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訪問介護の時給が高い理由とは?介護施設との比較や給料アップの方法も解説

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この記事のまとめ

訪問介護の時給が高い理由が気になる方もいるでしょう。人手不足を解消するために賃金改善を行っていることなどにより、訪問介護の時給は高い傾向にあるようです。この記事では、訪問介護の時給が高い理由や時給相場、収入アップの方法を解説します。「ホームヘルパーとして高時給を目指したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

訪問介護の時給が高い理由

ここでは、訪問介護の時給が高い理由を解説します。就職・転職を検討している方は参考にしてください。

訪問介護員が不足しており処遇改善が進められているため

訪問介護員の人手不足を解消するために、処遇改善が進められているので、訪問介護の時給は高い傾向があります

職業情報提供サイトjobtagによると、施設介護員の求人倍率が3.01倍であるのに対し、訪問介護員/ホームヘルパーの求人倍率は30.96倍で、訪問介護員は需要が特に高いようです。そのため、賃金改善のための取り組みが重点的に行われています。

訪問介護は、要件を満たした事業所の介護報酬に上乗せされる「介護職員等処遇改善加算」の加算率が最も高いサービスです。この介護職員等処遇改善加算は、主に現場で働くスタッフに配分されるため、訪問介護員の時給は高い傾向にあると考えられます。

処遇改善加算について詳しく知りたい方は、「処遇改善手当とは?介護職員はいくらもらえる?加算の支給対象や要件も解説」の記事もあわせてご覧ください。

業務の専門性の高さが給与に反映されるため

訪問介護は、業務の専門性が高いことへの評価として、時給が高い傾向にあると推測できます。ここでは、訪問介護の業務の特徴をふまえて、時給が高い理由を解説します。

利用者さんに対する責任がある

訪問介護は、1対1で利用者さんの命を預かる仕事なので、職員のスキルを評価し、時給を高めに設定している可能性があります

一人でケアをすることが多い訪問介護員は、利用者さんに対する責任が大きい仕事です。利用者さんの体調不良時などの一次対応を、一人で行う責任感が求められる分、時給が高いと考えられます。

利用者さん一人ひとりに合わせた柔軟な対応が必要

訪問介護では、利用者さんごとに居住環境が異なるため、同じ介助でも、同じ手順や物品で対応できるとは限りません。利用者さんの自宅という限られた環境と、決められた時間のなかで、安全に介護を行う必要があります。

また、訪問介護員は基本的に一人で訪問し業務を行うので、課題があるときは自主的にサービス提供責任者に相談しなければなりません。こうした高度な対応力が必要なことから、時給を高く設定していると考えられます

介護の資格を保有する職員を募集するため

訪問介護事業所は、資格を保有する職員を確保するために、介護施設よりも時給を高く設定する傾向があります

訪問介護において、食事介助・排泄介助・入浴介助など、利用者さんの身体に直接触れてサポートをする身体介護を行う際は、「介護職員初任者研修」以上の資格が必要です。生活援助のみを担当する場合も、「生活援助従事者研修」以上の資格が求められます。

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訪問介護は無資格だとできない?介護職の種類と資格との関係

訪問業務がある時間のみ仕事をするため

登録ヘルパーの場合、事業所は実際に訪問介護サービスを提供する時間だけ雇い、その時間分の賃金を支払います。訪問や移動の時間のみ働く登録ヘルパーは、報酬が入る場合のみ時給の支払いが発生するので、事業所は余分な人件費を抑えられます。

訪問介護事業所には、事業所とヘルパーの双方にとって効率の良い雇用形態を採用することで、時給を高く設定できる面もあるようです。

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訪問介護の時給相場

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.124)」によると、常勤の訪問介護員の平均時給は約1,490円、非常勤の場合は約1,610円でした。なお、こちらの平均時給は、(平均給与÷実労働時間数)で算出した目安です(一の位は四捨五入)。

なお、上記の平均給与には手当等を含むため、実際の平均時給はこれより低いでしょう。さらに、資格の有無や地域、時間帯などによっても時給は異なります。上記は全体の平均のため、あくまで参考程度に留めておきましょう。

