
この記事のまとめ
- 登録ヘルパーとは、訪問介護の雇用形態で、希望の勤務時間で働けるのが特徴
- 登録ヘルパーとパートヘルパーの違いは、勤務時間や仕事内容
- 登録ヘルパーの仕事内容は、身体介護や生活援助、利用者さんの自宅への移動
訪問介護の仕事に興味があり、「登録ヘルパーとはどんな働き方のこと?」と気になる方もいるでしょう。登録ヘルパーとは、訪問介護事業所に勤務時間を登録して働くホームヘルパーのことです。この記事では、登録ヘルパーとほかの雇用形態の違いを解説します。仕事内容や必要な資格、時給についてもまとめました。登録ヘルパーとして働くメリット・デメリットもご紹介するので、転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
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登録ヘルパーとは、訪問介護の雇用形態の一つです。勤務したい曜日や時間帯を訪問介護事業所に登録して働くことから、登録ヘルパーと呼ばれます。利用者さんに対して短時間のサービスを提供する訪問介護ならではの働き方です。
登録ヘルパーは、非正規雇用の訪問介護員(ホームヘルパー)として働きます。訪問介護事業所と直接雇用契約を結ぶ場合や、業務委託として働く場合などがあるようです。
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登録ヘルパーとほかの雇用形態の違い
ここでは、登録ヘルパーとほかの雇用形態の違いを解説します。訪問介護の仕事にはさまざまな働き方があるので、転職を考えている方はチェックしてみてください。
登録ヘルパーとパートヘルパーの違い
登録ヘルパーと一般的なパートヘルパーの違いは、勤務時間や仕事内容です。登録ヘルパーは、訪問・移動や研修がある時間のみ稼働します。一方のパートヘルパーは、訪問の有無に関わらず「午前9時~午後4時」といった働き方をするのが一般的。訪問がない時間は、事務作業など、介護以外の業務を行う場合もあります。
登録ヘルパーとパートヘルパーは、どちらも非正規雇用契約です。そのため、訪問介護事業所と直接雇用契約を結んで働く場合、「登録ヘルパー」ではなく「パート」という名目で、登録ヘルパーの求人が出されていることもあります。
登録ヘルパーと派遣ヘルパーの違い
登録ヘルパーと派遣ヘルパーは、労務管理の所在が異なります。登録ヘルパーは、勤務先の訪問介護事業所と雇用契約を結んだり、業務委託契約を結んだりして働くのが一般的。いずれの場合も、訪問事業所の管理のもとで働くことになります。
一方の派遣ヘルパーは、訪問介護事業所ではなく派遣会社と雇用契約を結ぶため、労働の管理も派遣会社が行います。派遣ヘルパーについては、「「訪問介護は派遣禁止」は嘘!誤解が生まれた理由を解説」の記事をご覧ください。
出典
厚生労働省「介護保険最新情報掲載ページ」(2024年7月4日)
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登録ヘルパーと正社員の違い
登録ヘルパーと正社員の違いは、雇用契約の条件や役割などです。一般的に、登録ヘルパーは訪問介護事業所と有期雇用契約を結び、時給制で働きます。主な仕事内容は、訪問介護業務です。
一方の正社員は、無期雇用契約を結び月給制で働く傾向にあります。正社員として訪問介護事業所で働く場合、サービス提供責任者や管理者になり、サービスのマネジメントに携わることも少なくありません。
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登録ヘルパーの仕事内容
登録ヘルパーの主な仕事内容は介護業務です。また、利用者さんの自宅までの移動も業務に含まれます。以下で解説するので、「登録ヘルパーの仕事はどんな感じ?」と気になっている方は参考にしてください。
介護業務
登録ヘルパーが行う介護業務には、身体介護と生活援助があります。介護サービスを提供して介護記録を記入するところまでが、介護業務です。職場によっては、居宅介護や自治体独自の介護サービスを行う場合もあるでしょう。
身体介護
身体介護とは、利用者さんの身体に直接触れて行う介護のことです。具体的には、下記のようなケアが「身体介護」に該当します。
- 排泄介助:トイレ介助、オムツ交換
- 食事介助・特別食の調理
- 服薬介助
