
この記事のまとめ
- サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は、資格なし・未経験で働ける
- サ高住の職員におすすめの資格は、介護職員初任者研修など
- サ高住の職員は、資格を取得することで給料アップやスキルアップを狙える
「サ高住は資格なしでも働ける?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。サ高住は無資格・未経験から働ける仕事です。しかし、資格を取得することによって、給料アップが目指せるなどのメリットもあります。この記事では、資格なしでサ高住に就職するコツを解説。業務に活かせるおすすめの資格もまとめました。サ高住の仕事に向いている人の特徴や業務内容もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
サ高住は資格なしで働ける?
サ高住(サービス付き高齢者住宅)は、無資格・未経験の方も働くことができます。これは、サ高住の仕事に介護業務が含まれないことが多いためです。主な業務は、コミュニケーションを通して入居者さまの状況を把握することや生活サポートとなります。
介護業務を行うサ高住の場合は、入職から1年以内に「認知症介護基礎研修」を修了しなければいけませんが、1日で取得できるため、未経験の方にとってもハードルの低い資格といえるでしょう。
仕事内容によっては介護の資格を条件とする求人もある
資格がなくても働けるサ高住ですが、施設に訪問介護事業所が併設されている場合は、「介護職員初任者研修」以上の資格を条件としていることがあります。業務内容に身体介護が含まれる場合は、資格が求められる可能性があるため、転職の際は施設の資格要件をよく確認しましょう。
従事する職種によっては資格が必要
施設内で従事する職種によっては、資格が必要な場合もあります。サ高住にはいろいろな職種に従事するスタッフがおり、生活相談員やケアマネジャー、看護職員などとして働く場合は資格が必要です。
生活相談員には、「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかが求められます。また、ケアマネジャーの場合は「介護支援相談員」、看護職員の場合は「看護師免許」もしくは「准看護師免許」が必要です。
そのため、資格がない方は、コンシェルジュや清掃員など、資格なしで働ける職種を目指すと良いかもしれません。
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アドバイザーに相談する(無料)資格なしで応募できるサ高住求人の例
資格なしで応募できるサ高住求人の例は、以下のとおりです。
【募集職種】コンシェルジュ・高齢者向け住宅の受付等
【勤務地】埼玉県
【雇用形態】正社員
【勤務時間】午前9時~午後6時/午前9時30分~午後6時30分/休憩60分/シフト制
【仕事内容】電話による入居者さまの安否確認/日常生活の相談対応/事務作業/共有部分の清掃
【給与】月給200,000円~
【福利厚生】昇給あり/賞与年2回/交通費支給//退職金制度あり/社会保険完備/制服貸与
【休日・休暇】完全週休2日制
【応募条件】学歴・経験・資格不問
【歓迎要件】PCスキルがある方/介護経験者
サ高住の職員の求人は、「コンシェルジュ」「介護職員」など、職種名がさまざまなので、業務内容を確認したうえで応募しましょう。PCスキルや介護経験があれば、事務作業や入居者さまの支援に活かせるため、採用に有利になる可能性があります。
サ高住の業務に役立つ資格
ここからは、サ高住の仕事に役立つ資格をご紹介します。どれも必須の条件ではないですが、取得することで質の高い支援ができたり、スキルの向上につながったりします。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修とは、介護の基礎知識と技術を得ることができる資格です。学歴や年齢、実務経験などの要件が定められておらず、誰でも受講できることから、比較的取得のハードルは低いといえます。
介護職員初任者研修は、基本となる介護知識を身につけたい方や、未経験・無資格で働く際の不安を軽減させたい方におすすめの資格です。
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先に資格を取りたい方へ
無料相談はこちら介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位に位置づけられている資格です。取得すると、介護に関する専門知識と技術を得られます。国家資格「介護福祉士」を実務経験ルートで受験する際に必要な資格です。