訪問介護員とパートタイム労働者全体の時給比較

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年6月分結果確報(p.1)」によると、パートタイム労働者の平均時給は1,335円でした。また、前述した訪問介護員の平均時給と同様に、(平均給与÷実労働時間数)で算出した場合、パートタイム労働者全体の平均時給は約1,490円です。

上記から、常勤の訪問介護員の平均時給は、パートタイム労働者全体の平均時給と大きな差はないと考えられます。しかし、登録ヘルパーなど、非常勤の訪問介護員として働く場合は、時給が全体平均よりも高い傾向にあるようです。

なお、上記は異なるデータであり、単純比較はできないため、あくまで参考程度にご覧ください。

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訪問介護と介護施設の給与比較

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.124)」をもとに、(平均給与÷実労働時間数)で算出した、訪問介護と介護施設の平均時給の目安は以下のとおりです。

事業所の種類常勤の平均時給非常勤の平均時給
訪問介護事業所約1,490円約1,610円
デイサービス約1,260円約1,240円
グループホーム約1,370円約1,310円
特定施設入居者生活介護事業所約1,380円約1,330円
介護老人保健施設約1,400円約1,340円
特別養護老人ホーム約1,470円約1,350円

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.124)」

訪問介護の平均時給は、介護施設と比較して高いと分かります。また、非常勤の介護職員の時給が常勤と比べて高いのも、訪問介護ならではの傾向です。

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訪問介護の今後の時給の見通し

国を挙げて訪問介護員の人手を確保するための賃金改善が進められているので、訪問介護の時給は今後上がる可能性があるでしょう。

厚生労働省の「処遇改善加算の一本化リーフレット」には、介護従事者の給与を、2024年度に2.5%、2025年度に2.0%引き上げるという目標が記載されています。給与を支払うのは事業所ですが、処遇改善加算の加算率が上がったことを考えると、訪問介護員の時給アップが期待できるでしょう。

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訪問介護職員がさらに高い時給を得る方法

訪問介護職員が時給アップを目指すなら、働き方を見直すのが効果的です。ここでは、給与を上げる具体的な方法を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

実務者研修や介護福祉士を取得する

訪問介護員は、介護福祉士実務者研修や介護福祉士を取得することで、時給が上がったり資格手当をもらえたりする可能性があります

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」によると、介護職員初任者研修を保有する訪問介護員の平均給与は、30万6,830円です(月給・常勤の者)。介護福祉士実務者研修を保有する場合は31万8,790円、介護福祉士は32万3,470円でした。訪問介護員は、上位の資格を持っているほうが給与が高い傾向にあります。

まずは、要件がなく誰でも受講できる介護福祉士実務者研修を取得するのがおすすめです。すでに介護福祉士実務者研修を持っている場合は、上位資格である介護福祉士の取得を目指すと良いでしょう。

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身体介護の仕事を担当する

身体介護の仕事は、生活援助よりも専門的なスキルや知識が求められるため、時給が高く設定されている場合があります。身体介護の業務は、入浴や排泄、更衣などの介助を行うことです。また、利用者さんと一緒に行う家事なども、身体介護に含まれる場合があります。

夜間や早朝の時間帯に働く

夜間や早朝の業務は、日中と比較して時給が高いため、夜間や早朝の時間帯に働くことで収入を増やせるでしょう。

労働基準法第37条第4項では、「早朝・深夜の割増賃金」を定めています。そのため、午後10時から午前5時の時間帯に勤務をした労働者に対し、企業側は通常の時給の1.25倍以上の賃金を支払わなければなりません。

土日・祝日のシフトに入る

家庭の事情などで、土日や祝日に休みたい人もいます。そのため、土日・祝日の時給を高く設定していたり、手当をつけたりする訪問介護事業所もあるようです。その場合、土日や祝日のシフトにも入れるようにすれば、平日のみ勤務するよりも収入を増やせます。

