
この記事のまとめ
- 初任者研修は演習があるため、通信のみで取得できない
- 初任者研修は通信と通学でカリキュラムを履修して修了試験を受けるのが流れ
- 初任者研修を取得する場合の最短期間は、週4日の通学で1ヶ月程度
「初任者研修は通信のみで取れるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。初任者研修は通信のみでは取得できませんが、部分的に通信講座を活用することは可能です。。この記事では、初任者研修が通信のみで取れない理由や、取得までの流れを解説。通信講座のメリットや注意点、最短の取得日数、おすすめの資格スクールもご紹介するので、初任者研修を通信講座で取りたい方はぜひ参考にしてみてください。
介護職員初任者研修とはどんな資格?受講費用を抑える方法や取得のメリット →レバウェル介護の資格スクールはこちら初任者研修は通信のみで取得できる?
介護職員初任者研修は、通信のみでは取得できません。厚生労働省の規定により、通信形式で受講できる時間には40.5時間という上限があります。初任者研修の科目と科目別の通信上限時間は、以下のとおりです。
科目 | 通信の上限時間 | カリキュラム時間 |
職務の理解 | 0時間 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 7時間30分 | 9時間 |
介護の基本 | 3時間 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 7時間30分 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 3時間 | 6時間 |
老化の理解 | 3時間 | 6時間 |
認知症の理解 | 3時間 | 6時間 |
障害の理解 | 1時間30分 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 12時間 | 75時間 |
振り返り | 0時間 | 4時間 |
合計時間 | 40.5時間 | 130時間 |
参考:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」
初任者研修を通信のみで取得できない理由として、カリキュラムに演習(実技)があることが挙げられます。そのため、初任者研修を取得するには、通学(スクーリング)が必須です。
出典
厚生労働省「介護職員・介護支援専門員」(2025年1月10日)
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介護職員初任者研修とは
介護職員初任者研修とは、介護に必要な基礎知識やスキルを身につけられる公的資格です。無資格・未経験から受講可能で、介護職のファーストステップに位置づけられています。そのため、取得難易度は、介護系の資格のなかでも比較的低めといえるでしょう。
初任者研修の取得費用
初任者研修の取得費用は、資格スクールにより差はあるものの、5~10万円程度が一般的。取得費用は、スクールの立地場所や学習サポートの充実度などにより差が生じるようです。たとえば、駅前などの好立地にスクールを構えていたり、自宅学習を支援する学習教材が豊富だったりすると、割高の傾向にあります。
なお、カリキュラム内容は厚生労働省の規定に沿っているため、取得費用によって学習内容そのものに差が出てしまうことはありません。
初任者研修を取得するとできること
初任者研修を取得すると、介護職として1人でできることが増えます。無資格の場合や認知症介護基礎研修のみの場合、食事介助や排泄介助、入浴介助などの身体介護を行うには有資格者の指示が必要です。しかし、初任者研修を取得することで、有資格者の指示なしでも身体介護を行えるようになります。また、1人で身体介護を担えるようになるため、「訪問介護員」として訪問介護事業所での就業が可能です。結果として、就職先の選択肢も増えることになります。
初任者研修のカリキュラム構成
初任者研修のカリキュラムは、10科目、130時間です。主に、講義・グループディスカッションと実技演習・グループワークで構成されます。
講義
講義の一部を通信講座を利用して自宅で学ぶことができます。たとえば、「介護・福祉サービスの理解と医療との連携」では介護保険制度の仕組みや障害福祉サービス、「介護の基本」では介護職に求められる専門性や職業倫理など、テキストで学べる専門知識を中心に学習します。
グループディスカッション
スクーリングの際に実施されるグループディスカッションでは、特定の事例や課題などを取り上げ、一緒に講義を受ける人たちと意見や解決策を出し合うことで学習理解を深めます。
実技演習
実技演習は自宅で実施できないため、スクーリングを行います。「介護におけるコミュニケーション技術」では利用者さんとのコミュニケーション方法や介護記録の書き方などを学び、「こころとからだのしくみと生活支援技術」では身体介護を中心に現場で必要な技術を学ぶのが基本です。介護の実践的な技術は自宅で習得するのは難しいため、実技を通して身につける必要があります。
