
この記事のまとめ
- 看護助手のやりがいは、看護師と連携しながら患者さんをケアできること
- 看護助手の魅力は、医療知識を身につけられることや、未経験から働けること
- 看護助手に向いている人は、コミュニケーション能力や体力がある人
看護助手の仕事のやりがいを知りたい方もいるでしょう。看護助手は、患者さんのケアを通して笑顔や回復を見ることができたり、看護師をサポートして信頼関係を築けたりする点に、やりがいを感じられます。この記事では、看護助手やりがいや魅力をご紹介します。業務内容や職場環境、どのような人が向いているかもあわせて解説。やりがいについての体験談もまとめたので、就職・転職の参考にしてください。
看護助手の仕事内容とは?無資格から働ける!やりがいや給料事情もご紹介 →レバウェル介護の資格スクールはこちら看護助手の仕事のやりがい
看護助手の仕事のやりがいは、医師や看護師と協力しながら、患者さんを間近でサポートできることです。具体的にどのようなやりがいがあるのか解説します。
患者さんの笑顔に元気をもらえる
看護助手は、「自分のケアで患者さんを助けられている」「笑顔にできている」と実感できたときに、やりがいを感じられます。
看護助手の仕事内容は、患者さんが一人で行うのが難しい動作の介助や身の回りのケア、清掃などです。患者さんの近くで働いているため、直接感謝の言葉を伝えられたり、笑顔を向けられたりすることも多くあります。
コミュニケーションを通じて精神的なケアができる
看護助手は、患者さんの精神的なケアができる仕事です。ケガや病気を患う患者さんと、コミュニケーションを重ねて信頼関係を築くことが、患者さんの不安の解消につながるでしょう。精神的に支えることで、塞ぎ込んでいた患者さんが元気になる姿を見て、やりがいを感じる看護助手もいます。
看護師と信頼関係を築ける
看護師のサポート業務も、看護助手の重要な仕事です。看護師がスムーズに働けるよう日々サポートをすることで、信頼関係を築けます。うまく連携がとれるようになると、他者に貢献しているという充足感を得ながら働けるでしょう。
他職種と連携して医療ケアに貢献できる
看護助手は医療行為を行えませんが、医師や看護師と連携することで、医療ケアに貢献できます。患者さんを近くでサポートしたり、手術の準備・片付けをしたりと、現場で働くなかで、医療チームの一員として貢献する実感が得られるでしょう。関わった患者さんの症状が、入院前よりも改善すると、ケアをして良かったという達成感も得られます。
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アドバイザーに相談する(無料)看護助手の仕事の魅力
ここでは、看護助手の仕事の魅力を解説します。看護助手への就職・転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
医療の知識や介護技術が身につく
看護助手の仕事の大きな魅力は、業務を通して医療知識や介護技術が身につくことです。医師や看護師のサポートをするには、使用する器具の名称や医療用語を覚えなければなりません。また、患者さんが安心して過ごせるようケアをするためには、介護技術が必要です。看護助手は、働きながら仕事に必要なスキルを習得することで、自身の成長を実感できます。
無資格・未経験から働ける
資格が必須の医師や看護師とは異なり、看護助手は無資格・未経験から働くことができます。医療機関は人手不足の傾向にあるため、資格・経験がなくても意欲やポテンシャルがある看護助手は就職しやすいでしょう。
勤務先の診療科は幅広く、自分のスキルや希望条件に合った求人を選ぶことが可能です。職場に資格取得支援制度が設けられている場合は、働きながら准看護師・看護師や介護福祉士の資格取得を目指せるメリットもあります。
需要が高く全国に求人がある
職業情報提供サイト(日本版O-NET)の「看護助手」によると、2023年度の看護助手の有効求人倍率は4.13倍でした。応募者1人に対して4件以上の求人がある状況で、看護助手の需要がかなり高いことが分かります。医療機関は全国にあり、自分に合った条件の求人を選びやすいのも、看護助手として働く魅力の一つです。
出典
職業情報提供サイト(日本版O-NET)「看護助手」(2024年11月6日)
医師や看護師に指示を仰げるので不安が少ない
看護助手は、医療機関で医師や看護師とともに働きます。患者さんの急変時には、すぐに医療職に助けを求めることができるため、安心感を持って働けるでしょう。
介護施設では、医師や看護師が常駐していない場合、緊急時には介護職員が対応しなければなりません。介護の仕事をしていて、「責任が重くプレッシャーが大きい」と感じたことがある方は、看護助手なら、経験を活かしつつも精神的な負担を軽減して働けます。
