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この記事のまとめ
- 介護職から異業種への転職には、コミュニケーション能力や精神力を活かせる
- 介護職からの転職でおすすめの異業種・職種は、営業や接客、製造業など
- 介護職を辞めるか迷う場合は、業界内での転職で悩みが解決することもある
仕事に対する不満から、「異業種に転職したい!」とお考えの介護職もいるのではないでしょうか。介護職からの転職には、コミュニケーション能力や責任感を活かせます。この記事では、介護職から異業種への転職で活かせる強みや、おすすめの職種をご紹介します。介護職から異業種へ転職するメリット・デメリットにも触れているので、ぜひご覧ください。
介護職から異業種へ転職した人の主な理由5選
介護職から異業種へ転職する理由としては、収入面や人間関係、休みに対する不満などが挙げられます。下記では、それぞれの転職理由について解説するので、ぜひ参考にしてください。
理由1 収入が少ないから
仕事量の割に収入が少ないと感じ、現状に満足していない介護職もいます。仕事の頑張りを正当に評価されないと、モチベーションが低下し、離職につながってしまうことがあるようです。身体的な負担に対して収入が少ないと、家庭を支えたりプライベートを充実させたりするのが難しくなります。
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理由2 人間関係に不満があるから
職場の人間関係に対する不満があることも、介護職から異業種へ転職する理由の一つです。
職員同士の連携がうまくいかなかったり、利用者さんからストレスをぶつけられたりするなど、介護現場では専門的な職種ならではのトラブルが発生する場合があります。人間関係が良好でなければ、精神的な負担につながることもあるでしょう。
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理由3 休みを取りにくいから
介護職はシフト制で働くことが多いため、希望休を取得できず、転職を考える方もいます。介護業界は慢性的な人手不足のため、忙しさから休みを取得しにくい職場もあるようです。先輩職員が働いているので「希望休が取りにくい」「有給休暇を消化しにくい」と感じてしまう人も少なくありません。
理由4 体力的にきつく身体に負担がかかるから
介護職は、日々の介助で身体に負担がかかり、慢性的に腰痛や膝痛を抱えていることも珍しくありません。体重の重い利用者さんや、寝たきりの利用者さんの介助に入ると、特に足腰に負担がかかります。業務での体力的な負担から、介護職を続けるのが難しいと思い、異業種に転職せざるを得ない方もいるようです。
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理由5 将来の見通しが立たず不安だから
定期昇給がなく、なかなか昇給できない場合、いつまでこの状況が続くのか先の見通しが立たず、不安になる方もいます。職場によっては、明確な評価制度やキャリアアップの仕組みがないところもあるようです。職場環境が整っていないと、「このまま続けても待遇が変わらないかもしれない」「将来に対する希望がない」と思ってしまっても仕方ありません。
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その悩み、解決できるかも
介護職から異業種への転職で活かせる6つの強み
介護職から異業種へ転職する際に役立つスキルは、体力やコミュニケーション能力です。介護職として身につけた強みは、ほかの業種でも活かせるでしょう。
ニーズをくみ取るスキル
介護職として利用者さんの要望をくみ取ってきた経験は、人間関係で細やかな気配りをすることにつながります。ニーズをくみ取る能力があれば、異業種でも顧客に適切な対応ができるでしょう。主観だけでなく相手の立場に立って考えることは、仕事をスムーズに進めるためのポイントといえます。
幅広い年齢層の人とのコミュニケーション能力
介護職は、職員や利用者さんと交流を深めることで、幅広い年齢層の人に対応するスキルが身についています。コミュニケーション能力はどの仕事にも役立つため、転職時のアピールポイントになるでしょう。