グループワーク
グループワークでは、介護職役と利用者役に分かれ、介護をそれぞれの視点でロールプレイング形式で体験したり、介護の課題についてグループで解決策を模索したりするなど、具体的に検討する場が設けられています。通信講座では難しいため、スクーリングで実施されるのが特徴です。
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レバウェル介護の資格スクール通信講座を併用して介護職員初任者研修を取得する流れ
通信講座を活用しながら介護職員初任者研修を取得するには、資格スクールに申し込み後、通信・通学によりカリキュラム内容を履修し、修了試験を受験するのが流れです。以下で、詳しく確認してみましょう。
資格スクールに受講を申し込む
初任者研修の通信+通学コースを取り扱う資格スクールに、受講を申し込みます。資格スクールのWebサイト上にある専用の申し込みフォームから受講を申し込むのが一般的です。受講料の支払い後、学習教材などが送付されます。
資格スクールに申し込む際は、受講料や開講スケジュール、注意事項などを確認し、自分に合う講座を選ぶことが大切です。詳しくは、「初任者研修の通信講座を利用する場合の注意点」で後述するので、あわせてご確認ください。
自宅学習を進める
資格スクールから初任者研修の教材が届いたら、自宅学習を行います。資格スクールにより違いはありますが、学習内容の理解度を確認することを目的とした3~5回程度のレポート課題の提出があるのが一般的です。
スクーリングに参加する
自宅学習と並行して、スクーリングによる実技演習にも参加します。資格スクールに通学し、講師から直接指導を受けながら講義や演習を履修。スクーリングでは、同じコースを選択している受講者10~20人程度と一緒に講義や実技演習に参加します。スクーリング時間は日によって違いはありますが、1日6時間程度が一般的です。
なお、実技試験の実施は必須ではありません。資格スクールによっては、スクーリングでスキルが身についたかを確認するために行う場合があるようです。
修了試験に挑戦する
初任者研修のカリキュラムを履修後、修了試験を受験します。資格スクールによって違いはあるものの、選択式や記述式の筆記試験が実施される傾向があるようです。修了試験に合格すると、初任者研修を取得できます。
修了試験はあくまでカリキュラムの理解度を把握することが目的のため、合格基準は70点程度といわれています。また、仮に不合格だったとしても再受験が可能です。試験難易度は決して高くないので、カリキュラム内容を着実に学べば合格を目指せるでしょう。
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初任者研修を通信+通学コースで取得する場合の最短日数
通信講座を併用して初任者研修を受講する場合、資格取得までの最短日数は、1ヶ月程度です。ただし、最短日数での取得を目指す場合、1日6時間の授業なら15日程度、週に3~4日の通学が必要となります。土日だけではなく平日の日中に時間を空けなくてはいけないため、仕事と資格取得を両立したい場合は、職場の理解や協力が不可欠でしょう。また、自宅学習を同時に進める必要もあります。
働きながら無理なく取得を目指すなら、スクーリングが土日のみの「土日コース」や、週に1日のみ通学する「週1コース」を受講し、取得期間を2~3ヶ月に設定すると良いでしょう。
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初任者研修で通信講座を併用するメリット
初任者研修で通学と通信講座を併用するメリットは、受講料を抑えられることです。そのほか、カリキュラムの一部を自宅で受講できるため、スケジュール調整がしやすいことなど、通信講座ならでは利点が挙げられます。
受講費用を抑えて取得できる
通信講座を併用すると、自宅学習の時間が多くなるため受講料が安い傾向にあります。資格スクールの割引キャンペーンを利用できればさらに安くなったり、条件を満たすことで無料で取得できたりする場合もあるようです。
また、通学日数を抑えることで、スクールまでの交通費も浮かせることができます。
カリキュラムの一部を自宅で受講できる
通信+通学コースの場合、多くのスクールで上限の約40時間を通信学習に割り当てているため、カリキュラムの一部を自宅で履修可能です。通学の手間やスケジュール調整の必要が減るので、受講の負担を減らすことに繋がります。
スケジュール調整がしやすい
通信で履修できるパートは、教材を使って好きな時間に受講することができるため、自分の都合や学習進度を考慮してスケジュールを立てられるのがメリットです。たとえば、仕事が忙しかったり、家族の都合を優先する必要が生じたりするなどして、急に学習スケジュールを変更する場合、柔軟に調整できます。また、スキマ時間を活用できるので、就寝前、家事の合間などを勉強時間に当てられるでしょう。
