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介護福祉士と社会福祉士の違いとは?仕事内容や資格について解説!

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この記事のまとめ

「社会福祉士と介護福祉士の違いって何?」「どちらを取得すれば良いの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。介護福祉士と社会福祉士の違いは、仕事内容や資格の取り方です。この記事では、介護福祉士と社会福祉士の違いや活躍できる職場を解説します。それぞれの資格の取得条件や試験の難易度も紹介するので、福祉の資格に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

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介護福祉士と社会福祉士の違い

介護福祉士と社会福祉士の違いは、サポートする相手や仕事内容です。介護福祉士は、介護を必要とする方に対して、排泄介助などの身体介護や、掃除などの生活援助を行います。社会福祉士は、高齢者や障がいがある方など、生活に課題がある方の相談に乗り、必要な支援につなげるのが仕事です。また、介護福祉士と社会福祉士は、資格の取得方法も異なります。

介護福祉士と社会福祉士の違いを下記にまとめたので、福祉の資格を取得したい方は、ぜひ参考にしてください。

支援の対象者

介護福祉士が行う支援は、介護の必要がある高齢者や、障がいのある方が対象です。一方で、社会福祉士は、高齢者や障がいがある方以外に、子どもや低所得者、生活環境に問題がある方など、幅広い方の支援を行います。
介護福祉士と比べ、社会福祉士は支援の対象者が多様です。そのため、社会福祉士には、より専門性の高い知識や技術が求められます。

仕事内容

介護福祉士の主な仕事内容は、身体介護や生活援助です。ほかにも、レクリエーションの企画・実施や事務作業なども仕事に含まれます。介護福祉士は、介護職員として利用者さんの介護を行ったり、ほかの介護職員の教育を行ったりする仕事です。

社会福祉士は、幅広い層の支援者から相談を受け、状況を改善するための助言や指導を行います。社会福祉士は、介護施設の生活相談員や支援相談員として、利用者さんの課題解決をサポートする場合もあるでしょう。

給与(年収)

介護福祉士と社会福祉士の違いは年収にも表れています。

公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果報告書(p.49)」によると、福祉・介護・医療分野で就労している介護福祉士全体の、2019年の平均年収は、292万円でした。
同資料(p.11)によると、福祉・介護・医療分野で就労している社会福祉士全体の平均年収は、403万円です。社会福祉士と介護福祉士は、職種や雇用形態が異なるため、平均年収に差があるようです。

また、同じ介護職員として働く場合も、介護福祉士と社会福祉士の給与水準は異なります。
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」によると、介護福祉士の資格を保有する介護職員の、2022年における平均給与は、331,080円でした。ここから平均年収を算出すると、約397万円となります。
一方、社会福祉士の資格を保有する介護職員の平均給与は350,120円で、平均年収は約420万円です。同じ職種でも、社会福祉士のほうが介護福祉士より、23万円ほど平均年収が高い結果となりました。

なお、給与額は職場によっても異なるので、あくまで参考としてご覧ください。

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資格の取得方法

介護福祉士と社会福祉士は、資格の取り方にも違いがあります。

介護福祉士の資格を取得するには、介護福祉士国家試験に合格する必要があります。介護福祉士国家試験の主な受験ルートは、「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」「実務経験ルート」の3つ。働きながら介護福祉士を取得する方におすすめなのは、「実務経験ルート」です。実務経験ルートでは、3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修の取得が求められます。

社会福祉士の資格を取得するには、社会福祉士国家試験に合格しなければなりません。社会福祉士国家試験の受験資格を得るルートには、「福祉系大学・短大ルート」「短期養成施設ルート」「一般養成施設ルート」があります。指定科目の履修や相談援助の実務経験という要件を満たすことで、社会福祉士国家試験を受験可能です。

資格取得の難易度

介護福祉士と社会福祉士では資格取得の難易度が違います。

厚生労働省の「第36回介護福祉士国家試験合格発表」よると、2024年の介護福祉士国家試験の合格率は82.8%でした。近年の合格率は70~80%前後で、比較的合格率が高いといえるでしょう。

