介護士の服装の選び方とは？おすすめのアイテムや身だしなみの注意点も解説

「介護士はどんな服装をすれば良いの？」と気になる方もいるでしょう。介護業務をスムーズに行うためには、動きやすく安全な服装を選ぶ必要があります。この記事では、介護士の服装選びのポイントを解説。おすすめのトップスやボトムスの具体例もご紹介します。身だしなみの注意点や、施設形態ごとの介護士のユニフォームの傾向、NGな服装もまとめたので、介護士に就職・転職したい方は参考にしてください。

介護士ってどんなお仕事？仕事内容や働き方、必要な資格、給与などを解説

介護士の服装は制服？私服？

介護士の服装は、職場によってルールや考え方が異なります。たとえば、大規模な施設は、制服が支給されることが多い傾向にあるようです。反対に、アットホームな雰囲気が特徴の、グループホームや小規模多機能型居宅介護といった小規模な施設は、ラフな私服でOKな場合も。利用者さんと一緒に外出する機会が多い訪問介護も、私服で勤務する場合があるでしょう。

介護士は、制服・私服どちらの職場もあるので、働く前に確認しておくと安心です。この記事の「介護士の服装は働く施設によって違うの？」でも解説するので、あわせてご覧くださいね。

介護士にはどんな服装が適している？

介護士は利用者さんと接するため、私服で勤務する場合も、仕事に適した服装を心がける必要があります。具体的には、次のような服装を選ぶと良いでしょう。

• 動きやすい服装
• 安全性の高い服装
• 清潔感のある服装
• 機能性の高い服装
• 明るい色合いの服装

介護業務を行うための機能性や、利用者さんに与える印象を意識して服装を決めましょう。介護士の服装のポイントについて、以下で解説します。

動きやすい服装

利用者さんを直接介助したり、掃除や洗濯をしたりするなど、スムーズに介護業務を行うためには、動きやすい服装が適しています。サイズがフィットしていれば、服が小さくて動きにくいことや、袖や裾が長くて邪魔になることはありません。移乗介助や入浴介助では、前かがみになったりしゃがんだりする動作が多いので、伸縮性のあるストレッチ素材のズボンがおすすめです。また、安全に介助を行うために、滑りにくく歩きやすい靴を選びましょう。

装飾が少なく安全な服装

介護士として業務にあたる際は、ムダな装飾がないシンプルな服装を心がけましょう。デザイン性を重視した装飾の多い私服では、安全に介護を行えません。ボタンやファスナーなどは、利用者さんの身体を傷つけてしまう可能性があるので、装飾が少ない服装を選ぶことをおすすめします。また、胸ポケットにペンなどを入れると、前かがみになったときに落ちてしまうかもしれないので、注意が必要です。

衛生的で清潔感のある服装

介護士は、利用者さんに直接触れる機会が多いため、衛生面への配慮も欠かせません。出勤前は、服にシワや汚れがないか、しっかり確認しておきましょう。排泄介助や食事介助で服が汚れてしまったときは、早めにシミ抜きや洗濯をすれば、汚れを落とせます。利用者さんが安心して介護サービスを利用するためにも、スタッフの清潔感は重要です。

機能性が高く快適な服装

服を選ぶときは、吸水性や速乾性、通気性など、機能性もチェックしましょう。介護業務で汗をかいたり服が濡れたりしたときに、着心地の良い服を着ていれば、不快感を軽減することが可能です。また、体温を調整しやすい服装を選ぶことは、体調管理にもつながります。
介護士は、リビング・浴室・台所・屋外など、さまざまな場所で仕事をすることがあるため、気温や湿度に応じた服装をすることが必要です。

明るい色合いの服装

明るい色の服装にすることで、明るい印象や清潔感のある印象を与えることができます。そのため、介護士には、パステルカラーや薄めの色合いの服がおすすめです。実際に、介護士の制服は、優しい雰囲気を感じる色のものが多い傾向にあります。

介護士におすすめの服装は？

ここでは、介護士におすすめのトップス・ボトムス・シューズなどをご紹介します。「仕事服をコーディネートするのが難しい」と感じる介護士の方は、参考にしてみてください。

介護士におすすめのトップス

介護士の方は、動きやすく機能性の高いトップスを選ぶと良いでしょう。具体的には、ポロシャツやTシャツ、スクラブがおすすめです。ポロシャツは機能性が高いだけではなく、襟があることでフォーマルな印象になるので、介護士に人気があります。Tシャツは、ボタンなどの装飾がなく、安全性が高いのが特徴で、入浴介助の際も活用しやすいでしょう。
スクラブは、医療現場のユニフォームになることが多い、Vネックのトップス。装飾がなく安全で、丈夫さや清潔感があるのが、着用するメリットです。

