
この記事のまとめ
- 資格取得支援制度とは、国・自治体・企業などが資格取得をサポートする制度
- 社会人の資格取得を支援する「教育訓練給付制度」は、3種類に分かれている
- ハローワークの職業訓練は、離職している求職者が対象の資格取得支援制度
「資格取得支援制度にはどんなものがあるの?」「あまり費用をかけずに資格を取得したい」という方もいるかもしれません。資格取得支援制度とは、自治体や企業が資格取得を支援する制度のこと。利用することでお得に資格を取得することが可能です。この記事では、資格取得支援制度の種類や、支給される費用を解説します。資格取得支援制度を利用するメリットもご紹介するので、仕事に役立つ資格を取得したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護資格の種類31選!取得方法やメリットを解説します →レバウェル介護の資格スクールはこちら資格取得支援制度とは
資格取得支援制度とは、国や企業が職員の資格取得をサポートする制度のことです。対象となる資格や支援内容は、公的機関や企業が決めているため、それぞれ異なります。
公的な資格取得支援制度は、教育訓練給付制度やハローワークの職業訓練などです。また、企業では、資格取得にかかる費用の負担や講座・研修会の開催をして、職員のキャリアアップを支援している場合があります。
資格取得に活用できる事業や訓練をご紹介しますが、スキルアップを目的として利用する場合もある制度のため、ご留意ください。
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働きながら利用できる資格取得支援制度
社会人が働きながら利用できる資格取得支援制度を下記にまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
離職中の方はハローワークの職業訓練を利用すると良いでしょう。
なお、資格取得支援制度によって、取得できる資格の種類は異なります。そのため、自身が取得を目指している資格が対象になっている資格取得支援制度を利用することが大切です。それぞれの資格取得支援制度の利用条件と取得できる資格の種類、負担してもらえる金額を事前に確認しておきましょう。
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教育訓練給付制度の種類
教育訓練給付制度は、社会人のスキルアップにかかる費用を支援する公的な資格取得支援制度です。厚生労働省が管轄しており、「一般教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」「専門実践教育訓練給付金」の3種類があります。
以下で、厚生労働省の「教育訓練給付等について(p.8)」をもとに教育訓練給付金の各種類の特徴や対象資格を解説しているので、ぜひご一読ください。
一般教育訓練給付金
一般教育訓練給付金は、資格取得にかかった費用の20%(上限10万円)が支給される資格取得支援制度です。費用の20%が4,000円未満の場合は支給されません。
対象の資格一覧
以下で、一般教育訓練給付金を利用して取得できる資格の例をご紹介します。対象となる資格の領域ごとにまとめているので参考にしてみてください。
領域 | 対象資格・講座 |
情報 | ・Webクリエイター能力認定試験 ・Microsoft Office Specialist 2013,2016 ・CAD利用技術者試験 ・建築CAD検定 ・Photoshopクリエイター能力認定試験 ・Illustratorクリエーター能力認定試験 ・VBAエキスパート ・Oracle認定資格、LPICなどでITSSレベル1の資格 |
専門的サービス | ・中小企業診断士 ・司書、司書補 |
事務 | ・実用英語技能検定 ・TOEIC ・TOEFL ・中国語検定試験 ・HSK漢語水平考試 ・日本語教育能力検定試験 ・建設業経理検定 ・簿記検定試験(日商簿記) |
医療・社会福祉・保健衛生 | ・介護技術講習会 |
技術・農業 | ・土木施工管理技士 ・管工事施工管理技士 ・建築施工管理技術検定 |
営業・販売 | ・インテリアコーディネーター |
その他、大学・専門学校 | ・修士、博士 ・科目等履修 ・履修証明プログラム |
参考:厚生労働省「教育訓練給付等について(p.8)」
資格取得を目的とする講座や大学院の課程など、さまざまな分野の資格が一般教育訓練給付の対象です。
特定一般教育訓練給付金