同省の「第36回社会福祉士国家試験合格発表」によると、2024年の社会福祉士国家試験の合格率は58.1%でした。近年の合格率は、30~60%前後で、介護福祉士と比べると合格率が低い傾向にあります。

社会福祉士は、介護福祉士より受験資格が厳しく、合格率も低いようです。そのため、働きながら資格を取得したい方にとっては、介護福祉士のほうがハードルが低いでしょう。

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介護福祉士と社会福祉士のそれぞれの活躍の場

介護福祉士と社会福祉士は、それぞれの資格を活かして福祉・介護の現場で活躍しています。同じ職場で働くこともありますが、支援対象者が幅広い社会福祉士のほうが 、活躍できる場所が多いようです。

ここでは、介護福祉士や社会福祉士が活躍できる職場について解説するので、ぜひチェックしてみてください。

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームは、主に要介護度3以上の高齢者が入居する介護施設です。介護福祉士は、入居者さんが安心して生活できるように、24時間交代制で身体介護や生活援助を行っています。

社会福祉士は、生活相談員として働くことが多いようです。生活相談員は、入居者さんが施設で暮らすために必要な手続きや調整を行い、最適な介護サービス提供のためにご本人やご家族の相談に応じます。

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介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、入院生活を終えた高齢者が在宅復帰することに、介護や医療ケアを提供する介護施設です。老健で働く介護福祉士は、入居者さんの身体介護や生活援助を行うほか、理学療法士や作業療法士と協力してリハビリも手伝います。

一方で、社会福祉士は、介護職員や支援相談員として活躍する場合が多いでしょう。支援相談員は、入所中や退所後の相談を受け、在宅復帰のためのアドバイスを行うのが仕事です。在宅復帰が難しい場合は、入居者さんの状態に適した介護施設や医療機関の紹介・仲介も行います。

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介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、要支援1の方から要介護5の方が入居できる介護施設です。介護福祉士は、日勤と夜勤に分かれて介護サービスを提供します。
一方の社会福祉士は、生活相談員として入居者さんの相談を受けたり、関係者との調整を行うのが主な仕事です。

看取り対応を行っている施設では、介護福祉士にも社会福祉士にも、入居者さんが最期を安心して迎えられるような環境づくりが求められます。

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グループホーム

グループホームは、医師から認知症の診断を受けた方が、少人数で共同生活を送る施設です。介護福祉士は、入居者さんができる限り自立した生活を送れるように、身体介護や生活援助、リハビリなどのサポートを行います。

社会福祉士は、生活相談員として入居者さん同士が良好な人間関係を築けるようにアドバイスしたり、生活する中での不安や悩みを聞いたりするのが仕事です。グループホームは、生活相談員の配置がない場合もあるので、社会福祉士が働く場合は募集職種を確認しましょう。

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訪問介護事業所

訪問介護事業所では、訪問介護員が利用者さんの自宅を訪問し、介護サービスを提供します。介護福祉士は、訪問ヘルパーとして、利用者さんが生活しやすいように掃除や食事の支度を行ったり、身体介護を行ったりするのが主な仕事です。介護福祉士は、サービス提供責任者として、訪問介護サービスの管理に携わる場合もあります。

社会福祉士は、利用者さんに直接介護を行うための資格ではないため、訪問介護事業所で働くことは少ないでしょう。

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デイサービス

デイサービスとは、利用者さんが日中に通い、食事やレクリエーションなどを楽しむ介護施設です。

介護福祉士は、利用者さんの送迎や入浴介助、レクリエーションの運営などを行います。基本的には日中のみの介護ですが、お泊りデイサービスという夜勤がある施設もあるようです。
社会福祉士は、生活相談員として、利用者さんと施設の間に立ち、相談援助や関係機関との連携・調整を行います。

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医療機関

医療機関では、ケガや病気などで支援が必要な方へのケアを実施します。介護福祉士の主な仕事内容は、患者さんの身体介護や看護師のサポートです。

医療機関で働く社会福祉士は、医療相談員(メディカルソーシャルワーカー)といいます。入院している患者さんの不安や悩みを聞き、必要な支援を提案したり、実施したりするのが仕事です。経済的な問題のサポートや精神的な不安の軽減、身元保証人との関係性などを加味して、適切な支援を実施します。また、精神科の分野において、精神科ソーシャルワーカーとして活躍することも可能です。

