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施設長の年収はどれくらい?仕事内容や資格要件も解説します!

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この記事のまとめ

「施設長の年収はどれくらい?」と気になる介護職の方もいるでしょう。公益財団法人介護労働安定センターの調査によると、勤続2年以上の施設長の平均年収は5,273,452円です。介護現場で働く職種のなかでは、高い傾向にあります。本記事では、施設長の平均年収を、施設形態や勤続年数などの条件別に紹介。施設長の仕事内容や求められるスキルなども解説します。施設長に興味のある方は、参考にしてみてください。

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介護施設における施設長の平均年収

公益財団法人介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.148)」によると、勤続2年以上の施設長(管理者)の平均年収は、 5,273,452円とあります。
一方、国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、全業界の正社員(正職員)の平均年収は523万円です。

出典元が異なるため正確な比較ではありませんが、介護施設の施設長の年収は、全産業の正社員の平均年収よりも高い傾向にあることが分かります。下記からは、施設長の平均年収を条件別に解説します。

介護サービス種類別にみた施設長の平均年収

公益財団法人介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.148)」によると、介護事業所別の施設長(管理者)の平均年収は、下記のとおりです。

施設名平均年収
(月給の者・勤続年数2年以上)
訪問介護事業所4,409,797円
デイサービス
(通所介護)
4,885,859円
介護付き有料老人ホームなど
(特定施設入居者生活介護)
5,834,369円
小規模多機能型居宅介護事業所4,544,380円
グループホーム
(認知症対応型共同生活介護事業所)
4,341,502円
特養(介護老人福祉施設)6,571,713円
老健(介護老人保健施設)12,076,919円
介護医療院
(介護療養型医療施設)
16,251,585円

参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.148)」

施設長の平均年収が最も高いのは、介護医療院の16,251,585円です。続いて、老健が12,076,919円、特養が6,571,713円となっています。介護医療院や老健では、原則、医師が管理者になるため、年収が高くなっているようです。
また、特養は、運営元が社会福祉法人や地方自治体であることや、提供している介護サービスの専門性が高いことから、施設長の給与水準が高いと考えられます

勤続年数別にみた施設長の平均年収

同資料(資料編p.149)によると、勤続年数別の施設長(管理者)の平均年収は、下記のとおりです。

勤続年数平均年収
(月給の者・勤続年数2年以上)
2年未満データなし
2年以上3年未満4,668,852円
3年以上4年未満4,883,417円
4年以上5年未満4,509,087円
5年以上10年未満4,952,077円
10年以上15年未満4,811,828円
15年以上20年未満5,561,946円
20年以上6,611,868円

参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.149)」

勤続年数2年以上3年未満の施設長の平均年収は、4,668,852円とあります。一方、20年以上の施設長の平均年収は、6,611,868円です。勤続年数が「2年以上3年未満」の施設長と、「20年以上」の施設長の平均年収の差は、200万円近くあります。介護事業所の施設長として勤続年数を重ねることで、給与は上がる傾向にあるようです。

年齢別にみた施設長の平均年収

同資料(資料編p.149)によると、年齢別にみた介護事業所の施設長(管理者)の平均年収は、下記のようになっています。

年齢平均年収
(月給の者・勤続年数2年以上)
20歳未満データなし
20歳以上25歳未満3,794,785円
25歳以上30歳未満3,696,008円
30歳以上35歳未満4,134,264円
35歳以上40歳未満4,347,758円
40歳以上45歳未満4,931,731円
45歳以上50歳未満5,051,539円
50歳以上55歳未満5,076,938円
55歳以上60歳未満5,368,128円
60歳以上65歳未満5,778,123円
65歳以上70歳未満6,222,509円
70歳以上6,966,102円

参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.149)」

介護事業所の施設長の平均年収が最も高いのは70歳以上で、「20歳以上25歳未満」よりも300万円ほど年収が高くなっています。介護業界は、経験を積むことで年収が上がる傾向にあるため、年齢を重ねるごとに給与水準が上がるという結果になったのでしょう。