特定一般教育訓練給付金は、資格取得にかかった費用の40%(上限20万円)が支給される資格取得支援制度です。2024年10月以降は、資格取得や訓練終了後の就業という要件を満たすと、さらに10%(上限5万円)が追加で支給されるようになりました。なお、一般教育訓練給付金と同様に、4,000円未満の場合は支給されません。
対象の資格一覧
以下で、特定一般教育訓練給付金を利用して取得できる資格の例をご紹介します。
領域 | 対象資格・講座 |
輸送・機械運転 | ・大型自動車第一種、第二種免許 ・中型自動車第一種、第二種免許 ・大型特殊自動車免許 ・準中型自動車第一種免許 ・普通自動車第二種免許 ・けん引免許 ・玉掛け、フォークリフト運転、高所作業車運転、小型移動式クレーン運転、床上操作式クレーン運転、車両系建設機械運転技能講習 ・移動式クレーン運転士免許 ・クレーン、デリック運転士免許 |
情報 | ・Oracle認定資格 ・LPICなどでITSSレベル2の資格 |
専門的サービス | ・社会保険労務士 ・税理士 ・行政書士 ・司法書士 ・弁理士 ・通関士 ・ファイナンシャルプランニング技能検定 |
医療・社会福祉・保健衛生 | ・介護職員初任者研修 ・介護支援専門員実務研修等 ・特定行為研修 ・喀痰吸引等研修 ・福祉用具専門相談員 ・登録販売者試験 |
技術・農業 | ・自動車整備士 ・電気主任技術者試験 |
営業・販売 | ・宅地建物取引士資格試験 |
参考:厚生労働省「教育訓練給付等について(p.8)」
業務独占資格やデジタル系の講座など、さまざまな資格が特定一般教育訓練給付の対象です。
専門実践教育訓練給付金
専門実践教育訓練給付金は、資格取得にかかった費用の50%(年間上限40万円)が、訓練受講中に6ヶ月ごとに支給される資格取得支援制度です。資格を取得し、訓練受講後1年以内に就職が決まった場合、追加で20%(年間上限16万円)が支給されます。また、2024年10月以降は、訓練受講後の賃金が5%以上アップした場合に、追加で10%(年間上限8万円)が支給されるようになりました。
対象の資格一覧
以下で、専門実践教育訓練給付金を利用して取得できる資格の例をご紹介します。
領域 | 対象資格・講座 |
情報 | ・シスコ技術者認定などでITSSレベル3以上の資格 ・第四次産業革命スキル習得講座 |
専門的サービス | ・キャリアコンサルタント |
医療・社会福祉・保健衛生 | ・看護師 ・准看護師 ・助産師 ・保健師 ・介護福祉士(実務者養成研修含む) ・美容師 ・理容師 ・保育士 ・栄養士 ・歯科衛生士 ・歯科技工士 ・社会福祉士 ・柔道整復師 ・精神保健福祉士 ・はり師 ・あん摩マッサージ指圧師 ・臨床工学技士 ・言語聴覚士 ・理学療法士 ・作業療法士 ・視能訓練士 |
技術・農業 | ・測量士補 |
営業・販売 | ・調理師 |
製造 | ・製菓衛生師 |
その他、大学・専門学校 | ・職業実践専門課程 ・専門職学位課程 ・職業実践力育成プログラム |
参考:厚生労働省「教育訓練給付等について(p.8)」
国家資格や専門学校の課程などが、専門実践教育訓練給付の対象です。自分が取得したい資格は、どの教育訓練給付金制度を利用すればお得に取得できるのか、事前に確認しておきましょう。
教育訓練支援給付金
教育訓練支援給付金は、条件を満たせば専門実践教育訓練給付金と合わせて受給できる給付金のことです。前職を離職する直前6ヶ月間の平均給与から算出された基本手当のおよそ45~80%が支給されます。教育訓練支援給付金は、基本手当(失業保険)の給付期間外かつ、専門実践教育訓練が終了するまでもらうことが可能です。
教育訓練支援給付金を受給するには、下記の条件をすべて満たす必要があります。
- 専門実践教育訓練を修了見込みである
- 専門実践教育訓練を夜間、通信以外で受講している
- 失業中である
- 受講開始時に45歳未満である
- 受給資格確認時に一般被保険者ではない
- 会社などの役員に就任していない
- 自治体の長に就任していない
- 専門実践教育訓練の受講開始前に教育訓練支援給付金を受給したことがない
教育訓練支援給付金の受給を考えている方は、厚生労働省の「専門実践教育訓練の「教育訓練給付金」のご案内」の給付条件を事前にしっかりと確認しておきましょう。
出典
厚生労働省「第185回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」(2025年1月16日)
厚生労働省「教育訓練給付制度」(2025年1月16日)
