
この記事のまとめ
- 看護助手が仕事を辞めたいと思う理由は、人間関係や給料に不満があるから
- 看護助手を続けるメリットは、やりがいがあることや医療知識が身につくこと
- 看護助手におすすめの転職先は、経験を活かせる医療業界や介護業界など
「看護助手の仕事を辞めたい…」とお悩みの方もいるでしょう。人間関係に悩んだときは上司へ相談する、給与に不満がある場合は夜勤を増やすといった対処法があるので、辞める前にさまざまな選択肢を検討してみるのがおすすめです。この記事では、看護助手が仕事を大変に思う理由や、辞めたいと思う気持ちを乗り越える方法を解説します。看護助手の方におすすめの転職先もまとめたので、ぜひ参考にしてください。
看護助手の仕事内容とは?無資格から働ける!やりがいや給料事情もご紹介看護助手が仕事を辞めたいと思う理由
看護助手として働いていると、「仕事を辞めたい」と感じることもあるかもしれません。職場の人間関係に悩んだり、業務内容にギャップを感じたりして、働き続ける自信を無くしてしまう方もいるようです。ここでは、看護助手が仕事を辞めたいと感じる理由をご紹介します。
職場の人間関係が良くない
職場の人間関係が悪く、「看護助手を辞めたい」と感じる方は少なくありません。医療現場で働く職種は、常に命を預かるプレッシャーを感じています。その結果、看護助手に対して、イライラしたりきつい言い方になったりすることもあるようです。
ほかの医療職からきつい態度を取られることが当たり前になると、精神的に負担を感じ、「仕事を辞めたい」と思ってしまうのも無理はありません。
看護師との人間関係が悪いケース
看護助手として働いていると、看護師との間に上下関係を感じることがあるようです。基本的に、看護助手は、看護師の指示に従って業務をこなしたりサポートしたりします。そのため、看護師との関係がうまくいかないと、ストレスを感じやすいでしょう。
新人イビリや放置を受けるケース
看護助手として入職してすぐに、新人いびりや放置を受ける場合もあるようです。職場になじめず孤立してしまうと、仕事に支障が出ることもあります。新人の看護助手は、過度な叱責や、研修中の放置が続くと、「辞めたい」と感じるようです。
感情的に仕事をする人がいるケース
上司や先輩、看護師に感情的な人がいると、仕事がつらいと感じやすいでしょう。感情的な職員がいると、機嫌次第できつい言葉をかけられたり、仕事を押し付けられることもあるかもしれません。理不尽な対応が続き、精神的な負担を感じる看護助手もいるようです。
職員間のコミュニケーションが少ないケース
職員間のコミュニケーションが少ない職場では、円滑に業務が進まないことがあるようです。職員同士の会話が少なかったり、信頼関係が構築できていなかったりすると、チームで連携が取りにくくなります。仕事にやりづらさを感じ、「看護助手を辞めたい」と思うこともあるでしょう。
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仕事内容と給料が見合っていない
業務内容の大変さに給料が見合わないと感じ、看護助手を辞めてしまう人もいます。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査:一般労働者 職種(表番号1)」によると、看護助手の平均月給は、22万2,500円です。
一方で、看護助手と同様に身体介護を行う介護職員の平均月給は、26万3,600円でした。「仕事内容は似ているのに給料に差がある…」と感じる看護助手の方もいるでしょう。ただし、看護助手と介護職員の仕事内容は、一概に同じとはいえないため、あくまで参考までにご覧ください。
出典
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査:一般労働者 職種(表番号1)」(2024年10月29日)
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身体への負担がかかる
看護助手の仕事は、入浴介助や移乗介助、体位交換などの身体介護が多く、身体への負担が大きいといえるでしょう。身体介護では、自身より体が大きい患者さんを支えたり抱えたりすることもあります。腰への負担がかかりやすく、腰痛がクセになってしまい、働き続けるのが困難になる場合もあるようです。
排泄物の処理が大変
看護助手の仕事の一つとして、排泄物の処理があります。排泄物の処理は、慣れるまでは抵抗感を覚える人も少なくありません。しかし、看護助手として働くうえで、排泄物や吐瀉物の処理は避けられない業務。なかには「どうしても無理…」という方もおり、対応するのが難しいと、看護助手を辞めたいと思うようです。
