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この記事のまとめ
- 有料老人ホームの面接でよく聞かれる項目は10個ある
- 有料老人ホームは未経験から介護にチャレンジしたい人にも向いている
- 有料老人ホームの面接に合格するためには、志望動機を充実させると良い
「有料老人ホームの採用面接でよく聞かれる質問を知って本番に備えたい」という人もいるでしょう。介護業界に限らず、就職・転職時の面接ではあらかじめ定番の質問に対する回答を用意しておくのが賢明です。本記事では、有料老人ホームの採用面接について、よくある質問や回答のポイントを解説。合否のカギとなる志望動機の例文や伝え方のコツもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
介護の面接対策ガイド!服装や質問など採用担当者はどこを見ている?有料老人ホームの面接でよく聞かれる10の質問と回答例
ここでは、有料老人ホームの面接でよく聞かれる質問10パターンとその回答例をまとめました。介護職の転職を成功させるためにも、定番の質問に慣れておくことをおすすめします。
1.自己紹介してください
「自己紹介」は面接のはじめに質問されることの多い質問です。自己紹介を求められたときは、氏名やこれまでの経歴(有料老人ホームの経験の有無)、保有スキル、趣味・特技などのプロフィールを簡単にまとめましょう。なお、自己紹介と間違いやすい質問に「自己PR」があります。自己紹介のタイミングで自己PRをしてしまうと、「質問の意図を理解していない」とマイナスの評価を受ける可能性があるので、気をつけてくださいね。
回答例
「○○○○(氏名)と申します。前職はアパレルショップで販売職をしていました。介護職は未経験ですが、人と接することが大好きなので、施設の利用者さんやスタッフの皆さんとのコミュニケーションを積極的に取りたいと思っています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
2.今までの経歴を教えてください
介護職の転職では、面接で候補者の保有スキルや経験値を知るために「これまでの経歴」を聞く傾向があります。同じ介護職の経験者であっても、有料老人ホームと介護老人福祉施設(特養)のように施設の違いがあれば利用対象者や業務内容が異なるためスキルに違いが出るものです。経歴からある程度の保有スキルをイメージされるため、できるだけ具体的に伝えましょう。
回答例
「無資格・未経験から2年間デイサービスの介護職員として勤務していました。デイサービスでは、先輩介護士のもと基本的な介護サービスを身につけるとともに、体操のレクリエーションを任されていました。また、この2年間で介護職員初任者研修課程を修了し、現在は介護福祉士実務者研修に挑戦中です。」
3.前職の退職理由を教えてください
転職で有料老人ホームの面接を受ける場合、前職の退職理由を聞かれる場合があります。退職理由は「自分の望んでいた業務内容と違ったから」「仕事がハードで身体的に限界を感じたから」など、人によってさまざまでしょう。ただ、前職の不平不満を伝えるのは、採用担当者に「うちの施設でも同じ理由で辞めてしまうだろう」と思われる可能性があるため避けてください。退職理由はできるだけ前向きな内容にして、「向上心のある人」という印象を持ってもらうのがポイントです。
回答例
「前職を退職したのは、なかなか一人ひとりの利用者さんと向き合う時間が取れなかったためです。介護職に就いてから、一人ひとりの利用者さんと積極的にコミュニケーションをして、その人の人生に寄り添うような手厚い介護をしたいと考えていました。そのため、効率を優先する社風に疑問を感じ、自身の望む方向性とマッチする御社への転職を希望いたします。」
4.自己PRをお願いします
自己PRは、就職・転職に関わらず定番の質問です。面接で質問されるときは、「1分程度で」「3分程度で」などと時間制限を設けられることもあります。自己PRを述べるときは、単なる自慢話とならないよう注意しましょう。アピールポイントは、履歴書の内容と一貫性があり、かつ入職後の仕事に活かせることを選ぶのがコツ。有料老人ホームなら、「細やかな気配りが得意」「誰とでも仲良く慣れるコミュニケーション力」などがおすすめです。
回答例
「私の強みは接客の仕事で培ったコミュニケーション能力です。来店したお客さまのオーダーを取るときは、ニーズを聞き取るだけでなく自分のおすすめもご紹介するなど、会話を通してより満足していただけるよう工夫をしていました。有料老人ホーム○○(応募先)の魅力の1つは、レクリエーションの豊富さだと思います。入職後は、利用者さまと密にコミュニケーションをとり、豊富なレクリエーションの中からより満足していただけるようなご提案をしていきたいと考えています。」
5.仕事をするうえで大切なことは何だと思いますか?