教育訓練給付制度の給付金が支給される条件
ここでは、教育訓練給付制度の給付金が支給される条件を解説します。自分がどの教育訓練給付制度を利用できるのかチェックしてみましょう。
受給希望者全員に必要な支給条件
一般教育訓練給付金と特定一般教育訓練給付金は「雇用保険の一般被保険者期間が1年以上」、専門実践教育訓練給付金は「雇用保険の一般被保険者期間が2年以上」が給付の条件になっています。
離職中の方・過去に受給経験がある方の支給条件
受講開始時点で離職中の場合は、「退職から1年以内に受講を開始していること」が上記の条件に加わるので、離職期間に注意が必要です。
また、教育訓練給付金を過去に支給されたことがある方は、「前回の受講開始日から雇用保険の加入期間が3年以上ある」「前回の支給日から今回の受講開始日までに3年以上経過している」という条件も満たす必要があります。
出典
厚生労働省「教育訓練給付制度」(2025年1月16日)
教育訓練給付制度の申請方法
教育訓練給付制度を利用するためには、ハローワークでの手続きが必要です。以下で教育訓練給付制度の申請方法を解説するので、参考にしてみてください。
一般教育訓練給付金を利用する方法
講座の受講後に、お住まいの地域のハローワークに書類を提出することで、一般教育訓練給付金の申請を行えます。申請は、受講終了日から1ヶ月以内に行わなければなりません。
必要書類のうちハローワークに提出する「教育訓練修了証明書」は、スクールに申請して受け取りましょう。ほかにも、「教育訓練給付金支給申請書」や「本人確認の書類」「返金明細書」「教育訓練経費等確認書」などを提出します。
特定一般教育訓練給付金を利用する方法
受講前に交付された「ジョブ・カード」と「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」「本人確認の書類」「専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付再受給時報告」などをハローワークに提出します。
また、講座受講後1ヶ月以内に「受給資格確認通知書」や「教育訓練給付金支給申請書」「教育訓練修了証明書」「領収書」「返還金明細書」「特定一般教育訓練給付受給時報告」を提出することで手続きが完了。特定一般教育訓練給付金が支給されます。
専門実践教育訓練給付金を利用する方法
特定一般教育訓練給付金と同様に、受講前に交付された「ジョブ・カード」と「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」「本人確認の書類」「専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付再受給時報告」などをハローワークに提出します。
支給対象期間の翌日から1ヶ月以内に、「教育訓練給付金受給資格者証(もしくは教育訓練受給資格通知)」や「教育訓練給付金支給申請書」「教育訓練受講(または修了)証明書」「領収書」「返還金明細書」「専門実践教育訓練給付最終受給時報告」「専門実践教育訓練給付追加給付申請時報告」を提出してください。
教育訓練給付金の手続きは、特定一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練金は講座を受講する前にハローワークでの申請が必要ですが、一般教育訓練給付金は受講後の申請のみです。
ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)
ハローワークは、離職中の求職者を対象に職業訓練を行っており、キャリアアップや就職を成功させるために必要な資格を取得したり、スキルを身につけたりすることができます。正式名称は「公的職業訓練」ですが、「職業訓練」や「ハロトレ(ハロートレーニング)」と呼ばれることが多いようです。
ハローワークの職業訓練の講座の受講費用は無料で、資格取得を目的とする講座を選べば、仕事に活かせる資格をお得に取得できます。
職業訓練の種類
ハローワークの職業訓練は、「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
公共職業訓練は、失業保険を受給している方が受けられる職業訓練です。
求職者支援訓練は失業保険を受給できない方や受給期間が終了している方が対象。求職者支援訓練を受ける人は、下記の条件を満たすと職業訓練受講給付金(月額10万円)が支給されます。
- 1.本人の収入が月8万円以下である
- 2.世帯の収入が月30万円以下である