体力と夜勤経験
体力に自信がある介護職の方は、異業種へ転職する際にタフさを活かせるでしょう。利用者さんの身体を支えたり、施設内を動き回ったりした経験があることによって、体力がついているはずです。また、入居施設などで夜勤をした経験があれば、ほかの仕事で夜勤を担当することになっても活躍しやすいでしょう。
精神的な強さ
利用者さんやご家族からクレームを受けたり、認知症の利用者さんから介護拒否を受けたりした経験のある介護職には、精神的な強さがあります。思い通りにいかないときも、周りと協力しながら忍耐強く仕事に取り組めるスキルは、転職の際にアピールできるでしょう。
仕事への責任感
介護職の方は、利用者さんの命を預かる仕事をしているため、責任感の強さも身についています。責任をもってミスなく仕事をやり遂げる意識も、次の仕事に活かせるはずです。
マネジメント能力
リーダーや主任、管理職などを経験したことがある介護職の方は、指導力やマネジメント能力が身についているでしょう。マネジメント能力がある人材は貴重なため、転職すると管理職候補として仕事を任せられることも。業種によっては、最初からリーダーや主任として採用したいと言われる場合もあるようです。マネジメントの経験は、転職の際のアピール材料になります。
介護職から異業種へ転職したくなったときの選択肢
介護職から異業種へ転職したいと思ったときには、どのような選択肢があるのか、以下にまとめました。
介護の経験・スキルと相性の良い業種へ転職する
介護職から異業種へ転職したいときは、介護のスキルや経験を活かせる業種へ転職するのがおすすめです。特に、福祉業界は介護業界と求められるスキルが近く、転職先でもコミュニケーション能力や介護技術・知識を活かせる可能性があります。ただし、転職するために資格が必要な職種もあるので、事前にリサーチを行いましょう。
介護に関連しない業種へ転職する
新しいことに挑戦したい方や、1からキャリアを築き直したい方は、介護に関連しない業種に転職する選択肢もあります。
応募先の企業によっては転職のハードルが高くなるので、無資格・未経験の方を採用している職場を狙って転職すると良いでしょう。転職後は1から仕事を覚える必要があるので、入社後は新卒になったつもりで仕事を覚え、勉強する努力が必要です。
介護業界で介護以外の仕事をする
「介護職は辞めたいけど、介護業界に関わる仕事がしたい」という方は、業界内で他職種への転職を検討してみるのも良いでしょう。介護職からの転職には、以下のような職種がおすすめです。
- ケアマネジャー
- 管理者
- 福祉用具専門相談員
- 介護タクシー運転手
- 介護福祉施設の営業・事務
上記は、介護業界で利用者さんのために働ける職種でありながら、夜勤がなかったり、身体への負担が少なかったりする職業です。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員などには別途資格が必要ですが、介護職として身につけた知識や実務経験を活かし、資格を取得できます。
介護業界内で転職することで、引き続き利用者さんやご家族と接する機会のある仕事ができるため、介護職と同様のやりがいを感じられるでしょう。
介護職として別の施設に異動・転職する
人間関係や待遇への不満で転職を検討している介護職の方は、働く施設を変えるだけで問題が解決する場合もあります。
特養やデイサービス、訪問介護などさまざまな施設形態がある介護業界では、職場によって働き方も対応する利用者さんの介護度も異なります。身につくスキルや仕事の大変な面、給与水準も違うので、転職することで今の不満を解消できるかもしれません。また、人間関係が原因なら、職種を変えなくても部署や施設を異動することで問題が解決することもあります。
介護職のまま別の施設に転職すると、これまでの経験を活かして働けるのがメリットです。スキルや資格を仕事内容に絡めてアピールできるため、転職を成功させやすいでしょう。「介護の仕事自体は嫌いじゃない」という方は、介護職を続けることも検討してみてくださいね。
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介護職の経験・スキルと相性の良い福祉系職種