有料老人ホームの採用面接では、「仕事をするうえで大切にしていること」を聞かれることもあるようです。この質問の意図は、施設と応募者の相性を判断すること。施設の風土が応募者のなかで大切にしている信念や事柄とマッチしていなければ、早期離職につながりかねません。回答する際は、「施設が求める人物像」を意識して答えると好印象を与えられるはずです。
回答例
「私が仕事で大切にしていることは、チームワークです。前職は介護職でしたので、利用者さん一人ひとりの情報を介護職同士で共有することの大切さを身にしみて感じています。特に、同じ利用者さんを複数名で担当する場合、それぞれのスタッフでサービスの差がでないよう心掛けるようにしています。」
6.介護職を選んだ理由を教えてください
有料老人ホームにかかわらず医療・福祉に関する業界の面接の場合、その仕事を選んだ理由が度々問われます。介護職を選んだ理由を問うのは、「介護職として長く働く意思があるのか」を判断したい意図があるためです。「何となく選んだ」「人のためになりそうだから」などの曖昧な理由を答えると、「すぐに辞めてしまいそう」とマイナスのイメージを与えてしまうので注意してください。回答するときは、介護職を選んだきっかけを答えれば、採用担当者も納得してくれるでしょう。
回答例
「身内が介護サービスを受けるようになったことがきっかけで、介護職に興味を持つようになりました。最初は家族だけで懸命に介護を行っていましたが、プロの手を借りるようになり、『人の手を借りる大切さ』を知りました。今度は、自分が介護サービスを提供する立場として、家族の介護でお困りの方を支える立場になりたいと思い、介護職を志望いたしました。」
7.介護職で辛かったことはありますか?
介護経験者に対して、仕事で辛かったことは何かを問うこともよくあります。有料老人ホームの採用面接でこの質問をするのは、応募者のストレス耐性や課題解決能力を判断することが可能です。辛かったことをそのまま伝えるのではなく、「どのように乗り越えたのか」を説明するようにしてください。
回答例
「前職では、『より良い介護ケアがしたい』と新しい意見を出してもなかなか現場の意見が通りづらく、辛い思いをしたことがあります。ただ、上司や管理者側の立場で考えると、現場の状況が見えないまま許可するのは難しいことも理解できます。現場と管理者側との風通しが良くなれば改善するのではと工夫しましたが、職場に古くから根付いた風土の改善は容易ではなく、転職を決意するに至りました。」
8.将来のキャリアビジョンを教えてください
有料老人ホームに入職後のキャリアビジョンを問う質問です。面接時点では、「将来のことなんて分からない」と思う人もいるかもしれません。そんなときは、「資格を取得してスキルアップする」「利用者さんの話に耳を傾けニーズを理解できるように努める」といった、入職後すぐに叶えられそうな目標を立てればOKです。「まだイメージできません」と回答を避けてしまうと、意欲がないと判断される恐れがあるので、事前に回答を用意しておくと安心ですよ。
回答例
「入職後は、できるだけ多くの入居者さんの声に耳を傾け、生活の質を上げるお手伝いをしたいと考えています。まだまだ介護歴は浅いので、今後1年以内に介護職員初任者研修課程を修了し、3年後は介護福祉士の資格を取得して、スキルの質を高めていきたいと考えています。」
9.残業や夜勤は対応できそうですか?
有料老人ホームは24時間体制の入居型介護施設です。そのため、残業や夜勤に対応できるかどうかも採用面接で問われる傾向にあります。回答するときは、「残業や夜勤ができないと落とされるのでは…」と嘘をつく必要はありません。子育てや介護などの両立のため、残業や夜勤が難しいときは、正直に伝えましょう。
回答例
「末の息子がまだ小学生のため、夜勤は難しいのが現状です。残業は、18時まででしたら問題はありません。3年後、子どもが中学生になるため徐々に夜勤に入れるようになる見込みです。」
10.最後に何か質問はありますか?