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夜勤が身体に合わない
夜勤のある生活リズムが体に合わず、退職を考える方もいるようです。患者さんが入院する病棟に勤務する看護助手は、夜勤ありで働くことも多いでしょう。夜勤に慣れていないと、拘束時間の長さや不規則な生活リズムの影響で、体調を崩してしまうことも。夜勤が原因の体調不良が続き、「看護助手を辞めたい」と考えてしまうこともあるようです。
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【原因別】看護助手を辞めたいときの解決策
ここでは、「看護助手を辞めたい」と感じたときの解決策をご紹介します。辞めたいと感じる原因別に対処法をまとめたので、チェックしてみてください。
職場の人間関係が悪いとき
職場の人間関係の悪さから「仕事を辞めたい」と感じたときは、まず上司や先輩に相談しましょう。苦手な人との上手な付き合い方について、アドバイスをもらえるかもしれません。また、先輩の立ち回りを参考にして行動するのもおすすめです。
過度ないびりや放置などで悩んでいる場合は、上司や部長から注意喚起をしてもらい、組織的に解決に向けて動いてもらうようにしましょう。ただし、人間関係には相性の良し悪しも関係します。行動しても解決しないときは、「仕事だけの関係」と割り切って接したほうが、気持ちが楽になることもあるでしょう。
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給料が上がらないとき
給料への不満から退職を考えたとき、すぐにできる改善方法は、夜勤回数を増やすことです。夜勤に出ると手当がつくため、すぐに給与アップに向けて対策できます。夜勤を増やしたいときは、シフトを提出する際に上司に相談してみてください。
長期的に給料を上げたい場合は、資格取得がおすすめです。看護助手は、介護職員初任者研修や介護福祉士といった、介助業務に活かせる資格を取得することで、手当がつく可能性があります。
また、「役職について役職手当をもらう」「勤続年数を重ねて基本給を上げる」という方法も、給与アップするための手段の一つです。時間がかかる方法ではありますが、スキルアップにもつながるため、キャリアプランとともに検討しておくと良いでしょう。
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身体への負担がきついとき
正しい介護知識を身につけ、身体の使い方を工夫することで、体力的な負担を軽減できます。業務の身体的な負担が大きいと感じる方は、ボディメカニクスを習得するのがおすすめです。ボディメカニクスとは、力学の原理を活用した介護技術を指します。スキルを学ぶと、無理のない体勢で、大きな力をかけずに介助する方法を身につけられます。
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排泄介助に抵抗があるとき
排泄介助に抵抗がある場合、「汚い仕事をしている」と考えるのではなく、患者さんの安全のためにしていると考えてみましょう。患者さんの身体を清潔に保つことは、感染症対策にもつながる重要な仕事です。最初は抵抗を感じても、慣れたら気にならなくなったという方もいるので、数ヶ月間は続けてみましょう。
ただし、生理的にどうしても厳しく、大きなストレスを感じる場合は、転職を検討するのも選択肢の一つです。
夜勤がつらいとき
夜勤が身体に合わないときは、日勤のみの働き方を検討しましょう。クリニックや病院の外来は、診療時間が決まっているため、基本的には夜勤がありません。また、パートで働く場合、正社員よりもシフトの融通が利きやすい傾向にあります。
ただし、日勤のみで働く場合、夜勤手当がつかず収入が減る可能性があるので、注意が必要です。
なんとなく仕事に嫌気がさしたとき
明確な理由がなく、なんとなく仕事を辞めたいと感じるのは、日々の仕事に追われて疲れている状態かもしれません。仕事と私生活のメリハリをつけ、割り切って仕事に向き合うことで、辞めたい気持ちがなくなることもあります。
プライベートの時間に、趣味に没頭したり、自分なりのリフレッシュ方法を見つけたりすることで、しっかりと休息を取れるでしょう。
看護助手を続けるメリット
看護助手を辞めようか迷う場合は、決断する前に、働くメリットを確認するのがおすすめです。
患者さんの感謝の言葉にやりがいを感じる
看護助手の主な仕事は、患者さんの身の回りのお世話なので、直接感謝の言葉をかけてもらえる機会が多くあります。入浴介助をしたときや体位交換をしたときなどに、患者さんから「ありがとう」と言われることがあるでしょう。また、患者さんをサポートすることで、ご家族の負担を軽減でき、感謝の言葉をかけてもらえる場合もあります。
