Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 676

障害者グループホームで働く世話人の仕事内容を解説!介護の資格は必要?

Image may be NSFW.
Clik here to view.
障害者グループホーム仕事内容に関する記事のタイトル画像

この記事のまとめ

介護・福祉業界での転職を考えていて、「障害者グループホームの仕事内容を知りたい」という方もいるでしょう。障害者グループホームで働く世話人の仕事内容は、生活援助や見守り業務、相談業務などです。この記事では、障害者グループホームで活躍する職種やそれぞれの仕事内容、1日のスケジュール例などをご紹介します。障害者グループホームの仕事に興味がある方は、ぜひご覧ください。

障害者支援施設とは?仕事内容や一日の流れ、高齢者介護との違いを解説!

障害者グループホーム(共同生活援助)とは

障害者グループホームとは、障がいのある方が、支援を受けながら共同生活を送る住宅のことです。2~10人の少人数で生活するのが一般的で、「共同生活援助」と呼ばれることもあります。

障害者グループホームは、単身での生活が不安な方や、介護が必要なものの施設ではなく地域の中で暮らしたい方などに向けて、日常生活のサポートを提供する施設です。食事や入浴、排泄の介助や、外出の準備、金銭管理のお手伝いなどを行っています。

障害者グループホームの対象者

障害者グループホームの主な対象者は、知的障がい・精神障がい・身体障がいもしくは難病がある、18歳以上65歳未満の方です。障害支援区分の認定を受けているかに関わらず利用できます。17歳以下で児童相談所が利用を認めている方や、65歳以上でこれまでに障害福祉サービスを利用していた方も、利用できる場合があるようです。

障害者グループホームの役割

障害者グループホームは、以下の役割を担っています。

  • 障がいがある方の自立した生活のサポート
  • 社会的孤立や孤独感の防止
  • 生活における不安の緩和
  • 共同生活による、身体的または精神的な安定の提供

障害者グループホームでは、入居者さんが複数人と共同生活を送ることで、孤立感や不安の緩和を促します。また、生活支援に加えて自立支援も行っており、生活の質の向上を図ることも可能です。

障害者グループホームの種類とサービス

障害者グループホームの種類は、介護サービス包括型、外部サービス利用型、日中サービス支援型、サテライト型住居の4つです。種類によって、提供されるサービスは異なります。以下で、障害者グループホームの各種類を解説するので、チェックしてみてください。

介護サービス包括型

介護サービス包括型の障害者グループホームでは、相談業務や掃除、洗濯などのサポートに加え、食事や入浴、排泄といった日常生活に必要な介助を提供しています。利用者さんは、日中は就労先や就労継続支援事業所に通っているため、夜間や休日に事業所で過ごすのが一般的です。

介護サービス包括型は、障害者グループホームの中で最も事業所数が多くなっています。厚生労働省の「サービス類型別の利用者の状況」によると、利用者さんは、障害区分なし~区分6の方まで幅広く、知的障がいを持つ利用者さんが最も多いようです。

外部サービス利用型

外部サービス利用型の障害者グループホームでは、相談業務や掃除、食事の準備などは職員が行います。しかし、食事や入浴、排泄などのサポートは、外部の介護事業所に依頼するのが特徴です。

同資料によると、外部サービス利用型グループホームの利用者さんは、精神障がいのある方が58.6%、知的障がいのある方が36.7%となっています。また、障害区分なしの方が64.8%を占めており、ほかの障害者グループホームに比べると、軽度な障がいのある方が多いようです。

日中サービス支援型

日中サービス支援型の障害者グループホームは、2018年に新設された種類で、夜間だけではなく日中もサービスを提供しているのが特徴です。重度の障がいにより、ほかのグループホームでの対応が難しい方が入居しています。

日中サービス支援型のグループホームの利用者さんは、障害区分4以上の方の割合が高く、ほかのグループホームと比べて、身体障がいのある方が多いようです。

サテライト型住居

障害者グループホームの近くの住居(サテライト型住居)に住んでいる利用者さんに対し、生活支援を行うサービスもあります。サテライト型住居の特徴は、本体施設である障害者グループホームから20分以内の距離に位置することや、利用者さんからグループホームに連絡できる通信機器を設置していることです。

なお、サテライト型住居に永久に住み続けることはできず、原則3年以内と定められています。主な入居者さんは、障害者グループホームから出て一人暮らしをしたいけど不安がある方や、自立した生活を送りたいと考えている方です。

▼関連記事
障害者支援施設とは?仕事内容や一日の流れ、高齢者介護との違いを解説!