キャリアチェンジしやすい
看護助手として現場で経験を積み、将来的に看護師や介護職にキャリアチェンジすることも可能です。たとえば、看護師や准看護師の免許を取ってキャリアアップすると、医療行為に携われるようになり、業務の幅が広がります。また、看護助手の経験を活かして介護職へ転職すると、介護施設の管理職を目指すこともできるでしょう。看護助手として経験を積むことで、スキルを活かしてさまざまな仕事に挑戦できます。
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看護助手の仕事の大変なところ
やりがいや魅力が多い看護助手の仕事ですが、下記のような部分を大変に感じる場合もあるようです。
- 覚える業務が多い
- 一定の体力的な負担がある
- 信頼関係の構築が難しい患者さんもいる
- 排泄物を扱う場面がある
- 看護師と連携を取るのが難しい
- 夜勤がある
看護助手の仕事は、看護師のサポートや患者さんのケアなど多岐にわたるため、覚える業務が多いという大変さがあるようです。また、身体介護や夜勤を行うことに、体力的な負担を感じる場合もあります。
看護助手の仕事の大変さと解決方法は、「看護助手の仕事内容がきつい…大変に感じる理由と解決方法を解説」にまとめているので、自分に務まるか不安な方は、ぜひご覧ください。
看護助手がやりがいやメリットを感じた体験談
下記は、実際に看護助手として働いた経験のある方が、やりがいやメリットを感じた体験談です。
症状の改善を実感できました
回復期リハビリテーション病棟で働くやりがいに、患者さんのできなかったことができるようになる様子を見守っていけることがあると思います。たとえば、ストレッチャーで入院して自力で歩けなかった方が、リハビリを重ねることで歩行器を使って歩けるようになることがあります。患者さんは3~6ヶ月ほど入院するので、顔なじみの関係になっていきます。
入院前の状態を知っていることもあり、信頼関係を築いた患者さんが入院前よりもできることが増えた状態で退院する姿を見ると、じーんとすることがありました。
子育てと仕事の両立ができました
私は、療養病棟で勤務していました。療養病棟は残業がほとんどなく、夜勤も比較的落ち着いています。私がいた職場は、急な子どもの発熱や学校行事でのお休みに理解があったので、ママさん職員がたくさん活躍していました。プライベートな時間を確保しながら仕事も充実させたいという方には、看護助手がおすすめです。
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看護助手の仕事内容
看護助手の仕事は、患者さんのケアと看護師のサポートが中心です。それぞれの業務内容を、以下で解説します。
患者さんのケア
入院・通院している患者さんのケアをすることは、看護助手の重要な役割の一つです。治療や入院で不安・悩みを抱えている患者さんとコミュニケーションをとり、精神的なケアを行います。
看護師のサポート
看護師の補助も、看護助手の業務の一つです。入院している患者さんのナースコール対応のほか、受診に来た患者さんの呼び出しや問診表の受け渡し、診察・検査の付き添い、車いすの手配など、幅広い業務を担います。
患者さんの身体介護
看護助手は、食事介助や入浴介助、排泄介助といった身体介護も行います。自力で寝返りができない患者さんの体位変換や移動に伴う介助、着替えの手伝いなども身体介護の一環です。
また、徘徊がみられる患者さんに付き添ったり、せん妄による症状がある患者さんに対応したりすることもあります。
清掃などの環境整備
院内の清潔保持・環境整備に関する業務も多くあります。病室・診察室・ナースステーションの清掃だけではなく、医療器具の洗浄、備品の発注、カルテの整理など、さまざまな業務を手早く効率良くこなさなければなりません。
入院している患者さんのシーツ交換やゴミの回収を行うのはもちろんのこと、退院後には病室を片付け、次に入院する患者さんに備えます。
看護助手の職場環境
看護助手がどのような職場環境で働くのか、勤務形態と平均給与を確認してみましょう。
看護助手の勤務形態
看護助手は、2交代制(日勤/夜勤)、3交代制(日勤/準夜勤/深夜勤)、シフト制(早出/日勤/準夜勤/夜勤)のいずれかで働くことが多いようです。施設によって、シフト制に遅出や深夜勤、長日勤が含まれることもあります。それぞれの勤務時間の目安は、以下のとおりです。
勤務時間 | 実働時間 | |
早出 | 午前7時~午後4時 | 8時間(休憩1時間) |
日勤 | 午前8時~午後5時 | 8時間(休憩1時間) |
