
この記事のまとめ
- ケアマネは、利用者さんが必要な介護保険サービスを受けるサポートを行う
- 日勤の時間に行う業務が多いため、ケアマネには夜勤がない職場が多い
- ケアマネが夜勤をするメリットの一つは夜間の利用者さんの様子を知れること
「ケアマネには夜勤があるの?」「夜勤がある場合どのような仕事をするの?」と気になる方もいるでしょう。ケアマネは基本的に日勤ですが、介護職を兼務する場合に夜勤が発生することがあります。この記事では、夜勤時の仕事内容やメリット・デメリット、夜勤の可能性があるケアマネの職場を紹介します。ケアマネへの転職を検討している方はぜひご一読ください。
ケアマネジャーとはどんな仕事?
ケアマネジャーとは、要支援や要介護の認定を受けた方やそのご家族が、必要な介護保険サービスを受けられるようサポートを行う職種のことを指します。主な業務は、利用者さんやそのご家族と面談を行い、必要な介護保険サービスを明確にしたうえでケアプランを作成することです。定期的なモニタリングを行い、作成したケアプランに沿った介護が適切に提供されているかの確認や、利用者さんの状態の変化に合わせたケアプランの調整を行うことも。介護に関する全体的なケアマネジメント業務を担っています。
なお、ケアマネジャーになるには「介護支援専門員」の資格が必要です。取得方法は、「ケアマネになるには?最短で何年?受験資格や取得までの流れを解説」の記事で紹介しているので、気になる方は合わせてご覧ください。
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ケアマネジャーに夜勤はある?
ケアマネは、日勤の時間に仕事を行う傾向があるため、夜勤がない職場が多いようです。利用者さんやそのご家族との面談および相談対応、介護報酬の給付管理など、関係機関・多職種と連携をとる必要があるので、連絡のつきやすい日中の勤務が一般的です。しかし、なかには介護職員とケアマネを兼務する場合など、夜勤が発生する職場もあります。
ケアマネに夜勤が発生するケース
ケアマネに夜勤が発生するのは、施設ケアマネとして働いている方が介護職を兼務する場合です。特に、夜勤に入れる介護職員が不足している施設では、人員配置基準を満たすために現場の介護業務をケアマネに頼むことがあります。
夜勤の可能性があるケアマネの職場
夜勤で働く可能性があるケアマネの職場は、以下のとおりです。
- 介護老人福祉施設
- 介護老人保健施設
- 介護医療院(介護療養型医療施設)
- 特定施設入居者生活介護
- 認知症対応型共同生活介護
- 小規模多機能型居宅介護
- 看護小規模多機能型居宅介護
実際に夜勤があるかどうかは施設によって異なるため、気になる方は事前に確認しましょう。
ケアマネの夜勤時の仕事内容
夜勤時の仕事内容は、ケアマネとしての業務というよりは介護職としての勤務になるため、以下のような業務が中心となるようです。
- 食事の準備と介助
- トイレ介助
- 就寝介助
- 巡回による見守りと安否確認
- 体位変換
- 起床の介助
- オンコールの対応
夜勤は勤務時間が長時間になることもあるため、複数人で対応している場合は交代で休憩や仮眠をとる時間があります。休憩や仮眠の時間帯は基本的に就寝介助後。利用者さんの就寝時間から起床時間までの間が一般的です。
「ケアマネとして働きたいけどできれば夜勤で働きたくない」「ケアマネと介護職の兼務になったらどうしよう」などとお悩みの方は、介護業界に特化した転職エージェントレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)では専任のキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、一人ひとりの希望の働き方ができる求人をご紹介します。
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ケアマネが夜勤をするメリット・デメリット
ケアマネと介護職を兼務して夜勤に入るかどうか迷っている方は、夜勤のメリットとデメリットの両方を知ることが大切です。ここでは、それぞれ解説するので、目を通してみましょう。
メリット