今の職場に満足していますか?

無料で求人を見てみる

障害者グループホームの職員の職種

ここでは、障害者グループホームで働く職種の人員配置基準をまとめました。障がい者グループホームへの転職を考えている方は、チェックしてみてください。

介護サービス包括型外部サービス利用型日中サービス支援型
管理者1人(常勤)1人(常勤)1人(常勤)
サービス管理責任者利用者さん30人に対し1人以上利用者さん30人に対し1人以上利用者さん30人に対し1人以上
世話人利用者さん4~6人に対し1人以上利用者さん6人に対し1人以上(当面は利用者さん10人に対し1人以上)利用者さん3~5人に対し、1人以上
生活支援員利用者さん2.5~9人に対し1人以上配置なし利用者さん2.5~9人に対し1人以上
夜間支援配置義務なし配置義務なし1人以上
日中支援配置義務なし配置義務なし1人以上

参考:厚生労働省「グループホーム3類型の比較

障害者グループホームにおけるサービス管理責任者の配置基準は、利用者さん30人に対して1人以上です。

「介護サービス包括型」と「日中サービス支援型」の生活支援員の配置基準は、利用者さんの障害支援区分により異なります。たとえば、区分6の場合は利用者さん2.5人に対し1人以上、区分3の場合は利用者さん9人に対し1人以上です。

また、「介護サービス包括型」と「外部サービス利用型」において、夜間支援と日中支援の義務はありませんが、夜間に職員を配置している場合や日中支援を行った場合は、加算で評価されます。

世話人

世話人は、利用者さんの食事の準備や掃除、生活に関する相談業務、健康管理など、日常生活をサポートする職種です。基本的に、障害者グループホームの利用者さんは、自力で生活を送ります。しかし、利用者さんの状態によっては、世話人のサポートが必要なこともあるでしょう。世話人は、利用者さんをよく観察し、自力でできるかサポートが必要かを判断して、臨機応変に援助します。

生活支援員

障害者区分が3以上の利用者さんがいる障害者グループホームには、生活支援員を配置しなくてはいけません。障害者グループホームで働く生活支援員は、食事や入浴、排泄の介助を行います。身体介護の機会が多いので、介護に関する資格を持っていると仕事に活かせるでしょう。

サービス管理責任者

サービス管理責任者は、利用者さんの個別支援計画の作成や、日中活動に関わる機関との連絡・調整、職員の指導などを行う職種です。サービス管理責任者として働くには、一定以上の実務経験とサービス管理責任者研修等を修了している必要があります。

管理者

管理者は、障害者グループホームで働く職員や業務の管理を行います。収支管理や労務管理、備品管理など、事業所全体の管理をする職種です。障害者グループホームの管理者になるための具体的な条件は定められていませんが、介護の実務経験や資格保有の要件を設けている施設が多い傾向にもあります。

障害者グループホームで働く世話人の仕事内容

ここでは、障害者グループホームで働く職種のうち、世話人の仕事内容を解説します。障害者グループホームで働く世話人の仕事内容は、次のとおりです。

  • 食事の用意や掃除、日常生活のサポート
  • 生活上の相談対応
  • 対話をベースにしたカウンセリング業務とその記録

障害者グループホームの仕事内容は、主に利用者さんの身の回りのお世話や生活のサポート、相談対応などです。以下で解説するので、チェックしてみてください。

共同生活援助

障害者グループホームの世話人は、利用者さんの食事の準備や配膳、掃除、洗濯などの家事のサポートを行います。また、入浴や排泄の準備も生活援助の一つです。世話人には、生活支援員と連携しつつ、利用者さんが共同生活を送るための適切な支援を行うことが求められます。

見守り業務

必要に応じて、食事や入浴、排泄などの見守りをします。利用者さんの身体に触れて介助する身体介護とは異なり、直接のサポートはしません。世話人は、何かあったときに対応できるよう、利用者さんの動作を見守ることが重要です。

買い物や通院の同行

世話人は、利用者さんの買い物や通院に同行することもあります。外出時のサポートに加え、金銭管理の支援も、同行の目的です。入居者さんが就労している場合は、給与管理のアドバイスをすることもあるでしょう。

生活に関わる相談業務

利用者さんの生活における相談に対応し、解決・改善につなげます。利用者さんの悩みを引き出すには、普段から積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。信頼関係を築くことで、利用者さんが世話人に相談しやすくなるでしょう。

