、地域住民からの相談や生活保護に関する業務などを行っています。
出典
法務省「福祉専門官選考採用」(2025年3月13日)
教育機関
教育機関で働く社会福祉士の主な勤務先は、以下のとおりです。
- 保育所
- 小学校
- 中学校
- 高等学校
- 大学・短大
教育機関で働く社会福祉士は、「スクールソーシャルワーカー(SSW)」と呼ばれます。スクールソーシャルワーカーは、不登校やいじめなど、児童・生徒・学生の問題を解決するために、本人や保護者との面談や問題に関する課題分析、連携機関への情報提供などを行うのが仕事です。
出典
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和2年度就労状況調査結果」(2025年3月13日)
社会福祉士のキャリアパス
「社会福祉士としてキャリアを積むにはどのようなルートがあるの?」と疑問に思う方のために、社会福祉士のキャリアパスについてご紹介します。
介護施設の施設長・施設管理者になる
介護業界に携わる社会福祉士のキャリアパスとして、介護施設の施設長・施設管理者になるという選択肢があります。
厚生労働省「施設長の資格要件等」によると、特別養護老人ホームの施設長の資格要件として「社会福祉主事の要件を満たす者」が含まれており、社会福祉士はこの要件に当てはまります。
また、認知症型グループホームの施設管理者になるには、2年以上の認知症介護経験と、認知症対応型サービス事業者管理研修の受講が必要です。有料老人ホームの施設管理者には資格要件がないため、介護・福祉系の資格を持っていて、長年勤務している人が管理者に選ばれる傾向が高いでしょう。
施設長になると、介護分野に特化してより活躍できるだけでなく、役職がつくので給与アップも見込めます。介護施設に勤めている社会福祉士の方は、施設長というキャリアパスもあることを把握しておきましょう。
出典
厚生労働省「施設長の資格要件等」(2025年3月13日)
職業情報提供サイト(日本版O-NET)「施設管理者(介護施設)」(2025年3月13日)
独立して施設や事務所を開業する
社会福祉士のキャリアパスとして、独立・開業するという選択肢もあります。
社会福祉士が開業できる施設や事業所は、介護施設や社会福祉士事務所などです。開業することで、自分の理想に近い施設を作ったり、自分のやりたい分野に特化した事業所を作ったりできます。事業が軌道に乗れば、収入アップも見込めるでしょう。
ただし、独立には社会福祉士としての経験だけでなく、地域の関係機関との繋がりや資金、経営スキルなども必要になります。まずは施設や事業所で経験を積み、ネットワークを構築したり経営について勉強したりといった準備が必要です。
社会福祉士の仕事に将来性はある?
「社会福祉士は仕事がないし、需要がないのでは?」「社会福祉士は仕事がないのに将来性はあるの?」と不安に思う人もいるかもしれません。結論を述べると、社会福祉士は将来性のある職業といえます。
科学やAIが発達しても、医療・福祉サービスを利用する人や相談支援を受けたい人は、いなくならないでしょう。また、相談支援業務は、相談者と家族の希望や相談者を取り巻く環境、利用できるサービスなど、あらゆることを加味してアドバイスや指導、ときには寄り添いを行う必要があり、AIに代わりができない仕事です。
前述のとおり、社会福祉士が活躍できる職場も多いため、この先も引き続き、社会福祉士は需要の高い職種となるでしょう。
社会福祉士が求職時に使えるサポート
「社会福祉士は仕事がないから、求職も大変」と考えている人は、国と自治体が行っている就業促進の一環である「都道府県福祉人材センター」を利用してみるのがおすすめです。
「都道府県福祉人材センター」は各都道府県に1ヶ所ずつ設置されており、福祉人材の無料職業紹介や、福祉就労希望者に対する説明会・講習会などを行っています。
また、民間の求人サイトや転職エージェントを使用するのもおすすめです。レバウェル介護(旧 きらケア)では、社会福祉士向けの求人も取り扱っています。「仕事がない…」とお悩みの方へ、キャリアアドバイザーが求人を提案したり、職探しに関する相談に乗ったりしてサポートしています。すぐに転職を考えていない方も、相談だけの利用でも構いません。登録・利用は無料です。ぜひ、レバウェル介護(旧 きらケア)で希望の社会福祉士の仕事を見つけましょう。
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アドバイザーに相談する(無料)出典
厚生労働省「福祉人材確保対策」(2025年3月13日)
社会福祉士の資格が活かせる職種・資格
「社会福祉士は仕事がないから、キャリアチェンジしたい…」と思っている方は、新たに資格取得を目指そうと考える人もいるでしょう。社会福祉士の資格を持っていることで、受験資格を満たしやすくなったり、ダブルライセンスで活躍の幅が広がったりする資格もあります。
ここでは、資格取得前でも後でも、社会福祉士の資格が活かせる職種・資格を紹介します。
介護福祉士
介護福祉士は、高齢者や障がいのある人への身体介護や生活援助など、専門的な知識やスキルを持った介護ケアのスペシャリストであることを証明できる国家資格です。
社会福祉士養成施設で学んだ経験のある人が介護福祉士を目指す場合、介護福祉士養成施設で1年以上学ぶことで、国家試験の受験資格を得られます。最終的には、国家試験へ合格することで、介護福祉士の資格取得が可能です。
介護系の職場で働く社会福祉士が介護福祉士の資格を取得することで、身体ケアも福祉面からのサポートも両方行えるダブルライセンスで活躍しているケースもみられます。
出典
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「養成施設ルート図」(2025年3月13日)