介護職として培ってきた経験や強みは、異業種にも有効です。介護職のスキルを活かせる福祉系の職種を、以下にまとめました。
- 看護師
- 看護助手
- リハビリ職
- 医療事務
- 児童福祉施設職員
- 保育士
- 障がい者支援施設職員
それぞれの職種の詳細を見ていきましょう。
看護師
看護師は、医療機関で医師の診察補助や患者の療養上の世話を行う職種です。採血や点滴などの医療行為を行って診療のサポートを担当する役割もありながら、患者の身体介護を行ったり、日常生活のサポートを行ったりすることも多くあります。高齢の患者さんが多い医療機関も多いため、介護職での経験やスキルを活かせるでしょう。
なお、看護師になるには国家資格である「看護師免許」が必要です。大学・3年制短大・専門学校などの養成機関で指定科目を修了した後に、国家試験に合格することで資格が取れます。
看護助手
看護助手は、医療機関で看護師の補助業務を行う職種です。看護師と同様に患者さんのお世話をする機会が多く、排泄介助や移乗介助、食事介助などのスキルを活かせます。医療業界の仕事の中では、介護職に最も近い仕事といえるでしょう。
看護助手は、無資格・未経験でも就業可能な職種です。介護職の経験がある方は、転職直後から大いに活躍できます。
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リハビリ職
リハビリ職は、ケガや脳血管疾患、身体機能の低下などで身体がうまく動かせない患者に対し、医師の指示に基づいてリハビリを行う職種です。患者さんの歩行訓練や移乗などを手助けするときや、患者さんへ声掛けをするときなどに、介護職として身につけたスキルや知識を活かせるでしょう。病院だけではなく、介護老人保健施設などの介護施設でも活躍できます。
リハビリ職は、取り扱うリハビリ療法の種類によって資格が分かれています。代表的な資格は理学療法士と作業療法士、言語聴覚士の3つで、いずれも国家資格です。資格を取得するには、養成機関で指定の科目を修了し、国家試験に合格する必要があります。
医療事務
医療事務は、医療機関で診療報酬請求に関する事務を行う職種です。医療機関の窓口で受付や会計業務を担当するため、患者さんと接する機会もあります。無資格から挑戦できる職種ですが、医療保険に関する知識が必要なため、医療事務の民間資格を持っていると仕事に活かせるでしょう。
医療事務の仕事には、正しく書類を作成する正確性や、病院の顔として患者さんに接するための接遇マナーが求められます。責任感やコミュニケーション能力など、介護職として利用者さんと接してきた経験を活かせる職種といえるでしょう。
児童福祉施設職員
児童福祉施設は、子どもが入所・利用する施設のことで、母子支援を目的とする施設や障がい児のための施設などがあります。具体的な施設は、幼保連携型認定こども園や児童養護施設、放課後等デイサービスなどです。
高齢者を支える介護職と違い、子どものケアを行う児童福祉施設ですが、「利用者さんのケアを行う」という共通点があるため、介護職から転職すると経験を活かせるでしょう。
保育士
保育士は、保育園や乳児院で乳幼児の世話をする職種です。こちらも児童福祉施設職員と同様に、「利用者さんのケアを行う」という点が介護職と共通しています。利用者さんの変化に気づく観察力や、臨機応変な対応力を活かせるでしょう。
保育士として働くには国家資格が必要ですが、保育士をサポートする「保育補助」であれば、無資格から活躍できます。
厚生労働省の「保育士になるには?」によると、児童福祉施設での実務経験が2年以上あれば、保育士国家資格の受験資格をクリアできるため、無資格から経験を積んで保育士になることも可能です。
出典
厚生労働省「保育士になるには?」(2024年9月5日)
障がい者支援施設職員
障がい者支援施設とは、知的障がいや精神障がい、身体障がいのある方の日常生活や就労を支援する施設のことです。生活支援員や就労支援員、職業訓練員といった職員が働いています。意思疎通が難しい利用者さんのお世話をしたり、身体障がいのある方の身体介護をしたりと、介護職での経験や知識を活かせる業務も多くあるようです。
