
この記事のまとめ
- デイサービスの送迎業務が怖いと感じるのは、運転が苦手なことなどが理由
- 送迎業務が怖い場合は、「慣れれば不安は減る」と前向きに考えることも大事
- デイサービスの送迎業務が不安なら、ほかの施設に転職する選択肢もある
「デイサービスの送迎業務が怖い」と、求人に応募するのを躊躇ってしまう人もいるでしょう。運転に自信がなかったり事故やトラブルが不安だったりするなど、送迎業務に苦手意識があってもデイサービスで活躍することは可能です。本記事では、デイサービスの送迎業務が不安な方へ、対処方法をご紹介。送迎業務に対する不安を払拭して、介護の仕事に集中できる環境を整えましょう。
デイサービスとは簡単にいうとどんな施設?通所介護の種類や費用を解説!デイサービスの送迎業務が怖いと感じる5つの理由
デイサービスの介護職は、介護業務と利用者さんの送迎業務を兼ねている場合があります。ただ、送迎業務を行うことに対して不安を感じている介護士さんは少なくありません。ここでは、デイサービスの介護士さんが、「運転業務が怖い」と思う主な理由をまとめたので、自身の状況と照らし合わせてみましょう。
1.運転自体が苦手・自信がない
普通自動車免許を取得したばかりだったり、ペーパードライバーだったりする場合、運転自体が怖いと感じるのは無理もありません。運転技術が未熟な状態で、利用者さんを乗せて対応しなければならないので、普段運転しない人にとってはハードルの高さを感じるでしょう。また、普段は運転をするものの、よく車をぶつけたり擦ったりするため運転に自信がないという人も。運転に十分慣れていないままの状態で送迎業務を行うのは、誰しも怖いと感じるはずです。
2.「他人の命を預かっている」と思うと不安になる
プライベートで車を運転するのと違い、デイサービスの送迎業務では他人を同乗させることになります。もちろん、プライベートでも家族や友人を乗せることがあるかもしれませんが、仕事の場合は「他人の命を預かっている」という緊張感がより強いという意見も。デイサービスの送迎業務を行う度に、「今日も無事に達成できるだろうか」という気持ちになれば、仕事に対するストレスも大きくなるでしょう。
3.利用者さんのご家族からの苦情が多い
デイサービスの送迎業務では、利用者さんだけでなく、そのご家族とコミュニケーションを交わす貴重な機会でもあります。ときには、利用者さんのご家族から「○○がダメ」「○○をもっと丁寧に対応して」のような厳しいクレームを申し付けられることもあるでしょう。とはいえ、あまりにクレームの頻度が多いと、「自分の対応が悪いのでは」と思いつめてしまう人も。状況が改善しなければ、送迎業務を敬遠したくなるかもしれません。
4.事故やトラブルを起こすリスクがある
送迎業務は、車の事故やそれに付随するトラブルを起こすリスクが少なからずあります。そのため、「事故を起こして利用者さんに怪我をさせてしまったらどうしよう」と不安を感じるのは当然といえますね。また、自分が気をつけていても事故やトラブルに巻き込まれてしまうリスクもあり、心配になってしまう人もいるでしょう。
5.やることが多過ぎて仕事を覚えられない
送迎業務でやることは、デイサービスの利用者さんを車に乗せて運転するだけではありません。送迎業務には、利用者さんの移動介助や持ち物の確認、ご家族やヘルパーさんからの引き継ぎなども含まれます。また、利用者さんごとに送迎コースや車を停車させておく場所を確認する必要もあるでしょう。やるべきことや覚えることの多さに、「ミスしてしまいそうで怖い」と感じてしまう介護士さんも一定数いるようです。
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デイサービスの送迎業務が怖いときの対処法
デイサービスの送迎業務が怖いと思ったときは、以下の対処法を試してみましょう。「送迎業務は怖いけどいずれ慣れていきたい」「不安を少しでも取り除きたい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.「送迎業務に慣れれば不安は軽減する」と考えてみる
車の運転や送迎業務の経験が浅いうちは、最初から自信満々というほうが珍しいかもしれません。車の運転や送迎業務のフローに慣れれば、いくらか不安は軽減するはずなので、「送迎業務は怖いから無理」と決めつけず前向きに取り組んでみましょう。とはいえ、ただ闇雲にやっていれば良いわけではありません。安全運転を心がけ、多少時間が掛かっても丁寧に対応することが大切ですよ。
2.送迎業務のメリットを考えてみる
「デイサービスの送迎業務は怖いもの」という意識から、メリットを考えるほうへシフトしてみるのもおすすめです。「怖い」という意識を持ったままでは、送迎業務がただただ苦痛になってしまいます。送迎中の会話は、利用者さんの緊張を解いたり、一日を気持ちよくスタートさせたりするチャンスです。「自分にとってどんなプラスの影響があるか」を考えることで、少しずつ苦手意識を減らしてみましょう。
3.同乗者にサポートをお願いする
自分の力でどうにもならないときは、送迎業務を一緒に行う同乗者のサポートをお願いしてみるのも有効です。道に迷いそうなときは声を掛けてもらったり、クレーム対応が怖いなら代わってもらったりするなど、送迎業務で感じている不安を取り除けるかもしれません。自分ですべてやろうとせず、ほかの職員の力を借りてみましょう。
4.事故は不注意からと考え一つずつ丁寧に行う
前述のとおり、送迎業務には事故のリスクが少なからずあります。とはいえ、事故の原因はちょっとした不注意からくることもあるので、一つひとつの初動を丁寧に行うよう心がけてみてください。たとえば、走り出す前に送迎コースをチェックする、利用者さんの安全ベルトを締めたかきちんと確認する、というようなことです。当たり前に思うかもしれませんが、このような確認作業を丁寧に行うことで、ミスを未然に防げるはずですよ。
