
この記事のまとめ
- 介護派遣の平均時給は約1,323円だが、時給は保有資格によって異なる
- 介護派遣の時給が高い理由は、介護業界の人材が不足しているから
- 介護派遣が時給をアップさせるには、資格取得や夜勤回数を増やすことが有効
「介護派遣の時給は、ほかの雇用形態より良いの?」と気になる方もいるでしょう。介護派遣の時給は、パートやアルバイトより高い傾向があるようです。この記事では、介護派遣の時給相場や正社員との給与の違いを解説。介護派遣の給与への満足度や時給が高い理由もまとめました。介護派遣の時給をアップさせる方法も紹介しているので、高収入を目指す介護派遣の方や、介護派遣の仕事が気になっている方は、ぜひご覧ください。
介護派遣とは?メリット・デメリットや働くまでの流れ、実際に働いている方の声もご紹介介護派遣の時給相場
厚生労働省の「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)(p.10)」をもとに計算すると、介護サービス職で働く派遣労働者全体の平均時給は約1,323円でした。
派遣労働者全体の平均時給は約1,996円なので、介護派遣の時給は平均より少ない傾向にあるといえます。しかし、努力次第では介護派遣の時給をアップさせることも可能。「介護派遣の時給を上げる6つの方法」で後述しているので、ぜひご一読ください。
なお、平均時給は、1日(8時間)当たりの賃金の平均額から算出しています。職場によって時給は異なるので、あくまで参考としてチェックしましょう。
介護派遣の時給は、派遣社員全体と比較すると低めですが、パートやアルバイトの介護職の時給より高い傾向があります。
出典
厚生労働省「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」(2024年6月7日)
資格別の時給
介護派遣の時給は、保有資格によって異なります。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」をもとに、介護派遣を含む時給制の介護職の、保有資格別の平均給与・平均時給を以下の表にまとめているので、ご覧ください。
保有資格 | 平均給与 | 実労働時間 | 算出した平均時給 |
無資格 | 111,960円 | 93.5時間 | 約1,197円 |
介護職員初任者研修 | 115,790円 | 80.8時間 | 約1,433円 |
介護福祉士実務者研修 | 130,010円 | 92.5時間 | 約1,406円 |
介護福祉士 | 134,680円 | 92.6時間 | 約1,454円 |
ケアマネジャー(介護支援専門員) | 136,350円 | 93.5時間 | 約1,458円 |
参考:厚生労働省:「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」
介護職は、保有資格の専門性が高いほど、平均時給も高くなる傾向にあります。資格を保有している介護職の平均時給は1,400円台なので、上位の資格を取得することで、介護派遣として高給与を目指せるかもしれません。
なお、平均給与には各種手当や一時金が含まれるため、実際の平均時給は上記よりも低いと考えられます。また、データはあくまでも介護職全体の平均値です。資格以外にも、地域や企業によって時給は増減するので、平均給与は参考として捉えておきましょう。
時給換算した正社員の給与との比較
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.161)」をもとに算出した、派遣を含む介護職の平均時給は約1,386円。同資料(p.157)から、正社員を含む常勤の介護職の平均時給を算出すると、約1,939円でした。
介護派遣はボーナスが支給されないことが少なくありません。そのため、ボーナスが支給される割合が高い正社員の給与(時給換算)と比較すると、介護派遣の時給のほうが低いという結果になっている可能性があります。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年6月7日)
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介護派遣の時給の満足度
Leverages Medical Careの「きらケア介護白書2022(p.25)」によると、介護職の雇用形態別の収入の満足度は、以下のとおりです。
引用:Leverages Medical Care「きらケア介護白書2022(p.25)」
派遣社員を含む非正規雇用の介護職は、正社員よりも収入に満足している人が多い傾向にあります。時給に満足している介護派遣の意見としては、「派遣社員として納得できる時給だから」「高時給で休みも取得しやすいから」「残業なしで身体的負担がないから」などが挙げられます。
「介護派遣の時給相場」で解説したように、介護派遣の時給相場は1,300円程度ですが、企業によっては正社員よりも時給が高い場合もあるでしょう。高時給の派遣求人を選べば、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら満足できる収入を得られるのが、介護派遣の強みといえるでしょう。
出典
Leverages Medical Care「介護士のキャリアや外国人雇用などに関するレポート「きらケア介護白書2022」を公開しました」(2024年6月7日)
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介護派遣の時給が高い5つの理由
介護派遣の時給が高い傾向にある理由としては、介護業界の人手不足や即戦力となる人材を募集していることなどが挙げられます。以下で、介護派遣の時給が高い5つの理由を解説するので、ぜひチェックしてみてください。