福利厚生が充実している
規模の大きな病院や系列の病院では、福利厚生が充実している傾向があります。企業規模が大きい病院は、待遇改善のための予算があり、職員が満足して働けるように福利厚生に力を入れているようです。
福利厚生が充実していると、手当や補助金などにより、給料が平均より高いこともあります。また、レジャー施設や宿泊施設などを安く利用できる職場では、プライベートも充実させることが可能です。
医療分野の知識を身につけられる
看護助手として働くことで、医療分野の知識を身につけられます。看護助手は医療行為を行えませんが、医師や看護師の仕事に近くで関わることで、専門用語や疾患への理解が深まるでしょう。仕事で身につけた医療の知識は、業務だけではなく、普段の生活にも役立てられます。
キャリアアップにつながる
看護助手の仕事は、将来的なキャリアアップにつながります。たとえば、看護師や准看護師を目指す場合、医療現場で働いた経験が役立つでしょう。目標となる看護師が職場にいるので、アドバイスをもらえたり、意欲を持続しやすかったりします。
また、看護助手として介護業務を行っている場合は、働きながら介護福祉士の資格取得に挑戦することも可能です。看護助手が介護福祉士を取得する方法が気になる方は、「介護福祉士の受験資格に看護助手の実務経験も含まれる?職種の違いも解説!」の記事もあわせてチェックしてみてください。
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看護助手を辞めても良いケース
「看護助手を辞めたいと思うのは甘えかも…」とお悩みの方もいるでしょう。すぐに退職を決断するのはリスクがありますが、明らかに働きにくい環境の場合は、転職を視野に入れたほうが良いでしょう。看護助手を辞めても良いといえるのは、以下のような状態です。
- ストレスで心身に不調が出ている
- パワハラやセクハラが改善しない
- 違法な医療行為を強要される
- 労働条件が契約内容と大幅に異なる
- サービス残業を強いられる
- 自分の努力で問題が解決する見込みがない
上記のような状態の場合、転職することで悩みや不安が解決する可能性があります。心身の限界を感じそうになったら、無理せず転職を検討してみてください。
看護助手から転職する場合の選択肢
看護助手から転職する場合、どのような選択肢があるか気になる方もいるでしょう。ここでは、看護助手の転職先をご紹介します。
看護助手として別の病院に転職する
看護助手という職種のまま、職場だけを変えることで、仕事の悩みが解消する可能性があります。今よりも働きやすい病院に転職すれば、これまでの経験やスキルを活かして、看護助手として働き続けることが可能です。
特に、人間関係に悩んでいる場合は、職場を変えることで問題が解決しやすいので、看護助手としての転職を検討してみてください。
経験・資格が活きる介護職に転職する
介護職は、介護施設や自宅で暮らす高齢者の生活をサポートする仕事です。身体介護や掃除、配膳など、看護助手と業務内容が重なる部分が多いため、経験を活かして働けます。
介護職は、利用者さんの生活に密着して、その人らしく生きることをサポートしたい方におすすめの職種です。看護助手が患者さんの療養生活を支えるのに対し、介護職は利用者さんの日常生活に必要なケアを行うという、役割の違いがあります。
介護職と看護助手どちらを選ぶか悩んだら、「看護助手と介護士のどっちに転職すべき?やりがいや向いている人を解説!」の記事を参考にしてみてください。
全く違う職種・業界に転職する
看護助手から、全く違う職種や業界に転職する選択肢もあります。たとえば、保育補助や医療事務といった職種は、資格がなくても働けます。異業種に転職する場合、看護助手の経験で培った、コミュニケーション能力や医療知識を活かせる業界を選ぶのがおすすめです。医療現場での経験を活かして、医療関係の企業の職員として働く道もあります。
看護助手の転職先について詳しく知りたい方は、「看護助手から転職できるおすすめの職種6選!仕事内容や必要な資格をご紹介」の記事もご参照ください。
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アドバイザーに相談する(無料)看護助手の人間関係が良い職場の特徴
ここでは、看護助手の人間関係が良い職場の特徴をご紹介します。転職前に、面接や職場見学などでチェックしてみましょう。
職場の雰囲気が和やか
雰囲気が和やかな職場は、人間関係が良い可能性が高いでしょう。看護助手だけでなく、看護師や医師といったほかの医療職の雰囲気も重要です。職員に笑顔が多かったり、物腰が柔らかかったりする職場は、働きやすいといえます。
