
この記事のまとめ
- 障害者グループホームの夜勤の仕事は、食事の準備や就寝準備のサポートなど
- 障害者グループホームの夜勤が楽に感じるかは、職員の価値観や職場による
- 夜勤のスケジュールは職場によるが、休憩や仮眠を十分にとれる傾向にある
障害者グループホームへの転職を検討していて、「夜勤の仕事内容を知りたい」という方もいるでしょう。障害者グループホームの夜勤スタッフは、食事の準備や片付け、就寝・起床のサポートなどを行います。この記事では、障害者グループホームの夜勤の仕事内容やスケジュールを解説。「夜勤は楽なの?」という疑問にも触れているので、障害者グループホームの仕事に興味がある方は、チェックしてみてください。
障害者グループホームの夜勤の仕事内容
障害者グループホームの職員は、障がいがある方が安心して自立した生活ができるように、日常生活上の支援を行います。職員がすべてを手伝うのではなく、「入居者ができることはご自身にやってもらい、できないことがあれば職員がサポートする」というのが基本的な姿勢です。
下記では、障害者グループホームの夜勤の仕事内容を紹介します。
食事の準備や片付けなどの支援
障害者グループホームの夜勤スタッフは、朝食・夕食の準備や片付けの支援を行います。調理は職員が行う場合が多いですが、入居者さんと一緒に行うこともあるようです。食後の片付けは入居者さん自身が行い、職員は必要に応じてサポートします。
食事の準備は、日勤スタッフが朝食もしくは夕食のどちらかを担当するところもあり、夜勤の業務範囲は職場によってさまざまです。
就寝準備のサポート
入居者さんが就寝できるように環境を整えるのも、夜勤の仕事です。夜勤の職員は、入居者さんが順番に入浴できるように浴室の準備をし、入浴の声掛けをします。そのほか、歯磨きの支援や服薬介助も実施。就寝前には、入居者さんからその日の出来事をヒアリングして、相談対応をしたり心身の健康状態を確認したりします。
夜間の見守り
夜間の見守りでは、入居者さんが問題なく就寝しているか、電気が消えているか、室温は適切かなどを巡回して確認します。巡回は1~3回程度で、体調不良の入居者さんがいる場合は、回数を増やすこともあるようです。入居者さんが寝ている間に、支援記録の作成や掃除、翌日の準備を行います。入居者さんの体調不良などのトラブルがあった場合は、その都度対応します。
起床支援や出勤準備のサポート
朝は、起床の声掛けや服薬介助、歯磨きの支援、洗顔のサポートなどを行います。朝食をとれているか、いつもと変わった様子はないかなど、心身の健康状態を確認することも、夜勤職員の重要な役割です。
障害者グループホームの入居者さんは、日中は就労先または日中活動サービスへ行く場合が多いため、職員は身だしなみのチェックや気候に合った服装のアドバイスなども行います。
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障害者グループホームの夜勤は楽?
