
この記事のまとめ
- ショートステイとは、在宅で暮らす要介護者が短期間だけ入所できる施設
- ショートステイの仕事内容は、身体介助や送迎、レクリエーションの運営など
- ショートステイで働くのに向いているのは、臨機応変に仕事ができる人など
ショートステイとは、短期間の入所を前提に利用者さまの介護を行う施設のことです。長期間の利用となる一般的な入所介護施設とは異なり、利用者さまの入れ替わりが激しいのが特徴の1つ。では、ショートステイの職員はどのような仕事をしているのでしょうか?この記事では、ショートステイで働く介護職員の仕事内容や1日のスケジュールなどをご紹介します。ショートステイで働きたいとお考えの方は、ぜひ参考にご覧ください。
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ショートステイとは
ショートステイとは、在宅で介護をする方・される方の事情により、短期間の入所を目的とした介護施設です。ショートステイでは長期入所の施設と同じように、日常生活の介護やリハビリなどを受けられます。入所対象は要介護認定を受けている65歳以上の被介護者で、最長30日間連続して利用可能です。また、ショートステイは大きく分けて以下の種類に分類できます。
短期入所生活介護と短期入所療養介護
短期入所生活介護は、日常生活の介護がメインのサービスです。一方、短期入所療養介護では、介護職員のほかにも医師や看護師が常駐しており、生活介護に医療的なケアやリハビリなどが加わります。
単独型と併設型
上記で紹介した短期入所生活介護は、単独型と併設型に分けられます。単独型はショートステイ専門の施設ですが、併設型は文字通り介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設などに併設されているのが特徴です。
介護保険の適用内と適用外
ショートステイの費用には介護保険が適用されるので、利用者さまの介護度に応じ1割の自己負担でサービスを受けられます。一方、有料老人ホームによる介護保険適用外のショートステイもあり、その場合は連続して30日を超える入所ができ、要介護認定を受けていない方でも利用可能です。
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ショートステイの仕事内容とは?
ここでは、ショートステイの仕事内容について解説します。ショートステイの職員が行う仕事は、主に以下の3つです。
身体介助
身体介助は、利用者さまの体に触れて身の回りのお世話を行う介護です。食事や着替えの介助をはじめ、お風呂で洗髪・洗身の補助をする入浴介助や、車いすやお手洗いへの移動を補助する移乗・移動介助など、生活に必要なサポートを行います。
送迎
施設とご自宅間の送迎サービスのある施設では、利用者さまの送迎をするのも職員の仕事です。運転手がいれば介護職員は付添いのみとなりますが、介護職員自身が運転を行っている施設もあります。迎えの際は利用者さまのご家族と会い、健康状態の確認や報告を行います。
レクリエーション
利用者さまが楽しむためのレクリエーションの計画を立てたり、イベントで司会進行を務めたりするのも仕事の1つ。どのようなレクリエーションなら利用者さまが楽しめるかを考えます。
どのようなときにショートステイが利用される?
ショートステイは、主に以下のような場合に利用されるケースが多いです。
- 介護者が出張や冠婚葬祭などで家を空けるとき
- 介護者のケガや病気により介護が行えないとき
- 介護者が一時的に介護から離れたいとき
- 被介護者の退院後に行う予定の在宅介護に不安があるとき
- 老人ホームの入居待ちの間で施設に慣れたいとき
出張や冠婚葬祭などやむを得ない事情のほか、介護者が一時的に介護から離れてリフレッシュする目的でショートステイが利用される場合もあります。
ショートステイの職員の1日のスケジュールは?
ここでは、ショートステイの職員がどのようなスケジュールで仕事をしているのかをご紹介します。施設によって仕事内容や時間帯は異なる場合があるので、一例として参考にしてみてください。
午前9時:お迎え
送迎サービスのあるショートステイでは、利用者さまの自宅まで職員がお迎えに行きます。
午前10時:体操・リハビリ
軽めの体操やリハビリで、利用者さまに体を動かしてもらいます。
午前11時:利用者さまに合わせた介護(随時)
移乗介助や排泄介助など、利用者さまに合わせた身体介助を随時行います。
正午:昼食・口腔ケア
必要な方には食事介助をしながら、昼食を摂ってもらいます。食べ終わったら口腔ケア(歯みがき)の時間です。
午後2時:レクリエーション
利用者さまが共有スペースに集まり、レクリエーションを楽しむ時間です。介護職員が主導してレクリエーションを進行します。
午後3時:おやつ
介護職員と利用者さまがコミュニケーションをとりながら、一緒におやつを食べます。
午後4時:入浴介助
入浴する利用者さまの介助を行います。
午後5時:お見送り
帰宅する利用者さまを自宅まで送ります。
1日のおおまかなスケジュールは決まっていますが、利用者さまの体の状態や入所・退所の時間などによって変更がある場合も。そのため、仕事が予定通りにいかなくても臨機応変に対応できる柔軟性が求められます。
ショートステイで働くメリットとは?
