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介護の離職率は高い?その理由と働きやすい職場を見分けるポイントを解説!

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この記事のまとめ

人手不足の介護業界では、介護職の離職率の高さが課題となっています。実際の離職率はどのような数値で、介護職の定着のためにどのような取り組みが行われているのでしょうか?このコラムでは、介護の離職率の実態や離職率が高い理由、介護職の現状についてまとめました。介護業界への就職・転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

介護職員の離職率は高い?

令和元年度における介護職員の離職率は、15.3%です。産業別の離職率を見ると、宿泊業・飲食サービス業が33.6%、生活関連サービス業・娯楽業が20.5%、教育・学習支援業が17.7%と高めの数値を出しています。これらの業界と比べると介護職員の離職率は下回っており、一般的に浸透しているイメージほど高くないと感じられるかもしれません。

介護離職者の勤務年数

令和元年時点の介護離職者の勤務年数は、以下のような割合になっています。

1年未満:37.8%
1年以上3年未満: 25.7%
3年以上:36.5%

勤続年数の違いを見ると、1年未満で介護職から離れてしまう人が多いのが現状です。介護職の退職理由については、次の項目で詳しく解説します。

公益財団法人 介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
厚生労働省「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要 産業別の入職と離職」
(2021年01月22日)

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介護職によくある離職理由7選

人間関係や給料に対する不満、ライフステージの変化など、介護職から離れる理由は人それぞれです。下記では、介護職によくある離職理由を7つご紹介します。

1.職場の人間関係に原因がある

介護職に多い退職理由の一つが、人間関係によるものです。介護現場では多くのご利用者をサポートするため、職員同士の連携が求められます。介護職員や看護師との意見が合わないと、人間関係がこじれてしまう可能性も考えられるでしょう。

また、介護の仕事はご利用者とのコミュニケーションも重要です。介護を受ける側であるご利用者と良い関係を保てなければ、業務の継続が難しくなるかもしれません。実際、ご利用者から理不尽な対応をされた経験のある介護職員も多いようです。

2.給料の少なさに不満がある

介護職員の給料は医療・福祉関係の仕事の中でも少ない傾向にあります。勤続年数に応じて収入はアップしますが、大幅な違いを感じられないということが多いのが現状です。給料が少ないと業務へのモチベーションが下がってしまい、介護職から離れてしまう人もいます。

また、施設によっては昇給・賞与の制度がないところもあるようです。仕事の頑張りを評価してもらえなければ、職場に対する不満が大きくなってしまうでしょう。

3.結婚や出産によるライフステージの変化

結婚や出産といったライフイベントによって退職する人も。介護施設によっては夜勤が発生するので、仕事と子育ての両立が難しいことが理由として挙げられます。

子育てに理解のある職場であっても、子どもの急病や用事で休む日が多くなると、職員側が罪悪感を抱いてしまうこともあるかもしれません。介護の仕事はシフトが固定されていない場合も多く、家族と擦れ違ってしまう懸念から退職を決意する人もいます。

4.運営側に対する不満がある

法人や施設によって仕事に対する考え方は異なります。たとえば「高齢者を支える仕事がしたいのに、企業側が利益ばかりを求めている」という場合、その方針に納得できない人もいるでしょう。法人の経営理念や施設の運営方針が合わなければ、早期退職につながる可能性があります。

また、求人要項や面談で聞いていた話と実際に入職してからの業務手順が異なる場合も。自分が理想とする働き方を実現できないと、仕事に対するやりがいを感じられなくなるかもしれません。介護職を誇りに思っているからこそ、経営方針の違いによって離れてしまう人もいると考えられます。

5.自分には向いていないと思った

介護職として入社したものの、働いてから向いていないと感じたり、ほかの仕事をしたいと思ったりする場合もあります。仕事に対してきちんと調べていても、実際に働くと想像以上にハードだったと感じてしまうことも。ミスマッチだと感じる職場で働き続けるより、早期離職して自分に向いている仕事に就く人もいるでしょう。

6.家族の介護や看護が必要なため

家族の介護や看護を理由に離職する人もいます。介護職の場合は知識や経験が役立つため、家族のケアに貢献することが考えられるでしょう。

7.将来性を感じられない

「給料が低いのでライフプランを思い描けない」「施設の教育体制が整っていない」という理由から、介護職を続けることに不安を感じてしまう人もいます。また、規模の小さな事業所では、役職へのキャリアアップが難しいことも退職を検討する理由の一つです。

