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重度訪問介護に必要な資格とは?研修のカリキュラムや難易度、費用を解説!

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この記事のまとめ

「重度訪問介護の仕事には資格が必要なの?」と気になる方もいるでしょう。重度訪問介護に携わるには、「重度訪問介護従業者養成研修」「介護職員初任者研修」といった公的資格が必要です。この記事では、重度訪問介護の資格要件を解説します。「重度訪問介護従業者養成研修」の取得方法やカリキュラム、受講料もまとめました。重度訪問介護に携われるその他の資格もご紹介するので、障がい者支援に興味がある方はご覧ください。

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重度訪問介護の仕事をするために必要な資格

重度訪問介護のホームヘルパーとして働くためには、「重度訪問介護従業者養成研修」や「介護職員初任者研修」などの公的資格が必要です。また、重度訪問介護のサービス提供責任者になるには、「介護福祉士実務者研修」以上の資格が求められます。どのような資格があれば重度訪問介護に携われるのか、下記にまとめました。

重度訪問介護のホームヘルパーの資格要件

重度訪問介護に携わるためには、以下のいずれかの資格が必要です。

  • 重度訪問介護従業者養成研修
  • 居宅介護職員初任者研修
  • 障害者居宅介護従業者基礎研修
  • 行動援護従業者養成研修
  • 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
  • 居宅介護従業者養成研修3級・2級・1級(現在は廃止)
  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 看護師・准看護師
  • 訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)2級・1級(現在は廃止)
  • 介護職員基礎研修(現在は廃止)

重度訪問介護に特化した資格の保有者だけではなく、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」などの介護の公的資格を持っている人も、重度訪問介護に携われます。重度訪問介護は重度障がいのある方を支援する仕事なので、介助技術や障がいに関する正しい知識が求められるようです。

重度訪問介護に携わるための資格の取得方法は、「重度訪問介護従業者養成研修とは」「重度訪問介護に従事できるその他の資格」で後述するので、あわせてご覧ください。

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障害者施設で働くにはどんな資格が必要?仕事内容や働くメリットも紹介

重度訪問介護のサービス提供責任者の資格要件

重度訪問介護のサービス提供責任者になるには、以下のいずれかの資格が必要です。

  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 看護師・准看護師
  • 居宅介護従業者養成研修1級(現在は廃止)
  • 訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)1級(現在は廃止)
  • 介護職員基礎研修(現在は廃止)
  • 居宅介護職員初任者研修+実務経験3年
  • 介護職員初任者研修+実務経験3年
  • 訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)2級(現在は廃止)+実務経験3年

「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」などの資格があれば、重度訪問介護のサービス提供責任者として働けます。また、「居宅介護職員初任者研修」といった資格の取得と3年以上の実務経験でも、要件を満たせるようです。重度訪問介護のサービス提供責任者には、利用者さんの課題を把握し、ケアの具体的な内容や方法を検討する役割があるため、専門的な資格が必要です。

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重度訪問介護とは

重度訪問介護とは、重度の肢体不自由や知的障がい、精神障がいがある方の生活をサポートする、障害者総合支援法に基づくサービスです。自宅で暮らす障がいのある方に対し、身体的なケアや家事援助などを行います。利用者さんのニーズに応じ、24時間体制で生活を支援できるのが特徴です。

重度訪問介護の対象者

重度訪問介護を利用できるのは、障害支援区分4~6の認定を受けていて、常時の介護を必要とする方です。障害支援区分の認定評価において、一定の基準を満たす場合に利用できます。

重度訪問介護の利用者数

厚生労働省の「重度訪問介護に係る報酬・基準について(p.6)」によると、2023年4月における重度訪問介護の利用者数は、12,160人です。重度訪問介護は、利用者数が少しずつ増加しているため、需要が高いサービスといえます。

重度訪問介護の利用者の内訳

同資料によると、重度訪問介護の利用者さんの内訳は、障害支援区分6の方が84.9%、区分5の方が12.2%、区分4の方が2.9%です。日常生活を包括的に支援するサービスなので、長時間の支援が必要な方が利用しています。