- 入浴介助・清拭
- 更衣介助
- 体位変換
- 移動・移乗介助
- 外出介助:買い物同行、通院介助
- 起床介助・就寝介助
- 自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助
登録ヘルパーは、利用者さんの自宅に訪問し、排泄介助や入浴介助などの身体介護を行います。また、安全を確保しつつ介助できる状態で行う「自立支援のための見守りや声掛け」も、身体介護の一環です。
生活援助
生活援助とは、ホームヘルパーが行う家事などのことです。具体的には、下記のようなケアが「生活援助」に該当します。
- 掃除・ゴミ出し
- 洗濯
- ベッドメイキング・シーツ交換
- 衣類の整理・被服の補修
- 一般的な調理
- 配膳・下膳
- 買い物代行・薬の受け取り
登録ヘルパーは、掃除や洗濯、調理などの業務も行います。特別な事情がない限り、ご家族が同居している利用者さんには、生活援助サービスを提供できません。そのため、生活援助で訪問するのは、一人暮らしのお宅や、夫婦で介護保険を利用しているお宅などが多いでしょう。
居宅介護や自治体が運営する介護サービス
登録ヘルパーは、居宅介護や自治体が独自に行うサービスなどを担当する場合もあります。居宅介護とは、障がいのある方に対する訪問サービスのことです。「訪問介護」が介護保険サービスなのに対し、「居宅介助」は障害福祉サービスに該当します。居宅介護を請け負っている訪問介護事業所に勤務する場合は、登録ヘルパーが担当する可能性もあるでしょう。
また、事業所の担当業務によっては、「介護予防のための支援」「障がいのある方の移動支援」など、自治体が独自に行う訪問サービスに携わる場合もあります。
出典
職業情報提供サイト(日本版O-NET)「訪問介護員/ホームヘルパー」(2024年7月4日)
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介護業務以外の仕事
登録ヘルパーが行う仕事は、上記の介護業務だけではありません。1人で仕事を行うことが多い訪問介護には、以下のような業務もあります。
利用者さんの自宅までの移動
登録ヘルパーの仕事は、利用者さんの自宅への移動から始まります。移動手段は自動車や自転車などで、地域によって異なるようです。
厚生労働省の「訪問介護・訪問入浴介護(改定の方向性)(p.36)」によると、ホームヘルパーの移動手段として最も多いのは自動車(自家用車)、次いで自動車(事業所の車)となっており、全体の58.3%が車で移動しているという結果です。自動車の次に多い移動手段は電動自転車で、17.9%となっています。なお、都市部に限定すると、電動自転車や自転車で移動する方が半数です。
登録ヘルパーは、働き方の特性上、自分で自動車や自転車を用意しなければならないことも少なくありません。そのため、転職の際には、仕事内容に加えて移動手段も確認しておきましょう。
事業所への勤務状況の報告
登録ヘルパーは1人で仕事をするため、事業所に勤務状況を報告しなければなりません。勤怠管理や業務管理の方法は、「紙の書類を提出する」「PCやスマホで勤務状況を報告する」など、職場によって異なるでしょう。
紙の書類と、PCやスマホのどちらにしても、人によって得意・不得意があるかもしれません。給与をもらうためには、自身の仕事をきちんと報告する必要があるため、勤務管理の方法も事前に聞いておくと安心です。
事業所が行う研修への参加
登録ヘルパーは、普段は1人で訪問介護を行いますが、事業所が行う研修に参加することもあります。訪問介護事業所がスタッフに行わなければならないのは、「認知症ケア」「プライバシー保護」「虐待防止」などの研修です。また、ホームヘルパーが安心して働くための、ハラスメントに関する研修もあります。
訪問介護の研修は、質の高い介護サービスを提供することや、職員間で認識を共有すること、ホームヘルパーを守ることなどが目的です。定期的に職場の研修を受け、ほかのスタッフと意見交換することは、登録ヘルパーのスキルアップにもつながるでしょう。
出典
厚生労働省「第230回社会保障審議会介護給付費分科会資料」(2024年7月4日)
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登録ヘルパーに必要な資格