5.助手として送迎業務に関われないか相談する
運転技術に自信がなく練習をしても不安な場合は、助手(同乗者)として送迎業務に関われないか相談してみるのも手です。デイサービスにかかわらず、介護業界は人手不足の傾向があるので、送迎業務全般をNGにするより少しでも関われるほうが施設にとっても助かるでしょう。同乗者でなくても、施設前の送迎車の誘導など、車を運転しなくても関われる仕事はあるので、協力する姿勢をみせましょう。
介護の仕事は大変なこともありますが、その分仕事のやりがいも多いはずです。今の仕事が大変だと感じている方は、介護職を続けるメリットをチェックしてみましょう。
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デイサービスの送迎業務を回避する方法
「デイサービスの送迎業務がどうしても怖い」という人は、送迎業務自体を回避する方法もあります。大きな不安やストレスを抱えたまま無理に行うより、「やらない」という選択をするのも気持ちよく介護業務を行うポイントです。
上司に相談してほかの職員と代わってもらう
すでに送迎業務に割り当てられている場合は、勤めているデイサービスの上司や施設長に相談してほかのスタッフと代わってもらえないか相談してみましょう。送迎業務を代わりに担当できるスタッフがいない場合でも、次の求人募集を行う際に考慮してくれるかもしれません。我慢して業務に携わるのは心身に悪影響を及ぼしかねないので、限界を感じる前に相談することが大切です。
どうしても辞められない場合は転職を検討する
デイサービスの上司や施設長に相談しても送迎業務から離れられない場合は、転職を検討してみるのがおすすめです。介護業務を行えるのは、在籍中のデイサービスだけではありません。「本当に今の施設で働き続けるメリットがあるのか」を見つめ直し、転職の必要性を考えてみましょう。
デイサービスの送迎業務が怖い人におすすめの転職先
最後に、送迎業務が怖いと感じている方におすすめの転職先(就職先)を紹介します。送迎業務に関わらなくても、介護業界でスキルアップやキャリアアップはできるので、自分に合った施設や事業所を選びましょう。
送迎業務専任の運転手がいるデイサービス
デイサービスのなかには、送迎業務専任の運転手がいる施設があります。このような施設では、介護職員が介護業務に専念できるため、「送迎業務が怖いからやりたくない」という不安を回避できます。「送迎業務はやりたくないけどデイサービスの仕事は好き」という介護士さんは、送迎業務専任の運転手がいるデイサービスを選びましょう。
送迎業務のない介護施設や事業所
「介護職員として働けるならデイサービス以外でもOK」という人は、ほかの介護施設や事業所も選択肢に入ります。介護施設(事業所)の具体例は以下のとおりです。
- 介護老人福祉施設(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- サービス付き高齢者向け住宅
- 有料老人ホーム
- グループホーム
- 訪問介護事業所
- 介護医療院
デイサービスでの就業経験が浅い方は、比較的業務内容が近い有料老人ホームがおすすめです。有料老人ホームは特養や老健と比べて医療依存度の低い入居者さんが多いため、無資格・未経験からでも働きやすいといわれています。日勤メインのデイサービスにはない夜勤があるため、最初は戸惑うかもしれませんが、送迎業務はないので徐々に慣れていけば良いでしょう。
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デイサービスの送迎業務に関するよくある質問
デイサービスの送迎業務に関するよくある質問に回答します。「送迎業務をやりたくない…」とお悩みの方は、ぜひチェックしてみてください。
デイサービスには送迎なしの求人はあるの?
デイサービスの中には、利用者さんの送迎をしなくても良い施設もあります。送迎なしの求人を見つけるポイントは「デイサービスの送迎業務が怖い人におすすめの転職先」で解説しています。ぜひご一読ください。
デイサービスで利用者さん送迎をする際に注意すべき点は?
デイサービスで利用者さんの送迎をする際に注意すべき点は、利用者さんの安全です。安全運転を行うためにも、福祉車両の扱いに慣れておき、時間に余裕をもって行動しましょう。また、こまめに車両を点検して、故障が起こらないように予防することも大切です。自身の体調を整え、送迎ルートを事前に確認しておくようにしましょう。
まとめ
「デイサービスの送迎業務が怖い」と感じている介護士さんは意外と多くいます。ただ、送迎業務や運転自体に慣れていない場合は、業務を繰り返し行っていくことで次第に不安や恐怖は薄れていくはずなので、続けてみるのも方法の一つです。
一定期間、送迎業務を経験し、それでも送迎業務に対する不安や恐怖が消えないなら、上司や施設長に相談してみてください。送迎業務の担当を外してもらえたり、運転しないサポート業務を任せてもらえたりする可能性があるため、無理せず正直な気持ちを話してみましょう。
どうしても送迎業務から離れられない場合は、ほかのデイサービスや有料老人ホームなどへ転職するのも方法の一つです。介護業界専門の転職エージェントであるレバウェル介護(旧 きらケア)なら、送迎業務のない介護求人も豊富にあるので、希望に合った働き方ができる職場が見つかります。専任のアドバイザー施設とのやり取りを代行するので、「送迎業務はやりたくない」といった言いにくい内容もしっかり伝えられますよ。サービスはすべて無料なので、ぜひご利用を検討してみてくださいね。
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