面接の最後に、「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。これは、いわゆる逆質問と言い、就業意欲を図ったり入職後のミスマッチを防いだりする目的があるので必ず押さえておきましょう。聞かれたときは、「特にありません」という回答を避けるのが無難。応募先の有料老人ホームの公式Webサイトに記載されていない、実際の職場の雰囲気や教育体制などについて聞くのがおすすめです。
回答例
「介護職未経験ですが、同じような状況から活躍している介護職の方はいますか?」
「入職後は働きながら介護職員初任者研修課程を修了したいと思っています。実際に資格取得支援制度を利用した方はいますか?」
「御社のWebサイトに記載されている施設内研修の内容と頻度について教えてください」
今の職場に満足していますか?
面接前に有料老人ホームとはどんな施設か知っておこう
そもそも、有料老人ホームとはどんな施設かをきちんと理解できていなければ、採用面接で効果的なアピールはできません。「有料老人ホームについて詳しく知っておきたい」という人は、下記を参考にしてみてください。
有料老人ホームの種類
有料老人ホームの種類は、大きく分けて「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つがあります。
1.介護付有料老人ホーム
介護付有料老人ホームとは、介護職が常駐して入居者さんの必要に応じた介護サービスを提供する施設を指します。介護保険が適用される「特定施設入居者生活介護」の認定を受けているのが特徴です。運営者は民間企業が多く、施設によってサービス内容や料金が異なります。
2.住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームとは、介護スタッフが常駐しない有料老人ホームのことです。「特定施設入居者生活介護」の認定を受けていないため、介護サービスを行うスタッフを置くことはできません。入居者さんに介護が必要となったときは、外部の介護サービス事業者と契約してサービスを受けてもらうことになります。
3.健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームとは、介護の必要のない自立した方が対象の有料老人ホームです。部屋が広めで、余暇を楽しむ設備やサービスが充実している傾向があります。ただし、入居条件は介護を必要としないこと。入居者さんに介護サポートが必要になれば、退去してもらわなければなりません。
有料老人ホームの仕事内容
主な仕事内容は有料老人ホームによって異なるものの、身体介護や見守り、レクリエーションの実施、書類作成などが一般的です。
介護サービスが必要であれば、食堂や居室での食事の介助、身体の清拭をはじめ、排泄介助、歩行の補助、入浴介助などを行います。見守りでは、入居者さんの居室を回り、異常はないか、困ったことはないかなどの確認。一日の最後には、介護記録や業務日誌の作成といった事務作業も業務の一つです。また、入居者さんのレクリエーションの企画、実施を行うこともあります。
有料老人ホームの採用面接では、「応募施設の業務内容についてきちんと把握しているか」をチェックしていることも。事前に応募施設の公式Webサイトなどを見て、仕事内容を確認しておきましょう。
有料老人ホームに向いている人の特徴
有料老人ホームに向いているのは、「未経験から介護にチャレンジしたい人」「介護職としてのステップアップを目指している人」「福利厚生や教育制度を重視している人」です。
有料老人ホームでは、一人ひとりの入居者さんと向き合い、それぞれに合ったきめ細やかで質の高いサービスが求められる傾向があります。そのため、未経験から介護職に挑戦したい人や、介護似必要なホスピタリティを身につけるのに適しているといえるでしょう。また、有料老人ホームは民間企業が運営しているため、福利厚生や教育制度が充実しているも特徴の一つ。手厚いサポートを受けつつ、介護職としてのスキルアップをしたい方は、有料老人ホームの面接を受けてみることをおすすめします。
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有料老人ホームの面接は志望動機が成功のポイント