入居者さんの健康管理

朝晩に入居者さんの健康管理を行うのも、世話人の仕事の一つです。日々の体調をチェックしたり、健康に過ごせるように食事の栄養バランスや運動量を調整したりします。

余暇活動のサポート

障害者グループホームでは、レクリエーションの企画・実施を通して、入居者さんの余暇活動をサポートします。玉入れやボーリング、クイズ、しりとり、折り紙、散歩など、身体や頭の運動になるレクリエーションが実施されているようです。

季節行事やイベントの実施

正月やクリスマス、旅行の企画など、季節行事やイベントを実施します。障害者グループホームには、行事やイベントに力を入れている事業所もあるようです。季節の行事を取り入れることで、利用者さんに四季を感じてもらい、日々の楽しみにつなげます。

体調不良やケガなどの緊急時の対応

世話人は、利用者さんの体調不良やケガの際など、緊急時に対応します。緊急時の対応は、マニュアルが準備されているのが一般的です。迅速に対応するためにも、利用者さんの状態や障がいについて、普段から把握しておきましょう。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
▶
障害者施設の求人一覧はこちら

障害者グループホームで働く世話人の1日

ここでは、障害者グループホームで働く世話人の、日勤と夜勤のスケジュール例をご紹介します。

早番の1日のスケジュール

早番で働く世話人の1日のスケジュール例は、以下のとおりです。

時間仕事内容
午前7時【出勤】
申し送りを確認。利用者さんに起床の声掛けをしてバイタルチェック。必要に応じて着替えや洗面、排泄の介助を実施
午前7時30分【朝食準備・朝食】
利用者さんと一緒に朝食の準備を実施
午前9時【掃除・洗濯】
利用者さんと手分けして掃除や洗濯を行う
午前9時30分【洗濯物干し・レクリエーション】
利用者さんと一緒に洗濯物を干して、レクリエーションを実施。当たっても痛くない柔らかいボールでドッジボールをしたり、本を音読したりして、身体と脳の体操を行う
午前11時【昼食準備・昼食】
利用者さんと一緒に昼食の準備。食後は一緒に食器洗いなどの後片付けを行う
正午休憩
午後1時【入浴】
利用者さんの入浴をサポート。危険がないかの見守りなどを行う
午後2時【おやつ】
利用者さんといっしょにおやつを作る。おやつのあとは散歩に行く
午後3時【洗濯物の取り込み】
利用者さんと手分けをして、乾いた洗濯物を取り込む
午後4時【退勤】
業務日誌を提出。遅番に申し送りをして退勤

早番の世話人の主な業務は、入居者さんの生活援助や見守りです。利用者さんと一緒に、食事や入浴、家事、レクリエーションなどを行います。

遅番の1日のスケジュール

遅番で働く世話人の1日のスケジュール例は、以下のとおりです。

時間仕事内容
午前10時【出勤】
申し送りを確認。早番の職員と一緒に利用者さんのサポートを行う
午前11時【昼食準備・昼食】
利用者さんと一緒に昼食の準備。食後は一緒に洗い物などの後片付けを行う
午後1時休憩
午後3時【体操・買い物】
利用者さんと一緒に体操する。夕食の買い物を実施
午後5時【夕食準備・夕食】
利用者さんと一緒に夕食を準備。食後は一緒に片付けを行う
午後7時【退勤】
業務日誌を提出する

遅番で働く世話人の主な業務は、早番と同じく生活援助や見守りが中心です。夜勤の職員に日中の申し送りをするのも、忘れないようにしましょう。

夜勤の1日のスケジュール

夜勤で働く世話人の1日のスケジュール例は、以下のとおりです。

時間仕事内容
午後5時【出勤】
申し送りを確認
午後7時【フリータイム】
利用者さんとテレビを見たり、会話したりして過ごす
午後9時【消灯・就寝】
利用者さんに就寝の声掛けを行う
午後10時~午前6時見回り・休憩など
午前7時【起床の声掛け】
利用者さんに起床の声掛け。バイタルチェックを実施
午前7時30分【朝食の見守り】
朝食の見守りや利用者さんの対応を行う
午前9時【退勤】
業務日誌を提出する

夜勤の勤務時間は、16時間前後が多いようです。夜勤の世話人は、主に利用者さんの就寝・起床サポートや、消灯後の巡回を行います。職員の人数が多い施設では、交代で仮眠をとることも可能です。

障害者グループホームで世話人として勤務するには?