- 3.世帯の金融資産が300万円以下である
- 4.現在住んでいるところ以外に、土地や建物を所有していない
- 5.すべての訓練実施日に出席できる
- 6.世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいない
- 7.過去3年以内に、不正行為により特定の給付金を受給していない
- 8.過去6年以内に、職業訓練受講給付金を受給していない
本人や世帯の収入が一定以下などの要件を満たす方が、求職者支援訓練を利用する場合、月10万円の給付と無料の職業訓練を同時に受けられます。なお、職業訓練受講給付金の要件を満たしているのかの確認は、支給単位期間ごとに行われるようです。
出典
厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」(2025年1月16日)
厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2025年1月16日)
ハローワークの職業訓練で取得できる資格
ハローワークの職業訓練で取得できる資格は、介護職員初任者研修や実務者研修、看護師、美容師、簿記、第二種電気工事士、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)などがあります。
身につけたいスキルに合わせてさまざまなコースが用意されているので、自分がやりたい仕事に役立つ資格を取得できるでしょう。全国各地で開講されているので、気軽に申し込むことが可能です。
ハローワークの職業訓練を受ける方法
ハローワークの職業訓練を受けるには、最初にハローワークで求職申込み・職業相談を行います。さらに受講申込みをしたあと、面接や筆記試験などの選考を受けて受かった場合のみ、職業訓練を受講することが可能です。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
経済産業省は、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業を行っています。リスキリング施策とは、キャリア相談や転職支援を無料で実施し、補助事業者を通じて資格取得費用等の負担の軽減を行う支援事業です。
リスキリング施策の対象者
サービス登録時とキャリア相談対応における初回面談時に在職中で、転職を目指している方が対象です。
リスキリング施策の補助金額
リスキリング講座を修了した場合、受講費用の半額(上限40万円)が補助事業者に支給されます。受講後に転職して1年以上働き続けた場合、受講費用の1/5相当額(上限16万円)を追加で支給されるため、補助金額は最大56万円です。
補助金を受け取るのは講座を開催する事業者で、受講者は事業者から補助金額以上の費用補助を受けられます。補助事業者によって負担金額が違うので、実際にかかる取得費用を事前に確認しておきましょう。
リスキリング施策で取得できる資格
プログラミングやWebデザインなどのデジタル分野で役立つ資格や、医療・介護・福祉、保育分野の資格などを取得することが可能です。
リスキリング施策の利用方法
リスキリング施策の対象事業者にキャリア相談を行い、講座に申し込むことで、支援を受けることができます。どのような流れでサービスを受けられるかは事業者によって異なるので、申し込む際に確認しておくと良いでしょう。
出典
経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」(2025年1月16日)
会社で行っている資格取得支援制度
会社によっては資格取得支援制度を実施しているところもあります。資格取得支援制度の内容は職場によって異なり、会社や資格によっては選考や条件があることも。規定を確認したり人事部に聞いたりして、支援内容を事前にチェックしておくことが大切です。
資格取得にかかる費用を負担する
資格取得にかかる費用の一部もしくは全額を、職場が負担してくれる場合があります。資格取得には、スクール代やテキスト代、試験の受験料、交通費など意外とお金がかかるもの。勤務先が費用を負担することで、職員が資格取得に挑戦しやすくなります。
資格取得のための研修や講座を開催する
資格取得のための研修や講座を会社が開催して、取得をサポートしてくれることがあります。仕事に役立つ資格試験の合格のために対策講座や勉強会を行ったり、会社で講座を受けられるように環境を整備したりする場合もあるようです。
資格手当を支給する