ホームヘルパーとして働くためには、以下のいずれかの資格が求められます。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- 生活援助従事者研修(生活援助サービスのみ提供可能)
- ホームヘルパー2級・1級(旧制度)
- 介護職員基礎研修(旧制度)
登録ヘルパーになるには、介護職員初任者研修といった資格が必要です。なお、ホームヘルパー2級・1級や介護職員基礎研修は廃止されたので、新たに取得することはできません。しかし、過去に研修を修了した方は、ホームヘルパーとして勤務できます。
登録ヘルパーに転職したい無資格の方や、スキルアップを目指す介護職員は、「訪問介護に必要な資格とは?仕事内容や働くメリット・デメリットを解説」の記事も参考にしてください。
出典
厚生労働省「第230回社会保障審議会介護給付費分科会資料」(2024年7月4日)
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登録ヘルパーの平均給与・時給
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.124)」によると、登録ヘルパーが該当する「時給制・非常勤のホームヘルパー」の平均給与は107,310円。労働時間の平均は66.8時間です。
平均給与を平均労働時間数で割り、登録ヘルパーの平均時給を算出すると、1,606円となります(小数点以下切り捨て)。ただし、平均給与には一時金や手当などが含まれているので、実際の平均時給はこれより低いでしょう。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年7月4日)
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登録ヘルパーの時給は仕事内容によって異なる場合がある
登録ヘルパーは、「身体介護」「生活援助」それぞれで時給が違う職場も少なくありません。身体介護と生活援助の時給に差があるのは、サービス内容によって事業所に入る介護報酬の金額が異なるからです。登録ヘルパーの時給は、身体介護のほうが生活援助より高い傾向にあります。また、土日祝日の勤務に手当が付く事業所もあるようです。
登録ヘルパーは移動時間にも時給が発生するのが一般的
厚生労働省の「訪問介護労働者の移動時間等の取扱いについて(周知徹底)(p.3)」によると、訪問介護事業所には、ホームヘルパーの移動時間を把握して給与を支払う義務があります。そのため、登録ヘルパーの移動時間に対して給与を支払わないのは違法です。
移動時間の時給は、介護業務の時給よりは低い可能性がありますが、少なくとも最低賃金以上の時給は支給されるでしょう。しかし、移動時間に対する給与の支払いが不適切な職場もあるかもしれません。そのため、登録ヘルパーとして働く場合、移動時間の取り扱いについて確認しておくと安心です。
出典
厚生労働省「介護保険最新情報掲載ページ」(2024年7月4日)
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登録ヘルパーとして仕事をするメリット
訪問介護の仕事を始める際に、登録ヘルパーの働き方を選ぶ人は少なくありません。登録ヘルパーとして働くメリットをチェックしてみましょう。
希望する勤務時間で働ける
「水曜日の午前中だけ」「週5日1時間」など、希望する時間や曜日に働けるのが、登録ヘルパーの魅力です。自分の働きたい時間以外は空けられるので、プライベートを充実させたり、仕事を掛け持ちしたりしやすいでしょう。
介護業務に専念できる
一般的にデスクワークや管理業務などを行わないため、介護業務に集中できるのも、登録ヘルパーを選ぶメリットです。また、仕事で困ったときは、利用者さんの担当者である「サービス提供責任者」に相談できるので、重責を感じずに働ける傾向にあります。
訪問先から直行直帰できる
登録ヘルパーは、事業所に出勤せず、直行直帰できる場合が多いようです。通勤に時間がかからず、移動時間には給与が発生するため、効率良く働けます。自宅に近い訪問介護事業所を選べば、同じエリアの訪問先を担当できる可能性が高いでしょう。
担当の利用者さんと関係性を築ける
訪問介護の利用者さんは、曜日・時間を指定してサービスを利用します。登録ヘルパーは、毎週同じ利用者さんの訪問を行う場合が多いため、担当の利用者さんと信頼関係を築きやすいでしょう。