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精神保健福祉士
精神保健福祉士とは、精神に障がいのある人が地域相談支援を利用しようとするときや社会復帰しようとするときに、相談・助言・指導を行い、日常生活に適応するために必要な訓練を行う職種です。精神保健福祉士を名乗って支援業務を行うには、国家資格が必要となります。
社会福祉士が精神保健福祉士の資格を取得しようとする場合、短期養成施設などで6ヶ月以上学ぶことで、国家試験の受験資格の取得が可能です。また、国家試験受験時には、社会福祉士は試験科目が一部免除されます。
精神保健福祉士も、社会福祉士と同様に相談支援業務が主な役割ですが、支援を行う対象が異なるのが特徴です。精神に障がいがある人へも支援の幅を広げたいという社会福祉士におすすめの資格といえます。
出典
厚生労働省「精神保健福祉士について」(2025年3月13日)
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「受験資格(資格取得ルート図)」(2025年3月13日)
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キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、労働者の職業選択や職業能力の開発・向上に関する相談に対応し、助言や指導を行う専門家のことで、国家資格です。
キャリアコンサルタントの国家資格を取得するには、厚生労働大臣認定の養成講習を140時間受講した後に、国家試験に合格する必要があります。国家試験は学科試験と実技試験に分かれており、実技試験では記述試験とロールプレイを含む面接試験があるのが特徴です。
キャリアコンサルタントになると、学校や一般企業、教育訓練機関や職業紹介機関で活躍できるでしょう。相談業務の中でも、キャリア形成や職業能力開発の分野でより活躍したい社会福祉士の方におすすめの資格です。
出典
厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」(2025年3月13日)
介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護が必要な人に対してアセスメントを行い、必要な介護サービスを選定してケアプランを作成する職種です。要介護者が介護サービスの利用を開始した後も、必要に応じてケアプランの修正を行ったり、定期的にケアプランの更新を行ったりします。
ケアマネジャーとして働くには、「介護支援専門員実務研修受講試験」への合格が必要です。社会福祉士がケアマネ試験を受験しようとする場合、社会福祉士として5年以上かつ900日以上の実務経験があると、受験資格を得られます。
ケアマネジャーは、介護系の職場で働きながらスキルアップしたい社会福祉士の方におすすめの資格です。ケアマネジャーは要介護者や施設職員、関係機関との調整を行う機会や、要介護者やその家族から生活の上での困りごとについて相談を受ける機会もあるため、社会福祉士としてのスキルも活かせる職種といえます。
出典
職業情報提供サイト(日本版O-NET)「介護支援専門員/ケアマネジャー」(2025年3月13日)
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社会福祉士の仕事に関するよくある質問
ここでは、社会福祉士の仕事に関するよくある質問にお答えしています。
社会福祉士が活躍できる職場は?
社会福祉士は、高齢者福祉施設や障がい者福祉施設など、さまざまな職場で活躍しています。医療機関では「医療ソーシャルワーカー(MSW)」として、児童相談所では「児童福祉司」として、矯正施設では「福祉専門官」として働く社会福祉士もいるようです。詳しくは、「社会福祉士が活躍できる職場」も参考にご覧ください。
社会福祉士は需要がない職業なの?
社会福祉士は需要のある仕事であり、将来的にも仕事がなくなることはないと考えられています。社会福祉士の主な業務である相談支援業務を行うには、相談者に関する理解や社会福祉に関する知識などが必要です。技術が進歩しても相談支援を受けたい人がいなくなることは考えにくいため、社会福祉士は引き続き福祉分野に欠かせない職種となるでしょう。詳しくは、「社会福祉士の仕事に将来性はある?」も参考にご覧ください。
まとめ
「社会福祉士は仕事はない」と言われることもありますが、実際のところ社会福祉士の仕事は数多くあり、社会福祉士の需要は高いといえます。それにもかかわらず、「社会福祉士は仕事がない」と言われる理由としては、転職に実務経験が問われるため応募できない求人があることや、満足な年収がもらえない職場があることなどが挙げられます。社会福祉士が仕事のない状況を打破するには、実務経験を積んだり、社会福祉士が就ける仕事を把握したりすることが大切です。
社会福祉士は介護系や医療系、障がい者福祉系の職場だけでなく、行政機関や司法機関、教育機関にも活躍の場があります。介護福祉士や精神保健福祉士を取得してダブルライセンスになることで、さらに活躍の場を広げることも可能です。また、社会福祉士には介護施設の施設長や独立開業といったキャリアパスもあります。
「社会福祉士の仕事探しが大変…」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)でお仕事探しをしてみませんか?仕事探しのプロであるキャリアアドバイザーが、あなたの希望やお悩みを聞いて、おすすめの仕事をお探しいたします。仕事探しやキャリアに関する相談にも対応していますよ。登録・利用は無料です。ぜひ、レバウェル介護(旧 きらケア)で、社会福祉士の仕事探しの第一歩を踏み出しましょう。
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