サービス提供責任者にキャリアアップする

訪問介護員は、サービス提供責任者にキャリアアップすることでも、時給アップを狙えます。サービス提供責任者は、訪問介護事業所に勤務する訪問介護サービスの責任者です。訪問介護員の手配やスケジュール管理、指導のほか、訪問介護計画書の作成などを行います。また、利用者さんやご家族からの相談への対応も仕事の一つです。

サービス提供責任者にキャリアアップするには、「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」のいずれかの資格が必要です。サービス提供責任者について詳しく知りたい方は、「サービス提供責任者(サ責)とはどんな職種?仕事内容や必要な資格、お給料」の記事をチェックしてみてください。

同じ職場に長く勤務する

勤続年数が上がるにつれて給与は上がる傾向にあるため、同じ職場に長く勤務し続けることも時給アップにつながります。

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.153)」によると、非常勤・時給制の訪問介護員の平均給与額は、勤続1~4年で10万3,490円、5~9年で10万9,800円、10年以上で10万8,530円でした。

給与額を実労働時間数で割って時給を算出すると、勤続1~4年では約1,493円、5~9年では約1,598円、10年以上で約1,706円となり、勤続年数に応じて時給が上がる計算になります

時給の高い事業所に転職する

現在の職場で高収入が見込めない場合、時給の高い事業所に転職するのも一つの選択肢です。経済的な基盤が安定している大規模な事業所は、時給が高い傾向があります。また、昇給の査定方法や各種手当額は事業所によって異なるため、条件がマッチすれば時給がアップする可能性があるでしょう。

高時給な転職先を探すには、転職エージェントや求人サイトの利用がおすすめです。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントのため、時給の高い訪問介護事業所や、働き方の希望が叶う介護施設を紹介できます。

また、地域の時給相場などの情報をお伝えすることも可能です。「条件次第では転職したい」という場合も、無料で相談できるので、情報収集の段階でも気軽にご相談ください。

訪問介護の時給に関するよくある質問

ここでは、訪問介護の時給に関するよくある質問に回答します。「ホームヘルパーとして稼ぎたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

ホームヘルパーの時給は安いですか?

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.124)」をもとに、(平均給与÷実労働時間数)で算出した常勤の介護職の平均時給は、約1,380円でした。同様に算出した常勤の訪問介護員の時給は約1,490円、非常勤の訪問介護員は約1,610円のため、介護職全体と比較して、ホームヘルパーの時給水準は高いといえます。もっと詳しく知りたい方は、この記事の「訪問介護の時給相場」もあわせてご確認ください。

訪問介護の移動時間に時給は出るの?

訪問介護では、移動時間も時給は発生するのが一般的です。厚生労働省の「訪問介護労働者の移動時間等の取扱いについて(周知徹底)(p.3)」には、移動時間や待機時間も含めて給与を支払う必要があることを明記しています。ただし、移動時間の時給は、介護業務よりも低く設定されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

訪問介護員は1日に何件訪問しますか?

訪問介護員の1日の訪問件数は、フルタイムの場合は2~6件程度です。非常勤の登録ヘルパーとして訪問時間のみ働く場合、件数が収入に直結します。1回の訪問時間は30分~2時間程度が多く、労働時間によって訪問件数は異なるでしょう。

まとめ

訪問介護の時給が高い理由は、業務の専門性の高さが給与に反映されているためと考えられます。また、「介護職員等処遇改善加算」の加算率が高いことも、訪問介護員の時給が高い傾向にある理由の一つといえるでしょう。

訪問介護員が時給アップを目指す場合、上位資格の取得を目指したり、キャリアアップしたりするのがおすすめです。また、「早朝・深夜の割増賃金」が発生する午後10時~午前5時の間の時間帯に働くと、日中に比べて高い時給で働けます。

今の事業所でキャリアアップや時給アップが見込めない場合、時給の高い事業所への転職を視野に入れるのも良いでしょう。「今より高い時給で働きたい」という介護職員は、レバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。

レバウェル介護(旧 きらケア)では、専任のキャリアアドバイザーが、一人ひとりの希望やスキル、経験を考慮したうえで、求人を紹介します。サービスはすべて無料で利用できるので、まずは気軽にご相談ください。

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