遅出 | 正午~午後9時 | 8時間(休憩1時間) |
長日勤 | 午前8時30分~午後7時30分 | 10時間(休憩1時間) |
準夜勤 | 午後4時~午前1時 | 8時間(休憩1時間) |
夜勤 | 午後4時30分~翌午前9時30分 | 15~16時間(休憩1~2時間) |
深夜勤 | 午前0時30分~午前9時30分 | 8時間(休憩1時間) |
職場によって勤務時間は前後しますが、病棟で働く場合は、土日に固定で休みをとるのは難しいでしょう。そのため、プライベートを優先させたい方は、日勤のみ・平日のみといった条件で働けることが多いクリニックで働くのがおすすめです。
看護助手の平均給与
政府統計の総合窓口e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)表番号1」によると、看護助手の平均月給は22万2,500円、平均賞与等の平均は51万3,600円。ここから算出した平均年収は、318万3,600円です。
なお、看護助手は、仕事に役立つ資格を取得したり、夜勤回数を増やしたりすることで、より高い給与を目指すこともできます。
出典
政府統計の総合窓口e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)表番号1」(2024年11月6日)
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看護助手に向いている人
看護助手には、コミュニケーション能力や対応力、責任感のある人が向いているでしょう。どのような人に適性があるのか、以下で解説します。
コミュニケーション能力がある人
看護助手は、看護師や医師とコミュニケーションをとって連携することが重要です。また、患者さんと関わるなかで信頼関係を築き、精神的・身体的なケアをする必要もあります。そのため、コミュニケーション能力がある人や、人と関わることが好きな人は、看護助手に向いているでしょう。
奉仕精神がある人
「誰かの役に立ちたい」という奉仕精神がある人も、看護助手に適性があります。看護助手は、患者さんを近くでサポートする立場です。直接患者さんの回復を見ることができ、感謝をされることもあるため、人の役に立ちたい方は、日々やりがいを感じながら働けるでしょう。
体力に自信がある人
看護助手の業務には一定の体力が求められるため、体力に自信がある人にも向いています。患者さんの身体介護をしたり、夜勤を含む不規則なシフトで働いたりする際に、自身の体力を活かして働けるでしょう。
向上心がある人
学習意欲があり、将来的にキャリアチェンジをしたいといった向上心を持っている人は、看護助手として働くことで日々学びを得られます。看護助手として身につけた患者さんへの対応や介助方法、医療用語、医療現場での経験は、キャリアチェンジの際にも役立つはずです。
観察力と対応力に長けている人
看護助手は、状況を見てどのように動けば良いのかを素早く判断し、看護師や患者さんをサポートする必要があります。そのため、観察力があり、臨機応変に対応できる人は、現場で重宝されるでしょう。
責任感がある人
どのような職種にもいえることですが、医療現場での仕事は患者さんの命に関わるため、責任感を持って働かなければなりません。看護助手は、医療チームの一員として、責任を持ってサポートやケアができる人に向いています。
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看護助手の仕事に役立つ資格
看護助手になるために必須の要件はありませんが、取得をすることで仕事に役立つ資格はあります。介護職員初任者研修や介護福祉士などの公的資格は信頼性が高く、取得によって資格手当がつくことも少なくありません。以下では、看護助手におすすめの資格をご紹介します。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、高齢者や障がいのある方を専門的にサポートするための、知識や技術を身につけられる資格です。受講要件がなく、誰でも取得を目指せるので、比較的ハードルは低いでしょう。取得すると、身体介護を有資格者の監督なしで行えるようになるという大きなメリットがあります。
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レバウェル介護の資格スクール介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、質の高い介護サービスを提供するための、実践的な技術・知識を習得できる資格です。介護職員初任者研修と同じく受講要件はないものの、難易度や専門性は少し高くなります。医療的ケアについても学ぶため、看護助手が受講すれば、さらに医療職への理解を深められるでしょう。
