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サービス管理責任者とサービス提供責任者の違いを解説!兼務はできる?

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この記事のまとめ

サービス管理責任者(サビ管)とサービス提供責任者(サ責)の違いを知りたい方もいるかもしれません。サビ管は障害福祉サービス事業所、サ責は訪問サービス事業所で働く職種です。役割や業務内容、必要な資格などさまざまな点に違いがあります。この記事では、サビ管とサ責の違いを解説。それぞれの仕事のやりがいや大変さもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

サービス提供責任者(サ責)とはどんな職種?仕事内容や必要な資格、お給料

サービス管理責任者とサービス提供責任者の違い

サービス管理責任者(サビ菅)は障害福祉サービス事業所で働く職種であるのに対し、サービス提供責任者(サ責)は訪問サービス事業所で働く職種です。名称は似ていますが、働く場所以外にも、待遇や必要な資格、仕事内容などさまざまな点が異なります。

サービス管理責任者サービス提供責任者
役割サービス全般の管理と指導サービスの総合的なマネジメント
配置される事業所障害福祉サービス事業所訪問介護事業所
平均給与38万7,970円33万9,290円
仕事内容個別支援計画書の作成、人材育成、事業所全体の管理訪問介護計画書の作成、ホームヘルパーの育成・指導
必要な資格サービス管理責任者研修※実務経験も必要介護福祉士、介護福祉士実務者研修、旧ホームヘルパー1級、旧介護職員基礎研修

参考:厚生労働省「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.79)」「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.136)

サービス管理責任者とサービス提供責任者の違いを、下記で解説します。

役割の違い

サービス管理責任者とサービス提供責任者は、役割が異なります。サビ管の役割は、勤務する施設・事業所に関する責任を持ち、ほかのスタッフに対して指導を行うことです。

一方のサ責の役割は、訪問介護サービスを管理し、適切なサービスを提供できるよう調整することとなっています。なお、訪問介護事業所全体の管理を行う職種のことは「管理者」と呼びます。

サビ管とサ責はどちらも事業所のサービスを管理する点は共通していますが、管理する範囲が異なる職種です。

配置される事業所の違い

職種によって、配置される事業所にも違いがあります。サービス管理責任者は障害福祉サービス事業所に配置されるのに対し、サービス提供責任者は訪問介護事業所に配置される職種です。

サービス管理責任者が働ける場所

サービス管理責任者が働けるのは、以下のような事業所です。

  • 就労支援サービス事業所(就労移行支援・就労継続支援A型/B型・就労定着支援)
  • 通所系サービス事業所(生活介護・自立訓練)
  • 入所系サービス事業所(療養介護・施設入所支援・宿泊型自立訓練・自立生活援助・共同生活援助)

サビ管は、障害福祉サービスに関わる幅広い施設で働くことができます。配置基準は、療養介護・生活介護・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援の場合は利用者数60名に対して1人以上、グループホームの場合は利用者数30名に対して1人以上です。

働く施設によって提供するサービスは異なりますが、それらの全体を管理をするという基本的な仕事内容は変わりません。

サービス提供責任者が働ける場所

サービス提供責任者は、訪問介護事業所のほか、障害福祉サービスの訪問系サービスを提供する事業所でも勤務することができます。配置基準は、利用者数40名に対して1人以上ですが、既定の要件を満たす場合は、利用者数50名に対して1人です。

サ責は訪問介護事業を管理する役割を担っていますが、働ける場所は訪問介護事業所だけではありません。訪問介護事業所が併設されている有料老人ホームやサ高住でも働くことができます。その場合、施設全体の責任者ではなく、訪問介護事業の責任者として働くことになるでしょう。

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平均給与の違い

サービス管理責任者の平均給与は38万7,970円、サービス提供責任者は33万9,290円です。サビ管として働くためには、実務経験と研修受講が必要で、事業所全体の管理を行う職種のため、平均給与が高いと考えられます。