有料老人ホームの採用面接では、先述した10の質問以外に「志望動機」を聞かれる傾向があります。志望動機は定番の質問のなかでも特に採用担当者が重視する傾向があります。そのため、クオリティの高い志望動機を作成することが、面接成功のカギとなるはずです。以下で、有料老人ホームの採用面接で効果的な志望動機の作成ポイントと例文をチェックしましょう。
1.なぜその有料老人ホームを選んだのかを伝える
志望動機の冒頭では、応募先の有料老人ホームを選んだ理由を伝えてください。ただ、「福利厚生が良さそうだったから」「近所だったから」のように、どの施設にもいえる動機は採用担当者に響きません。面接の志望動機は「この施設でなければならない理由」をエピソード付きで伝えると、説得力をアップさせられます。
2.入職後に役立つ経験やスキルをアピールする
中盤では、応募先の有料老人ホームに入職後に活躍できる根拠をアピールしましょう。「私は○○の資格を持っています」「過去○○施設で働いていました」という経歴をアピールしたうえで、その経験が応募先の仕事のどんな場面で役立つのかを説明してください。そうすることで採用担当者は応募者の働く姿をイメージしやすくなり、好印象を与えられますよ。
3.入職後のキャリアビジョンを伝える
最後は、有料老人ホームへ入職後にどうなりたいのかを伝えましょう。入職後の明確なキャリアビジョンがあると、「採用後は長く働いてくれそうだ」という良い印象を与えられます。また、「意欲があり自分なりの目標を持っている人」というポジティブなイメージも与えられるので、面接突破の可能性もぐっと上がるはずです。
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介護業界の面接で評価される志望動機とは?答え方のコツや例文を紹介
有料老人ホームの面接で効果的な志望動機の例文
ここでは、前項でご紹介した志望動機を作成する3つのポイントを押さえた例文をご紹介します。志望動機の作成に迷っている方はぜひチェックしましょう。
「私が有料老人ホーム○○を志望するのは、一人ひとりの入所者さんと家族のように接しながら介護サービスを提供する御社の社風に惹かれたためです。私は2年間、地域のボランティアとして御社の介護サービスに携わっていました。そこで、入所者さんの状況やニーズによってサポートの仕方を変えたり提案したりすることの大切さを学び、自分も手厚い個別ケアを実施する一員になりたいと思うようになりました。入職後は、介護スキルの向上を目指すとともに、自分のような介護職希望者を増やしていきたいと考えています。」
有料老人ホームの面接に行く前の3つの心構え
最後に、有料老人ホームの採用面接に行く前に押さえておきたい3つの心構えをご紹介します。面接前は、緊張してしまうもの。少しでも余裕を持てるよう、準備は余念なく行いましょう。
1.介護施設の面接にふさわしい服装で自信を持つ
身だしなみをきちんと整えることで、面接に臨む気持ちを準備をしましょう。面接本番直前で「服装のことを考えるのを忘れていた…」と不安を覚えると、面接に集中できない恐れがあります。有料老人ホームに限らず、面接の服装はスーツ、またはオフィスカジュアルが一般的。採用の場にふさわしい服装を心がければ、自信をもって採用面接に臨めますよ。
2.採用担当者が求める人物像を理解する
「応募先の有料老人ホームが求める介護職はどんな人か」を調べて、採用担当者の視点を理解しておきましょう。求める人物像を知るには、施設研究(企業研究)が欠かせません。募集要項や応募先の公式Webサイトをチェックして、どんなアプローチが効果的かを考えておくことが大切です。
3.不採用が続いても「落ちたのは相性が悪かっただけ」と考える
面接を受ける前にほかの施設から不採用通知が届いてしまった…という人もいるでしょう。ほかの応募先で不採用になったのは、「相性が悪かっただけ」の可能性も。これから受ける有料老人ホームでは「採用」となる場合も大いにあるので、それ以前の結果は引きずる必要はありません。ただ、不採用だった面接から反省点を探すことは大切なので、必ず振り返りは行ってくださいね。
まとめ
有料老人ホームの採用面接では、志望動機をはじめ、自己紹介、自己PR、過去の経歴などの質問をされます。特に志望動機は、採用担当者が重視する傾向があるため、事前にしっかりと対策をしておくことが大切です。
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