登録ヘルパーとして仕事をするデメリット
ここでは、登録ヘルパーとして働くデメリットを解説します。前述のメリットとあわせて、デメリットも把握しておきましょう。
収入が安定しない可能性がある
収入が不安定になる可能性があるのが、登録ヘルパーのデメリットです。登録ヘルパーとして働く場合、希望の時間帯に利用者さんから援助依頼があるとは限りません。働ける時間があっても、訪問業務がなければ働けず、収入が少なくなってしまいます。
訪問介護の急なキャンセルには、休業手当の支給や代わりの業務の提供などで対応してもらえる場合が多いでしょう。しかし、利用者さんの入院や逝去などにより、担当していた仕事が減ってしまう場合もあります。
前述したように、「仕事内容によって時給が異なる場合がある」「訪問・移動を行う時間のみに時給が支払われる」というのが、登録ヘルパーの働き方です。「週3日、1日4時間働ける」という条件で一般的なパートとして働く場合、さまざまな業務を担当しても時給が一律であることが多いのに対し、登録ヘルパーは給与が一定にならない傾向にあります。
キャリアアップするのが難しい
登録ヘルパーになるデメリットとして、キャリアアップが難しいことも挙げられます。登録ヘルパーの主な仕事は訪問介護業務で、基本的にマネジメントに関わることはありません。
常勤として働く場合、介護福祉士実務者研修や介護福祉士の資格があれば、サービス提供責任者へのキャリアアップも可能。正社員なら管理者になれる場合もあります。また、常勤の半分以上の勤務時間があれば、非常勤のパートの方も、サービス提供責任者になることが可能です。
登録ヘルパーは、ほかの雇用形態と比べて活躍の範囲が狭いため、介護業務に集中したい人にとっては働きやすいでしょう。その反面、スキルアップを目指す人は物足りないと感じるかもしれません。
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利用者さんの介護について相談する機会が少ない
登録ヘルパーは、1人で仕事をして訪問先から直行直帰する場合が多く、サービス提供責任者やほかのホームヘルパーと直接話す機会が少ないようです。そのため、利用者さんの介護について相談する時間があまり取れず、「対応が難しい」といった気持ちを抱え込んでしまう可能性があります。
また、「水曜日だけ」「午後1時~3時だけ」といった働き方だと、利用者さんが固定されることも。「毎週自分が訪問している」など、担当ヘルパーが少ない利用者さんの場合、自分がケアの中心になり、負担に感じる場合があるかもしれません。登録ヘルパーは、ほかの雇用形態のホームヘルパーと比べると、仕事の悩みを解決しにくい環境にあるようです。
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登録ヘルパーの労働条件・働き方
下記では、登録ヘルパーの労働条件やスケジュール例をご紹介します。「登録ヘルパーの働く姿を具体的にイメージしたい」という方は、ぜひご一読ください。
仕事の掛け持ちOK
登録ヘルパーは、仕事の掛け持ちOKの場合が多い傾向にあります。副業やダブルワークが可能なので、「本業で空いている時間に働きたい」「介護の仕事もほかの仕事もやりたい」といった希望がある方は、満足して働けるかもしれません。
勤務時間に応じた有給休暇を取得できる
登録ヘルパーとして、訪問介護事業所と直接雇用契約を結んで働く場合、勤務日数や時間数に応じて有給が付与されます。「非正規雇用だから有給休暇がないの?」と不安に思っている場合、心配する必要はありません。
登録ヘルパーのスケジュールは多様
登録ヘルパーは勤務時間や日数を調整できるため、生活スタイルに合った働き方ができます。
短時間勤務の登録ヘルパーのスケジュール例
短時間勤務の登録ヘルパーの1日のスケジュール例は、以下のとおりです。
時間 | 仕事内容 |
午前8時50分~ | 利用者さんの自宅まで移動 |
午前9時~9時30分 | Aさんのオムツ交換、水分補給の介助を実施 |
午前9時30分~9時45分 | 利用者さんの自宅まで移動 |
午前9時45分~10時45分 | Bさんの自宅(居室、トイレ、浴室)の掃除 |
午前10時45分~ | 自分の家まで移動。次の仕事まで家事や休憩をする |
午後12時50分~1時 | 利用者さんの自宅まで移動 |
午後1時~2時 | Cさんの入浴介助 |