また、サビ管とサ責はいずれも管理職なので、介護職員の平均給与である31万7,540円よりも平均給与が高いという結果でした。

仕事内容の違い

サービス管理責任者とサービス提供責任者は、職場や役割が異なるため、仕事内容にも違いがあります。それぞれの職種の具体的な仕事内容を見ていきましょう。

サービス管理責任者の業務

サービス管理責任者の主な業務は、以下のとおりです。

  • 個別支援計画書の作成
  • 人材育成・マネジメント業務
  • 関係者との連携

個別支援計画書とは、利用者さんの状況や支援方法、目標などをまとめたものです。サービス管理責任者は、計画に基づいた適切な支援を行えているか、障害福祉サービスを管理する役割を担います。また、サービスの質を向上させるための人材育成や、行政や病院などの関係機関との連携も仕事内容です。

サービス提供責任者の業務

サービス提供責任者の仕事は、訪問介護に関わる業務全般です。面談やサービス利用の調整を行ったり、訪問介護計画書を作成したりします。

  • 訪問介護業務
  • 訪問介護計画書の作成
  • 利用者さんやご家族との面談
  • サービス利用の調整
  • サービス担当者会議への出席
  • 利用者さんの状態・サービス状況の把握
  • ホームヘルパーの業務管理・育成・指導

サ責は、訪問介護サービスの責任者として、利用者さんの状況やサービス状況を把握しなければなりません。また、ホームヘルパーの業務管理や、指導・アドバイスも行います。

必要な資格の違い

サービス管理責任者とサービス提供責任者は、役職に就くために必要な資格や実務経験も異なります。

サービス管理責任者の資格取得方法

サービス管理責任者として働くために必要なのは、実務経験と指定の研修の受講です。まず、障がい者支援などの実務経験を1~8年間積みます。必要な実務経験は担当する支援の内容によって異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。

実務経験の要件を満たしたら、相談支援従事者初任者研修の一部(11時間)と、サービス管理責任者等基礎研修(15時間)を受講します。その後、OJT(職場内研修)とサービス管理責任者等実践研修を受けることで、サービス管理責任者として従事可能です。

なお、サービス管理責任者として働き続けるためには、5年ごとに更新研修を受講しなければなりません。

サービス提供責任者の資格取得方法

訪問介護のサービス提供責任者として働くためには、介護福祉士・介護福祉士実務者研修・ホームヘルパー1級(訪問介護員1級養成研修課程)・介護職員基礎研修のいずれかの資格が必要です。また、訪問系の障害福祉サービスにおけるサービス提供責任者には、専門的な資格や経験が求められる場合があります。

サービス提供責任者に必要な資格の取得方法について、詳しくは「サービス提供責任者に資格は必要!要件と取得方法、サ責の仕事内容を解説」の記事をご参照ください。

やりがいの違い

サービス管理責任者とサービス提供責任者では、仕事においてやりがいを感じるポイントにも違いがみられます。

サービス管理責任者のやりがい

サービス管理責任者のやりがいは、障害福祉サービスを通して利用者さんを支えられることや、スキルアップを目指せることです。

  • 利用者さんの成長を見届けることができる
  • チームで仕事をする達成感がある
  • 自分が作成した支援計画をもとに利用者さんをサポートできる
  • コミュニケーション能力やチームマネジメントの力が身につき、スキルアップできる

サビ管の仕事は、ほかの職員や行政・医療機関など、さまざまな人との協力が不可欠です。自分が作成した支援計画をもとに、チームで利用者さんを支え、成長を見届けられる点に達成感ややりがいを感じられるでしょう。また、サビ管としての経験は自身のスキルアップにもつながります。

サービス提供責任者のやりがい

サービス提供責任者の仕事では、利用者さんが目標を達成できたときや、利用者さんから感謝の言葉をもらえたときに、やりがいを感じるでしょう。

  • 訪問介護計画書で掲げた目標の達成を支援できた喜びを感じられる
  • 育成に関わった職員が一人前になった姿を見られる
  • 利用者さんやご家族から感謝の言葉をもらえる
  • 業務を通して専門的な知識が身につき、スキルアップできる