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介護職が強みを活かしやすい福祉業界以外の職種
続いて、介護職が強みを活かしやすい、福祉業界以外の職種・業種を紹介します。
- 営業職
- 接客・サービス業
- 心理カウンセラー
- ライター
- ITエンジニア
- 製造業
- キャリアアドバイザー
それぞれの職種でどのようなスキルや強みが活かせるのか、解説します。
営業職
営業職の仕事は、顧客へ自社の商品やサービスを提案・販売することです。顧客のニーズをくみ取るスキルや、相手に分かりやすい言葉で商品・サービスを説明する伝達能力、適切な提案を行うコミュニケーション能力が求められます。そのため、介護職として培った対人スキルを活かせるでしょう。
また、介護用品を取り扱う会社や介護施設向けのソフトウェア、業務管理システムなどを販売する会社に就職すると、介護の専門知識も活かせるかもしれません。
接客・サービス業
飲食店や小売店、宿泊施設などの接客業・サービス業は、お客さまや利用者さんに対してサービスを提供するという点が介護職と共通しています。相手の気持ちに寄り添い、丁寧な接客を行うことで、感謝されたりやりがいを感じたりしながら働けるでしょう。
また、多くのサービス業には忙しい時間帯や繁忙期があります。介護職で身につけた体力やとっさの判断能力が、忙しいときに役に立つこともあるでしょう。
心理カウンセラー
心理カウンセラーは、悩みを抱える相談者から話を聞き、問題解決に向けてサポートする職業です。医療機関や児童相談所、学校、心身障害者福祉センターなどに勤めています。傾聴の姿勢や問題解決スキルを求められるため、利用者さんと日常的に関わってきた介護職の経験を活かせるでしょう。
心理カウンセラーに必須の要件はありませんが、臨床心理士や公認心理師、社会福祉士などの資格が求められる場合が多いようです。
ライター
ライターは、雑誌・書籍やWebサイトの記事を書く職業です。出版社やWebサイトの運営会社に勤務するほか、フリーランスで案件を請け負うライターもいます。介護職で身につけた専門的な知識や経験を活かし、介護系の記事を執筆することも可能です。
ITエンジニア
ITエンジニアは、1から新しい仕事に挑戦したいという方におすすめの仕事。未経験者歓迎の求人もあるようです。デスクワークでプログラムを組むのが主な仕事のため、介護職として身につけた精神力が活かせます。
プログラム言語などの専門知識が必要になるため、IT関連の資格を取得したりプログラミングについて学んだりして準備しておくと、転職に有利になるでしょう。
製造業
製造業は、工場で製品の製造や組み立て、品質管理などを行う業種です。密なコミュニケーションが求められる介護職と違い、一人で黙々とする作業が多い傾向にあります。同じ作業を繰り返し正確に行う能力が必要で、介護職で身につけた体力や精神力が役に立ちます。また、製造ラインでの仕事には、連携力も活かせるでしょう。
キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーは、求職者の希望や適性を把握し、転職活動する職種です。主に、ハローワークや転職エージェントを運営している企業などで働いています。キャリアアドバイザーに必須の資格はありません。
介護職時代に身につけた、悩みや不安に寄り添いニーズを引き出す能力や、コミュニケーション能力は、転職希望者に的確なアドバイスを行うために活かせるでしょう。特に、介護系の求人を取り扱う転職エージェントのキャリアアドバイザーになれば、介護職時代に得た経験や現場での実情などを踏まえてサポートできます。
介護業界で活躍する介護職以外の職種
介護職の経験がある方は、介護業界の他職種として活躍するという選択肢もあります。介護業界の職種は、介護職以外にどのようなものがあるのか見ていきましょう。
- 生活相談員
- サービス提供責任者
- ケアマネジャー
- 介護資格スクールの講師
- 介護タクシードライバー
- 福祉用具専門相談員
それぞれの職種について、以下で解説します。
生活相談員
生活相談員は、特別養護老人ホームやデイサービスなどの介護施設で、利用者さんやご家族からの相談に対応する職種です。施設の利用手続きなど、行政やケアマネジャーと連携を取りながら調整を行うのが主な仕事です。