午後2時~2時30分 | 休憩、利用者さんの自宅まで移動 |
午後2時30分~3時30分 | Dさんのトイレ介助、買い物代行 |
午後3時30分~3時40分 | 自分の家まで移動。退勤 |
登録ヘルパーは、自身が希望して業務が入った時間のみ働きます。たとえば、「親の食事を作るために、昼は家に帰りたい」「仕事が入らなかった時間がある」という場合は、自宅に帰って過ごすことが可能です。
仕事を掛け持ちする登録ヘルパーのスケジュール例
ここでは、仕事を掛け持ちする登録ヘルパーの1日のスケジュール例をご紹介します。「午後1時まで登録ヘルパーとして働き、午後3時からスーパーで働く場合」のスケジュール例は、下記のとおりです。
時間 | 仕事内容 |
午前9時45分~10時 | 利用者さんの自宅まで移動 |
午前10時~11時 | Aさんの入浴介助 |
午前11時~11時15分 | 利用者さんの自宅まで移動 |
午前11時15分~午後12時15分 | Bさんの昼食の調理 |
午後12時15分~12時30分 | 利用者さんの自宅まで移動 |
午後12時30分~1時 | Cさんの服薬介助、トイレ介助 |
午後1時~午後3時 | 移動、休憩 |
午後3時~6時 | スーパーで仕事 |
登録ヘルパーは、「午前だけ」「〇時~〇時の時間帯だけ」といった働き方ができるため、Wワークしやすいのが特徴です。効率良く稼ぎたい場合は、「日中は登録ヘルパーの仕事をして、時給の高い夕方以降に接客の仕事を掛け持ちする」のような仕事の入れ方もできます。
また、「月曜日は午前中のみ勤務、火・水曜日は休み、木・金曜日は午後のみ勤務」といった柔軟な働き方ができるので、複数の仕事を無理なく掛け持ちすることも可能です。
登録ヘルパーの求人に応募する際に確認すべきポイント
登録ヘルパーの求人に応募する際は、求人票や雇用契約書、勤務先の福利厚生などを確認しておきましょう。
求人票の給与条件
登録ヘルパーの求人を見るときは、給与条件をしっかりとチェックしましょう。給与といっても、時給だけではなく、昇給制度やボーナス・一時金の有無なども確認するのがポイントです。
また、介護職員等処遇改善加算も、給与に大きく関係します。処遇改善加算について確認する際は、「(I)~(IV)のうち、どの加算を取得しているか」「時給に含まれているのか、別途支給か」などに着目しましょう。
雇用契約書の勤務時間
転職の際は、雇用契約書の勤務時間も確認しましょう。登録ヘルパーの勤務時間は人によって異なりますが、「週2~3日、1日3~6時間」など、おおまかにでも勤務時間が記載されていれば、それを根拠に働けます。労働条件に関しては、口頭でのやりとりのみではトラブルにつながる場合があるので、必要な内容が具体的に記載されていると安心です。
事業所の資格取得支援や研修の制度
勤務する訪問介護事業所の教育体制も、登録ヘルパーとして働く際に重要です。登録ヘルパーは1人で仕事をするので、訪問業務以外で学習の機会があったほうがスキルアップしやすいといえます。
訪問介護事業所と雇用契約を結ぶ場合は、資格取得支援制度の有無や職場研修の頻度などを調べておくと良いでしょう。登録ヘルパーが制度の対象なのかを確認することも大切です。
登録ヘルパーが収入をアップさせる方法
ここでは、登録ヘルパーが収入をアップさせる方法を解説します。「登録ヘルパーとしてもっと稼ぎたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
より専門的な介護の資格を取得する
登録ヘルパーは、専門性の高い資格を取得することで、給与が上がる可能性があります。おすすめの資格は、介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)です。登録ヘルパーの多くは、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)以上の資格を持っているため、介護福祉士などの取得を目指しやすいでしょう。保有資格によって、月々の資格手当が付いたり、昇給したりする職場は少なくありません。
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身体介護を多めに行う