施設の求人に応募して採用されれば、障害者グループホームで働けます。世話人や生活支援員の求人は、無資格・未経験から応募可能です。ただし、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士など、介護・福祉に関する資格を持っていると、選考で有利になったり、業務に活かせたりするでしょう。
無資格の場合、教育制度や資格取得支援の整った施設に就職し、働きながら資格取得を目指すのもおすすめです。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
▶
資格取得支援の介護求人一覧

障害者グループホームで働くほかの職種の仕事内容

ここでは、障害者グループホームの世話人以外の職種の、仕事内容を解説します。「ほかの職種の業務も気になる」という方は、参考にしてください。

生活支援員の仕事内容

生活支援員の仕事内容は、身体介護が中心です。利用者さんが食事を誤嚥しないようにサポートしたり、入浴時や排泄時に移動・移乗などを手伝ったりします。ほかにも、更衣や起床・就寝に必要な介助も、生活支援員の仕事です。
世話人の仕事内容と同様に、買い物・病院への同行や相談対応をすることもあります。業務範囲は事業所によって異なるため、就業前に確認しましょう。

サービス管理責任者の仕事内容

サービス管理責任者は、「共同生活援助個別支援計画」を立て、計画どおりにサービスを提供できるように管理する職種です。
入居希望者の入居相談や見学の対応、共同生活援助個別支援計画の作成、利用者さんの生活に関する相談対応などを行います。ほかにも、職員の教育や指導、関連機関との連絡・調整なども、サービス管理責任者の担当業務です。

管理者の仕事内容

障害者グループホームの管理者の主な仕事内容は、職員の採用や労務・収支管理です。また、利用者さんのご家族や業者の対応、職員の欠勤時の勤務管理、備品発注などの、業務も担当します。管理職の役割は、適切な施設運営が行えるよう、事業所全体を管理することです。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
▶
管理職・管理職候補の介護求人一覧はこちら

障害者グループホームの職員に必要な資格

ここでは、障害者グループホームの職員になるための資格要件を、職種ごとにまとめました。転職を考えている方は、ご一読ください。

職種資格要件
世話人なし
生活支援員なし
サービス管理責任者・相談支援業務や直接支援業務の実務経験1~8年
・相談支援従事者初任者研修の講義の一部を受講
・サービス管理責任者等実践研修の受講
※必要な実務経験の年数は業務内容や保有資格によって変わる
管理者なし
※「適切な指定共同生活援助を提供するために必要な知識及び経験を有する者」と規定されているため、管理職の経験者や障がい者支援の経験者が就くことが多い

前述のとおり、世話人や生活支援員として働くために必要な資格はありません。ただし、サービス管理責任者には要件があり、管理者にも一定以上の実務経験や資格といった要件を設けていることが多いようです。職種ごとの要件は、施設によって異なる場合があるので、転職前にしっかりと確認しましょう。

障害者施設で働く際に役立つ資格については「障害者施設で働くにはどんな資格が必要?仕事内容や働くメリットも紹介」の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

▼関連記事
【障がい者支援に役立つ資格一覧】取得方法や難易度、習得できるスキルは?

障害者グループホームの仕事はきつい?

障害者グループホームで働く方は、夜勤の体力的・精神的な負担や、利用者さんとのコミュニケーションの難しさなどを、「きつい」と感じる場合があるようです。以下では、障害者グループホームの仕事がきついと感じる方がいる理由を解説します。

夜勤の体力的・精神的な負担がある

夜勤をすることで生活リズムが乱れ、体調を崩しやすくなったり、身体的なつらさを感じたりする方もいます。前述のとおり、障害者グループホームのシフトでは、夜勤の勤務時間は16時間前後の場合が多いようです。拘束時間の長さや不規則なシフトから、「なかなか疲れが取れない」と感じることもあるかもしれません。また、夜間のケアや緊急対応の緊張感から、「精神的にきつい」と感じる可能性もあります。

▼関連記事
介護職の夜勤がしんどいと言われる5つの理由|メリットと仕事内容

利用者さんとのコミュニケーションに悩む

障がいの特性により、利用者さんとコミュニケーションを取るのが難しいと感じる場合もあるでしょう。利用者さんから暴言を浴びせられたり、暴力を振るわれたりする可能性もゼロではありません。もしも、暴言や暴力などで困ったときは、早めに上司に相談してみましょう。自身を否定された感覚になり、精神的なきつさを感じる前に、対処することをおすすめします。