重度訪問介護の仕事内容

重度訪問介護のホームヘルパーの主な仕事内容は、次のとおりです。

  • 入浴・排泄・食事の介助
  • 調理・洗濯・掃除などの生活全般の援助
  • 外出時の移動中の介護
  • 入院中の病院における意思疎通の支援
  • 日常生活における見守り

身体介護や家事援助だけではなく、日常生活の見守りも、重度訪問介護の業務に含まれます。外出時の介護や入院時のコミュニケーションの支援なども、仕事の一環です。また、喀痰吸引等研修の必要な課程を修めたホームヘルパーが、たんの吸引や経管栄養という医療的ケアを行うこともあります。

重度訪問介護は、日中だけではなく夜間も利用者さんのケアにあたる場合が多いので、日勤と夜勤のシフトがあるのが一般的です。日勤に慣れたら、夜勤や早朝の勤務も担う可能性があります。そのため、働ける時間帯が限られている方は、事前に職場に伝えておくと安心です。

重度訪問介護とほかのサービスの違い

ここでは、重度訪問介護とほかの訪問系サービスの違いを解説します。「福祉業界でどの仕事を選ぶか迷っている」という方は、ご一読ください。

重度訪問介護と訪問介護の違い

重度訪問介護と名前が似ているサービスとして、「訪問介護」が挙げられます。訪問介護は、介護保険に基づくサービスです。重度訪問介護の対象者は障がいのある方ですが、訪問介護は、要介護認定を受けている方を対象としています

なお、65歳以上になって要介護認定を受けた場合も、重度訪問介護が必要と認められれば、サービスの利用を継続できるようです。

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重度訪問介護と居宅介護の違い

障がいのある方の自宅に訪問するサービスとして、居宅介護があります。重度訪問介護と居宅介護の違いは、利用条件やサービス内容です。重度訪問介護の対象者が障害支援区分4以上なのに対し、居宅介護は障害支援区分1以上であれば利用できます。また、居宅介護には、「訪問の間隔を2時間以上空ける」というルールがあり、常時の介護を前提としていません

重度訪問介護と居宅介護は、身体介護や家事援助などを行い、利用者さんの生活をサポートをする点は共通です。しかし、日常生活の見守りや入院中の支援などは、重度訪問介護に特有のサービスで、居宅介護や訪問介護では対応できません。

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重度訪問介護従業者養成研修とは

重度訪問介護の仕事をするために必要な資格」でご紹介した「重度訪問介護従業者養成研修」は、重度訪問介護に特化した資格です。比較的取得しやすい資格なので、重度訪問介護に携わりたい方は、受講を検討してみてくださいね。

重度訪問介護従業者養成研修の取得方法

介護の資格スクールで指定のカリキュラムを修了することで、重度訪問介護従業者養成研修の資格を取得できます。基本的に受講要件はありません。重度訪問介護従業者養成研修の種類は、基礎課程・追加課程・統合課程・行動障害支援課程の4つです。

基礎課程のカリキュラム

重度訪問介護従業者養成研修の基礎課程を修了すると、障害支援区分4・5の方に対し、重度訪問介護のサービスを提供できます。基礎課程のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目研修時間
重度の肢体不自由者の地域生活等に関する講義2時間
基礎的な介護技術に関する講義1時間
基礎的な介護と重度の肢体不自由者とのコミュニケーションの技術に関する実習5時間
外出時の介護技術に関する実習2時間
合計10時間

基礎課程は講義と実習で構成される約10時間の研修で、2日程度で修了できます。重度訪問介護に必要な知識として、サービスに関する理解を深め、居宅での介護や外出時のケアに必要なスキルを身につける内容です。受講料として、15,000~20,000円程度かかります。

追加課程のカリキュラム

前述した基礎課程に加え、追加課程も修了すると、障害支援区分6の方へも重度訪問介護サービスを提供できます。重度訪問介護従業者養成研修の追加課程のカリキュラムは、次のとおりです。

科目研修時間
医療的ケアを必要とする重度訪問介護利用者の障害及び支援に関する講義4時間
コミュニケーションの技術に関する講義2時間
緊急時の対応及び危険防止に関する講義1時間
重度の肢体不自由者の介護サービス提供現場での実習3時間
合計10時間