保有資格別にみた施設長の平均年収

同資料(資料編p.149)によると、介護事業所の施設長(管理者)の、保有資格ごとの平均年収は下記のとおりです。

保有資格平均年収
(月給の者・勤続年数2年以上)
介護福祉士4,645,011円
介護職員初任者研修4,360,988円
実務者研修4,221,285円
社会福祉士5,773,713円
その他の資格5,968,842円
無資格5,224,212円

参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.149)」

施設長の平均年収が最も高いのは、「その他の資格」の5,968,842円でした。「その他の資格」に該当する資格には、介護支援専門員(ケアマネジャー)などがあるでしょう。続いて平均年収が高かったのは、社会福祉士の5,773,713円、次いで、無資格者が5,224,212円となっています。なお、無資格の施設長の平均年収が介護福祉士よりも高いのは、資格がなくても相応のスキルがあって施設長に抜擢されているためと考えられます。

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施設長と他の職種の年収の比較

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.119)」をもとに、介護事業所に常勤勤務する職員の平均年収を、職種別に紹介します。手当や賞与を含む平均給与額から、各職種の平均年収を算出したので、チェックしてみましょう。

職種平均年収
(平均給与額×12)
介護職員3,810,480円
看護職員4,485,000円
生活相談員・支援相談員4,107,960円
リハビリ専門職員4,257,240円
ケアマネジャー4,341,240円
事務職員3,695,520円
調理員3,121,080円
管理栄養士・栄養士3,795,840円

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.119)

平均年収が最も高いのは、看護職員の4,485,000円です。続いて、ケアマネジャーが4,341,240円でした。
前述したように、施設長の平均年収は5,273,452円なので、介護業界のなかで施設長の年収は高水準であることが分かります。なお、職種別の平均年収と施設長の平均年収は異なるデータからご紹介しているので、給与の比較は参考程度にご覧ください。

施設長が年収を上げる方法

前述のように、施設長の年収は、勤続年数を重ねるごとに上がる傾向にあるため、同じ職場に長く勤めることで収入アップを目指せるでしょう。また、介護職員と兼任することで、手当などにより給与が上がる可能性があります。ただし、介護業務との兼務についての規定は、事業所の種類や自治体ごとに定められているため、事前に確認するようにしましょう。

「長く働いても昇給の見込みがない」「業務が適切に評価されていない」という場合は、転職するのも選択肢の一つです。施設長の求人は、一般的な転職サイトへの記載が少ないため、介護業界に特化した転職エージェントの活用をおすすめします。介護業界の転職を専門とする「レバウェル介護(旧 きらケア)」では、介護業界の求人を豊富に扱っているため、条件に合った求人がきっと見つかります。施設長への転職を考えている方は、ぜひレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。

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介護施設における施設長とは

介護施設における施設長とは、施設の責任者として施設全体の管理やマネジメントを行う管理職です。施設によっては、「ホーム長」や「管理者」などと呼ぶこともあります。勤務形態はシフト制が多いものの、夜勤に入ることは少ないようです。

施設長になるには、介護職として働きながら、リーダーや副施設長などの役職を経て、キャリアアップするルートが一般的。異業種からの転職では、施設管理者になるための資格を取得し、施設長として採用されるケースもあるようです。

介護施設における施設長の主な仕事内容

施設長の仕事内容は、スタッフの育成や、勤怠状況の管理といったマネジメント業務など、多岐にわたります。大規模な施設では、副施設長や事務長を置き、業務を分担することもあるようです。反対に、小規模な施設では、施設長が介護業務を兼務することもあります。ここでは、施設長の主な仕事内容をまとめました。

1.利用者さんに適切なサービスが行き届くよう調整する

施設長は、利用者さん一人ひとりに、適切なサービスがきちんと提供されているか、把握する必要があります。利用者さんの状況によっては、ほかの介護サービスや医療機関と連携してサポートすることもあるでしょう。
また、利用者さんが入所する際や退所する際に、ご本人やそのご家族と面談を実施し、充実した生活ができるように環境を整えるのも、施設長の仕事です。

