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介護の専門性とは?高めるために必要な知識や技術、介護職の役割も解説!

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この記事のまとめ

「介護の専門性って何?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。介護の専門性とは簡単にいうと、介護の正しい知識・技術や考え方が身についていること。倫理観や傾聴力、観察力などさまざまな要素があります。この記事では、介護職に必要な介護の専門性を解説。専門職である介護福祉士の役割もご紹介します。専門性を身につける方法もまとめているので、介護職を志している方は参考にしてみてください。

「介護の専門性」とは簡単にいうと何か

介護の専門性とは、介護に関する正しい知識や技術が身についていること。そもそも「専門性」とは、特定の分野における深い知識・技術や経験があることや、またはその程度を示す言葉です。

介護職は、介護に関する知識だけではなく、観察力や傾聴力、コミュニケーションスキルなど、適切なケアを実践するための幅広いスキルが求められます。

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介護職の役割を果たすために専門性が必要

「介護の専門性」を磨くことは、利用者さんに質の高いケアを提供するという、介護職としての役割を果たすために欠かせません

介護職の役割は、利用者さんの日常生活のサポートや自立支援をはじめ、精神的なケア、社会参加の支援など多岐にわたります。そのため、介護の知識や介助スキルはもちろん、利用者さんをよく観察して状態を見極める力や判断力、コミュニケーションスキルなども求められるでしょう。

介護職に必要な「介護の専門性」とは

介護職が身につけるべき専門性は、「介護の専門的知識・介助技術」「倫理観」「傾聴力」などです。

介護の専門的知識・介助技術

介護の専門的知識とは、身体の仕組みや機能、認知症の原因や症状、生活支援などに関する知識を指します。介護職の主な仕事は身体介護と生活援助なので、安全に介護するための知識や介助スキルが必須です。

根拠に基づく適切なケアを実践するには、介護に関する知識と技術の両方を身につける必要があります。

倫理観

倫理観とは、何らかの行動を取るうえで必要となる判断基準で、善悪や社会通念上守るべきことなどです。一般社団法人沖縄県介護福祉会の「介護職の倫理の実践的理解と展開」をもとに、介護職が重視するべき倫理原則をまとめました。

自律尊重の原則利用者さんやご家族の意向を尊重する。
善行の原則利用者さんやご家族にとっての最良の結果を尊重する。介護職の価値観ややり方を押しつけない。
悪不履行の原則利用者さんやご家族にとっての悪い結果を可能な限り避ける。
正義・公平の原則利用者さんやご家族に対して正しいことを公平に行う。法令遵守、人権擁護・尊重、価値観などを大切にする。

参考:一般社団法人沖縄県介護福祉会「介護職の倫理の実践的理解と展開

介護職に倫理観が必要な理由は、介護がプライバシーに深く関わる仕事だからです。利用者さんの生活に深く関わる介護職が倫理観を兼ね備えていなければ、相手の心身を著しく傷つけてしまう可能性があります。介護職は、尊厳を重視し、利用者さんの感情や意向に寄り添うことが大切です。

傾聴力

傾聴力とは、利用者さんの会話を否定せずに聞き、心情を推し量るスキルのことです。世間的な評価や自分の感情を交えず、利用者さんの気持ちに寄り添って話を聞くには、専門的なコミュニケーション技術が求められます。

コミュニケーション技法の具体例は、会話の途中に適度に相づちを打つことや、相手に言われたことを繰り返して共感を示すことです。傾聴により利用者さんが安心して本音を話してくれれば、価値観や生活歴、不安なことなどを理解でき、必要な支援を行えます。

観察力

介護職に必要な観察力は、利用者さんやご家族の変化に気づく力です。利用者さんの日常生活に関わる身近な存在である介護職が、顔色や言動の変化に気づくことで、医療や介護などの適切な支援ができます。

利用者さんの変化に気づくためには、できることやできないことを把握しておくことが重要です。日ごろから一人ひとりの利用者さんとしっかりコミュニケーションを取っていれば、小さな変化にも気づきやすいでしょう。

予見可能性に基づく判断力

予見可能性とは、将来起こり得ることを予測できるかどうかの可能性のことです。たとえば、予見可能性に基づく判断力が養われると、利用者さんがどのような状況で転倒する可能性が高いのかといったリスクを分析できます。リスクを正しく把握できれば、過度な支援で利用者さんの自立を妨げることを避けつつ、転倒リスクを軽減する工夫ができるかもしれません。

利用者さんの安全を守ったり、より良い介護を提供したりするには、予見可能性を高めることが重要です。そのためには、前述した傾聴力や観察力を磨き、利用者さんに対する理解を深めることが求められます。

コミュニケーションスキル 

利用者さんとの関わりが深い介護職にとって、相手が何をしたいのか、何を考えているのかを理解する能力は重要です。たとえば、帰宅願望がある認知症の利用者さんに声かけをする際、どうして家に帰りたいのかを理解したうえで対応することで、無理な誘導はせず見守るといった適切な支援ができるでしょう。
また、適切なケアを行うには、利用者さんが理解できるように伝える力も必要です。

アンガーマネジメントスキル

アンガーマネジメントスキルとは、怒りの感情をコントロールするスキルのことです。介護職は、利用者さんへの気遣いが必要な仕事なので、心労やストレスがたまることもあるかもしれません。「ずっと同じことを聞かれる」といった状況では辛抱強いコミュニケーションが求められ、感情のコントロールが必要となるでしょう。

アンガーマネジメントについては、「介護の現場で役に立つアンガーマネジメントとは?トレーニング方法を解説!」の記事で解説しているので、興味がある方は参考にしてみてください。

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介護にチームワークが求められる理由とは?職員同士の連携を深めるポイント