追加課程も、基礎課程と同じく2日程度で修了できます。肢体不自由を伴う疾病に対する理解を深めたり、言語障がいのある方とのコミュニケーションについて学んだりする内容です。受講費用として、15,000~20,000円程度かかります。

統合課程のカリキュラム

統合課程では、基礎課程と追加課程の内容に加え、喀痰吸引等研修(第3号研修)を学べます。喀痰吸引等研修について学ぶ主な科目は、「医療的ケアを必要とする重度訪問介護利用者の障がい及び支援に関する講義」です。研修時間は約20~25時間で、3~4日ほどで取得できます。

重度訪問介護従業者養成研修の統合課程を修了すると、障害支援区分4~6の利用者さんに対応できることに加え、医療的ケアの基礎知識も身につけることが可能です。そのため、統合課程を開講しているスクールも多くあります。統合過程の受講料は、20,000~35,000円程度です。

行動障害支援課程のカリキュラム

重度訪問介護従業者養成研修の行動障害支援課程のカリキュラムは、次のとおりです。

科目研修時間
強度行動障害がある者の基本的理解に関する講義2.5時間
強度行動障害に関する制度及び支援技術の基礎的な知識に関する講義3.5時間
基本的な情報収集と記録等の共有に関する実習1時間
行動障害がある者の固有のコミュニケーションの理解に関する実習2.5時間
行動障害の背景にある特性の理解に関する実習2.5時間
合計12時間

こちらの行動障害支援課程は、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)と同等の内容です。行動障害支援課程を修了することでも、重度訪問介護の仕事に携わることができます。また、行動障害支援課程を修了しなくても、基礎課程などを修了していれば、強度行動障がいがある方に重度訪問介護サービスを提供できます。

行動障害支援課程は、実際に強度行動障がいがある方の支援に携わる方向けの研修です。そのため、基礎課程や統合過程を修了した方が、専門的な知識を身につけるために取得することも少なくないでしょう。

なお、上記でご紹介した研修時間は目安です。自治体によっては、これよりも研修時間が長い場合もあるので、受講する地域の研修の実施状況を調べておくと良いでしょう。

重度訪問介護従業者養成研修を取得するメリット

ここでは、重度訪問介護従業者養成研修を取得するメリットを解説します。「取得する資格を迷っている」「ほかの資格があっても取得すべき?」と悩んでいる方は、確認してみてくださいね。

無資格・未経験から短期間で重度訪問介護に携われる

重度訪問介護従業者養成研修は、重度訪問介護の仕事に興味がある無資格・未経験の方におすすめです。基礎課程は約2日、統合過程でも4日程度で修了できるので、短い期間で資格を取得できます

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就職・転職に有利になる

重度訪問介護従業者養成研修の資格があれば、福祉業界での転職で有利になるでしょう。前述したように、重度訪問介護に携わるためには資格が必要です。重度訪問介護従業者養成研修を取得すれば、すぐに転職活動を始められます。また、都道府県が管轄する公的資格なので、日本全国で有効です。

専門的な知識が身につきスキルアップできる

重度障がいがある方とのコミュニケーション方法を理解できるのも、重度訪問介護従業者養成研修を受講するメリットです。介護を行うためのスキルに加え、医療的ケアの知識も習得できます。なお、実務で医療的ケアを行うには、実地研修の修了も必要です。

すでに介護に関する資格を持っている方も、重度訪問介護従業者養成研修を新たに受講することで、重度訪問介護に適性があるか分かったり、スキルアップできたりするでしょう。

障害福祉分野でのキャリアアップにつながる

資格の取得は、障害福祉分野におけるキャリアアップにも役立ちます。肢体不自由や知的障がい、精神障がいというさまざまな障がいについて学ぶので、実際の支援に活かせるでしょう。また、正しい知識を身につけておくことで、いずれは教育なども担えるようになります。

重度訪問介護に従事できるその他の資格

障がい者支援に関する資格や、介護に関する資格でも、重度訪問介護の業務に従事できます。以下では、重度訪問介護の要件を満たせる公的資格の取得方法やカリキュラム、難易度などを解説します。

行動援護従業者養成研修

行動援護従業者養成研修は、知的障がいや精神障がいがあり、行動に危険が伴う方の外出を支援するための知識を習得する資格です。重度訪問介護では、「行動援護」と同様に、行動障がいがある方の外出の介助を行う可能性があります。知的障がいや精神障がいのある方の支援に携わる場合、資格を活かして働けるでしょう。

