
この記事のまとめ
介護士は副業禁止なのか気になる方に向けて、探す際のコツや気をつけておくべきポイントを解説します。近年では副業をしている社会人もいるため、副業に興味がある介護士の方もいるのではないでしょうか。職場によって副業が禁止の場合もあれば、容認していることも。この記事では副業の働き方や起こり得るトラブルも紹介していますので、参考にしてみてください。
介護士は副業禁止なの?
介護士が副業禁止かどうかは、職場の就業規則によりますが、禁止されている所が多いのが現状といえるでしょう。厚生労働省のガイドラインによると、労働者は勤務時間外に別の業務に従事するのは可能です。ただし、労働政策審議会安全衛生分科会の資料では、医療・福祉関連の職種で副業しているのは9.9%という結果が分かり、介護士の割合はさらに少なめであることが予想されます。介護士の場合、就業規則として良しとしてない職場が多いのかもしれません。
出典
副業・兼業の促進に関するガイドライン(2021年8月27日)(厚生労働省)
第132回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)(2021年8月27日)(厚生労働省)
登録は1分で終わります!
介護施設で「副業禁止」が多い理由とは
介護士の職場で副業禁止としている理由には、「副業が忙しくなり本業が疎かになる」「副収入に満足して介護士を辞める可能性がある」などがあるようです。ここでは、介護施設に副業禁止が多い理由について説明していきます。
副業が本業になり退職してしまうケースがある
副業に割く時間や労力が増えると、徐々に介護の仕事と両立するのが面倒になる人も。プライベートの時間が減ってしまうと、ストレスも感じてしまいます。両方こなすのが難しくなり、「どちらかを辞めよう」と感じ、退職をしてしまう事態も起こってくるでしょう。施設にとっては人材が確保できなくなり、大きな痛手となります。
収入が増えることで業務に対する意欲が薄くなる
副業で収入源が増えると、「介護の仕事に割く時間がもったいない」となってしまうことも。そのような場合、介護業務の集中力が低下するリスクもあります。また、「副業の方が効率的に稼げる」と感じてしまうと、本業への意欲は下がりがちに。介護士としてのモチベーションを維持することが難しくなり、熱意を持って働かなくなることもあります。真摯に業務に向き合い、目標を持った介護士が減ることは、職場としては避けたいところでしょう。
副業禁止の施設で副業をするとどうなる?
就業規則で「介護士の副業禁止」とされているのに副業をした場合、厳重注意や減給、自宅謹慎といった罰則が与えられことが考えられます。施設に著しいダメージを与えてしまった際には、解雇の可能性もあるでしょう。
厚生労働省のガイドラインによると、副業を禁止していない施設であっても、「労務提供上の支障がある」「業務上の秘密が漏洩される」「競業により利益が害される」「名誉や信用を損なう行為」「信頼関係を破壊する行為」などが発覚した場合は、副業を制限できるようです。そもそも副業禁止の施設の場合、これらの問題が起きるのを防ぐために禁止していることが考えられます。副業禁止にもかかわらず規則を破ってしまうと、重い処分が下されることもあるでしょう。
出典
副業を行う際に注意する4つのこと
副業が許される施設であっても、基本的な就業規則には従い、税金の手続きが必要であれば必ず行いましょう。以下の項目では、副業をする場合の注意点を解説します。
1.最初に勤務先の就業規則を確認する
副業ができる施設であっても、副業に関する就業規則を再度確認しておくと良いでしょう。副業するにあたって不明点があれば、上司に直接確認してください。不安を感じたまま始めるより、就業規則をよく理解して安心してスタートしましょう。
2.職場で副業に関する話はしない
職場では、副業に関する話をしないようにしましょう。副業がどんなに充実していても、同僚に安易に話すのは避けるべきです。本業である介護の現場では、気持ちを切り替えて自身の業務に集中しましょう。
3.一定の金額を超えたら確定申告をする
副業の収入が一定の金額を越えた場合はきちんと確定申告を行ってください。副業は就業先の収入のように、自動的に年末調整の手続きはされません。国税庁の「給与所得者で確定申告が必要な人」に記載があるように、副業の収入が年間20万円以上の場合は、自分で確定申告を行う必要があります。
出典
4.体調管理に気をつける