障害者グループホームの夜勤が楽に感じるかは、職員の価値観や職場環境によって異なります。障害者グループホームの夜勤では、トラブルがない限りは夜間の支援はあまり行わないため、仮眠や休憩をしっかりとれる傾向にあるようです。
そのため、排泄介助や体位変換などの身体介護を行う介護施設と比較すると、障害者グループホームは業務による身体的な負担は軽いと考えられます。介護施設での夜勤経験者で、夜勤の生活リズムに慣れている場合は、楽と感じるかもしれません。
しかし、障害者グループホームの夜勤は、寝られない入居者さんのフォローを行うことがあり、精神的な大変さはあるようです。また、労働時間が約16時間と長時間になることや、本来は寝ている時間に仕事をすることから、一概に「障害者グループホームの夜勤は楽」とは言えません。
障害者グループホームの夜勤のスケジュール
ここでは、障害者グループホームにおける夜勤のスケジュール例を紹介します。障害者グループホームの夜勤は、夕方に出勤して翌日の午前中に退勤するのが一般的なようです。スケジュールは職場によって異なるため、参考程度にご覧ください。
時間 | 仕事内容 |
午後5時~ | 出勤し、日勤スタッフとの引き継ぎを行う |
午後6時~ | 夕食の準備を整える。入居者さんと一緒に食事をとる施設もある |
午後7時~ | 食事の片付けのサポートや入浴の準備・声掛けを行う |
午後8時~ | 歯磨き支援や服薬介助、就寝準備をサポートする |
午後9時~ | 就寝の声掛けをする |
午後10時~ | 巡回を行う。入居者さんが就寝しているか確認し、トラブルがあれば対応する。支援記録の作成や事務作業を行う |
午後11時~ | 休憩や仮眠をとる |
午前3時~ | 巡回 |
午前6時~ | 起床支援や朝食準備を行う |
午前8時~ | 入居者さんの身だしなみを確認し、送り出す |
午後9時~ | 日勤スタッフと引き継ぎを行い、退勤する |
夜勤の職員は、主に入居者さんの起床や就寝をサポートします。入居者さんの生活リズムを整えることが、夜勤の職員の役割といえるでしょう。休憩や仮眠の時間は職場によって異なりますが、2~3時間ほどが一般的で、比較的しっかり休める傾向にあるようです。
障害者グループホームの1日の仕事内容を知りたい方は、「障害者グループホームで働く世話人の仕事内容を解説!介護の資格は必要?」の記事もご覧ください。
障害者グループホームで夜勤に携わるメリット
障害者グループホームで夜勤に携わるメリットは、「家事や育児の経験を活かせる」「日中に予定を入れやすい」「介護施設よりも身体的な負担が軽い傾向にある」などです。障害者グループホームの仕事に興味がある方は、以下をチェックしてみてください。
家事や育児の経験を活かせる
障害者グループホームの夜勤では、食事の準備や掃除、入居者さんのケアなどを行うため、家事や育児の経験を活かせる場面が多くあります。家事が得意な方は、障害者グループホームの夜勤で自分の強みを活かして活躍できるでしょう。
日中に予定を入れやすい
夜勤明けは午前中に退勤するため、日中に予定を入れやすいのがメリットです。特に障害者グループホームの夜勤は、仮眠や休憩が比較的しっかりとれるため、「夜勤明けに予定を入れる元気がある」という職員は少なくありません。
また、夜勤の労働時間が16時間の場合は、夜勤明けの翌日を休みとする職場が多く、「プライベートの時間が確保しやすい」という声もあるようです。
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介護施設よりも身体的負担が軽い傾向にある
先述したとおり、障害者グループホームの夜勤は身体介護はあまり行わず、トラブルがない限りは見守りがメインです。そのため、特養や老健などの介護施設と比較して、職員にかかる身体的な負担は少ない傾向にあります。年齢による体力の低下や腰痛などの不安がある方も、長く働きやすい職場といえるでしょう。
夜勤手当が支給される
夜勤に入ると夜勤手当が支給されるため、日勤で同じ時間働くよりも給与が高くなります。夜勤手当の金額は、夜勤1回につき5千円ほどが一般的なようです。もし、1ヶ月に4回夜勤に入った場合は、2万円が夜勤手当として支給されます。ただし、夜勤手当の支給額は職場によって異なるため、転職を検討している方は事前に調べておきましょう。
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夜勤専従なら一定の生活リズムで働ける
夜勤専従は一定の生活リズムで働けるため、生活リズムを整えやすいのがメリットです。夜勤専従とは、夜勤のシフトのみに入る働き方のこと。夜間に働くという大変さはあるものの、生活リズムは乱れにくいでしょう。
「夜に仕事をするのは苦ではないが、生活リズムが乱れるのが不安」という方は、夜勤専従という働き方を検討してみても良いかもしれません。
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障害者グループホームで夜勤に携わるデメリット