行動援護従業者養成研修の取得方法

行動援護養成研修のカリキュラムは24時間なので、3~4日ほど研修を受講すれば、資格を取得できます。受講料は3~5万円程度です。

行動援護従業者養成研修のカリキュラム

行動援護従業者養成研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目研修時間
強度行動障害がある者の基本的理解(講義)1.5時間
強度行動障害に関する制度及び支援技術の基礎的な知識(講義)5時間
強度行動障害がある者へのチーム支援(講義)3時間
強度行動障害と生活の組立て(講義)0.5時間
基本的な情報収集と記録等の共有(演習)1時間
行動障害がある者の固有のコミュニケーションの理解(演習)3時間
行動障害の背景にある特性の理解(演習)1.5時間
障害特性の理解とアセスメント(演習) 3時間
環境調整による強度行動障害の支援(演習)3時間
記録に基づく支援の評価(演習)1.5時間
危機対応と虐待防止(演習)1時間
合計24時間

行動障がいのある方は、自傷行為や他傷行為、物を壊すなど、危険な行動に及ぶことがあります。行動援護従業者養成研修は、危険な行為に及ぶ理由や、不安を感じず生活できる環境を整える方法などを学ぶ内容です。

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居宅介護職員初任者研修

居宅介護職員初任者研修は、障がいのある方の自宅に伺い介護を行うために、必要な知識を身につける内容です。

居宅介護職員初任者研修の取得方法

居宅介護職員初任者研修は、130時間のカリキュラムを修了することで取得できます。受講料は5~10万円程度です。開講しているスクールは少ないようなので、興味のある方は、都道府県の公式Webサイトで確認しましょう

居宅介護職員初任者研修のカリキュラム

居宅介護職員初任者研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目研修時間
職務の理解6時間
介護における尊厳の保持・自立支援9時間
介護の基本6時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
介護におけるコミュニケーション技術6時間
障害の理解6時間
認知症・行動障害の理解6時間
老化の理解3時間
こころと体のしくみと生活支援技術75時間
振り返り4時間
合計130時間

介護の基礎だけではなく、さまざまな障がいの特徴や、行動障がいなどについても学びます。そのため、取得すれば重度訪問介護の仕事にも役立つでしょう。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、障がいのある方や高齢者の方などに適切な介護を行うための、知識・技術を身につける資格です。

介護職員初任者研修の取得方法

介護職員初任者研修は、130時間のカリキュラムを受講し、筆記試験に合格することで取得できます。試験は学習内容の定着を確認するためのものなので、難易度は低いでしょう。取得にかかる期間は1~4ヶ月程度で、費用は4~10万円程度です。

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介護職員初任者研修のカリキュラム

介護職員初任者研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目研修時間
職務の理解 6時間
介護における尊厳の保持・自立支援9時間
介護の基本6時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
介護におけるコミュニケーション技術6時間
老化の理解6時間
認知症の理解6時間
障害の理解3時間
こころとからだのしくみと生活支援技術75時間
振り返り4時間
合計130時間

参考:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)

「老化の理解」「認知症の理解」の科目では、高齢者の介護に特に役立つ知識を習得することが可能です。また、介護技術や障がいの基礎知識も学びます。介護職員初任者研修は、介護の基礎を総合的に学べるので、福祉に関する資格を初めて取る方にもおすすめです。

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介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、前述の介護職員初任者研修の上位にあたる資格です。介護計画の作成に必要な知識も学ぶため、重度訪問介護のサービス提供責任者の要件にもなっています

介護福祉士実務者研修の取得方法

介護福祉士実務者研修は、約450時間のカリキュラムを修了することで取得できます。修了試験は義務付けられていません。基礎知識から専門知識まで学べる資格で、受講要件はないため、無資格や未経験の方も受講できます。通信講座で学べる科目が多いので、通信と通学を組み合わせて受講する人が多いようです。

介護福祉士実務者研修を無資格でから取得する場合、最短でも6ヶ月程度の期間がかかります。介護職員初任者研修などを保有していれば、受講済みの科目が免除になるため、段階的に資格を取得する人も少なくありません。実務者研修の受講料は、無資格の場合で10~25万円程度、初任者研修を修了している方の場合で10~15万円程度です。