職員のコミュニケーションが活発
職員同士のコミュニケーションが活発な職場は、人間関係が良好といえます。見学や面接の際は、職員同士が笑顔で挨拶しているか、報連相がしっかりしているかを確認してみましょう。円滑に業務を進めるためには、職員のチームワークが重要です。
ほかの職員の考えを尊重している
人間関係が良い職場では、多職種がほかの職員を尊重しているといえます。チームケアを行うためには、さまざまな職種がそれぞれの立場で意見を言える環境があることが望ましいでしょう。医師や看護師が看護助手の仕事を尊重したり、看護助手がほかの医療職の状況を把握していたりすれば、スムーズに連携することが可能です。
離職率が低い
離職率が低く職員が定着している職場は、人間関係の問題が少なく、働きやすいと考えられるでしょう。人間関係が悪いことを理由に退職する人が多い職場は、離職率が高い傾向にあります。
転職を成功させるには、求人サイトや転職先のWebサイトなどで、離職率を確認しておきましょう。採用担当者に質問する場合は、看護助手の勤続年数を聞くのもおすすめです。
上司が現場を管理できている
上司が現場を管理できている職場は、人間関係も良い傾向にあります。管理職が現場の状況を把握し、職員の仕事量を調整することで、一人に負担が集中するのを防ぐことが可能です。
業務が適度に分散すれば、ストレスや疲労による雰囲気の悪さも起こりにくくなるでしょう。また、職員が人間関係で悩んだときも、上司が現場を把握していれば、相談しやすいといえます。
看護助手を辞めたい人からよくある質問
ここでは、看護助手を辞めたい人からよくある質問にお答えします。看護助手を辞めようか迷っている方は、ご一読ください。
看護助手はどの病院でもつらい立場なのですか?
看護助手が働きやすい環境の職場もあるため、どの病院でもつらい立場ということはありません。しかし、人間関係が悪く、医師や看護師が看護助手に厳しい職場も一部あるようです。職場環境に問題がある場合、看護助手として転職することで、問題が解決する可能性があります。職場に求める条件をはっきりさせたうえで転職活動をすれば、理想の職場を見つけやすいでしょう。
看護助手に向いているか確認したい方は、「看護助手に向いている人の特徴は?必要なスキルや仕事のやりがいを解説」を参考にしてください。
人間関係が最悪なのですが、今すぐにでも離職したほうが良いですか?
人間関係が悪いと感じる場合に、すぐに離職したほうが良いかは、状況によります。たとえば、ほかの職員に明らかに不当な扱いを受けていたり、モラハラやパワハラといったハラスメントが横行していたりする場合は、転職を視野に入れたほうが良いでしょう。また、上司や先輩に問題を相談しても改善せず、自分の努力では解決できない場合も、職場を変えることを検討しましょう。
離職したほうが良い職場の特徴は、この記事の「看護助手を辞めても良いケース」にまとめているので、ご一読ください。
看護助手を辞めたいのですが、一日で辞めるのはまずいですか?
一日で仕事を辞めると職場に迷惑をかける可能性が高いので、やむを得ない事情がない限りは避けましょう。基本的には、就業規則に従って退職の相談をするのがマナーです。法律では、最低でも辞める2週間前までに職場へ退職の意向を伝えなければいけないと決められています。退職の希望日がある場合は、なるべく早く退職に向けて行動しましょう。もしも、やむを得ない事情がある場合も、必ず職場に報告をし、無断で辞めるのは避けてください。
まとめ
看護助手を辞めたいと感じる理由は、「職場の人間関係が悪い」「身体への負担が大きい」「給料が少ない」「仕事内容への抵抗感がある」などです。
一方で、看護助手として働き続けるメリットとして、患者さんから感謝の言葉をかけてもらえたり、医療の知識を身につけられたりすることが挙げられます。ほかにも、病院によっては、福利厚生が充実していることやキャリアアップに役立つというメリットもあるようです。
退職を決断する前に、看護助手として働くやりがいやメリットを今一度確認して、本当に辞めるべきかどうかを判断しましょう。また、辞めたいという気持ちを乗り越えるには、上司に相談したり給与アップに向けて行動したりするのが効果的です。
「どうしても看護助手を辞めたい」というときは、転職を検討しましょう。職場や職種を変えることで、より自分らしく働ける可能性があります。看護助手の経験を活かして働きたい方には、介護業界がおすすめです。介護職員の主な仕事内容は、利用者さんの身体介護や身の回りのお世話なので、看護助手として身につけた知識や技術を活かせるでしょう。
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