通信+通学で初任者研修を取得する際の注意点
ここでは、初任者研修の通信講座を利用する場合の注意点を解説します。初任者研修の勉強に集中して取り組めるよう、以下の項目を参考に資格スクールを選んでみてください。
通学しやすいスクールを選ぶ
通学が15日程度必要となるため、資格スクールが自宅から通学できる範囲にあるのかを確認しましょう。スクーリングの授業時間は、1日6時間程度で組まれている場合が多いようです。そのため、通学に時間がかかると、資格取得にかかる時間がそれだけ長くなってしまいます。
スクーリング先は最寄り駅から徒歩何分で到着できるのか、車で通うなら駐車場はあるのかなどを事前に調べ、問題なく通えるか距離なのかをチェックしてみてください。
学習スケジュールを考慮してコースを選ぶ
週に何日通学するコースなのか、1日当たりの勉強時間はどの程度必要なのか、資格取得までの学習スケジュールに問題がないかなどを確認したうえで、コースを選択することが大切です。たとえば、働きながら受講する場合は、土日コースや夜間コースを選んだり、取得スケジュールを長く見積ったりして計画を立てないと、スクーリングや課題の提出が厳しくなるかもしれません。自分の状況をよく鑑みたうえで、無理のない学習計画を立てられるコースを選ぶようにしましょう。
スクールの学習サポートを活用する
スクールを選ぶポイントとして、サポート体制の充実度が挙げられます。勉強中に理解しにくいところや分からないところがあった場合にどのように質問できるのかなど、学習支援の内容は事前に確認しておきましょう。資格スクールによっては、復習セミナーを実施していたり、解説動画を提供したりするなど、独自のサポートを行っているようです。
学習支援のほか、スクーリングを欠席してしまった際に振替授業を無料で対応してくれるのか、資格取得後の就業サポートがあるのかどうかもスクールごとに差があるので、あわせて確認してみてください。
介護職員初任者研修を無料で取得する方法
前述したように、初任者研修の取得費用は一般的に5~10万円程度と、決して安い受講料ではありません。以下で、初任者研修を無料で取得する方法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ハローワークの職業訓練を利用する
ハローワークの職業訓練は、初任者研修を無料で取得可能です。職業訓練(ハロートレーニング)は就職に必要な知識やスキルを身につけられる訓練で、「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。訓練を実施する機関により違いはありますが、初任者研修の訓練期間は1~4ヶ月程度のようです。
公共職業訓練は雇用保険の受給資格がある方、求職者支援訓練は雇用保険の受給資格がない方が対象となっています。また、ハローワークで求職申し込みをしていることや、職業訓練を受けることが必要だとハローワークに認められる必要があります。そのほか、職業訓練校の選考に合格する必要があるため、初任者研修だけではなく、訓練を受けるハードル自体が高いといえるでしょう。
なお、求職者支援訓練は「本人の収入が月8万円以下であること」などの条件を満たすことで、雇用保険の代わりに職業訓練受講給付金(月10万円)を受けながら初任者研修の取得を目指せます。公共職業訓練は受講手当が支給されるなど、経済的支援が受けられるのが大きなメリットです。
出典
厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」(2025年1月10日)
厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2025年1月10日)
職場の資格取得支援制度を利用する
職場の資格取得支援制度の利用も、初任者研修を無料で取得できる方法の一つです。介護施設・事業所によっては、職員のスキルアップを目的に、資格取得を支援している場合があります。たとえば、受講料を全額負担してくれたり、一部を負担してくれたりするようです。
ただし、資格取得支援制度を導入しているかどうかは職場ごとに異なります。また、資格取得支援制度があったとしても、初任者研修が支援対象となっているのか、受講料をすべて負担してもらえるのかどうかも職場次第です。現在、介護施設・事業所に勤めている方は、就業規則や上司に確認してみると良いでしょう。
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資格スクールのキャンペーンを利用する
資格スクールや転職エージェントが運営するスクールでは、初任者研修が無料で取得できるキャンペーンを実施している可能性があります。公的制度ではなく民間企業のキャンペーンを利用したいという方は、お住まいの地域の資格スクールを調べてみると良いでしょう。
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初任者研修を取得するならレバウェルスクール介護!