介護福祉士実務者研修にも要件は定められていないため、誰でも受講することができます。しかし、専門的な内容も含まれるため、初心者は介護職員初任者研修を取得してから受講するのがおすすめです。
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介護福祉士
介護福祉士は、介護資格のなかで唯一の国家資格で、取得すればキャリアアップにもつながります。介護福祉士の試験を受験するためには、「養成施設を卒業する」「3年以上の介護等の実務経験と実務者研修の修了」といった要件を満たさなければなりません。
介護福祉士はハードルが高い分、資格手当や昇給を望めたり、就職や転職に有利になったりと、取得すると多くのメリットがあります。
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サ高住の職員が資格を取得する方法
サ高住の職員が資格を取得する際は、職場の資格取得支援制度や、ハローワークの職業訓練を利用するのがおすすめです。
サ高住に就職してから資格の必要性を感じ、取得を目指す場合、職場の資格取得支援制度を活用するのが良いでしょう。資格取得支援制度とは、国や企業が資格取得をサポートする制度のことで、費用の負担やスケジュール調整といった形で支援が行われます。
就職前に資格取得を目指す場合は、ハローワークの職業訓練を利用し、無料で講座を受講することも可能です。
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サ高住の職員が資格を取得するメリット
サ高住は資格なしでも働くことができますが、資格を取得することで、以下のようなメリットがあります。
給料アップにつながる
資格を取得することによる大きなメリットとして、資格手当や昇給による給料アップが挙げられます。たとえば、介護福祉士の場合、5,000~10,000円程度の資格手当が付く場合が多いようです。また、応募条件が有資格者になっている求人への応募も可能になるため、仕事の選択肢が広がり、より給料の高い職場への就職・転職も狙えるでしょう。
コミュニケーション能力が身につく
講習の受講や試験勉強など、資格を取得する過程で、専門的な介護知識・技術が身につくこともメリットです。得られる知識や技術には、サ高住において活用する場面が多いコミュニケーション技法も含まれます。入居者さまと関わる時間が長いサ高住の仕事において、コミュニケーション能力は非常に重要です。
サ高住の主な仕事内容
ここからは、サ高住の職員の主な仕事内容をご紹介します。サ高住の仕事に興味がある方は、ぜひご一読ください。
状況把握
入居者さまの居室を定期的に訪問して安否確認をしたり、日ごろの会話やコミュニケーションを通して状況を把握したりすることは、サ高住の職員の重要な仕事です。トラブルや緊急事態が発生した場合は、医療機関へ連絡するといった対応も行います。
生活サポート
サ高住の職員は、入居者さまの相談対応を行います。また、食事の用意・買い物の介助、身体介護などを行う場合もあるでしょう。サ高住の入居者さまは、比較的自立している方が多いため、生活を支援することが職員の役割です。なお、職場によって業務の範囲は異なるため、事前に確認しておきましょう。
夜勤・宿直業務
夜間に職員が常駐するサ高住では、夜勤や宿直の業務があります。夜勤の業務は、施設内の見回りや排泄介助などです。また、入居者さまに徘徊がある場合の対応も行います。宿直の場合は、介護業務は行わず、緊急時に対応するのが役割です。
看取り介護
一部のサ高住では、看取り介護に対応しています。看取り介護とは、肉体的・精神的な苦痛を緩和させながら、医療機関と連携して看取りを行う支援のことです。施設によっては、看取り介護のため看護師が常駐していることもあります。
訪問介護業務
サ高住に訪問介護事業所が併設されている場合は、訪問介護の業務も行います。業務内容は、排泄介助や掃除の支援、買い物同行などです。
訪問介護の仕事内容については、「ホームヘルパーの仕事内容を解説!訪問介護員の仕事範囲や必要な資格を紹介」の記事をご覧ください
デイサービス業務
サ高住に、デイサービスが併設されている場合は、デイサービス職員としての業務も行います。食事介助や入浴介助、排泄介助のほか、レクリエーションの企画・運営に携わることもあるでしょう。
デイサービスの業務内容が知りたい方は、「デイサービスの仕事内容は?介護職の役割と1日の流れを解説」も参考にしてください。
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サ高住の仕事内容とは?働くために必要な資格や向いている人などもご紹介!
