
この記事のまとめ
- レクリエーションに関する資格の種類はレクリエーション介護士など複数ある
- レクリエーションの資格を取得するメリットは、仕事や転職に活かせること
- レクリエーションの資格を活かせる職場は、介護付き老人ホームや老健など
介護現場で働くなかで、レクリエーションの資格の種類を知りたい方も多いのではないでしょうか。レクリエーションは、利用者さまの心身機能を上げたり、生きがいを支えたりする重要なものです。資格を取得することで、より実践的なレクリエーションを行えるようになるでしょう。この記事ではレクリエーションに関する資格の種類や取得するメリットなどを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
介護資格の種類31選!取得方法やメリットを解説しますレクリエーションに関する資格の種類
レクリエーションに関する資格は、「レクリエーション介護士」「レクリエーション・インストラクター」など数種類あります。レクリエーションは、介護現場で利用者さまの生きがいを支えたり、健康を維持したりする重要なものです。以下で、レクリエーションに関わる資格を紹介します。
レクリエーション介護士
レクリエーション介護士は、レクリエーションの専門知識や利用者さまとのコミュニケーション方法、企画に関するアイデア力を身につける資格です。一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会の認定資格。レクリエーションを企画する際の考え方や企画書の作成方法、実行するスキルを学びます。
取得方法
レクリエーション介護士の資格を取得するには、講座を受講して修了試験に合格する必要があります。1級と2級があり、1級を受けるには2級に合格していることが必須です。
主な受講方法は、「通信」「通学」の2種類。学習期間は、通信は約3カ月間で、通学は目安として6時間×2日間の12時間。試験はどちらも筆記試験と添削課題で構成されています。筆記試験は選択式の50問で、60点以上が合格です。
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レクリエーション・インストラクター
レクリエーション・インストラクターは、介護現場で歌やスポーツ、集団遊びなどを活用したレクリエーションスキルを身につける資格です。日本レクリエーション協会が認定しています。利用者さまのコミュニケーションを促進するスキルや、個々の主体性を引き出すスキルなどを学びます。
取得方法
レクリエーション・インストラクターの資格を取得するには、養成講習会を受講して資格認定審査で認定される必要があります。養成講習会は全国の都道府県で実施されていて、学習時間は60時間です。主な学習方法は「集合学習」「通信+集合学習」「大学や専門学校などの公認指導者養成課程認定校で取得」の3種類。取得期間は学習方法によって異なり、3ヶ月から1年ほどです。
介護レクインストラクター(R)
介護レクインストラクター(R)は、一般財団法人日本能力開発推進協会が認定した資格です。利用者さまの心身の健康をサポートできる、レクリエーションのスペシャリストを育成する目的があります。レクリエーションの基礎知識やアレンジの仕方、現場での進行方法などを学ぶものです。
取得方法
介護レクインストラクター(R)の資格を取得するには、認定教育機関ですべてのカリキュラムを修了し、検定試験に合格する必要があります。合格ラインは、得点率70%以上です。
認知症予防レクインストラクター(R)
認知症予防レクインストラクター(R)は、認知症の予防や進行の遅延を目指したレクリエーションのスペシャリストを育成する資格です。一般財団法人日本能力開発推進協会が認定しています。認知症の基礎知識や高齢者の心身の変化、軽度〜中等度認知症のリハビリレクリエーションの仕方などを身につけます。
取得方法
認知症予防レクインストラクター(R)の資格は、認定教育機関ですべてのカリキュラムを修了し、検定試験に合格することで取得できます。試験の合格ラインは、得点率70%以上です。
福祉レクリエーション・ワーカー
福祉レクリエーション・ワーカーは、個々の状況に合ったレクリエーションを企画・実行する力を身につけるための資格です。日本レクリエーション協会が認定しています。レクリエーション・インストラクターの上位資格であり、他職種と連携をとりながら利用者さまの意欲を引き出すスキルを学ぶものです。
取得方法
福祉レクリエーションワーカーになるには、先に「レクリエーション・インストラクター」もしくは「スポーツ・レクリエーション指導者」の資格を保有していることが条件です。そのうえで福祉レクリエーションワーカーの養成コースを受講し、筆記試験と実技試験で構成される資格認定審査に合格すると、資格を取得できます。
働きながら資格を取る方法教えます
レクリエーションの資格は試験に合格する必要がある?