仕事内容によって時給が異なる訪問介護事業所で働く場合、身体介護をメインで行えば、収入アップが可能です。入浴介助や排泄介助のほか、自立支援のための援助も、身体介護に含まれる場合があります。体力が必要な業務だけではなく、介護職としてのコミュニケーション能力を活かせる身体介護の業務もあるので、事業所と相談して仕事を選ぶと良いでしょう。
時給が高い曜日や時間帯に働く
土日や祝日の時給が高かったり、休日手当が付いたりする訪問介護事業所もあります。子育て中で平日しか勤務できないホームヘルパーがいる場合などは、人手が手薄な曜日に働ける登録ヘルパーは重宝されるでしょう。
また、登録ヘルパーとして夜間や早朝に働く場合、日中より時給が高い傾向にあります。ただし、日中の仕事のみを請け負う訪問介護事業所も多いので、「夜間や早朝に効率良く稼ぎたい」という方は、その時間帯の援助に対応している事業所を選びましょう。
仕事を掛け持ちして効率良く稼ぐ
収入アップを目指す登録ヘルパーは、訪問介護やほかの仕事を掛け持ちする選択肢もあります。1つの事業所のみで訪問介護をしていると、担当の利用者さんが入院したときなど、仕事が減ってしまう場合もあるでしょう。しかし、複数の職場を掛け持ちしていれば、仕事がいくつもなくなるリスクは低いため、収入を安定させることができます。
登録ヘルパーに関するよくある質問
ここでは、登録ヘルパーに関するよくある質問に回答します。「登録ヘルパーってどんな働き方なの?」と気になっている方は、ご一読ください。
登録ヘルパーは雇用保険や労災保険に入れますか?
訪問介護事業所と雇用契約を結ぶ場合、条件を満たせば登録ヘルパーも社会保険に入れます。労災保険は、勤務時間に関わらず加入が必要です。雇用保険などは、勤務時間といった社会保険の加入条件を満たす場合、登録ヘルパーにも加入の義務が生じます。登録ヘルパーは勤務時間が不安定なことが多いので、「社会保険に加入したい」「扶養内で働きたい」などの希望は、事前に管理者に相談しておきましょう。
登録ヘルパーの求人の特徴は?
登録ヘルパーの求人は、働き方の自由度が高いのが特徴です。登録ヘルパーとして働く場合、「週1日1時間」「週5日」など、自身の希望に応じて仕事を割り振ってもらえるでしょう。また、「仕事内容によって時給が異なる」「訪問先から直行直帰できる」「訪問がある時間のみ働く」といった条件の求人が多い傾向にあります。登録ヘルパーの働き方については、この記事の「登録ヘルパーの労働条件・働き方」をご参照ください。
登録ヘルパーは仕事がないですか?
訪問介護は需要が高いですが、希望する時間帯に利用者さんからの依頼がなく、登録ヘルパーの仕事が少なくなってしまう場合があります。また、利用者さんの入院や逝去などにより、仕事が減ってしまうこともあるようです。「毎日2回訪問していた仕事がなくなった」といった場合は、新たな仕事が決まるまでは手が空いてしまうことになるでしょう。
「仕事がなくて給料が安定しないかも…」と不安に感じる方は、パートや正社員など、登録ヘルパー以外の働き方も検討してみると良いかもしれません。訪問介護の仕事に興味がある方は、介護業界に特化した転職エージェント「レバウェル介護(旧 きらケア)」に相談してみるのがおすすめです。
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まとめ
登録ヘルパーとは、訪問介護独自の雇用形態で、希望する時間帯のみ働けるのが特徴です。パートヘルパーや正社員とは、勤務時間や仕事の範囲が異なります。登録ヘルパーの仕事内容は、身体介護や生活援助、利用者さんの自宅への移動などです。訪問介護を行うためには、介護職員初任者研修といった資格が求められます。
登録ヘルパーになるメリットは、希望する勤務時間で働けることや、介護業務に専念できることです。一方のデメリットとしては、収入が不安定なことや、キャリアアップが難しいことが挙げられます。
「訪問介護は未経験だけど転職できる?」「登録ヘルパーとほかの雇用形態はどっちが良い?」など、転職に関するお悩みは、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。介護業界に詳しいアドバイザーが、勤務時間や給与の希望などを伺い、あなたに合った求人をご紹介いたします。「今の職場の悩みを聞いてほしい」「自由度の高い働き方がしたい」といった相談だけでもOKなので、ぜひ利用してみてくださいね。
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