
この記事のまとめ
- ケアマネを取得するメリットは、スキルアップや給料アップが望めること
- ケアマネ資格を取得するには、受験資格を得て試験に合格後、研修を修了する
- ケアマネの資格が役立つ職場は、居宅介護支援事業所や入居型の施設など
「ケアマネの資格を取得するメリットは?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。ケアマネはケアプラン作成や給付管理といった重要な役割を担うため、資格を取得することで業務の幅が広がったり、給料アップを望めたりするメリットがあるでしょう。この記事では、ケアマネ取得のメリットや仕事内容、やりがいをご紹介します。ケアマネの取得を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ケアマネジャー(介護支援専門員)とはどんな仕事?業務内容や役割を解説! →レバウェル介護の資格スクールはこちらケアマネの資格を取得するメリットとは?
ケアマネの資格を取得すると、仕事の幅が広がってキャリアアップにつながったり、転職に有利になったりします。ケアマネは介護サービスに関わる重要な役割を持つ職業です。以下に、ケアマネになる具体的なメリットをまとめました。
業務の幅が広がる
ケアマネの資格を取得するとケアプランの作成を行えるようになり、業務の幅が広がります。また、認定調査やサービス担当者会議の開催など活躍の場が複数あり、多くの経験が積めるはずです。介護業界で長く働きたい方は、ケアマネの資格を取得することで、スキルアップやキャリアアップにつながります。
給料アップが望める
ケアマネは介護業界の中でも専門的な資格のため、基本給が上がったり資格手当が支給されたりすることで、給料アップが狙えます。
厚生労働省の「第136表 介護職員の平均給与額等(月給・常勤の者),サービス種類別,保有資格別(介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所)」によると、ケアマネの資格を保有する介護職員の平均給与は、37万6,240円です。無資格の介護職員の平均給与は27万530円であり、約10.5万円という大きな差があります。
以下は、介護職員の保有資格別の平均給与(月給制・常勤の場合)をまとめたものです。
保有資格 | 平均給与額 |
介護福祉士 | 33万1,690円 |
社会福祉士 | 35万2,560円 |
ケアマネ(介護支援専門員) | 37万6,240円 |
実務者研修 | 30万2,500円 |
介護職員初任者研修 | 30万2,910円 |
保有資格なし | 27万530円 |
参考:厚生労働省「第136表 介護職員の平均給与額等(月給・常勤の者),サービス種類別,保有資格別(介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所)」
ケアマネの平均給与は、ほかの資格保有者よりも高めです。介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士と資格の難易度が上がるほど、給与も高くなります。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年3月18日)
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ケアマネの主な仕事はケアプランに関わることであり、基本的に夜勤はほぼなくプライベートを大切にできます。介護業務を兼務しない場合、安定した勤務時間で働けるのが特徴です。退勤後は家事や育児、趣味の時間などを確保しやすいでしょう。ケアマネは、出産や家族の介護など、自身の生活が変化しても働きやすい職種といえます。
転職に有利になる
ケアマネは介護・福祉業界の中で専門性の高い資格のため、取得していることで転職活動に役立つでしょう。ケアマネの資格は介護の知識やスキル、経験が豊富なことのアピールになります。応募職種がケアマネではなく介護職であっても、資格が評価されて優遇されやすいものです。
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ケアマネの仕事内容
ケアマネの主な仕事は、ケアプランの作成や利用者さん・ご家族の相談援助などです。居宅介護支援事業所で働く「居宅ケアマネ」は、利用者さんの自宅を訪問し、適切な介護サービスの選定やケアプランの作成を行います。介護施設で働く「施設ケアマネ」は、就業先施設の利用者さんのケアプランを作成することが仕事です。
以下に、基本的なケアマネの業務内容をまとめました。
認定調査・要介護認定の申請代行
認定調査は、介護サービスの利用を検討する方の支援の必要度をチェックして判断するものです。該当者の心身状態や改善の可能性を確認します。また、要介護認定の申請や更新に関わる書類の作成を行うことも、ケアマネの仕事です。
ケアプランの作成
利用者さんごとに課題を明確にして、目標を設定したうえでケアプランを作成します。ケアプランを作成する際は、利用者さんやご家族と十分に話し合うことが基本です。介護サービスの提供が開始されてからは、利用者さんの状態にサービスが合っているか、目標が達成されているかなどをモニタリングします。
サービス担当者会議の企画・開催
サービス担当者会議では、利用者さんご本人やご家族、介護サービス提供者などの関係者を集め、作成したケアプランについて話し合います。利用者さんにとって最適な介護サービスを提供できるよう、情報を共有したり意見を交換したりします。
給付管理業務
ケアマネが行う給付管理とは、介護給付費の支給に関する管理業務全般のことです。具体的には、「サービス利用票とサービス利用票別表」「サービス提供票とサービス提供票別表」の作成・交付を行います。また、国民健康保険団体連合会に提出する給付管理票の作成も、重要な業務の一つです。
相談業務
利用者さんやご家族から疑問や不安、介護サービスに関する希望などを聞いて相談に乗ることも、ケアマネの仕事です。ケアプラン作成時やサービス担当者会議以外でも、相談があれば親身に耳を傾けることが大切。そのためには、コミュニケーションを取り信頼関係を築くことが求められます。
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ケアマネの資格を取得するには?