生活相談員になるための要件は、自治体によって異なります。社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格があれば、どの自治体でも生活相談員に従事可能です。
このほか、一定の実務経験や介護福祉士の資格などで生活相談員になれる自治体もあります。介護現場の実情がよく分かっている介護職経験者であれば、利用者さんやご家族の相談に対し、的確で寄り添ったサポートができるでしょう。
詳しくは、「生活相談員とはどんな仕事?必要資格や給料、やりがいをご紹介!」もご覧ください。
サービス提供責任者
サービス提供責任者は、訪問介護事業所で、利用者さんやホームヘルパー、ケアマネジャーの間に入って調整を行う職種です。訪問介護計画書の作成やホームヘルパーへの指示出し、利用者さんの相談対応などを行います。
サービス提供責任者になるには、介護福祉士か介護福祉士実務者研修の資格が必要です。介護職員をまとめる立場として活躍したい人におすすめの職種です。「サービス提供責任者(サ責)とはどんな職種?仕事内容や必要な資格、お給料」でも詳しく紹介しています。
ケアマネジャー
ケアマネジャーは、介護施設や居宅介護支援事業所、地域包括支援センターなどに勤務します。ケアプランの作成や介護給付費の管理、行政機関との調整などを行う職種です。
ケアマネジャーとして働くには、「介護支援専門員」の資格が求められます。ケアマネジャー試験の受験資格を満たせるのは、「指定業務を5年以上かつ900日以上経験した人」。介護福祉士として5年以上実務経験を積むことでも受験できるので、介護職として長く活躍してきた人のキャリアアップとしておすすめの職種です。
出典
職業情報サイトjobtag「介護支援専門員/ケアマネジャー」(2024年9月5日)
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ケアマネジャーになるには最短で何年?介護支援専門員の受験資格を解説
介護資格スクールの講師
介護資格スクールとは、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修など、介護系の資格を取得したい方向けに講義や実習を行うスクールのことです。
スクールによって採用条件が異なりますが、講師として採用されるには、介護職としての実務経験や資格を保有していることなどが必要です。介護職より身体的な負担が少なく、給与も高い傾向にありますが、募集の少ない職種のため、転職は簡単ではないでしょう
介護タクシードライバー
介護タクシーとは訪問介護サービスの一種で、自力での移動が難しい方向けに送迎を行うサービスです。介護タクシーのドライバーは、利用者さんが安全にサービスを利用できるよう車両点検やルート確認を行い、走行中は利用者さんの様子を観察しながら安全運転で送迎を行います。
介護系の資格を持っている介護職経験者がドライバーとして働く場合は、ドライバーが身体介護を行って利用者さんの昇降のサポートができるでしょう。利用者さんの移動をサポートする仕事のため、介護職で身につけたノウハウを活かせる場面も多くあります。
詳しくは、「介護タクシー運転手に必要な資格は?未経験でもなれる?開業の流れもご紹介」もご覧ください。
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、福祉用具のレンタル・販売を行う事業所に勤務し、利用者さんやご家族に対して福祉用具選びのサポートや使い方のレクチャーを行う職種です。福祉用具を介して、介護が必要な方のサポートができます。
福祉用具専門相談員として働くには資格が必要ですが、社会福祉士や介護福祉士などの資格をすでに持っている方は、新たに資格を取得しなくても業務にあたれます。介護職として多くの利用者さんと接してきた経験のある方なら、適切な福祉用具の選定やレクチャーが行えるでしょう。
出典
職業情報サイトjobtag「福祉用具専門相談員」(2024年9月5日)
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福祉用具専門相談員とはどんな職種?仕事内容や必要な資格、年収を解説!