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介護福祉士実務者研修のカリキュラム

介護福祉士実務者研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目研修時間
人間の尊厳と自立5時間
社会の理解I5時間
社会の理解II30時間
介護の基本I10時間
介護の基本II20時間
コミュニケーション技術20時間
生活支援技術I20時間
生活支援技術II30時間
介護過程I20時間
介護過程II25時間
介護過程III(スクーリング)45時間
発達と老化の理解I10時間
発達と老化の理解II20時間
認知症の理解I10時間
認知症の理解II20時間
障害の理解I10時間
障害の理解II20時間
こころとからだのしくみI20時間
こころとからだのしくみII60時間
医療的ケア50時間
合計450時間

参考:厚生労働省「実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について(p.3)

介護の基本から医療的ケアまで、幅広い内容を学ぶのが、介護福祉士実務者研修の特徴です。コミュニケーション技術の科目では、失語症や構音障がい、認知症などの症状によって、自分の考えを伝えるのが難しい方に対するコミュニケーション技法も学びます。

介護福祉士実務者研修は、後述する「介護福祉士」を働きながら受験する場合の要件の一つです。そのため、介護福祉の専門性を高めてキャリアアップしたい方は、取得を目指すと良いでしょう。

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介護福祉士

介護福祉士は、介護に関する唯一の国家資格です。取得すれば、高齢者介護や障がい者支援に必要な知識があることを証明できます。働きながら国家資格を取得したい人や、介護のプロとして多方面で活躍したい人は、取得を目指すと良いでしょう。

介護福祉士の取得方法

介護福祉士を取得するためには、受験資格を満たして介護福祉士国家試験(筆記試験)を受け、合格する必要があります。介護福祉士国家試験の受験資格を得る主な方法は、実務経験ルート・養成施設ルート・福祉系高校ルートの3つです。

上記のうち、働きながら介護福祉士を目指せる「実務経験ルート」を選ぶ人が多い傾向にあります。実務経験ルートの場合、「介護福祉士実務者研修の取得」「介護等の実務経験3年」という要件を満たすことで、介護福祉士国家試験を受験可能です。
養成施設ルートは、介護福祉士養成施設に2~3年ほど通うルート。福祉系高校ルートは、福祉系高校に3年通い、介護福祉士国家試験を受験するルートです。

介護福祉士の取得方法は、「介護福祉士の受験資格を得るルートを解説!必要な実務経験や試験概要は?」の記事でも解説しているので、あわせて参考にしてください。

介護福祉士国家試験の難易度

介護福祉士国家試験の合格基準は、125点の60%程度得点することですが、具体的な合格点は問題の難易度によって補正されます。また、試験範囲である以下11科目群すべてで得点することも必要です。

  • 1.人間の尊厳と自立、介護の基本
  • 2.人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
  • 3.社会の理解
  • 4.生活支援技術
  • 5.介護過程
  • 6.こころとからだのしくみ
  • 7.発達と老化の理解
  • 8.認知症の理解
  • 9.障害の理解
  • 10.医療的ケア
  • 11.総合問題

合格のためには、介護保険制度や介護技術、障がいに関する知識など、介護福祉士に求められるスキルを総合的に身につけなければいけません。

厚生労働省の「第36回介護福祉士国家試験合格発表」によると、2024年に行われた介護福祉士国家試験の合格率は、82.8%でした。マークシート形式の五肢択一の試験なので、しっかりと対策していれば、正答率を上げられるでしょう。

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重度訪問介護の資格を無料で取得する方法

職場や自治体の資格取得支援制度を活用することで、無料・割引で公的資格を取得できる場合があります。たとえば、重度訪問介護の要件である「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」などを、資格取得支援の対象とする職場は少なくありません。介護職員初任者研修などの資格は、ハローワークの職業訓練の対象にもなっています。