児童相談所

児童相談所は、原則18歳未満の子どもに対して相談対応や関連機関への紹介、一時保護などをしている施設です。社会福祉士の支援対象には子どもも含まれるので、児童相談所で児童福祉ソーシャルワーカーとして働くケースもあります。
家庭に問題のある子どもの一時保護や、保護所からの悩み相談を受けるのが主な仕事です。児童相談所は各都道府県の管轄なので公務員試験に合格しなければなりませんが、介護業界とは異なる知識や技術を学べます。

一方、介護福祉士は、介護に関する業務を行うための資格なので、児童相談所で活躍するのは難しいかもしれません。

社会福祉協議会

社会福祉協議会は、地域社会で暮らす人々の、生活課題や福祉課題に取り組むための組織です。社会福祉協議会で働く社会福祉士は、地域福祉活動の支援やボランティア活動の推進、年齢や障がいを理由に福祉サービスが必要な人への支援を行っています。

また、介護福祉士をはじめとした介護に関する資格があれば、在宅福祉サービスの提供が可能です。

介護福祉士と社会福祉士の資格は両方取得しても良い

介護福祉士と社会福祉士は、どちらも介護業界で活かせる資格であり、それぞれ専門分野が異なるので、両方取得すると活躍の場を広げられます。転職やキャリアアップにおいても、両方の資格を持っていると有利になりやすいのでおすすめです。

介護福祉士や社会福祉士の資格があれば、多角的な視点を持って介護に取り組めるので、質の高い介護サービスの提供が可能になります。

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今後の高齢者福祉での介護福祉士と社会福祉士の役割

日本は少子高齢化が進んでおり、介護業界のニーズは高まっていくと考えられます。現在の介護業界は慢性的な人手不足で、すべての利用者さんに質の高い介護サービスを提供しにくいのが現状です。

そんななか、介護現場のプロフェッショナルともいえる介護福祉士には、施設でのサービス提供や、介護職員の技術を向上させることが求められています。

一方の社会福祉士には、生活相談員や支援相談員として、利用者さんの相談に対応し、関係機関と連携する役割が求められているのです。

介護福祉士と社会福祉士は、それぞれ仕事内容や活躍の幅に違いがありますが、どちらも今後の高齢者福祉で重要な役割を果たすでしょう。

介護福祉士と社会福祉士の違いに関するよくある質問

ここでは、介護福祉士と社会福祉士の違いに関する質問に回答します。どちらの資格を取得しようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

介護福祉士と社会福祉士の仕事に違いはありますか?

介護福祉士の主な仕事内容は、高齢者の身体介護や生活援助です。一方の社会福祉士は、さまざまな年代の方から相談を受け、助言や指導を行います。また、介護福祉士の主な職場は、デイサービスや訪問介護事業所、特養や老健などの介護施設。一方の社会福祉士の職場は、介護施設や障害者支援施設、地域包括支援センター、児童福祉施設などさまざまです。

介護業界では介護福祉士と社会福祉士どちらの資格がおすすめですか?

「介護業界で活躍したい」「介護スキルを磨きたい」と考えている方には、介護福祉士の資格取得がおすすめです。高齢化によって介護職の需要は高いため、介護福祉士は比較的求人数が多い傾向にあります。「幅広い年代の方の手助けをしたい」と考えている方は、社会福祉士の資格を取得するのがおすすめです。どちらの仕事も社会を支えるやりがいのある職業なので、比較的取得しやすい介護福祉士を取得したあとに、社会福祉士を目指すのも良いでしょう。

まとめ

介護福祉士と社会福祉士の違いは、支援の対象者や仕事内容、平均年収、資格の取得方法などです。保有している資格によって、活躍できる職場や役割が異なります。どちらも転職やキャリアアップに役立つ国家資格なので、違いを比較して自分に合った資格にチャレンジしてみましょう。

福祉全般の知識を身につけるなら社会福祉士、介護の現場で活かせるスキルを習得したいなら介護福祉士がおすすめです。

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