レバウェルスクール介護(旧 きらケアステップアップスクール)は、月間ユーザー数22万人以上の求人・転職サービスであるレバウェル介護(旧 きらケア)が運営する資格スクールです。週1回の通学で資格取得を目指せるコースを用意しているので、働きながら無理なく初任者研修の取得を目指せます!
40時間の通信講座と90時間(全15日)のスクーリング、合計130時間の授業で介護に関する基礎知識を身につけます。レバウェルスクール介護の講師は現役の医療福祉職員が務めるので、現場ですぐに役立つ知識やスキルを学ぶことが可能です。
取得期間は3ヶ月程度。受講料は、2025年1月時点で4万1,980円。資格取得支援と並行して、プロのキャリアアドバイザーからの転職支援も受けられます。資格取得と仕事を両立したい方だけではなく、介護の資格や仕事についてお悩みの方も、安心してお問い合わせください。
先に資格を取りたい方へ
無料相談はこちら初任者研修の通信講座についてよくある質問
ここでは、初任者研修の通信講座に関するよくある質問にお答えします。おすすめの資格スクールや、受講方法による違いについて知りたい方はご一読ください。
初任者研修を通信+通学で受講するならどのスクールがおすすめ?
初任者研修を通信+通学で受講するなら、受講料が安いスクールや通学しやすいスクール、サービス内容が充実しているスクールがおすすめです。
レバウェル介護(旧 きらケア)が運営しているレバウェルスクール介護(旧 きらケアステップアップスクール)は、レバウェル介護派遣のスタッフとして一定条件を満たして就業すると、初任者研修の受講料が無料になります。現役の医療・福祉職が講師を務めるので、現場で使える介護知識を学ぶことが可能です。受講にご興味がある方は、下記のボタンよりお問い合わせください。
先に資格を取りたい方へ
無料相談はこちら介護職員初任者研修の「通信講座」と「通学」の違いは?
介護職員初任者研修のカリキュラム内容は、通信講座で対応できる部分と通学しなければならない部分があります。通信講座では、「介護における尊厳の保持・自立支援」や「介護・福祉サービスの理解と医療との連携」など、テキストで学べる部分を学習。通学では、介護技術の実技やグループワークなどを行います。
なお、通信講座で対応できるのは、カリキュラムのうち40.5時間までが上限です。初任者研修のカリキュラムは厚生労働省が規定しているため、スクールにより学習内容が変わることはありません。
まとめ
初任者研修は、講義だけではなく演習もあるため、通信のみで取得することはできません。しかし、カリキュラムのうち40.5時間を上限に通信で履修可能です。そのため、多くの資格スクールで通信講座が組み込まれており、自宅学習とスクーリングを並行して初任者研修の取得を目指すのが一般的といえるでしょう。初任者研修の取得期間は週の通学日数で異なり、週に3、4日の通学が可能であれば最短1ヶ月程度で取得できます。
通信講座を多めに活用して初任者研修を受講すると、受講費用を抑えられたり、カリキュラムの一部を自宅で受講できたりするのがメリットです。スクールを選ぶ際は、スクーリングの場所が自宅から通える範囲にあるのか、資格スクールのサポート体制は充実しているのかなどの注意点を押さえると、勉強に専念しやすいでしょう。
初任者研修をお得に取得する方法として、資格スクールに通うが挙げられます。キャンペーンなどを利用すると無料で取得できる場合もあるでしょう。レバウェル介護(旧 きらケア)が運営するレバウェルスクール介護(旧 きらケアステップアップスクール)もその一つです。
レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェント。転職活動をトータルサポートしているのが特徴です。また、レバウェルスクール介護(旧 きらケアステップアップスクール)の初任者研修は、仕事と資格取得を両立できるように受講スケジュールが組まれているので、無理なく勉強に取り組めます。「資格取得と仕事を両立したい」「資格取得支援に前向きな職場を知りたい」という方は、まずはお気軽にお問い合わせください。
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