介護業務に役立つレクリエーションの資格は複数あり、基本的な取得方法は「講座の受講」と「試験の合格」です。ただし、資格ごとに合格ラインが異なったり、試験ではなく審査形式であったり、取得までの細かな流れは違います。また、資格を得るまでの期間も差があります。
レクリエーションの資格取得を検討している方は、「どのようなレクリエーションを目指しているのか」「働きながら資格を得たいのか」など、自身の状況やキャリアプランを十分に考慮してから決めましょう。
介護職がレクリエーションの資格を取得する3つのメリット
介護職がレクリエーションに関する資格を取得することで、利用者さまに喜ばれたり、転職で有利になったりします。以下に、レクリエーションの資格を取得するメリットを詳しくまとめました。
1.実践的で喜ばれるレクリエーションを企画できる
レクリエーションに特化した資格では、より高度で専門的なレクリエーションスキルを身につけられます。レクリエーションの目的は、利用者さまの生きがいを支えたり、日常生活の質を向上させること。資格を持つことで、質が高く充実した内容のレクリエーションを企画・実施できるようになり、利用者さまに喜ばれるでしょう。
2.利用者さまとのコミュニケーションが増える
講座では高齢者の特徴や関わり方を学ぶことが多く、資格取得後は利用者さまとの会話がよりスムーズになるはずです。学習したことを活かせば、利用者さまの個性や状態を把握できるようになります。その結果、信頼関係を築きやすく、楽しく豊かなコミュニケーションが叶います。
また、資格を取得したことで自信がつき、ゆとりを持って関われるようにもなるでしょう。
3.転職で有利になることがある
レクリエーションに関する資格を保有していると、介護業務への意欲やレクリエーションスキルをアピールでき、転職の際に有利になります。特にレクリエーションに力を入れている施設の場合、評価されるはずです。応募書類や面接で、積極的にアピールしてみてください。
また、「資格取得のために勉強していた」という誠実な人柄を表せるため、プラスの印象を与えられます。
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レクリエーションの資格を活かして働ける介護施設
レクリエーションの資格を活かせる施設には、「介護付き老人ホーム」や「デイサービス」など複数あります。特に、レクリエーションを重視していたり、活発に行っていたりする施設で役立つでしょう。以下に挙げているのでチェックしてみてください。
介護付き有料老人ホーム
施設によって入居条件が異なる介護付き老人ホームは介護度が低めの方が多く、レクリエーションが重視されやすいといえます。体を活発に動かすレクリエーションを取り入れている施設もあり、資格があると心身を使った多様なレクリエーションが実践できるはずです。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は利用者さまの自宅復帰を目的としており、レクリエーションの資格が活かせるといえます。心身機能の維持や向上を重視しているため、レクリエーションではリハビリにつながるものが求められるでしょう。資格があれば、専門知識を活かしたレクリエーションを企画できます。
グループホーム
認知症の方が入居するグループホームは、個々の状況に沿ったレクリエーションが重視されるため、資格が活かせる場といえます。利用者さまごとに状態や思考、生活習慣は異なるもの。そのうえで、自立に向けて適切なレクリエーションを行うことが求められます。資格を取得していることで、個別性が高く利用者さまの自立を促すレクリエーションが実行できるはずです。
デイサービス
通所型であるデイサービスはレクリエーションに力を入れているところが多く、資格が活かしやすい施設です。利用条件が「要介護1以上」のため、比較的自立している利用者さまが多いのが特徴。そのため、ゲームや手芸、リズム運動といったレクリエーションが行われています。資格を持っていることで、体操や運動、創作活動など多様なクリエーションを実施できるでしょう。
レクリエーション資格の種類に関する質問
ここでは、レクリエーション資格の種類に関する質問に回答します。
レクリエーションの資格の正式名称は何ですか?
レクリエーションの資格には数種類あります。レクリエーションに関する主な資格の正式名称を挙げると、「レクリエーション介護士2級・1級」「レクリエーション・インストラクター」「介護レクインストラクター(R)」「認知症予防レクインストラクター(R)」「福祉レクリエーション・ワーカー」です。名前は似ているものの、それぞれで学習内容や目的が異なります。それぞれの違いについては「レクリエーションに関する資格の種類」で解説しているので、自身の目的に合った資格はどれか見てみましょう。
レクリエーション・インストラクターとは?
レクリエーション・インストラクターとは、ゲームや歌、集団遊びなどを活用して、レクリエーション活動を企画・展開できると認められた方に付与される資格です。公益財団法人日本レクリエーション協会が認定しています。コミュニケーションの促進や健康づくり、楽しい空間の提供に関する知識と技術が習得可能です。特にレクリエーションに力を入れている介護付き有料老人ホームやデイサービスなどで役立つ資格といえるでしょう。
まとめ
レクリエーションの資格は複数の種類があり、業務や転職に役立つものです。介護職に必須の比較ではないものの、取得すると利用者さまに喜ばれたり、自身の業務の幅を広げたりメリットが多くあります。介護スキルを上げたい方や、レクリエーションに力を入れている施設への転職を考えている方は、資格を取得するのも一つの方法です。
また、レクリエーションの資格を活かして働ける施設をお探しの方は、介護業界に特化した転職エージェントの利用をおすすめします。レバウェル介護(旧 きらケア)求人では、業界を熟知したプロのアドバイザーが適した求人を提案。一人ひとりのお悩みや希望条件を丁寧にヒアリングしているので、転職活動が初めての方も安心です。
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