また、重度訪問介護を提供する事業所のなかには、「重度訪問介護従業者養成研修」の資格取得の費用を負担し、就職をサポートしているところもあるようです。

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重度訪問介護従業者の平均給与

厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.80)」によると、重度訪問介護のホームヘルパー(常勤)の平均給与は、311,700円です。障害福祉サービスに携わる介護職員(常勤)の平均給与は312,310円と、重度訪問介護と同程度でした。訪問系のサービスで比較すると、重度訪問介護の常勤のホームヘルパーの給与は、居宅介護や同行援護より高く、行動援護より低い傾向にあります。

重度訪問介護のホームヘルパーは非常勤の方が多いのも特徴です。非常勤の場合の平均給与は104,080円で、実労働時間数の平均は56.5時間です。障害福祉サービスに携わる非常勤の介護職員の平均給与は102,760円、労働時間の平均は66.1時間となっています。重度訪問介護のホームヘルパーとして非常勤で働く場合、障害福祉サービスの平均よりも時給が高い可能性があるでしょう。

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重度訪問介護の資格についてよくある質問

ここでは、重度訪問介護の資格についてよくある質問に回答します。重度訪問介護の仕事にチャレンジしたい方や、福祉系の資格を取得しようとお考えの方は、チェックしてみてください。

重度訪問介護の資格の正式名称を教えてください!

重度訪問介護の資格の正式名称は、「重度訪問介護従業者養成研修」です。受講したカリキュラムによって、「基礎課程」「追加課程」「統合課程」などに分かれています。そのため、履歴書に資格名を書くときは、「重度訪問介護従業者養成研修〇〇課程 修了」と記載しましょう。

介護福祉士の資格があれば重度訪問介護ができますか?

介護福祉士の資格があれば、重度訪問介護のホームヘルパーやサービス提供責任者として働けます。新たに「重度訪問介護従業者養成研修」を受講する必要はありません。「重度訪問介護の仕事をするために必要な資格」では、重度訪問介護の資格要件を解説しているので、ご参照ください。
もしも、「介護福祉士の資格はあるけど障がい者支援の経験がないから不安」という場合は、重度訪問介護従業者養成研修を受講してみても良いかもしれません。基礎課程では「外出時の介護技術に関する実習」、追加課程では「重度の肢体不自由者の介護サービス提供現場での実習」があるため、重度訪問介護における実践的なスキルの習得につながるでしょう。

重度訪問介護の資格は難易度が高いの?

重度訪問介護に特化した「重度訪問介護従業者養成研修」は、比較的取得しやすい資格です。カリキュラム修了後に筆記試験を行う場合がありますが、学習内容を確認するためのテストなので、難易度は低いでしょう。介護に関する資格の取得難易度が知りたい方は、「介護の資格の難易度を種類ごとに解説!取得方法や試験の合格率、要件とは?」の記事をご覧ください。
重度訪問介護従業者養成研修の基礎課程は約10時間で、修了すると障害支援区分4・5の方の重度訪問介護に対応できます。重度訪問介護の利用者さんは、障害支援区分6の方が8割以上を占めているので、約10時間の追加課程もあわせて修了するか、統合課程を選ぶのがおすすめです。

まとめ

重度訪問介護に携わるには、「重度訪問介護従業者養成研修」や「介護職員初任者研修」などの資格が必要です。サービス提供責任者になる場合は、介護福祉士といった資格が求められます。

重度訪問介護とは、障害支援区分4~6で常時の介護が必要な方の自宅に訪問し、身体介護や家事援助、見守りなどを行う仕事です。短時間に何度も自宅を訪問したり、入院中のコミュニケーションの支援を行ったりするなど、ニーズに応じた手厚いサポートを行えます。

重度訪問介護に特化した「重度訪問介護従業者養成研修」の資格は、指定のカリキュラムを修了することで取得可能です。基本的に受講要件はないため、無資格や未経験の方も受講できます。重度訪問介護従業者養成研修は4つの課程に分かれており、基礎課程を修了しただけでは、障害支援区分6の方の重度訪問介護に対応できません。障害支援区分4~6の方に対応するには、「基礎課程と追加課程を修了する」「統合課程を修了する」のいずれかを選ぶと良いでしょう。

また、重度訪問介護の要件を満たせる「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」などは、資格取得支援の対象となっていることも少なくありません。できるだけ負担を抑えて資格を取りたい方は、職場や自治体の資格取得支援制度を調べてみるのがおすすめです。

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