
この記事のまとめ
ひとり親で、仕事と子育ての両立に不安を覚える人もいるのではないでしょうか。介護職はシングルマザーやシングルファザーでも働きやすい職種です。
この記事では、ひとり親が介護職に就くメリットや求人の探し方を解説します。介護職に関する知識を身につけ、自分のライフスタイルに合った環境で長期活躍できる職場を見つけましょう。
介護職がシングルマザーにおすすめな8つの理由
介護職がシングルマザーやシングルファザーにおすすめな理由には、未経験でも取り組みやすいことや勤務時間を選びやすいことがあります。ここでは、介護職がひとり親におすすめな理由を8つご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.ブランクや未経験者歓迎の求人が多い
介護業界は未経験者やブランクのある方も活躍しています。ひとり親であっても介護の仕事に興味があれば、やる気や熱意を汲み取ってもらえるでしょう。未経験者やブランクのある方を歓迎している職場では、職員によるサポート体制が整備されているので安心して働けます。
2.社宅・寮を用意してくれる企業もある
企業によっては社宅や寮を完備している場合もあるため、ひとり親世帯には大きなメリットといえます。社宅や寮を利用できれば個人で契約するよりも家賃が低いので、住居に関する負担を軽減できます。また、社宅や寮以外に、住宅手当を支給しているところも。住宅に関する福利厚生を得たい場合は、求人情報にその項目があるかをチェックしましょう。
3.託児所を用意している会社がある
厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(p102)」によると、「子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備」を実施している介護施設は62.1%です。家事・育児と仕事を両立する必要のあるひとり親にとって、職場に託児所が併設されていることは、業務中も近くに子どもがいる安心感を得られます。また、託児所を併設している職場は子育てに理解のある環境が多いのもメリットといえるでしょう。
出典
厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年4月19日)
4.雇用形態を選ぶことが可能
厚生労働省の「介護分野の現状等について(p9)」によると、介護職員の就業形態は以下のようになっています。
就業形態 | 正規職員 | 非正規職員 |
介護職員(施設等) | 61.0% | 39.0% |
訪問介護員 | 30.3% | 69.7% |
施設に属する非正規職員の割合は、15.4%が常勤労働者、23.6%が短時間労働者です。また、訪問介護の非正規職員は12.3%が常勤労働者、57.3%が短時間労働者となっており、短時間で働く人が多い傾向にあります。
このように多様な働き方を選ぶ事ができる介護職は、子育てに時間を割かざるを得ないひとり親に適しているでしょう。
出典
厚生労働省「介護分野の現状等について」(2024年4月19日)
5.学歴・資格関係なく募集しているところが多い
介護業界は学歴や資格不問で人材を募集している場合が多く見られます。最終学歴が問われない傾向にあるので、求人を幅広く探せるでしょう。
同省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(p18)」によると、月給・常勤で働く介護職員(ベースアップ等支援加算取得事業所)の平均給与は、有資格の場合は、321,120円。無資格の場合は、270,530円でした。介護職は無資格から就職できるだけではなく、介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士などの資格取得に伴って給与アップも可能な仕事です。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」(2024年4月19日)
6.夜勤免除や勤務時間形態を選ぶ事が可能である
会社によっては、ひとり親の場合は夜勤が免除される可能性もあります。
「育児・介護休業法」により、小学校就学前までの子どもを養育する従業員が申し出た場合には、事業主は午後10時から午前5時までは労働させてはなりませんが、それ以外にも施設によっては子どもが小さい期間は短時間勤務を選ぶなどの柔軟な働き方が可能です。
7.国家資格の受験資格を得る事が可能である
介護職として一定期間就労した人は、介護福祉士といった国家資格の受験資格を得られます。国家試験に合格すれば、収入アップや待遇が良い施設への転職というように、さらなるステップアップの可能性が広がります。また、受験料を負担してくれるなど、資格取得に関して勤務している施設や会社のバックアップが期待できる場合もあるでしょう。
なお、こども家庭庁の「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、シングルマザーが保有している資格のなかには、介護福祉士が含まれています。そのうち、87.1%が資格が役立っているという回答をしていることが分かりました。
出典
政府統計の総合窓口e-Stat「全国ひとり親世帯等調査」(2024年5月29日)
8.介護職の需要が高い
介護業界は慢性的な人材不足が続いている状況です。厚生労働省の「介護・福祉分野の有効求人倍率の推移」によると、2021年時点で全職種の有効求人倍率は1.13倍なのに対して、介護職の場合は3.60倍となっています。
また、「介護人材の確保・介護現場の革新(参考資料)(p4)」によると、介護職員(施設等)は66.9%、訪問介護員は82.4%で人手が不足している傾向にあると答えています(平成29年)。
このことから、介護業界はニーズが高く、また未経験者や無資格者でも歓迎される傾向にあるため、介護職はひとり親にとっても活躍しやすい分野といえるでしょう。
出典
厚生労働省「介護・福祉分野の有効求人倍率の推移」(2024年4月19日)
厚生労働省「第79回社会保障審議会介護保険部会」(2024年4月19日)
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シングルマザーが働きやすい求人の探し方とは?