ここでは、障害者グループホームで夜勤を行うデメリットを紹介します。メリットとあわせて参考にしてみてください。
生活リズムが不規則になる
正社員として働く場合は、日勤と夜勤の両方のシフトに入ることが多いでしょう。シフトによっては日勤と夜勤を交互に繰り返すため、生活リズムが不規則になりがちです。そのため、身体的・精神的にストレスを感じてしまうことがあります。
障害者グループホームの夜勤に入る際は、夜勤明けの時間を上手に使ってしっかりと休息をとることや、自分に合った夜勤対策をみつけることなどが大切です。
1人で対応しなければならない場面が多い
夜間の職員配置が1人の障害者グループホームでは、夜勤職員に専門知識や判断力が求められる傾向にあります。1人で入居者さんの対応をしなければならないため、プレッシャーからストレスを感じることがあるようです。
とはいえ、入職後いきなり夜勤に1人で入ることはありません。先輩のフォローを受けながら、徐々に夜勤業務に慣れていけるので心配し過ぎることはないでしょう。
拘束時間が長い
二交代制勤務の夜勤時間は約16時間と長時間にわたり、休憩や仮眠の時間はあっても拘束時間は長くなります。そのため、人によっては大変さを感じることがあるでしょう。
しかし、二交代制勤務の場合は、夜勤明けの翌日を休みにする職場が多く、退勤後にプライベートの時間を確保しやすい傾向にあります。転職の際は、メリットとデメリットを両方理解したうえで、職場を選ぶことが大切です。
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障害者グループホームに転職するときのポイント
障害者グループホームに応募する際にチェックすべきポイントは、下記のとおりです。
- 夜勤や宿直の有無
- 1ヶ月の夜勤回数
- 夜勤職員の配置人数
- 仮眠室・休憩室の有無
- 仮眠室や休憩室の冷暖房は完備されているか
- 夜勤手当の支給額
福祉施設が未経験の場合には、新人職員のフォロー体制が整っているかも確認しておきましょう。ほかにも、「1日の仕事内容」や「労働条件」「福利厚生」などが、自分の希望条件に合っているかチェックするのも重要です。働き方や待遇に納得したうえで応募先を決めれば、入職後のミスマッチを減らせます。
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障害者グループホームに関するよくある質問
ここでは、障害者グループホームに関するよくある質問を紹介します。障害者グループホームへの転職を迷っている方は、参考にしてみてください。
障害者グループホームで働くには資格が必要?
障害者グループホームの世話人や生活支援員などの職種は、資格がなくても働けます。ただし、障がいに関する基本的な知識や理解が求められるため、福祉施設・介護施設での勤務経験や福祉系・介護系の資格があると、転職に有利になるでしょう。障害者グループホームで活かせる資格は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修、介護福祉士などです。
障害者施設で活かせる資格に興味がある方は、「障害者施設で働くにはどんな資格が必要?仕事内容や働くメリットも紹介」の記事をご覧ください。
障害者グループホームの求人はどうやって探すの?
障害者グループホームの求人は、ハローワークや求人サイトから探せます。ハローワークは介護系の職業訓練を実施しているところがあり、専門知識を身につけながら転職活動を進められるのがメリットです。一方の求人サイトには、自宅や職場など、場所を選ばずに転職活動ができるというメリットがあります。未経験の場合は、絞り込みの機能を活用して「未経験者歓迎」や「無資格OK」の求人を探せば、スムーズに求人を見つけられるでしょう。転職活動に不安がある場合は、転職エージェントを利用するのも一つの手です。
求人の探し方に悩んでいる方は、「介護求人の探し方とは?探し始めるタイミングや良い職場か見極める方法」も参考にしてみてください。
まとめ
障害者グループホームの職員は、入居者さんが安心しての自立した生活を送れるよう、日常生活上の支援を実施します。障害者グループホームの夜勤の仕事内容は、「食事の準備や片付けなどの支援」「就寝準備・起床のサポート」「夜間の見守り」など。入居者さん自身ができることは入居者さんにやってもらい、できないことがあれば職員がサポートするのが基本です。
障害者グループホームの夜勤の職員は、夕方に出勤して、翌日の午前中に退勤するのが一般的。入居者さんの就寝時間は支援を行うことが少ないため、休憩や仮眠をしっかりとれる傾向にあるようです。
障害者グループホームの仕事に興味のある方や、障害者施設への転職が初めての方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護・福祉業界に特化した転職エージェントです。
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