介護福祉士
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格で、取得によって介護に関する専門的なスキルがあることを証明できます。福祉系の高校や養成施設に通ったり、実務経験を積んだりして受験資格を得て、介護福祉士国家試験に合格することで取得可能です。
上記で紹介した初任者研修や実務者研修よりも、取得の難易度が高い介護福祉士。病院や介護施設など、さまざまな職場で需要が高い資格です。
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看護助手認定実務者試験
看護助手認定実務者試験は、全国医療福祉教育協会の認定資格です。合格すると、看護助手として現場で活躍するための、知識や技能が身についていることを証明できます。
受験資格は特にありません。合格基準は正答率6割以上が原則のため、未経験者が挑戦しやすい難易度といえます。介護福祉士や介護職員初任者研修と比較すると知名度は低いですが、看護助手の業務に活かせる知識の習得につながるため、スキルアップを目指す方におすすめです。
出典
全国医療福祉教育協会「看護助手認定実務者試験とは?」(2024年11月6日)
メディカルケアワーカー(R)検定試験
メディカルケアワーカー(R)検定試験は、医療福祉情報実務能力協会が認定する資格です。取得により、看護助手としてのスキルがあることを証明できます。
試験は2級と1級の2段階で、2級の受験資格を得るには、通算1年以上の実務経験者もしくは、メディカルケアワーカー(R)講座の修了が必要です。2級に合格すると、1級の受験資格を得られます。
看護助手認定実務者試験と同じく、病院での認知度は低めですが、取得すると看護助手やホームヘルパーとして働くうえで役立つスキルが身につくでしょう。
出典
特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会「メディカルケアワーカー(R)検定試験」(2024年11月6日)
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看護助手の仕事についてよくある質問
ここでは、看護助手の仕事に関するよくある質問に回答します。「看護助手に転職するか迷っている」という方は、ぜひご一読ください。
看護助手にはどのような知識や資格が求められますか?
看護助手として働く際に、特定の資格や知識は必要ありません。しかし、介護福祉士や介護職員初任者研修、看護助手認定実務者試験を取得することで、現場で役立つ知識を身につけられるでしょう。また、資格を得ることでキャリアアップや給与アップにつながることもあります。
看護助手に必要な知識や資格についてさらに詳しく知りたい方は、「看護助手に必要な知識や資格は?求められること・してはいけないことを解説」の記事も参考にしてください。
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レバウェル介護の資格スクール看護助手には将来性がありますか?
職場となる病院やクリニックが全国各地にあることや、AIに代替されにくい業務内容であることから、看護助手は将来性のある仕事だと考えられます。医療従事者は常に需要が高いため、求人も多い傾向にあるようです。看護助手の将来性に関しては、「看護助手に将来性がある理由とは?給料や働くメリット・デメリットを解説」の記事もご参照ください。
まとめ
看護助手は、患者さんとコミュニケーションをとって精神的・身体的にケアをすることで、笑顔を見られるといったやりがいを感じられる仕事です。また、看護師と信頼関係を築き、うまくサポートできれば、医療ケアに貢献しているという実感が得られるでしょう。
無資格・未経験からでも挑戦しやすく、仕事を通して医療知識・介護技術が身につくことが、看護助手の仕事の魅力です。誰かの役に立ちたいと考えている人や、臨機応変に行動できる人、向上心を持って働ける人に向いているでしょう。
看護助手として働きたい方は、ぜひレバウェル介護(旧 きらケア)をご利用ください。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。「未経験から看護助手を目指したい」「自分に合った条件の病院で働きたい」など、希望に沿った求人をご紹介します。サービスは無料なので、ぜひお気軽にご相談ください。
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