ケアマネの資格を取得するには、受験資格を得てから試験に合格し、研修を修了する必要があります。「誰でもすぐに試験を受けられる」というわけではありません。以下で解説するので、チェックしてみてください。
受験資格を得る
ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の受験資格は、以下のいずれかを満たすことです。
- 保健医療福祉分野での実務経験(医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士等)が5年かつ900日以上ある
- 生活相談員・生活支援相談員などとしての相談援助の実務経験が5年かつ900日以上ある
介護福祉士や看護師、社会福祉士などとして実務経験を積み、ケアマネ試験を受ける方が多いようです。実務経験は規定の期間をクリアすれば雇用形態や労働時間は問われないため、パートやアルバイトでも構いません。
介護支援専門員実務研修受講試験に合格する
年に1回行われるケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)を受け、合格する必要があります。試験は都道府県ごとに実施されており、就業先や居住地のある都道府県で受験するのが原則です。試験は介護支援分野から25問、保健医療福祉サービス分野から35問の合計60問で構成されています。
介護支援専門員実務研修を修了する
試験に合格した後は、介護支援専門員実務研修を受講する必要があります。基本的には合格通知に研修の案内が記載されているので、指示に従って申し込み手続きを行ってください。研修は前期と後期の課程に分かれており、全課程を修了しなくてはなりません。ケアマネジメントの基本やプロセスを学んだり、実習オリエンテーションに参加したり、実践的な内容が展開されます。
研修を修了して都道府県に資格登録の届出を行い、介護支援専門員証の交付を受ければ、ケアマネとして働くことが可能です。なお、資格取得後は5年ごとに更新する必要があります。
出典
厚生労働省「介護職員・介護支援専門員」(2025年3月18日)
ケアマネ資格を活かして働くことのやりがい
ケアマネとして働くと、自分の担当したケアプランが利用者さんの自立支援につながるメリットがあります。介護サービスに直接関わる職種のため、「感謝される機会が多い」「喜ぶ姿が見られる」といったやりがいを感じられるでしょう。
ケアプランの作成は、ケアマネならではの業務。利用者さんの日常生活をサポートすることで、「資格を取って良かった」と感じるはずです。
ケアマネの資格が役立つ職場
ケアマネの資格を活かして働ける職場は、居宅介護支援事業所や介護施設がメインです。就業先によって業務の流れや働き方が異なるため、それぞれの特徴を把握して自分に合った職場を見つけてください。
居宅介護支援事業所
居宅ケアマネとして勤務するのが、居宅介護支援事業所です。先述のとおり、基本の業務は利用者さんの自宅に行き、状況や要望を把握したうえでケアプランを作成すること。定期的に自宅を訪問することも求められます。
働き方の特徴は、日勤で土日休みが多いことです。社会福祉法人や民間企業が運営している事業所が多くあります。
入所型の施設
施設ケアマネの勤務先は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護付き有料老人ホームといった入所型の施設です。
居宅ケアマネとの違いは、施設によっては介護業務を兼任する可能性があること。その場合は夜勤に入る可能性があります。入所型の施設は、ケアマネの資格を活かしながら、介護の経験も積みたい方におすすめです。
地域包括支援センター
地域包括支援センターも、ケアマネの職場の一つ。地域包括支援センターの特徴は、介護予防の取り組みを積極的に行っていることです。
また、地域包括支援センターには、ケアマネの上位にあたる「主任ケアマネ」の配置義務があります。主任ケアマネの主な業務は、新人ケアマネの育成や指導、事例検討会の開催などです。介護業界での重要な役割を担いながら働けます。
主任介護支援専門員の詳細については、「主任ケアマネージャーの仕事内容とは?資格の取り方やメリットも解説」をご覧ください。
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ケアマネ資格を取得するメリットに関する質問
ここでは、ケアマネ資格を取得するメリットに関する質問に、Q&A形式で回答します。
ケアマネ資格を取得して働くメリットとは?
利用者さん一人ひとりに適したケアプランを作成し、自立した生活につなげられることが。ケアマネになるメリットです。ケアプラン作成を通じて、利用者さんやご家族から感謝の言葉を聞けると、ケアマネとして働くモチベーションを向上させられるでしょう。また、ケアマネの資格を活かして働けば、介護保険制度に関する理解を深めることも可能です。
ケアマネ資格を取得する意味はありますか?
ケアマネの資格を取得すると、担当できる業務範囲が増えるため、介護業界における活躍の場を広げられます。ケアマネとして働けば、専門的な知識や技術が評価されるので、給料アップにもつながるでしょう。介護職と比べると勤務時間の調整がしやすく、ワーク・ライフ・バランスを重視した働き方をしやすいのも強みです。
まとめ
ケアマネの資格を取得すると、「給料アップにつながる」「キャリアアップや転職に役立つ」などのメリットがあります。しかし、ケアマネは簡単に目指せるものではなく、要件をクリアする必要があることを理解しておきましょう。ケアマネの仕事が気になる方は、希望の働き方やキャリアプランを十分に考えたうえで、資格の取得を目指すことをおすすめします。
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