
この記事のまとめ
- 看護助手が仕事内容できついと感じるのは、清掃や器具洗浄、おむつ交換など
- 仕事がきついと感じるときの対処法は、介護技術や医療知識を身につけること
- 看護助手の仕事を辞めたいときは、異動や転職する選択肢もある
看護助手として働いていて、「身体介護や患者さんとのコミュニケーションが大変…」と感じる方もいるでしょう。看護助手の仕事がきついと感じたときの対処法は、正しい介助技術を身につけたり、医療知識を覚えたりすることです。この記事では、看護助手がきついと感じる仕事内容や解決策、辞めたいときの対処法について解説します。就職や転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
看護助手の仕事内容できついと感じること
看護助手が仕事内容できついと感じることは、清掃や器具の洗浄、患者さんとのコミュニケーションなどです。以下で、詳しくご紹介します。
清掃や器具洗浄
看護助手は、清掃や器具の洗浄を行います。ときには、痰や嘔吐物が付着している服を洗濯したり、血液で汚れた器具をきれいにしたりすることもあるでしょう。はじめのうちは、臭いや見た目がきついと感じる方もいるようです。
おむつ交換
介護経験がない方の場合、おむつ交換の業務は、慣れるまでは臭いへの抵抗感や心理的な負担が大きいかもしれません。また、体重が重い患者さんの介助をすることもあるため、介護技術が身につくまでは、体力的にきついと感じることもあるでしょう。
移乗介助や体位交換
看護助手は、患者さんを検査やリハビリに誘導する際の、ベッドから車いすへの移乗介助も担当します。また、寝たきりの方に対しては、褥瘡(じょくそう)という皮膚の病気を防ぐために、定期的な体位交換が必要です。
このような患者さんの全身を動かす介助は、腰に負担がかかりやすいといえます。看護助手のなかには、腰痛に悩まされてきついと感じる人もいるようです。
患者さんとのコミュニケーション
患者さんとのコミュニケーションに悩む看護助手もいるようです。病院には、怪我や病気といった理由により、自宅で生活できない方が入院しています。なかには、入院生活のストレスから、看護助手に強くあたってしまう患者さんもいるでしょう。看護助手は、冷静に対応したり気持ちを切り替えたりなど、感情をコントロールする必要があります。
看護師との連携
看護助手は、看護師の指示に従ってサポート業務を行う職種です。医療現場は、業務の忙しさや命を扱う仕事ゆえの緊張感から、ピリピリした雰囲気になることもあるようです。緊急時などは、悪気がなくても看護師の口調が強くなる場合があり、「看護助手は看護師から見下される」と感じてしまうかもしれません。看護師と上手に連携を取れないと、コミュニケーションを苦痛に感じ、仕事がきついと感じてしまう可能性があります。
看護助手の人間関係の悩みについては、「看護助手の職場の人間関係が最悪…原因や対応方法を解説」の記事で解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
夜勤業務
長時間の勤務や生活リズムの乱れから、夜勤業務をきついと感じる人もいます。また、夜間は職員の人数が少ないので、イレギュラーな事態の対応にも大変さを感じやすいようです。
夜勤業務の大変さは、病院によって異なります。救急搬送が多い病院では、入院準備や急変対応で夜勤職員が忙しく動き回ることも少なくありません。また、認知症患者が多い病院では、昼夜逆転などの理由からコール対応が重なり、精神的に疲れてしまうこともあるでしょう。
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アドバイザーに相談する(無料)看護助手の仕事内容がきついときの対処法
看護助手の仕事内容がきついと感じるときの対処法は、「介護技術を身につける」「医療知識を覚える」「慣れるものだと割り切る」などです。
介護技術を身につける
身体介護の体力的な負担がきついと感じている場合は、介護技術を身につけることで解決する可能性があります。腰への負担が小さくなる介助方法や、最小限の力で介護する方法を身につければ、身体的な負担を減らして仕事ができるでしょう。