1.介護業界は人手不足だから
高齢化によって介護業界は慢性的な人手不足なので、少しでも人材を確保するために、派遣社員を受け入れている施設もあります。業界全体が人材を必要としているため、派遣社員に設定する時給も高くなっているようです。介護派遣は契約が成立したらすぐに働いてもらえるので、重宝している介護施設もあります。
2.短期間の雇用契約ができるから
介護派遣は、短期間の契約ができるので、一時的な人手不足を解消するために雇用されることも少なくありません。
介護施設には、適切に介護サービスを提供するための人員基準が定められています。そのため、離職などで新しい職員の補充が間に合わないときも、決められた人数のスタッフを確保しなければなりません。急な欠員が出たときも、必要な期間だけ派遣社員を雇用すれば、人員基準を満たすことが可能です。
短期間の雇用契約ができる派遣は、施設にとってもメリットがあるため、時給の高い求人があるようです。
3.即戦力となる人材を募集しているから
即戦力となる人材を呼び込むために、介護派遣の時給が高めに設定されることもあります。派遣社員に、介護施設側の求めるスキルや資格がなければ、任せられる業務の範囲が狭まってしまいます。介護派遣に高い時給を提案することで、即戦力となる人材を確保できれば、教育にかかる時間の削減にもつながります。
4.採用コストを削減できるから
一から介護職員を採用するには、時間や費用などのコストが必要です。人手不足の施設では、採用の決定権を持つ管理者も現場に出ることがあり、採用活動に時間を割けないこともあります。派遣会社が間に入ることで、採用コストを削減できるので、その分、時給が高くなっているようです。
5.交通費が含まれている場合があるから
派遣会社によっては、時給に交通費が含まれている場合があります。近年では、交通費を別途支給しているところが多いようですが、時給に含まれている求人もあるので注意しましょう。介護の派遣会社を比べる際は、時給の内訳がどのようになっているかの確認も必要です。
介護派遣の時給を上げる6つの方法
ここでは、介護派遣の時給を上げる方法を解説します。より良い条件や時給で働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.上位資格を取得する
「資格別の時給」で解説したように、介護派遣の時給は、上位の資格を取得するほど高くなる傾向があります。専門性が高い介護資格を取得すれば、現場が求める人材として評価されやすいのもポイントです。
介護業界のキャリアパスは整理されており、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の順で資格を取得すれば、段階的に介護の知識やスキルを身につけることができます。なお、介護福祉士やケアマネジャーを取得するには、実務経験や指定のカリキュラムの修了などが必要です。自身の将来を見据えたキャリアプランを考えて、計画的に資格を取得することが大切といえるでしょう。
2.夜勤に携わる
「夜勤の回数を増やす」「夜勤専従になる」といった働き方なら、深夜割増賃金が適用されるので、時給が高くなります。労働基準法第37条4項によると、午後10時〜翌日午前5時に行われる深夜業に対する割増賃金は2割5分以上。日勤よりも1.25倍の時給が支払われるのは、夜勤の強みといえます。体力に自信がある方や夜勤が苦ではない方は、検討してみると良いでしょう。
「夜勤はつらい?現役介護士さんが感じる「しんどさ」の度合いとその理由」の記事では、夜勤が大変だと思う理由と楽だと思う理由のエピソードをご紹介しています。夜勤が不安な方はぜひご覧ください。
出典
e-Gov法令検索「労働基準法」(2024年6月7日)
3.勤務態度を良くする
遅刻や欠勤を繰り返してしまうと、評価が悪くなってしまいます。遅刻や欠勤をしないように注意し、やむを得ない事情により遅刻・欠勤するときも、事前に連絡をすることが重要です。当たり前のことかもしれませんが、小さな積み重ねで信頼関係を築けていれば、時給交渉をするときにも役立つでしょう。
4.時給交渉をする
介護派遣として時給を上げるなら、時給交渉をするのも一つの手です。仕事量と時給が見合っていなければ、業務に対するモチベーション低下にもつながりかねません。
時給交渉するときは、雇用主である派遣会社に相談しましょう。派遣会社の担当者に「時給を上げてもらうことは可能でしょうか?」と話し合いをします。契約内容の業務をきちんと遂行しており、勤怠に問題がなければ、担当者も相談に応じやすくなるでしょう。なお、時給交渉をするタイミングは、契約更新の時期が最適です。
5.時給の高い派遣先を探す
確実に収入アップを目指すのであれば、時給の高い派遣先を探しましょう。初めから時給の高い介護施設なら、契約期間内は十分な収入を確保できます。ただし、時給の高い派遣先は、専門的な資格や経験年数を要件にしている場合があるので、確認が必要です。
6.介護業界に特化した派遣会社に登録する
時給の高い介護派遣求人を探すのであれば、介護業界に特化した派遣会社に登録するのがおすすめです。介護業界に特化した派遣会社なら、幅広い介護施設の求人を取り揃えているため、好条件の勤務先を見つけられます。アドバイザーが派遣先と応募者の相性を判断しながら求人を紹介してくれるので、効率的に仕事探しができるでしょう。