資格手当を支給することで、職員の資格取得への意欲を高めることができます。資格手当があれば、毎月給与がアップするので、取得を目指す方も増えるでしょう。資格手当の具体的な金額は職場によって異なるので、事前に社内規定や就業規則を確認しておくことが大切です。
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資格を取得したら報奨金を支給する
資格を取得した職員に報奨金を支給する形の資格取得支援制度もあります。資格手当とは違い、継続的なものではありませんが、合格祝いとして報奨金を受け取れることはモチベーションにつながるでしょう。報奨金額は職場によって異なるので、社会規定や就業規則を確認しておくのがおすすめです。
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科目等履修制度でお得に資格取得を目指せる
大学や大学院で科目等履修制度を利用すると、その学校の生徒以外が資格取得に必要な科目のみを履修できるので、短期間でお得に資格を取得できます。大学や科目によって異なりますが、数千円から数万円程度で科目の履修が可能です。社会福祉士や教員免許状、図書館司書、学芸員などの資格を取得する際に役立つでしょう。
介護業界に関する資格でいえば、科目等履修制度を活用できるものに「社会福祉士」があります。科目等履修制度を利用して、大学や大学院、短期大学、専修学校で「実習科目」を修了した場合、「指定科目」を履修したものとして扱われ、社会福祉士国家試験の受験資格を満たすことが可能です。
資格取得支援制度を利用して資格を取得するメリット
資格取得支援制度を利用して資格を取得するメリットとして、費用の節約や給与・モチベーションのアップが挙げられます。以下で詳しく解説するので、ぜひご一読ください。
資格取得にかかる費用を節約できる
資格取得にかかる費用を節約できることで、挑戦するハードルが低くなります。資格の種類にもよりますが、資格取得には数千円~数十万円ほどかかるのが一般的です。決して安い金額ではないため、「生活しながら資格取得の費用を捻出するのは難しい」という方もいるかもしれません。
資格取得支援制度を利用すれば、国や企業が費用を負担してくれるので、気軽に資格取得を目指せます。
給与アップを狙える
前述のとおり、資格を取得することで資格手当が支給される場合があります。職場や資格によって、資格手当として支給される金額は異なりますが、数千円〜3万円程度もらえる傾向にあるようです。
また、資格取得が昇給・昇進の条件になる場合もあります。将来的な給与アップやキャリアアップに資格が求められることもあるので、資格取得支援制度を利用して取得しておくと良いでしょう。
モチベーションが高まる
資格取得により専門知識やスキルが身につけば、仕事の効率が上がったり成果を出しやすくなったりします。仕事ができるようになると、自分に自信が持てるようになり、モチベーションが高まるでしょう。また、専門的な知識とスキルが身につくと業務の幅が広がるので、仕事のやりがいが増します。
働きながら資格取得を目指せる
働きながら利用できる資格取得支援制度もあります。制度をうまく利用することで、今の職場で働き続けながらキャリアアップすることが可能です。
お給料をもらいながら勉強できると、経済的に安定した状態で資格取得が目指せます。働きながら取得する場合は職場の理解が必要なので、事前に上司に相談しておくと良いでしょう。
資格取得でキャリアアップを目指すなら介護職がおすすめ
介護職は無資格からチャレンジできる仕事です。無資格者を歓迎する企業も多く、資格取得支援制度が充実している傾向にあるため、働きながら資格取得を目指す環境が整っているといえます。
介護業界は資格取得の目標を立てやすい
介護業界はキャリアパスが整備されているので、未経験・無資格の方も資格取得の目標を立てやすいのが特徴です。無資格から働き始めた場合も、働きながら資格を取得することで、確実にキャリアを築けるでしょう。
また、日本の高齢化にともないニーズが高まっている業界なので、職がなくなる心配がなく、安定して働くことができます。年齢や性別に関係なく何歳からでも挑戦できる業界なので、キャリアチェンジをしたい社会人や、将来に役立つスキルを学び直したい方に向いているでしょう。
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実際に資格取得支援制度を利用する介護職員は多い