介護士におすすめのボトムス

チノパンやジャージなどのボトムスは、介護現場で大活躍です。チノパンはフォーマルな印象で、季節を問わず一年中使えます。ジャージは、伸縮性があって動きやすいのが特徴。静電気が起こりにくい素材や、ファスナーが引っかからないデザインのものを選ぶと良いでしょう。

介護士におすすめのシューズ

介護士におすすめのシューズは、スニーカーです。靴ひもがないスニーカーは、安全性が高いので、介助を行いやすいでしょう。介護士は、室内でも滑り止めのために靴を履いて仕事をするのが一般的です。

そのほか介護士におすすめのアイテム

入浴介助を行う際は、短パンやサンダルを活用すると良いでしょう。ただし、入浴介助の服装が決まっている職場もあるので、周りのスタッフを参考にして決めるのがおすすめです。食事介助では、撥水性のあるエプロンを着用すれば、衛生的に介助できます。

ヘルパー・介護職の求人はこちら

介護士の服装は働く施設によって違うの？

介護施設・事業所によって、利用者さんの介護度や仕事内容は異なるため、服装も違う場合があります。以下では、施設形態ごとの服装の傾向をご紹介するので、参考としてご覧ください。

有料老人ホームで働く介護士の服装

有料老人ホームは、高品質な介護サービスを売りにしている場合が多く、介護士の服装を制服で統一していることが多いようです。「介護施設」というイメージではなく、ホテルのような高級感を演出するために、デザイン性の高い制服を採用している有料老人ホームもあります。

▼関連記事
有料老人ホームの仕事内容は何？介護職員の1日や働くメリット、給料を解説

有料老人ホームの求人はこちら

特別養護老人ホームで働く介護士の服装

特別養護老人ホームでは、主に要介護3以上の方の介護を行います。入浴介助や移乗介助、オムツ交換などの身体介護がメインの業務となるため、動きやすさや安全さを重視した服装を選ぶことになるでしょう。法人内で制服を統一している場合もあれば、家庭的な雰囲気を重視して私服着用の施設もあります。

▼関連記事
特養の仕事内容は？施設の特徴や一日のスケジュール、夜勤業務も解説

特別養護老人ホームの求人はこちら

訪問介護事業所で働く介護士（ホームヘルパー）の服装

ホームヘルパーは、制服・私服のどちらの職場もあります。利用者さんと買い物に行ったり、自転車での移動があったりする場合は、体温調節をしやすい服装が良いでしょう。訪問する家によって室温は異なるので、カーディガンなどの羽織れる服を用意しておくのもおすすめです。

利用者さんの自宅で介助を行う際は、靴は履かない可能性が高いので、滑りにくい靴下を選びましょう。スリッパはつまずきやすく危険なので、履かないほうが無難です。

▼関連記事
ホームヘルパーの仕事内容を解説！訪問介護員の仕事範囲や必要な資格を紹介

訪問介護の求人はこちら

病院で働く介護士（看護助手）の服装

看護助手は、スクラブやポロシャツなどの制服を支給されることが多いでしょう。病院で働くため、看護師と同じような清潔感のある服装になります。看護師と看護助手は業務内容が異なるため、ほかの職種と連携しやすいよう、制服の色が分かれていることが多いようです。
看護助手の仕事に興味がある方は、「看護助手に適した髪型は？職場での身だしなみや面接で印象が良い服装を紹介」の記事もご参照ください。

▼関連記事
介護施設の種類一覧！自分に合う職場を見つけよう！
看護助手の仕事内容とは？無資格から働ける！やりがいや給料事情もご紹介

看護助手の求人はこちら

介護士に適さないNGな服装とは？

介護士として私服で働く場合、「今持っている服で大丈夫なの？」と不安に思うかもしれません。下記では、介護士のNGな服装をご紹介するので、仕事服選びに役立ててくださいね。

露出が多い服装

肌の露出が多い服装は、介護士の仕事に適さないので避けましょう。利用者さんやご家族から、「だらしない」と思われてしまうことにもつながります。具体例としては、胸元が大きく開いているTシャツは、かがんだときに下着が見えてしまう可能性があるのでNGです。また、トップスが短かったり、ズボンがズレていたりしていると、背中が見えてしまうので気をつけましょう。