サービス提供責任者は、指導・助言を行った職員が一人前になる姿を見ると、達成感を得られるでしょう。また、訪問介護に関する専門的な知識が身につくため、スキルアップも実感できるはずです。

仕事の大変さの違い

サービス管理責任者とサービス提供責任者では、仕事で大変さを感じる部分にも違いがあります。

サービス管理責任者の大変さ

サービス管理責任者は、プレッシャーを感じやすい立場であり、多忙になりやすい点で大変さを感じる方が多いようです。

  • 業務量が多い
  • 責任の重い立場である
  • 関わる人が多く人間関係の悩みを抱きやすい

施設内の職員はもちろんのこと、行政職員や医療関係者など、多くの人とコミュニケーションを取る必要があります。関わる人が多いため、人間関係の悩みを抱くことも少なくありません。そのため、複数の業務を効率的にこなせる方や、チームで働くことが得意な方が向いている傾向にあるようです。

サービス提供責任者の大変さ

サービス提供責任者は、サービスを把握・管理する立場で、忙しくなりやすいことから、大変だと感じる場合があるようです。

  • クレーム対応を負担に感じる
  • 業務量が多く忙しい
  • デスクワークメインで現場から評価されにくい
  • 訪問介護に関する知識が求められる

サービス提供責任者の仕事内容は、計画書の作成やサービス利用の調整など、デスクワークが中心となります。介護業務がメインの職種よりも体力的な負担は少ない傾向にありますが、業務量の多さやクレーム対応などに精神的な負担を感じることがあるようです。また、訪問介護を指導する立場のため、在宅介護への理解や知識が必要なのも特徴といえます。

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サービス管理責任者とサービス提供責任者は兼務できる?

サービス管理責任者とサービス提供責任者は、業務内容や配置される職場、担う役割が異なるため、兼務はできません。サービス提供責任者は、訪問介護の管理者やホームヘルパーを兼務することが可能です。また、サービス管理責任者は、児童発達支援管理責任者や生活指導員を兼務できます。

複数の職種を兼務する場合、サービスや業務に支障が出ないことなどが条件です。細かい規定は自治体によっても異なるため、兼務を希望する場合は事前にしっかりと確認しましょう。

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サービス管理責任者とサービス提供責任者についてよくある質問

ここでは、サービス管理責任者とサービス提供責任者についてよくある質問に回答します。

サービス管理責任者の合格率はどれくらいですか?

サービス管理責任者(サビ管)として働くための研修には基本的に試験はないため、合格率もありません。ただし、サビ管になるには、指定の研修の受講だけではなく、一定の実務経験も必要です。

サービス提供責任者は名前だけ貸し借りしても良いですか?

サービス提供責任者が事業所に名義だけを貸すことや、事業所がサ責から名義を借りることは、違法行為にあたります。名義の貸し借りが判明した場合、人員基準違反として行政処分の対象になるため、決して行わないようにしましょう。サ責が名義を貸すと、損害賠償を請求されたり、資格をはく奪されたりする可能性があり、大きなリスクを負うことになります。
名義の貸し借りについては、「サービス提供責任者は名前だけ貸し借りしても良い?事例や対応策を解説」の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

サービス管理責任者(サビ管)とサービス提供責任者(サ責)は、働く場所や担う役割、業務内容などさまざまな点が異なる職種です。サビ管は、障害福祉サービス事業所のサービス全般に対する責任を持ち、個別支援計画書の作成やマネジメント業務を行います。サ責は訪問介護事業所でサービスの管理・調整をするほか、ホームヘルパーの業務管理や指導の役割も担う仕事です。

サビ管は、業務量が多く人間関係の悩みを抱えやすい一方、利用者さんの成長を見届けられたり、チームで仕事をする達成感を得られたりするやりがいがあります。サ責は、クレーム対応やデスクワークの多さが負担になりやすいものの、利用者さんから感謝の言葉をもらえたり、目標を達成したりする喜びがある仕事です。

サ責とサビ管のどちらを目指そうか迷っている方は、業務内容や大変さ、やりがいなどを比較したうえで自分に合うと感じる職種を選ぶと良いでしょう。

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