介助技術の知識については、「介護技術の基本!現場で役立つボディメカニクスの知識を身につけよう」でご紹介しているので、チェックしてみてください。
医療知識を覚える
医療に関する業務をこなしたり、仕事内容を覚えたりするのが難しいと感じる方は、医療知識を身につけることをおすすめします。医療的な知識を覚えることで、看護師とスムーズに連携できるでしょう。
医療用語や看護業務に必要な補助を覚え、看護師からの信頼を得られれば、仕事がしやすくなります。
看護助手に必要な知識については、「看護助手に必要な知識や資格は?求められること・してはいけないことを解説」の記事をご一読ください。
時間が経てば慣れるものだと割り切る
はじめは対応が難しい場面もありますが、経験を重ねて慣れることで、適切な対応ができるようになります。
最初はきついと感じやすい排泄物や血液の処理についても、徐々に慣れたという声は少なくありません。個人差はありますが、仕事に慣れるまでは1~3ヶ月程度かかるものだと割り切って、まずは覚える努力を継続してみましょう。
先輩の看護助手に相談する
仕事がきついと感じたときは、先輩の看護助手に相談するのもおすすめです。特に、患者さんや看護師とのコミュニケーションは、経験の長い先輩のほうが上手に対応できる可能性が高いでしょう。先輩からアドバイスをもらい、コツを押さえれば、苦手な人ともスムーズに連携できるようになるかもしれません。
基礎体力をつける
看護助手は、患者さんの介助をしたり院内を走り回ったりと、体力を使います。仕事が体力的にきついと感じたら、基礎体力をつけましょう。「疲れて仕事についていけない…」と感じる場合は、退勤後にジムに通う、休日にランニングをするなど、基礎体力を身につけることで疲れにくくなるでしょう。
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看護助手の仕事の魅力
看護助手の仕事の魅力としては、「医療や介護の知識が身につく」「将来性がある」「福利厚生の条件が良い」などが挙げられます。以下でそれぞれについて解説するので、チェックしてみてください。
医療や介護の知識が身につく
看護助手は、仕事で医療器具を扱うため、名前や用途を覚えます。医療業界でのキャリアアップを考えている方にとっては、知識が身につくことはメリットといえるでしょう。また、看護師の仕事を近くで見られるため、看護師を目指す方にとっても魅力的な仕事です。
さらに、看護助手の仕事では、基本的な介護技術も習得できます。家族に介護が必要になったときに活用できたり、介護業界への転職に活かせたりすることも、看護助手のメリットの一つです。
将来も仕事がなくならない
看護助手は将来性の高い仕事です。日本では、今後もさらに高齢化が進み、医療が今以上に必要とされることが予想されます。慢性的に人手不足の医療業界では、医療従事者の需要がさらに高まるでしょう。そのため、看護助手も仕事を失うリスクが少ないといえます。
福利厚生の条件が良い
看護助手は、賞与がしっかり支給されたり、昇給の仕組みが確立していたりなど、福利厚生が充実している傾向にあります。大きい病院だと、寮や院内託児所があることも。また、レジャー施設やジムの優遇を受けられる病院もあるようです。
責任が大きい仕事を看護師に任せられる
病院には常に看護師や医師がいるので、患者さんの体調が急変したときに、対応を任せることが可能です。看護助手の職場は、緊急時の判断に自信がない人にとって、働きやすい環境といえます。
一方、介護施設で働く場合、救急搬送するか否かの判断を介護職が行わなければならないため、精神的なプレッシャーを感じる場合があるでしょう。
看護助手に向いている人の特徴
看護助手に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 無資格から医療業界で働きたい
- 看護師を目指している
- コミュニケーション能力がある
- 状況に合わせて柔軟に対応できる
- 体力がある
- 人をサポートすることが好き
医療現場では、職種ごとに役割を分担してチームで業務を進めるので、協調性がない人や独断で勝手に動いてしまう人は、周囲から信頼されにくいでしょう。また、患者さんの命を扱うという責任感が欠如すると、医療事故につながるおそれがあります。上記を見て、「自分に看護助手は向いていないかも…」と感じる方は、注意が必要です。