派手な服装

派手な服装は、介護士として印象が良くありません。ダメージ加工の服は、清潔感がないように見える場合があるので避けましょう。フリルやレースなどのおしゃれな装飾も、派手な印象を与えてしまいます。ネックレスや指輪、腕時計などのアクセサリーは、利用者さんのケガにつながるリスクがあるので、外すようにしてくださいね。

全身真っ黒な服装

黒い服は、喪服や死を連想させるため、避けるのが無難です。機能性としても、黒い服は汚れが目立たず、衛生を保つのに向いていません。

服装以外で介護士が注意すべき身だしなみは？

介護士は、服装以外の面でも、清潔感を意識して身だしなみを整えましょう。介護士の身だしなみが整っていると、利用者さんが快適にケアを受けられます。介護士の身だしなみのチェックポイントを以下にまとめました。

爪の長さ

介護士の爪が伸びていると、利用者さんの身体に触れる際に危険です。調理や掃除を行う場合も、爪が長いと不衛生なので、短く切りそろえておきましょう。また、介護施設では、ネイルはNGのことが多く、許容されるとしてもシンプルなものに限られます。

髪型や髪色

髪の毛が長い場合は、邪魔にならないようにヘアゴムで一つにまとめ、前髪が目に掛かるときはヘアピンで留めましょう。髪型は、安全かつ衛生的に介助を行うために、気をつけたいポイントです。なお、ヘアカラーの規定は、職場によって異なります。明る過ぎる色は禁止の職場もあるので、染める前に先輩や上司に確認しておくのがおすすめです。

ヒゲの長さ

ヒゲを伸ばしていると、清潔感がないと思われたり、怖い印象を与えてしまう場合があります。ヒゲが伸びている場合はきちんと手入れをし、見た目にも気を配ることが大切です。身だしなみに関するルールは職場によって異なるので、自己判断せず、マニュアルなどをチェックしておきましょう。

香水やタバコの臭い

介護士の方は、香水やタバコの臭いがきつくないかにも気を遣いましょう。髪や服には臭いが残りやすく、意識しないと自分では気づけません。利用者さんの移乗介助などは身体を近づけて行うので、細かい部分にも配慮することが大事です。

▼関連記事
介護士さんの身だしなみ。髪色やメイク、結婚指輪はどうしてる？

介護士の服装に関するよくある質問

ここでは、介護士の服装に関するよくある質問に回答します。「介護士にふさわしいのはどんな服装？」と気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

介護士が入浴介助をするときの服装を教えてください！

入浴介助は、Tシャツに半ズボンといった、濡れても動きやすい服装で行う場合が多いでしょう。靴は、サンダルやバスブーツを履くなど、職場ごとにルールが決まっています。入浴介助用のエプロンもあるので、必要に応じて活用してみてくださいね。

介護士の面接はどんな服装で受ければ良いの？

介護士の面接は、スーツで臨むのが無難です。面接時の服装や持ち物は、応募の際に確認しておきましょう。私服OKの場合は、ジャケットにスラックスといったオフィスカジュアルも可。清潔感があり、失礼のない服装を意識すると良いでしょう。

介護士が面接を受ける際の身だしなみについては、「介護の面接時にスーツがない！身だしなみのポイントや必要な持ち物をご紹介」をご覧ください。

介護士はどのようなメイクをすれば良いですか？

介護士の方には、明るく健康的に見えるナチュラルメイクがおすすめです。派手なメイクは崩れやすく、清潔感がなくなってしまうことも考えられます。利用者さんやご家族から信頼を得るためにも、介護士に適した自然なメイクを心がけましょう。

まとめ

介護士の服装は職場によって異なり、ユニフォームが支給される場合と、私服の場合があります。私服着用であっても、介護士として安全に業務を行うためには、機能性が高く動きやすい服装を選ぶことが大切です。介護士におすすめのトップスは、ポロシャツやTシャツ。ボトムスはチノパンやジャージが良いでしょう。

介護士としてNGな服装は、肌の露出が多い服装や、派手過ぎる服装です。服装だけではなく、爪の長さや髪型などの身だしなみにも気を遣えば、利用者さんが快適にケアを受けられるでしょう。

介護業界での就職・転職なら、レバウェル介護（旧 きらケア）にお任せください。レバウェル介護（旧 きらケア）は、介護業界に特化した転職エージェント。介護求人を豊富に取りそろえています。アドバイザーは業界に精通しているので、「自分に合う職場が分からない」といった悩みや、「制服ありの職場が良い」といった細かい希望まで聞いたうえで、転職をサポートすることが可能です。「介護業界に転職する前に、確認しておきたいことがある」という方の疑問にもお答えするので、気軽にご相談くださいね。