サ高住の仕事に向いている人
サ高住の仕事に向いている人として、介護の経験者や家事のスキルがある人などが挙げられます。具体的にどのような人が向いているのか、詳しく見ていきましょう。
介護や看護の経験がある人
介護・看護の知識や経験は、サ高住の仕事にも活かせる場面が多いでしょう。専門的な知識や経験を持っていることで、施設内で起きたトラブルに速やかに対応したり、入居者さまにより手厚いケアができたりします。
介護に興味や関心がある人
サ高住の仕事は、高齢者の支援が中心です。そのため、介護に興味や関心がある方は、サ高住の仕事に向いているでしょう。高齢者を支援したい気持ちがあれば、業務を通して福祉業界でスキルアップできることにも、やりがいを感じながら働けるはずです。
家事のスキルがある人
サ高住の仕事には、掃除や洗濯などの家事業務も含まれます。そのため、普段から家事をしていてスキルがある方や、家事が好きな人にも向いている仕事です。サ高住や介護施設の仕事が未経験でも、人生経験を活かせる業務は少なくありません。
臨機応変な対応ができる人
マニュアル通りの対応をするだけではなく、状況を見て臨機応変に動ける方は、サ高住の仕事に向いているでしょう。サ高住で働いていると、見回りや訪問をするなかで、緊急事態に遭遇することもあります。入居者さまが急変した場合、冷静に状況を把握し、応急処置や通報をしなければいけません。
コミュニケーション能力がある人
普段から人と関わることが好きな方や、コミュニケーション能力に自信がある方は、サ高住でスキルを活かして働けるでしょう。コミュニケーション能力が高ければ、入居者さまと信頼関係を築き、状況を把握できるため、心身の変化に対応した支援を行えます。
資格なしからサ高住への就職・転職を成功させるコツ
ここでは、資格がない方が、サ高住への就職や転職を成功させるコツをご紹介します。
無資格OKや未経験者歓迎の求人に応募する
資格なしで転職する場合、無資格OKや未経験OKの記載があるサ高住の求人に応募するのがおすすめです。応募条件に資格や実務経験が含まれている場合、内定を得るのが難しかったり、就職後に仕事の難易度が高く苦労したりするといったリスクがあります。
応募する時点で求人内容をよく確認し、無資格・未経験歓迎のものを選ぶことが、就職・転職を成功させるコツのひとつです。
正社員以外の雇用形態も選択肢に入れる
職場の選択肢を増やすために、正社員以外の雇用形態で働くことを検討する方法もあります。福祉業界はパート求人も多いため、雇用形態にこだわらず探すことで、希望の働き方ができる転職先が見つかるかもしれません。正社員登用のある職場であれば、働きながらキャリアアップを目指すことも可能です。
仕事に活かせる経験やスキルをアピールする
介護・看護関係の資格や経験がなくても、それ以外のスキルや経験をアピールすることで、就職の成功につながります。
たとえば、接客業の経験がある場合は、コミュニケーション能力に自信があることをアピールするのが有効です。また、主婦・主夫の経験が長い場合、家事スキルがあることを、面接や履歴書の自己PRでアピールしてみましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)についてよくある質問
ここからは、サ高住についてのよくある質問に回答します。サ高住についての疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
サ高住の入居条件を教えてください!
一般的に、サ高住に入居できるのは、60歳以上の高齢者もしくは、要支援または要介護認定を受けている60歳未満の方です。連帯保証人・身元引受人がいることも入居条件となっている場合が多いでしょう。また、サ高住が提供しているサービスによっては、「認知症ではないこと」「自立した生活ができること」「要介護〇以下」などの条件を定めていることもあります。
サ高住について詳しく知りたい方は、「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?有料老人ホームとの違いを解説」の記事もあわせてご確認ください。
サ高住とケアハウスの違いは何ですか?
サ高住とケアハウスの主な違いは、入居費用です。ケアハウスは自治体から助成金を受けて運営しているため、サ高住と比較して費用が安い傾向にあります。また、サ高住は、基本的に自立した生活を送れる方に対して、安否確認や生活相談といったサービスを提供する施設です。一方のケアハウスは、家庭で自立した生活を送ることが難しい高齢者に対して、生活支援や緊急時の対応を行います。
サ高住とケアハウスの違いについて詳しく知りたい方は、「ケアハウスとはどんな施設?サ高住との違いやサービス内容を解説」の記事もご確認ください。
サ高住の仕事は楽?きつい?
サ高住の仕事は、身体介護がない場合が多く、体力的な負担が少ない傾向にあるため、楽だと感じる方もいます。しかし、施設によってはデイサービス業務を兼務したり、夜勤業務で生活リズムが乱れたりすることもあり、仕事が大変だと感じる方もいるでしょう。入職前のイメージと、実際に働き始めてからの業務内容のギャップが大きいと、早期離職の原因となってしまいます。サ高住に転職する際は、仕事内容や施設の特徴について、事前にしっかり確認しましょう。
まとめ
サ高住は、無資格・未経験でも働くことができます。ただし、施設に訪問介護事業所が併設されている場合や、生活相談員・看護師といった職種として働きたい場合は、資格が必要です。資格を取得することで、スキルアップや給料アップの可能性もあります。そのため、職場の資格取得支援制度やハローワークの職業訓練を利用して、資格取得を目指すのも良いでしょう。
資格なしでサ高住への就職・転職を成功させるコツは、無資格・未経験歓迎の求人に応募したり、正社員以外の雇用形態も視野に入れて求人を探したりすることです。介護・看護の知識がある方や、接客業の経験者、家事スキルに自信がある方は、就職の際にアピールできます。
未経験からサ高住で働きたいという方は、ぜひレバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。「サ高住の求人を見てみたい」「資格なしで転職できる職場を紹介してほしい」など、あなたの希望に応じて、求職活動をサポートいたします。サービスはすべて無料なので、介護や福祉の仕事に興味がある方は、気軽にご相談ください。
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