外出支援がストレスになる

障害者グループホームの業務には、外出支援が含まれます。買い物や通院などの外出に付き添う際は、利用者さんが安全に外出できるよう、細心の注意を払わなければなりません。利用者さんの要望に合わせた臨機応変な対応が求められるので、「支援が難しい」とストレスに感じる場合があるようです。

利用者さんに合わせた適切な支援が求められる

利用者さんによって、障がいの特性や性格が違うため、一人ひとりに合わせた支援が求められます。たとえば、精神的な障がいがある方の中には自傷行為をする方もいるため、注意して見守らなければなりません。障害者グループで働くには、入居者さんの特性や個性を理解し、安心して過ごせるような対応をする必要があり、責任が大きいと感じることがあるようです。

▼関連記事
「障害者グループホームはきつい」って本当?向いている人ややりがいを解説

障害者グループホームで働く4つのメリット

障害者グループホームの仕事には、大変さだけではなく、メリットもあります。ここでは、障害者グループホームで働くメリットを紹介するので、「転職すべきか迷っている」という方はチェックしてみてください。

無資格・未経験で障害者支援に挑戦できる

障害者グループホームは、無資格・未経験から働き始めることが可能です。障害者グループホームの利用者さんは、身体介護を必要とする方が少ない傾向にあります。そのため、専門的な資格や知識がなくてもできる仕事が多く、未経験から障害者支援に挑戦することが可能です。

家事や育児の経験を仕事に活かせる

障害者グループホームの仕事内容には、食事の準備や掃除、洗濯などがあり、家事や育児の経験を活かして働くことができます。子どもが大きくなり、子育て以外に時間が取れるようになった主婦・主夫の方にもおすすめの仕事といえるでしょう。

身体的な負担が比較的小さい

障害者グループホームの仕事は、身体的な負担が比較的小さいでしょう。障害者グループホームの利用者さんは、常時の身体介護を必要とする方は少ない傾向にあります。そのため、障害者グループホームは、特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設と比較して、身体介護を行う機会が少なく、職員にかかる負担が少ないといえます。

利用者さんに寄り添える

障害者グループホームの仕事では、利用者さんの障がいへの理解を深めつつ、一人ひとりに寄り添った支援をすることができます。レクリエーションやイベントも、入居者さんとコミュニケーションを取りながら、一緒に楽しむことができるでしょう。障害者グループホームは、利用者さんと密に関わって支援を行いたいと考えている方にとって、魅力的な職場といえます。

▼関連記事
障害者施設の仕事のやりがいとは?サービス内容や向いている人の特徴を解説

障害者グループホームの仕事に向いている人の特徴

ここでは、障害者グループホームの仕事に向いている人の特徴を解説しています。自分に当てはまる特徴があるか、チェックしてみましょう。

利用者さんの悩みや感情を理解できる

利用者さんの悩みや感情に寄り添い、理解しようと努力できる人は、障害者グループホームの仕事に向いています。コミュニケーションが難しいと感じたときも、利用者さんが伝えたいことや感じていることを考えて寄り添える人は、障害者グループホームで活躍できるといえます。

細やかな気配りができる

利用者さんの変化に気づけたり、臨機応変な対応ができたりする人も、障害者グループホームに向いているでしょう。知的障がいや精神障がいがある方は、突然気持ちが変化してしまうことがあります。利用者さんが不安な気持ちになっているとき、職員は冷静に対応することが求められるでしょう。普段から利用者さんの状態に気を配り、細やかな対応ができる人は、障害者グループホームで活躍できます。

障がいへの理解がある

障害者グループホームで働くために、障がいへの理解があることも欠かせない要素といえるでしょう。身体障がいや知的障がい、精神障がいなどは、症状や特性がそれぞれ異なり、対応方法も異なります。利用者さんとのコミュニケーションが難しく、職員の声掛けに応じてくれないこともあるかもしれません。どのような状況でも、イライラせず、適切に対応するためには、障がいに関する適切な理解が求められます。

土日祝や夜勤シフトにも入れる

利用者さんの住居である障害者グループホームは、24時間体制で支援をしている施設もあります。そのため、土日祝や夜勤のシフトにも入れる方は、障害者グループホームで重宝されるでしょう。