介護業界に特化した派遣会社のレバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)では、専任のアドバイザーがマンツーマンでサポートを行います。希望に沿う求人の提案はもちろん、応募手続きの代行、時給や待遇の交渉などにも対応。派遣社員の方にうれしい「日払い・週払い」や「社会保険の即日加入」などにも対応しています。すべてのサービスは無料で提供しているので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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介護派遣で働くメリット
ここでは、介護派遣で働くメリットを解説します。介護派遣の仕事に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
時給が高い傾向にある
介護派遣は、パートやアルバイトの時給よりも高い傾向にあるので、非正規雇用の働き方で高給与を目指す場合におすすめです。時給が高く短時間でも稼ぐことができるので、時短で働きながら、子育てや家族の介護などの時間も十分確保しつつ、希望の収入を得られるでしょう。また、時給以外にも、残業がないなど待遇面で働きやすさを感じる人もいます。
人間関係のトラブルがあっても対応しやすい
介護派遣は、派遣会社と契約を結んでいるので、人間関係のトラブルがあったときは派遣会社に相談できます。また、契約が短期なので、どうしても合わない人がいる場合、契約更新時に職場を変えることも可能です。職場の人間関係は、働きやすさにも大きな影響を与えるので、人間関係のトラブルが解決しやすい環境があることは、介護派遣の大きなメリットです。
多様な介護施設で経験を積める
介護派遣は、派遣会社の紹介で希望に合う職場で働くことが可能です。勤務地や時給、仕事内容、施設形態などの条件から、自身のライフスタイルに合わせて職場を選べます。また、派遣会社が求人探しをサポートしてくれるので、自分で一から転職活動をする必要がありません。キャリアプランの相談もできるので、「求人探しをする時間がない」「1人で転職活動をするのが不安」という方も安心です。
介護派遣で働くデメリット
介護派遣で働くデメリットには、「雇用期間が定められている」「昇給しにくい」などがあります。介護派遣として働くメリットだけではなくデメリットも確認して、自分に合っている働き方かどうか判断しましょう。
雇用期間が定められている
雇用期間が定められていることはメリットにもなりますが、デメリットに感じる場合もあります。同じ職場で長く働き続けられないため、雇用が不安定だと感じる方もいるでしょう。雇用期間が定められていると、職場で人間関係を築きにくいこともデメリットといえます。
また、派遣先が変わるごとに、仕事内容や利用者さんを覚えなければならないため、大変だと感じることもあるかもしれません。
管理職になりにくい
派遣会社と契約している派遣社員は、管理職になりにくいのもデメリットです。派遣社員は、人員補充のために雇われたり、契約期間が短かかったりと、管理職になりにくい働き方といえるでしょう。管理職を目指している方は、介護派遣に向いていない可能性があるので、正社員などの雇用形態も視野に入れると良いかもしれません。
昇給しにくい
正社員と比べて昇給しにくいことも、介護派遣のデメリットです。手当やボーナスがないことから、収入に不満を覚える場合もあるかもしれません。介護派遣の時給は高い傾向にありますが、年収で見るとほかの雇用形態より低くなることも考えられます。働き始めてから不満を感じないためには、時給だけに注目するのではなく、手当やボーナスを含めた収入をチェックしたうえで求人を選ぶことが大切です。
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介護派遣の時給に関するよくある質問
ここでは、介護派遣の時給に関するよくある質問に回答します。「介護派遣はどれくらい時給をもらえるの?」と気になる方は、ぜひチェックしてください。
介護派遣で時給2,000円で働くことは可能?
介護派遣の平均時給は1,300円程度なので、ただ働くだけでは時給2,000円は難しいでしょう。しかし、一部には時給2,000円の求人もあるようです。介護派遣として高給与で働くには、時給を上げるための努力が必要になります。時給をアップさせる方法は、この記事の「介護派遣の時給を上げる6つの方法」で解説しているので、ぜひご一読ください。
介護派遣の時給相場ってどれくらいなの?
派遣として働く介護従事者の平均時給は約1,323円です。しかし、保有資格や地域などによって時給に差があるので、あくまで参考としてご覧ください。資格を保有する介護職の平均時給は1,400円程度なので、高収入を目指す方には、資格の取得をおすすめします。介護派遣の時給については、「介護派遣の時給相場」で、解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
まとめ
介護派遣の平均時給は、約1,323円です。専門性の高い資格を保有しているほど、介護派遣の時給は高くなる傾向にあります。介護業界は人手不足にあり、即戦力となる人材が求められるため、派遣社員の時給が高めに設定されているようです。
介護派遣の時給を上げる方法としては、「上位の介護資格を取得する」「夜勤に入る」「時給交渉をする」「時給の高い派遣先を探す」などがあります。介護業界に詳しい派遣会社に登録すれば、好条件の求人を見つけられる可能性が高いでしょう。
高時給の介護派遣の求人を探している方は、「レバウェル介護派遣(旧 きらケア介護派遣)」にご相談ください。アドバイザーがあなたの希望条件に合った求人をご紹介いたします。職場見学もできるので、派遣先の雰囲気を事前に確認することが可能。アドバイザーが求人探しから入職後のフォローまで行うので、介護派遣が未経験の方も安心です。お気軽にご利用ください。
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