介護職から異業種へ転職するメリット
ここでは、介護職から異業種へ転職するメリットを紹介します。
給与が上がる可能性がある
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」によると、介護職員の平均月給は26万3,600円でした。同調査の金額を集計したところ、全職種の平均月給は35万8,300円となったため、介護職から異業種へ転職すれば、収入を増やせる可能性があります。
特にインセンティブ制度のある職種なら、頑張った分が給与に反映され、より給与アップが狙えるでしょう。
出典
厚生労働省「賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」(2024年9月5日)
土日休みや希望休を取得しやすくなる
転職先や今の働き方にもよりますが、土日祝に休みを取れたり、希望休を取得しやすくなったりするのもメリットといえます。土日休みが一般的な職種へ転職すれば、家族や友人との時間も確保しやすくなるかもしれません。また、休日数が増えれば心身の負担が減り、仕事に対するパフォーマンスも発揮しやすくなります。
生活リズムが整う
介護施設で夜勤に携わっていた人なら、異業種へ転職して日勤のみの働き方に変えることで生活リズムを整えられるでしょう。健康的な生活サイクルを送れるようになるのは、大きなメリットといえます。
介護職から異業種へ転職するデメリット
介護職から異業種へ転職する場合、デメリットも存在します。どのようなデメリットがあるかも理解しておきましょう。
資格や経験を仕事に活かせない場合がある
転職先の業務内容によっては、介護職として身につけたスキルや資格を活かせない場合があります。異業種へ転職する際は、改めて仕事を覚えなくてはなりません。必要とされるスキルは職場によって異なるため、介護職としての技術や経験年数があっても、採用の場で評価されない可能性もあります。
ノルマ達成にプレッシャーを感じることがある
営業や販売など、介護職にはない「ノルマ」がある職種もあります。ノルマ制には、目標以上の業績を達成するとインセンティブを貰えるというメリットもありますが、「ノルマに対するプレッシャーで良い仕事ができない」と感じる方もいるようです。
年齢が上がると転職が難しくなる
年齢を重ねるほど異業種への転職は難しくなるのもデメリットといえるでしょう。若いうちはポテンシャルを評価してもらえますが、年齢を重ねていると、知識を身につけてから効率的に働けるようになるまで時間がかかることを懸念されてしまうかもしれません。
給与が下がってしまう場合もある
転職することで、給与が下がる可能性もあります。介護職として長年キャリアを積んだ方も、今までに昇給した給与がリセットされるため、転職直後は以前より給与が下がってしまう場合もあることも理解しておきましょう。
業種によっては介護職に比べて求人数が少ない
人手不足である介護業界に比べて、異業種では求人が少ない職種もあります。「介護職になったときと比べて求人が少ない…」という壁にぶつかり、転職自体が難航するかもしれないことも考えて、準備や計画が必要です。
介護職から異業種への転職成功メソッド
ここでは、介護職から異業種への転職を成功させるポイントをご紹介します。効率的に転職をしたい方は、ぜひ参考にしてください。
異業種に転職したい理由を明確にする
転職活動に取り組む前に、「なぜ介護職から異業種へ転職したいのか」を明確にしましょう。転職理由を明らかにしないと、また同じような不満を抱えて早期離職してしまう可能性があります。
異業種への転職を後悔しないためには、「現在の職場で何が不満なのか」「転職して将来的にどうなりたいのか」「本当に介護職ではダメなのか」といった要素を具体的に掘り下げるのがポイントです。
転職先の業界や職種の分析を行う
介護職から未経験の異業種に転職する場合は、転職後に「思っていた仕事と違う…」といったミスマッチが起きがちです。転職を決める前に業界・業種を分析して、仕事内容やメリット・デメリットを理解しておきましょう。特に、業界で求められるスキル・資格や、残業の多さ、未経験採用の実績などが分かると安心です。
転職サイトや応募企業のWebサイトをチェックして分析を行うことで、転職が成功しやすくなります。
希望条件に優先順位をつけて求人を選ぶ
転職先に求める条件を洗い出し、その中で優先順位をつけましょう。希望する年収・勤務時間・休日数・働き方などを具体的に書き出します。すべての条件を満たす求人を見つけるのは大変ですが、優先順位の高い条件を満たす求人なら探し出せるかもしれません。
優先順位をつけることで、数多くある求人から、自分に合う求人をある程度絞り込めるという利点があります。
退職する前に転職する
在職中に転職活動をすることで、貯蓄や収入を確保しながら転職できます。退職してから転職すると、貯蓄が減り、収入のない焦りからミスマッチな職場に決めてしまう可能性もあるでしょう。満足のいかない結果を出さないためにも、在職中に転職活動をするのがおすすめです。
▼関連記事