2.職員の採用や育成を行う

施設長は、介護職員や看護職員などのスタッフを採用するために求人を出したり、研修や教育を実施したりします。職員が働きやすい環境を整えるには、人材を確保するのはもちろん、スタッフの研修や教育・指導を行い、体制を整えることが大切です。人材を適切に配置し、何らかの問題が発生したときには、トラブルへの介入や配置転換などの調整も行います。

3.従業員の労働環境を整える

残業などの労働時間の管理や有給休暇の取得状況の把握、福利厚生の管理などを行い、従業員の労働環境を整えるのも、施設長の仕事です。施設の規模によっては、施設長が勤怠状況や労務の管理を行うこともあります。スタッフから勤務に関する相談があった際に対応するのも、施設長の役割です。

4.運営に関わる書類の作成や管理を行う

施設長は、介護職員処遇改善計画書や介護保険事業者事故報告書など、施設の運営に関わる書類の作成や行政の手続きなども行います。利用者さんとの契約管理や介護保険請求なども、業務の一つです。有料老人ホームをはじめとする民間の営利法人の施設長は、収支管理に携わることも多いでしょう。

介護施設における施設長の資格要件

介護サービスの種類によって、施設長・管理者の要件は異なります。下記では、施設長の要件を、施設形態ごとにまとめました。

施設・事業所名

施設長・管理者の要件

訪問介護事業所

要件は定められていないが、介護経験や資格があることが望ましい。

デイサービス
(通所介護)

要件は定められていないが、介護経験や資格があることが望ましい。

有料老人ホーム

要件は定められていないが、介護経験や資格があることが望ましい。

小規模多機能型居宅介護事業所

代表者:認知症介護の従事経験もしくは福祉サービスの経営経験と、認知症対応型サービス事業開設者研修の修了が必要。

管理者:認知症介護の従事経験3年以上と、認知症対応型サービス事業管理者研修の修了が求められる。

グループホーム
(認知症対応型共同生活介護事業所)

管理者になるには、認知症介護の従事経験3年以上があることと、厚生労働大臣が定める研修の修了が求められる。

特養(介護老人福祉施設)

施設長になるには、「社会福祉主事の要件を満たす」「社会福祉事業に2年以上従事する」「社会福祉施設長資格認定講習会を受講する」のいずれかの要件を満たすことを求められる。

老健(介護老人保健施設)

管理者は、原則として都道府県知事の承認を得た医師であることが求められる。

参考:厚生労働省「小規模多機能型居宅介護の人員基準」「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)について」「施設長の資格要件等

訪問介護事業所・デイサービス・有料老人ホームでは、施設長・管理者の要件が定められていません。そのため、介護職員として経験を積んだり資格を取得したりすることで、施設長を目指せるでしょう。

小規模多機能型居宅介護事業所・グループホーム・特養の場合は、資格要件が定められていますが、働きながら要件をクリアしてくことも可能。実務経験を積んだり研修を修了したりすることで、施設長や管理者を目指せます。

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施設長に求められる3つのスキル

ここでは、施設長に求められるスキルを解説します。施設長を目指している介護職の方は、チェックしてみてください。

1.やり取りを円滑にするコミュニケーションスキル

利用者さんや介護職員など、多くの人と関わる施設長には、コミュニケーションスキルが必要です。日ごろからしっかりとコミュニケーションを取ることによって、利用者さんの体調の変化や悩みなどに気づきやすくなります。さらに、介護職員をはじめ、看護職員、ケアマネジャーといった多職種とコミュニケーションを取ることによって、スムーズに連携できるでしょう

2.施設全体を管理するマネジメントスキル

施設長には、施設全体を管理するマネジメントスキルも必要です。スタッフの採用を担当するだけでなく、スタッフの能力を見極めて人員を配置し、職場の環境をより良くしていくことが求められます。スタッフが能力を発揮するためには、一人ひとりの適性に配慮して担当を決める観察力も必要です。

3.スタッフをまとめるリーダーシップ

スタッフが率先してスキルアップを図ったり、仕事に打ち込んだりするためには、施設長のリーダーシップが欠かせません。施設長自身のモチベーションが低ければ、スタッフも意欲を削がれてしまう可能性があります。スタッフ一人ひとりが、伸ばすべきところは伸ばし、改善すべきところは対策を行えるよう、施設長が率先して動くことが大切です

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施設長に向いている人は?