副業が可能な施設でも、介護士の仕事はこれまでと同じように行う必要があります。副業をしているからといって、介護業務を疎かにしてはいけません。副業によって寝不足や疲労が重なってしまうと、体調不良を起こす恐れがあります。「生活リズムは崩さない」「適度に休息をとる」「軽い運動をする」など、体調を崩さないような工夫をしてください。
副業を探すときのポイント
介護士が副業をする場合は、介護の経験を活かせるものがおすすめです。ここでは、介護士が副業を探す際のポイントを紹介します。副業経験のない方も参考にしてみてください。
経験を活かせる介護系の仕事を選ぶ
まずは、副業でも経験を活かせる介護系の仕事がおすすめです。中でも介護の夜勤バイトは高収入を得やすいでしょう。さらに、日勤帯とは違った知識やスキルを身につけることもできます。ただし、経験のある仕事とはいえ休日や夜勤で働くとなると疲れてしまうため、自分の体力と相談して本業に支障のないレベルで行いましょう。
専門外の仕事を選ぶ
介護職とは関係のない、専門外の仕事を選ぶのも一つの方法です。本業とは異なる職種を選ぶことで、気分転換になり楽しんで取り組めるでしょう。
日雇いバイトや配達員などは、休日や空いた時間にできる所も多いようです。また、アンケート回答や文字起こしといったパソコンを利用した副業もおすすめ。時間や場所を選ばず、体力的にも無理なく続けられます。最近では特別なスキルや知識を必要としない副業も多く、自分に合うものを探してみると良いでしょう。
副業禁止でもどうしても諦められない場合
職場が副業禁止でも、「それでも副業の経験をしてみたい」「もっと収入を増やしたい」という場合は、働き方や職場を変えてみるという手段があります。
本業の働き方を派遣やアルバイトにする
副業禁止の施設でも、正規職員以外であれば可能ということも。その場合は、本業の雇用形態を変えてみても良いでしょう。就業規則に沿っていれば、副業をすることに問題はありません。自由に使える時間も増え、本業と副業をバランス良く取り組める方もいるでしょう。派遣やアルバイトとして働くことで時間と心の余裕を手に入れ、副業を無理なく続けていくのも一つの方法です。
資産運用やネットオークションを行う
副業禁止でも、資産運用や株式投資、就業規則で許可されていればフリーマーケットやネットオークションなどで収入を増やすことは可能でしょう。ただし、確定申告が必要なこともあるので所得額は確認しておいてください。
高収入を目指すなら転職を検討する
副業を希望する理由が収入面である場合、より高い給与を望める職場への転職も考えてみましょう。夜勤のある施設や大手企業が運営する施設などは、基本給が高かったり手当が充実したりしていることも。また、介護業務に専念することで昇給や昇格も狙えるでしょう。
介護士の副業に関するよくある質問
ここでは、介護士の副業に関して、ありがちな質問をまとめました。「副業してバレたらどうなるの?」「介護士はどんな仕事を掛け持ちできる?」といった疑問に回答しているので、興味のある方はぜひチェックしてみましょう。
介護士が副業をしてバレることはありますか?
介護士に限らず、副業をしていることが職場にバレてしまうことはあるでしょう。同僚などから人づてに伝わってしまったり、年末調整のタイミングでバレてしまったりするかもしれません。とはいえ、問題になるのは副業が禁止されている場合です。副業していることがバレると、減給や解雇のリスクがあるので、事前に副業が可能かどうかを確認したうえで掛け持ちをするようにしましょう。詳しくは、この記事の「副業禁止の施設で副業をするとどうなる?」をご覧ください。
介護士の副業におすすめの仕事は?
介護士の副業におすすめなのは、「在宅ワーク」「コンビニの夜勤」「家事代行」などの仕事です。介護に関する副業なら、訪問介護の仕事を掛け持ちするのも良いでしょう。介護士におすすめの副業や仕事を掛け持ちする際の注意点は、「介護職におすすめの副業8選!給与アップやダブルワークのポイントを解説」の記事で詳しく解説しています。これから副業をして収入アップを図りたいとお考えの方は、参考にしてみてくださいね。
まとめ
介護士でも「副業に興味がある」と考えるのはおかしなことではありません。ただし、勝手に始めるのではなく、事前に就業規則を確認したり上司に相談したりすることが大切です。給与面に不満があり副業を考えているのであれば、転職も視野に入れましょう。自分の条件に沿った職場で働くことで、より前向きに仕事に取り組めます。
レバウェル介護(旧 きらケア)では、給与や賞与といった福利厚生面の労働条件から、希望に合った求人を提案。働きやすくマッチした職場が見つかれば、長期的に働いて活躍できるでしょう。介護業務が未経験の方も安心してご相談ください。
登録は1分で終わります!