レバウェル介護(旧 きらケア)では、介護職員初任者研修を取得した介護職員109人にアンケートを行いました(2023年11月実施)。調査結果によると、介護職員初任者研修を取得した方の3/4ほどが、何らかの資格取得支援制度を利用したようです。
介護職員が利用した資格取得支援制度は、「ハローワークの職業訓練」が最多で109人のうち28.9%でした。次いで、「資格取得スクールの割引サービス・取得支援(14.1%)」「職場の資格取得支援制度(13.3%)」「ハローワーク以外の公的な支援制度(12.6%)」となっています。
上記から、実際に資格取得支援制度を利用して資格を取得する介護職員は多いことが分かります。
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レバウェル介護の資格スクール資格取得支援制度についてよくある質問
ここでは、資格取得支援制度についてよくある質問に回答します。資格取得支援制度を利用したいと考えている方は、ぜひご一読ください。
資格取得支援制度って働きながら利用できるの?補助金は出る?
資格取得支援制度のなかには、働きながら利用できるものもあります。働きながら利用できるおすすめの公的な資格取得支援制度は、教育訓練給付制度です。教育訓練給付制度にはいくつか種類があり、支給される金額の割合や対象資格が異なります。詳しくは、「教育訓練給付制度の種類」で解説しているので、ぜひご一読ください。
また、職場に資格取得支援制度がある方は、利用するのもおすすめです。どのような資格取得支援制度を利用する場合であっても、支援内容や条件をしっかりと確認しておきましょう。
ハローワークの資格取得支援制度ってどんな制度なの?
ハローワークの職業訓練には、公共職業訓練と求職者支援訓練があります。基本的に求職中の方が職業訓練を利用することが可能です。講座を受講するには選考を受ける必要があり、合格すれば無料で資格を取得することができます。
ハローワークの職業訓練については、「ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
資格取得支援制度を利用できる資格一覧を教えて
資格取得支援制度には、「教育訓練給付制度」「ハローワークの職業訓練」「職場の支援制度」などのさまざまな種類があります。「教育訓練給付制度」は、在職中の方や離職から1年以内の方が対象の公的な資格取得支援制度です。教育訓練給付の対象となる多数の資格・講座のなかから、代表的なものを下記にまとめました。
- 大型自動車第一種免許・中型自動車第一種免許
- フォークリフト運転技能講習
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- 社会福祉士
- 介護支援専門員
- 看護師
- 保育士
- 建築士
- 社会保険労務士試験
- キャリアコンサルタント
- 職業実践力育成プログラム
さまざまな分野の講座が資格取得支援の対象となっています。転職のためにスキルアップを図りたい方は、自身が気になる業界・分野の講座が支援対象かチェックしてみると良いでしょう。
出典
厚生労働省「第185回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」(2025年1月16日)
まとめ
資格取得支援制度には、教育訓練給付制度やハローワークの職業訓練、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業、会社が独自の支援制度などがあります。
教育訓練給付制度は3種類あり、対象となる資格や支給金額が違うので、事前の確認が必要です。ハローワークの職業訓練では、無料で資格を取得できますが、失業中の方のみが対象となっています。資格取得支援制度は、それぞれ利用条件や支援内容が違うので、自分に合った制度を利用することが大切です。
資格取得支援制度を利用すると、費用を節約してお得に資格を取得できます。資格を取得することで、スキルに自信がつき、業務の幅が広がるため、仕事へのやりがいが高まるでしょう。また、資格手当が支給される場合もあるため、給与アップを目指せるメリットもあります。
介護系資格の取得を目指している方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」へご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した就職・転職エージェントです。
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