下記に当てはまる人は、施設長に向いているでしょう。

  • 介護現場を理解している人
  • 決断力がある人
  • 経営を理解している人
  • リーダーシップがある人

介護現場に理解のある施設長は、施設全体の現状や問題の把握がしやすく、職員に寄り添った運営を行う傾向にあります。介護現場の声を反映させた運営ができれば、スタッフと良好な関係を築けるでしょう。

また、施設長は、スタッフの管理や経営に関わるマネジメント業務を多く行います。経営への理解や、周囲を引っ張っていく能力があれば、施設長の業務に役立つはずです

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施設長を目指すなら年収以外の部分も大切!

施設長の年収は、介護施設で働く職員のなかでも高い傾向があります。とはいえ、高収入を理由に施設長を目指すのはおすすめできません。施設長は、業務の範囲が広く、責任を伴う仕事です。収入面だけで施設長を目指すと、ミスマッチから仕事がつらくなってしまう可能性があります。「介護業界で何を実現したいのか」を明確にしたうえで、施設長を目指すことが大切です

施設長に関するよくある質問

ここでは、施設長に関するよくある質問を紹介します。介護施設の施設長を目指す方は、チェックしてみてください。

ダメな施設長の特徴は?

介護現場のスタッフから信用を得にくい施設長の特徴は、「介護現場への理解がない」「スタッフ同士のトラブルを放置する」「パワハラやセクハラがある」などです。これらが続くと、職員が定着せず、介護サービスの質も低下してしまうおそれがあります。「ダメな施設長に不満…ブラックな介護施設にいる要注意管理者の特徴を解説」の記事では、施設長に対する不満の対処法を紹介しているので、参考にしてみてください。

デイサービスの施設長の年収はどれくらい?

公益財団法人介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査:事業所調査(資料編p.148)」によると、デイサービス(通所介護)の施設長の平均年収は、4,885,859円です。介護事業所全体の施設長(管理者)の平均年収は5,273,452円なので、デイサービスの施設長の年収はほかの施設形態より低い傾向にあるようです。ただし、これはあくまで平均であり、働くエリアや施設規模によって給与は異なります。転職する場合、給与だけで判断せず、自身がやりたいことが叶えられるかを考えることも大切です。「介護施設における施設長の平均年収」では、施設別や勤続年数別に、施設長の平均年収をまとめているので、あわせてチェックしてみてください。

まとめ

介護事業所の施設長・管理者の平均年収は、 5,273,452円です。介護事業所別にみると、介護医療院が最も高い16,251,585円で、続いて、老健が12,076,919円、特養が6,571,713円となっています。
勤続年数別の年収を見ると、勤続年数が20年以上の施設長の平均年収が最も高く、6,611,868円です。「勤続2年以上3年未満」の施設長と比較して、「勤続20年以上」の施設長の平均年収は約200万円高くなっています。

施設長の仕事内容は、スタッフの育成、勤怠状況の管理といったマネジメント業務など、多岐にわたるのが特徴です。施設全体を管理するマネジメントスキルがあれば、施設長の仕事に活かせるでしょう。

「介護業界の施設長・管理職に興味がある」「将来は施設長を目指したい」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。専任のキャリアアドバイザーが、これまでの経歴を踏まえたキャリアビジョンを一緒に考えたうえで、あなたにぴったりの求人をご紹介いたします。施設長になるために積むべきキャリアや役立つ資格についてお伝えすることも可能なので、転職の方向性にお悩みの方も、お気軽にお問い合わせください。

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