介護業界は慢性的な人手不足の状態にあるので、スキルの高い介護職員は引く手あまたといえます。経験やスキルを積み重ねている人がより良い条件の事業所へ転職していることも、離職率に関係しているでしょう。

介護職の現状

介護職は人手不足の状態にありますが、介護ロボットの展開や処遇改善加算に期待ができます。仕事に対するイメージを鮮明にするためにも、介護業界の現状について理解しておきましょう。

介護業界は人手不足の状況にある

介護業界は人手不足にあるのが現状です。高齢化社会における日本では、高齢者数に対して介護職員数が少ない傾向にあります。ご利用者数の多い施設では一人ひとりに携われる時間が少なかったり、施設を往復したりするなど、職員の負担が大きい場合も。
今後も高齢者数は増加していくことが考えられるため、介護人材の確保が大きな課題となるでしょう。

労力と給料が見合っていない

介護の仕事はご利用者の身体を支えたり運んだりするため、体力を消耗します。また、介護記録をまとめたり雑務を行ったりする必要があり、介護業務以外にもやるべきことが多くなることもしばしば。施設での仕事は夜勤があるので手当を支給されますが、仕事内容に対して収入が見合っていないと感じる人もいます。

介護はご利用者のお世話をしながら安全を確保しなければならないため、責任の大きい仕事です。それなのに給料が低めに定められていると、やりがいやモチベーションを維持するのが難しくなるでしょう。

介護ロボットの導入が展開している

介護施設の中には、介護ロボットを導入しているところがあります。導入目的は「見守り・コミュニケーション」が3.7%と最も高いです。次いで「移乗介助」が1.6%、「介護業務支援」が 1.4%、「入浴支援」が1.2%と採用されています。
施設形態別のデータを見ると、「見守り・コミュニケーション」が入所型施設で10.9%と高い結果を残しました。

予算や維持管理の問題で介護ロボットの導入割合は低いのが現状ですが、職員による需要の高さから今後も広がりを見せていくでしょう。介護ロボットの存在は、介護職員の身体的負担軽減や腰痛予防につながっています。

処遇改善加算に期待できる

国や政府は、介護人材を確保するための処遇改善に努めています。「介護職員特定処遇改善加算」は、介護職員の賃金アップや職場環境の改善を目的として改定されました。区分によって要件や加算点が異なるため、職場によって処遇改善加算の支給額も変動します。

特定処遇改善加算の対象は10年以上勤続している介護福祉士となっていますが、取得要件はあくまでも目安です。事業所の裁量によって柔軟に対応されるため、介護の経験やスキルが豊富な方は処遇改善に期待できます。介護業界の動向が気になる方は、このようなポイントにも注目しておきましょう。

公益財団法人 介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
厚生労働省「介護職員処遇改善加算のご案内」
厚生労働省「2019 年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A」
(2021年01月22日)

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離職率の高い介護事業所を見分ける7つのポイント

離職率の高い介護事業所は、常に求人を出していたり施設に清潔感がなかったりします。早期退職を防ぐためにも、離職率の高い職場への応募は避けたい要素です。ここでは、離職率の高い事業所によくあるポイントを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

1.常に求人を出している

常に求人を出している事業所は、離職率の高い可能性があるので注意が必要です。職員の入れ替わりが激しい職場では、職員を大切にしていない場合があります。常時求人を出しておくことで人材不足をカバーしていると考えられるでしょう。

仕事探しの際は、企業が求人を出している背景を知るのが大切です。欠員の補充や施設の方針変更など、人材の募集をかけるにはさまざまな理由があります。面接の際は採用担当者に「どのような施設にしたいと考えているか」「どのような取り組みを行っているか」などの話を伺い、運営方針に理解や共感できるところへ入社するのが良いでしょう。

2.施設に清潔感がない

労働環境が不潔や不衛生だと、意欲的に働くのが難しくなってしまいます。特に介護施設の場合、ご利用者も職員も快適に過ごせる環境整備が重要です。
採用担当者の印象が良かったり、人間関係が良好に見えたりしても、施設が衛生的でなければモチベーションを維持できません。面接や見学の機会があれば、施設内に気になる点がないかチェックしましょう。