看護助手に向いている人の特徴については、「看護助手に向いている人の特徴は?必要なスキルや仕事のやりがいを解説」でご紹介しているので、気になる方はご一読ください。
どうしても看護助手を辞めたいときは
看護助手として働いていて、「仕事を辞めたい…」とお悩みの方もいるでしょう。ここでは、看護助手を辞めたいときの対処法をまとめました。仕事にお悩みの看護助手の方は、参考にしてみてください。
異動できないか相談する
人間関係や仕事内容にストレスを感じている場合、今の勤務先で異動することによって解決する可能性があります。転職に踏み切る前に、異動が可能か上司に相談するのがおすすめです。たとえば病棟勤務であれば、外来、オペ室などへ異動することを検討してみましょう。
別の医療現場への転職を検討する
「看護助手の仕事がきつい…」と感じている場合、今働いている病院が自分に合っていないだけかもしれません。たとえば、救急搬送が多い病院と療養目的の病院では、患者さんの重症度や対応内容が異なります。また、病院とクリニックでは、勤務時間や仕事内容も異なるでしょう。
人間関係も病院によって違うので、看護助手を辞めずに環境を変えることで、問題が解決する可能性があります。
介護職への転職を視野に入れる
どうしても看護助手の仕事を辞めたいときは、介護職への転職を視野に入れる選択肢もあります。看護助手の業務で習得した介助スキルは、介護施設でも活かすことが可能です。
介護施設では、利用者さんに介護サービスを提供します。利用者さんが快適に生活できるよう主体的にケアを行いたい人は、介護職としてやりがいをもって活躍できるでしょう。介護事業所には、夜勤がなかったり、人数の規模が小さかったりする施設もあるので、自分に合った働き方ができる職場を選ぶことが大切です。
看護助手と介護職のどちらに転職するか迷っている方は、「看護助手と介護士のどっちに転職すべき?やりがいや向いている人を解説!」の記事もご一読ください。
看護助手の仕事についてよくある質問
ここでは、看護助手の仕事についてよくある質問にお答えします。「看護助手の仕事についてもっと知りたい!」という方は、チェックしてみてください。
看護助手でおむつ交換なしの職場はありますか?
外来や手術室で働く看護助手は、基本的におむつ交換を行いません。たとえば、クリニックのような外来で働く看護助手は、受付や会計、診察の補助、器具洗浄などが業務です。また、手術室で働く看護助手の仕事内容は、手術で使う器具の滅菌・洗浄や物品管理などで、患者さんの介助やお世話は行わない傾向にあります。「どうしてもおむつ交換が苦手…」という方は、介護業務がない職場を選ぶと良いでしょう。
看護助手の仕事内容については、「看護助手の仕事内容できついと感じること」にまとめているのでチェックしてみてください。
看護助手を1日で辞めることはできますか?
看護助手を1日で辞めることはできません。民法第626条・627条によると、退職は2週間前に伝えれば良いことになっています。ただし、退職を申し出るタイミングについて就業規則に記載がある場合は、それに従うのがマナーです。職場は人数を計算してシフトを組んでいるので、何も言わずに欠勤し続けると迷惑がかかってしまいます。なるべく早く辞めたい場合は、退職までの期間を考えて相談しましょう。
出典
e-Gov法令検索「民法」(2024年9月17日)
まとめ
看護助手がきついと感じやすい仕事内容は、清掃や器具の洗浄、おむつ交換、移乗介助、患者さんとのコミュニケーションなどです。しかし、血液や嘔吐物の処理、体力的な負担といった悩みは、慣れれば解決する場合があるため、まずは続けてみることをおすすめします。看護助手の仕事がきついと感じたときは、医療知識や介助技術を身につけると、仕事をしやすくなるでしょう。
看護助手を辞めたいときは、異動や転職する選択肢もあります。今の職場がきついと感じている場合、転職して環境を変えることで負担が軽減するかもしれません。
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