介護の高い専門性をもつ専門職が介護福祉士

介護系の資格で唯一の国家資格である「介護福祉士」を保有する人は、介護の専門性の高い専門職です。介護福祉士には、介護の専門性に加え、マネジメント能力も求められます。
介護福祉士とはわかりやすくいうとどんな資格?取得方法や試験概要を解説!」の記事では介護福祉士がどのような資格か解説しているので、気になる方はあわせてご覧ください。

以下では、介護福祉士の専門性について解説するので、専門職として求められる役割を確認してみましょう。

介護福祉士の専門性

公益社団法人日本介護福祉士会の「介護福祉士の専門性」によると、介護福祉士の専門性は以下のように定義されています。

利用者の生活をより良い方向へ変化させるために、根拠に基づいた介護の実践と共に、環境を整備することができること

公益社団法人日本介護福祉士会「介護福祉士の専門性

公益社団法人日本介護福祉士会は、上記の定義をもとに、介護福祉士の専門性を「介護過程の展開による根拠に基づいた介護実践」「指導・育成」「環境の整備、多職種連携」の3つの項目にまとめています。この3つの項目を実践できるスキルがあることが、介護福祉士の専門性と考えられているようです。

介護過程の展開による根拠に基づいた介護実践

介護過程とは、介護サービスの利用計画の作成から評価までの一連の流れのことです。利用者さんが抱える課題の解決を図るには、一人ひとりに応じた介護を考えなければなりません。

知識や経験に基づき、どうしてその支援が必要なのか、どのような方法でケアをするのが効果的なのかを考えて介護に活かすことが、介護福祉士が介護業務に携わるうえでの専門性です

▼関連記事
介護過程の必要性!アセスメントから評価までの流れ

指導・育成

ほかの介護職員に対して指導・育成ができるスキルも、介護福祉士の専門性の一つです。人材を育成するには、指導する職員がどの程度のスキルを持っているのかを把握しなくてはなりません。介護福祉士は、相手の段階に応じた指導ができるよう、マネジメント力を身につける必要があります。

環境の整備、多職種連携

利用者さんが自立した日常生活を送れるよう支援するには、医療・福祉サービスと連携しなくてはなりません。介護福祉士は、利用者さんが取り巻く状況に応じた適切な福祉サービスに結びつけられるよう、環境を整えます。そのためには、物的・人的・制度的な側面から環境整備を行い、医療・福祉の関係者と協力する能力が必要です。

介護福祉士に期待される役割

ここでは、公益社団法人日本介護福祉士会の「介護福祉士の役割」を参考に、介護福祉士に期待される役割をまとめました。

  • 質の高い介護を実践する役割
  • 介護技術を指導する役割
  • リーダーとしてマネジメントする役割

利用者さんのニーズに対応することやチームケアを実践すること、介護過程を適切に展開することのために専門性を発揮するのが、介護福祉士の役割です

介護福祉士に求められる役割について詳しく知りたい方は、「介護福祉士に求められる役割とは?資格や専門性は仕事にどう活きる?」の記事で確認できるので、ぜひご一読ください。

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「介護の専門性」を身につける方法

介護の専門性は、介護現場で経験を積んだり資格を取得したりすることで身につけられるでしょう。介護の専門的な知識・技術を講義や演習で学んでも、実際に介護現場で実践しなくてはなかなかスキルは向上しません。

介護業務を実践することで、今まで疑問に思わなかったことに気づけたり、現場で役立つ介護スキルが身についたりします。介護の専門性を磨くには、経験と勉強を積み重ねることが不可欠です。

介護業界のキャリアパスは整理されており、「介護職員初任者研修→介護福祉士実務者研修→介護福祉士」の順番で資格を取得すれば、段階的に専門的な知識を身につけられます。「介護職員として身につけるべき知識を紹介!スキルアップに必要な資格も解説」の記事では介護職のスキルアップについて解説しているので、あわせてご覧ください。

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介護の専門性に関するよくある質問

ここでは、介護の専門性についてよくある質問に回答します。家族介護と介護職による介護の違いや、認知症ケアに専門性が必要な理由が気になる方は、チェックしてみてください。

家族による介護と専門職による介護の違いは?

家族と介護職では、介護を受ける方との関係性や精神的な距離感、専門的知識・技術の有無などに違いがあります。家族介護は、精神的な結びつきの強さや義務感が強かったり、介護の専門知識が少なかったりする場合があるようです。一方で、介護職は、プロとして適度な距離感を保ちつつ、専門性をもって介護を実施します。業務上の責任を負っている点も、家族による介護とは違う点です。
介護の専門性については、「介護職に必要な「介護の専門性」とは」の見出しで解説しているので、あわせてご覧ください。

認知症ケアに専門性が必要な理由は?

認知症の方の尊厳を守り、その人らしい生活を送れるように支援するためには、認知症ケアの専門性を身につけることが必要です。認知症ケアについて学び、行動の理由を考えて対応したり、寄り添った声かけをしたりすれば、利用者さんが安心して過ごせる環境を提供できます。利用者さんに安心感を与えられると、信頼関係を築けるでしょう。適切なケアを継続するために、認知症に関する専門的知識を学ぶことは重要といえます。

まとめ

介護の専門性とは、介護の正しい知識や技術、考え方が身についていることです。介護職が利用者さんに適切な介護ケアを提供するには、介護の専門的な知識・技術、倫理観、傾聴力など、幅広いスキルを磨いて専門性を高めなくてはなりません。

介護の専門性を身につけるには、介護現場で経験を積むと良いでしょう。また、資格を取得するのもおすすめです。自分のスキルに応じた介護資格を取得することで、着実に専門性を高めていけます。

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