3.職員同士のコミュニケーションが取れていない

介護はスタッフ同士の連携が求められる仕事です。職員同士のコミュニケーションが十分に取れていないと、必要事項の伝達がスムーズに行き届かない可能性もあります。

面接時にスタッフの表情が暗かったり、挨拶を返してもらえなかったりする場合は、職場の人間関係に問題があるかもしれません。面接や見学の際は、職員同士の連携が取れているか、ご利用者と良好な関係を築けていそうかもチェックしましょう。

4.年間休日が少ない

年間休日の少ない介護事業所は、十分な休みを取れない可能性があります。休日をしっかり取得することも、働く上では重要です。
厚生労働省の調査によると、令和2年における年間休日総数は、1企業の平均が109.9日、労働者1人平均が116日となっています。平均値である年間休日110日前後を目安に求人を探すと、仕事とプライベートのメリハリをつけながら働けるでしょう。

5.周辺の施設と比較すると給料が高すぎる

近隣の介護施設・事業所と比べ、給料が高すぎる求人には注意が必要です。このような場合、離職率が高くても職場の体制を変えようとせず、あらかじめ高い給料を提示して人材を集めようとしている可能性があります。
また、求人によっては記載されている給料に残業時間が含まれている場合も。額面だけを見て就職先を決めるのは避けた方が良いでしょう。

6.面接時間が短いのにすぐ内定が出る

面接時間が短いのにすぐ内定が出た場合は、「誰でも良いから人材が欲しい」と考えている可能性も。応募者の強みや弱みを理解しようとせず、人員の補充のみを考えている職場は、早期離職が懸念されます。

7.職員の対応が不誠実である

職員の対応が悪い介護事業所には注意が必要です。面接時に不誠実な対応を受けた場合、入社しても良い対応をされない可能性が高いといえます。外部の人間に対して適切な対応を取れない職員のいる事業所には、入社を決めない方が良いでしょう。

これから介護職を目指したいと考えている方や、介護業界で転職を検討している方は、レバウェル介護(旧 きらケア)を活用してみませんか。レバウェル介護(旧 きらケア)では、あなたの希望やスキルに合わせて条件にぴったりの求人をご紹介。また、書類作成の指導や模擬面接の対応、入職後のアフターフォローまで対応します。専任のアドバイザーがサポートするので、就職や転職が初めての方でも安心です。まずはお気軽に問い合わせください。

厚生労働省「令和2年就労条件総合調査 結果の概況」(2021年01月22日)

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介護職の離職率に関するよくある質問

ここでは、介護職の離職率に関するよくある質問をまとめました。「介護職に興味があるものの離職率が高そうで不安…」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

介護職の離職率は高いって本当?

厚生労働省の「産業別の入職と離職」によると、2022年度の産業全体の離職率は15.0%でした。介護職が含まれる医療・福祉は15.3%となっており、全体よりは多少上回るものの平均的な数値であることが分かります。なお、最も高い数値となったのは、「宿泊業・飲食サービス業」の26.8%でした。比べてみると、介護職の離職率の高さは、それほど気にする必要はないといえるでしょう。

介護職の離職理由で多いものは?

介護職の離職理由として挙げられるのは、「職場の人間関係に対する不満」「給与に対する不満」「結婚や出産などのライフステージの変化」といった内容です。このうち、人間関係やライフステージの変化は、介護職に限らずどの職種においてもありがちな離職理由といえるでしょう。また、給与面については、国による処遇改善が行われており、今後さらに改善する可能性もあります。詳しくは、「介護職員処遇改善手当とは?支給対象者や金額、加算を取得する要件を解説!」の記事を参考にしてみてください。

まとめ

介護の離職率は15.3%です。離職率が高い理由として、人間関係に原因があることやライフステージの変化、経営方針に対する不満などが挙げられます。仕事内容に対して給与が見合っていないと考える人も多く、介護職の現状には大きな課題があると考えられるでしょう。

しかし、介護ロボットを導入する施設も広がりを見せており、介護職員への身体的負担の軽減が期待できます。また、国や政府による処遇改善加算も改定されているため、賃金アップや職場環境の改善も見込めるでしょう。

介護職として長く活躍したい方は、自分の理想とする働き方を実現できる職場を見つけることが大切です。希望条件に適した求人を探すなら、レバウェル介護(旧 きらケア)を活用してみませんか?

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