求職者が仕事を探す際、ハローワークや求人サイトを利用することも多いでしょう。ひとり親も同様ですが、例えば訪問介護やデイサービスなど基本的に夜勤がない職種や、子育てに理解がある職場を望むなど、条件や制限は多くなりがちです。
一方で、ひとり親に向けた支援や手当などを用意している機関や施設もあります。各地方のハローワークでは、ひとり親に向けたサポート事業を取り入れており、担当者が各個人の事情に応じた就職活動ができるように相談や自立支援を行っています。より条件が厳しくなりがちなひとり親の場合は、このような支援を活用し、なるべく働きやすい求人を探してみると良いでしょう。
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介護職を目指すシングルマザーに役立つ資格
介護職として役立つ資格には、介護職員初任者研修・実務者研修・介護福祉士の3種類があります。資格を取得すると、転職に役立つだけでなく、資格手当が支給されて収入アップにもつながります。ここでは、それぞれの資格の特徴についてまとめました。
1.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護業界の入門的資格です。介護の基礎から応用までを学べるため、介護職への就職や家族の介護に役立てられます。
介護職員初任者研修は無資格・未経験で受講が可能です。受講するにはスクールに通い、130時間のカリキュラムを受ける必要があります。カリキュラム終了後、試験に合格すると資格取得が可能です。なお、試験は受講内容を確認する程度なので、難易度は高くありません。
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2.実務者研修
実務者研修は初任者研修の上位資格で、介護に関する実践的な技術と知識を習得できます。実務者研修を受講すると、介護過程の展開や認知症などについて学べるうえ、訪問介護事業所で配置しなければならない「サービス提供責任者」になることも可能です。
実務者研修も初任者研修と同様に無資格・未経験で受講できますが、初任者研修よりも専門性が高いので注意しましょう。実務者研修の取得には、スクールで450時間のカリキュラムを修了する必要があります。初任者研修を取得している場合は、そのうちの130時間が免除されるのがメリットです。
なお、実務者研修には修了試験はありません。
3.介護福祉士
介護福祉士とは、介護業界唯一の国家資格です。高齢者やハンデのある方へ介護サービスを提供するだけでなく、周囲の介護職をまとめる役割を担います。
介護福祉士の資格を得るには、国家試験への合格が必要です。養成施設・福祉高校の卒業者や、3年以上の実務経験と実務者研修を有する者などに受験資格が与えられます。受験資格をクリアした上で国家試験に合格し、所定の登録を行うことで介護福祉士としての活躍が可能です
介護福祉士国家試験の合格率は平均70%となっており、きちんと対策すれば合格を目指せるでしょう。
出典
社会福祉振興・試験センター「受験資格(資格取得ルート図)」(2024年4月19日)
シングルマザーが介護職に挑戦する際の注意点
ひとり親にとって介護職は選択されやすい職種ですが、介護施設に就職しようとする際に注意すべきポイントがあります。
厚生労働省の「介護労働の現状(p12)」によると、介護職員の労働条件等の悩みは、「人手が足りない」「仕事内容のわりに賃金が低い」「有給休暇が取りにくい」「身体的負担が大きい」が上位を占めているのが現状です。介護業界は人材不足である施設が多く、仕事に携わるときは体力が求められることを留意しておきしょう。
また、就職先を探す際は優良な事業者であるか否かを見極める必要もあります。施設によっては、応募の際に資格が必須の場合もあるため注意しましょう。
出典
厚生労働省「介護労働の現状」(2024年4月19日)
シングルマザーの介護職に関する質問
ここでは、シングルマザーの介護職に関する質問に回答します。
シングルマザーの介護職はきつい?
介護職はシングルマザーにも選択されやすい職種ですが、ときにはきついと感じる場合もあるでしょう。介護業界は慢性的な人手不足のため、子どもの発熱などで急な休みを取りにくい可能性もあります。早番・遅番や土日の勤務と育児を両立させるには、体力的な負担もかかるはずです。負担感の割に賃金が安いと感じるケースもあるかもしれません。シングルマザーの介護職にはメリットも多くありますが、職場選びの際はこうしたデメリットも考慮に入れて検討することが大切です。
シングルマザーに介護職はおすすめですか?
シングルマザーやシングルファザーにも、介護職はおすすめの職種です。介護業界は人手不足のため需要が高く、ブランクや未経験歓迎の求人が多い傾向にあります。雇用形態や勤務時間を選びやすいことも、子育てに時間をとらざるを得ないひとり親に適しているといえるでしょう。施設によっては寮を完備している場合もあるため、経済的なメリットも大きいといえます。詳しくは「介護職がシングルマザーにおすすめな8つの理由」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
シングルマザーやシングルマザーファザーといったひとり親世帯は、子育てや家事と仕事を両立する必要があります。未経験者が歓迎されたり、多様な雇用形態を選択できたりする介護職は、ひとり親によく選ばれている職種と言えるでしょう。施設や会社によって待遇や条件が異なるため、しっかりと事前に調査し、自分のライフスタイルにあった介護職を探しましょう。効率的に介護の仕事を探すなら、レバウェル介護(旧 きらケア)のサービスを活用してみませんか?
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