ショートステイで働くメリットは、長期入所の施設よりも多くの利用者さまと関われることにあります。ショートステイは短期入所の介護施設という特性上、人の入れ替わりが激しいのが特徴です。そのため、さまざまな人との出会いが好き・初対面の人ともどんどん親しくなりたいという人にとってはうってつけの環境であるといえます。
また、利用者さまの割合は介護度の重い方よりも軽い方が多い傾向にあるため、体力的な負担は比較的軽めなのもショートステイで働くメリットの1つといえるでしょう。
ショートステイで働くのに向いている人は?
ここでは、ショートステイで働くのに向いている人を解説します。ショートステイの職員を目指したい、どのような人が向いているか知りたいという方は参考にしてみてください。
臨機応変な対応ができる人
臨機応変な対応ができる方は、ショートステイで働くのに向いているでしょう。ショートステイには介護度の軽い方から重い方まで、さまざまな利用者さまが入所します。一人ひとりの介護度や健康状態を見て、イレギュラーな対応にも柔軟に動ける方は、介護職員からも利用者さまからも頼られる存在になるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
ショートステイの職員は、利用者さまやご家族とのコミュニケーションが求められる仕事です。冒頭の「ショートステイとは」の項でも解説したように、ショートステイは短期間の入所がメインになります。そのため、職員は利用者さまの入れ替わりが激しい中でもスムーズに人間関係を築く能力が必要。誰とでも打ち解けられたり、どのような人にも寄り添えたりするコミュニケーション能力は、介護の仕事に欠かせないスキルです。
根気のある人
ときには利用者さまから介護を拒否されたり、指示を聞いてもらえなかったりする場合もあるので、根気がありストレスに強い方がショートステイの介護現場では求められます。たとえ仕事で嫌なことがあってもへこたれず、すぐに気持ちを切り替えて利用者さまに優しく接せられる方は重宝されるでしょう。
ショートステイについてよくある質問
ショートステイについてよくある質問に回答します。「ショートステイってどんな施設なの?」と、疑問に思う方はぜひご覧ください。
ショートステイとデイサービスにはどのような違いがあるの?
ショートステイは、短期間入所するためのサービスで、デイサービスは日帰りの介護サービスです。ショートステイは65歳以上の要介護認定を受けている方が利用できます。
「普段は自宅で生活をしているが、世話をしている家族に用事ができてしまった」など、利用者さんやそのご家族の事情で自宅での生活が難しくなった際に役立つ施設です。
「ショートステイとは」で、ショートステイの種類について詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
ショートステイは何日まで利用できるの?
ショートステイは最大で30日まで利用可能です。しかし、ショートステイの利用可能日数は、要介護度によって異なるので、事前に確認することが大切です。最大日数である30日は、要介護4・5の方が利用でき、それより介護度が低い方は30日利用できないので注意しましょう。
30日以上利用することもできますが、30日以上は、全額自己負担となります。また、発熱などの体調不良によっては、利用可能日数内でも利用できなくなる可能性があることを留意しておきましょう。
まとめ
ショートステイとは短期間の入所を目的とした介護施設で、職員は身体介助や送迎、レクリエーションなどの仕事を行います。利用者さまの入所・退所が短期間で繰り返されるため、多くの方と出会いたいという人にはショートステイの職場環境はメリットといえるでしょう。1日の仕事のスケジュールはおおまかには決まっていますが、利用者さまの健康状態によっては予定通りにいかないことも。そのため、ショートステイの職員には臨機応変な対応ができる方や根気のある方などが向いているといえるでしょう。
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