健康で体力がある

障害者グループホームの利用者さんは、身体介護が不要な方が多いですが、職員が動作をサポートする場面もあります。そのため、健康で体力に自信のある人は、障害者グループホームの仕事に向いているでしょう。

▼関連記事
障害者福祉に向いている人の特徴とは?高齢者介護との違いや仕事内容を解説

障害者グループホームの職員の平均給与

厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.80)」をもとに、障害者グループホームの介護職員の(常勤)平均給与を、以下にまとめました。

施設形態平均給与
共同生活援助(介護サービス包括型)27万5,950円
共同生活援助(日中サービス支援型)29万900円
共同生活援助(外部サービス利用型)25万3,750円
障害福祉サービス全体31万2,310円

参考:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.80)

福祉・介護職員(常勤)の全体の平均給与の31万2,310円よりも、障害者グループホームの介護職員の平均給与は低いと分かります。障害者グループホームは、支援の必要性が比較的低い方が入居する傾向にあるため、ほかの施設よりも給与が低い場合があるようです。

障害者施設の職種別の平均給与

同資料(p.79)によると、障害者施設の職種別の平均給与は、以下のとおりです。なお、ご紹介するのは障害福祉サービス全体の職種別の平均給与なので、障害者グループホームの給与が知りたい方は、あくまで参考としてご覧ください。

職種平均給与
世話人25万7,250円
生活支援員32万5,450円
サービス管理責任者等38万7,970円
福祉・介護職員31万2,310円

参考:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.79)

世話人の平均給与は25万7,250円でした。福祉・介護職員の平均給与は31万2,310円と、世話人の平均給与よりも5万円以上高いようです。

障害者グループホームについてよくある質問

ここでは、障害者グループホームについてよくある質問にお答えします。「障害者グループホームの仕事について、もっと詳しく知りたい」という方は、チェックしてみてください。

障害者グループホームの世話人と生活支援員の違いは何ですか?

障害者グループホームの世話人と生活支援員は、仕事内容や役割が異なります。世話人の役割は、利用者さんが自身の生活や金銭、健康などを管理できるようサポートすることです。また、相談相手としてコミュニケーションを取り、精神面からも障がいのある方を支えます。一方で、生活支援員の役割は、日常生活の介護や介助を行うことです。家事のほか、食事介助や入浴介助、排泄介助などの身体介護も行います。障害者グループホームで活躍する職種については「障害者グループホームの職員の職種」にまとめているので、ご一読ください。

障害者グループホームの夜勤は楽ですか?

障害者グループホームの夜勤が楽かどうかは、利用者さんに必要な支援によるといえます。夜間に利用者さんに障がいによる症状が出ることもあるかもしれません。その場合は、夜勤スタッフが対応することになります。夜勤は、日勤よりも職員の配置人数が少ない傾向にあるので、精神的な負担を感じる方もいるようです。「自分に対応できるか不安…」という方は、夜勤がない施設で働くという選択肢もあります。夜勤に不安がある方は、「介護職の夜勤が不安…覚えておきたい緊急時の対応や心身のケア方法7選」の記事も参考にしてみてください。

まとめ

障害者グループホームの仕事内容は、生活援助や見守り業務、買い物や病院への同行、利用者さんの相談対応など。健康管理や余暇活動のサポートも業務の一環です。
障害者グループホームには、管理者とサービス管理責任者、世話人を配置することが、人員配置基準で定められています。障害者グループホームには、「介護サービス包括型」「外部サービス利用型」「日中サービス支援型」「サテライト型住居」という種類があり、それぞれ仕事内容に違いがあるので、自分に合った職場を見つけることが大切です。

世話人になるための資格要件はなく、誰でも挑戦できます。障害者グループホームの仕事に向いているのは、利用者さんの悩みや感情に寄り添える人や、細かな気配りができる人、障がいへの理解がある人などです。

障害者グループホームの仕事に興味がある方は、レバウェル介護(旧 きらケア)へご相談ください。就職・転職支援サービスの「レバウェル介護(旧 きらケア)」では、介護業界の転職に詳しいアドバイザーが、ヒアリングをもとに希望に合った求人をご紹介。求人探しから入職後のフォローまで、一貫したサポートを提供します。仕事内容や給与、残業の有無など、求人だけでは分からない情報や、直接施設に聞きにくい質問にもお答えするので、ぜひ利用してみてください。

今の職場に満足していますか?

無料で求人を見てみる


Viewing all articles
Browse latest Browse all 676

Trending Articles