介護業界の転職活動のスケジュール!内定までの期間や退職時期について解説
転職エージェントを使用する
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その悩み、解決できるかも
介護職を辞めるか迷っている方へ!悩み別解決法
「介護職から異業種へ転職したいけど、辞める踏ん切りがつかない…」と迷っている方もいるでしょう。介護職の仕事を通して、人のために働くことにやりがいや喜びを感じていた方は、介護職は辞めずにほかの介護施設に転職することで、自分の希望の働き方を叶えられるかもしれません。
ここでは、介護職を辞めるか迷っている方へ、悩み別におすすめの施設を紹介します。
収入が少ない・体力的にきついと感じる場合
収入の低さに悩んでいる方は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、夜勤のある介護施設に転職することで、夜勤手当がもらえて収入アップが見込めます。
体力的にきついとお悩みの方は、逆に夜勤のないデイケアやデイサービスを選ぶと、身体への負担を軽減できるでしょう。ただし、夜勤がない分給与が下がる場合も。オンコール制度を採用している訪問介護事業所では、夜間や休日に呼び出されることもあるようです。
人間関係に不満がある場合
人間関係に不満がある方には、訪問介護事業所への転職がおすすめです。基本的に利用者さん宅へは一人で訪問するため、同僚と顔を合わせるのは出退勤の前後のみという日もあります。
休みが取りにくい場合
休みの取りにくさに悩む方は、登録ヘルパーとして働く選択肢もあります。登録ヘルパーは働く日時を自分で決められるため、平日に休みを取りたい場合は仕事を入れなければ休みを取ることが可能です。
将来の見通しが立たない場合
将来が不安な方は、比較的経営母体の大きい法人の介護施設を選んで転職するのがおすすめです。経営母体の大きい法人では、昇進へのステップが明確に決まっていることが多いため、勤続年数や個人の能力を適切に評価してもらえるでしょう。また、教育制度や資格取得支援制度、福利厚生も整っていることが多く、ステップアップしたいときに手厚いサポートが受けられる場合があります。
このように、介護業界にも手当が充実している施設や休日数の多い事業所、希望休が取りやすい働き方などがあります。「夜勤がつらい場合は、デイサービスや訪問介護事業所に転職する」というように、視点を変えれば自分の希望する働き方のできる職場を見つけられるでしょう。ほかの施設の内情を転職前に知りたい方は、介護業界に特化した転職エージェントのレバウェル介護(旧 きらケア)へご相談ください。
その悩み、解決できるかも
介護職から異業種への転職に関する質問
ここでは、介護職から異業種への転職についてよくある質問をご紹介します。
20代は介護職から異業種へ転職できますか?
20代の介護職の方は、ほかの年代よりも異業種へ転職しやすいといえます。20代は長期的なキャリア形成を考えたとき、企業から将来性や若さを評価されやすいためです。ただし、経験や資格が必須の業種もあるので、求人票をよく確認しましょう。介護職が活躍しやすい業種や職種については、「介護職が強みを活かしやすい福祉業界以外の職種」で解説しているので、ぜひご一読ください。
30代です。介護職から異業種への転職が不安です
介護職から異業種に転職することに対して不安がある方は、自分の強みや弱み、やりたい仕事などを整理してみることが大切です。「なんとなく介護の仕事がつまらない」「体力を使わない仕事がしたい」とお悩みの方は、自身の介護観や適性を再認識しましょう。30代は20代に比べて異業種への転職難易度が上がります。「介護職から異業種への転職成功メソッド」では、転職のポイントをまとめているので、参考にしてみてください。
40代や50代で介護職から異業種へ転職するのは難しいですか?
転職市場で40代以上の方に求められるのは、長年の経験で培ったスキルやマネジメント能力です。40代以上の未経験者を積極的に採用する企業は少ないため、異業種への転職は簡単ではないかもしれません。そのため、転職するのであれば、介護職で身につけた知識やスキルを活かせる仕事がおすすめです。特に、障がい者支援施設の職員や看護助手などの仕事は、介護スキルを活用できるでしょう。詳しく知りたい方は、「介護業界で介護以外の仕事をする」もご覧ください。
まとめ
介護職から異業種に転職することは可能です。介護職の方はコミュニケーション能力や体力などを強みを活かせる職場を選ぶと、異業種でも活躍できるでしょう。ただし、新しい職場では1から仕事を覚えなければならなかったり、なかなか採用されなかったりするリスクもあります。後悔のない選択ができるよう、自分が退職したいと思う理由や希望条件を整理しましょう。
自己分析を進めていて、「介護の仕事はやっぱり続けたい」「介護業界の中でも抱えている問題が解決しそう」と思った方は、レバウェル介護(旧 きらケア)に、転職について相談してみませんか?
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