ケアマネが夜勤をするメリットは、夜間の利用者さんの様子を知れることや、夜勤手当の分だけ給料が上がることなどです。以下で詳しく説明します。
夜間の利用者さんの様子を知れる
夜勤をすることで、夜間の利用者さんの様子を自分の目で確認できるのが、ケアマネが夜勤をするメリットの一つです。高齢の利用者さんのなかには、日中の様子を見ただけでは分からない「夜間頻尿」や「夜間せん妄」がある方もいます。そういった日中と夜間の状態が異なる利用者さんの状況を把握することで、より利用者さんに最適なケアプランを作成することが可能になるでしょう。
夜勤手当の分だけ給料が上がる
夜勤手当により給与がアップするのも夜勤業務のメリットの一つです。夜勤手当とは、夜勤に入った場合に支給される手当のこと。職場によって違いはあるものの、1回あたりの金額は5,000~6,000円程度が相場のようです。夜勤手当の有無や金額は、職種や事業所によって異なるため、気になる方は事前に確認してみましょう。
夜勤手当のほかに、介護職としての業務によって「処遇改善手当」の支給対象になる場合もあります。処遇改善手当とは、介護職員の賃金改善を目的とした制度のことです。
詳細は、「処遇改善手当とは?介護職員はいくらもらえる?加算の支給対象や要件も解説」の記事で解説しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
事務作業に集中できる
夜間は外部からの連絡が来ないため、日中よりも事務業務に集中できる点もメリットに感じる可能性があるでしょう。夜勤は利用者さんが眠っている時間帯の勤務になるため、利用者さんの対応が少ない日は勤務時間に対して介護支援をする機会が少ない傾向があります。
デメリット
夜勤があると生活リズムが崩れてしまう場合があることがデメリットだといえるでしょう。体調を崩さないためには、日勤だけの場合以上に自己管理が必要です。
また、夜勤は1回あたりの労働時間が長く、職員数も限られるので、日勤帯よりも体力的・精神的に疲れを感じる人もいるようです。
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ケアマネジャーの夜勤あり求人例
夜勤のあるケアマネ求人の例を紹介します。
施設形態:
グループホーム
雇用形態:
正社員
資格要件:
介護支援専門員(ケアマネジャー)
勤務時間:
日勤:8時30分~17時30分
遅番:10時00分~19時00分
夜勤:16時00分~翌9時00分
※夜勤は月1~2回程度
仕事内容:
・施設サービス計画書作成に関するケアマネジャー業務
・現場での介護業務
給与:
月収250,000円~
手当:
・夜勤手当 6,000円/回
・資格手当 介護支援専門員20,000円
・調整手当あり
・通勤手当あり
年間休日:
107日
夜勤のある職場でも、上記のようにシフト制で夜勤は月に1~2回程度ということもあります。日数は施設によって異なるため、気になる施設があれば事前に日数や手当について確認しておくことをおすすめします。
ケアマネが夜勤なしの職場を探すコツ
ここでは、ケアマネが夜勤なしの職場を探すコツを解説します。働き始めてから「想像していたシフトと違う」「夜勤をすることになった」ということのないよう、ぜひ参考にしてみてください。
居宅ケアマネの求人に応募する
居宅ケアマネは、基本的に日勤だけで働けます。在宅で介護サービスを利用する方を対象にケアプランを作成するので、介護職と兼任することはありません。モニタリングのために利用者さんの自宅へ訪問する業務はありますが、訪問時間帯は基本的に日中のため、緊急の対応でない限りは夜間に仕事が入ることは少ないといえるでしょう。
夜勤のない施設ケアマネ求人を探す
夜勤なしの条件で働ける施設ケアマネの求人もあるため、介護職との兼務がない施設や日中だけ兼務している施設を探してみると良いでしょう。求人を見ても分からない場合は、転職エージェントに施設の実態を確認してみるのが安心です。
「夜勤のない職場を探したい」というケアマネの方は、介護・福祉業界に特化した転職エージェント「レバウェル介護(旧 きらケア)」にご相談ください。レバウェル介護(旧 きらケア)では、施設の採用担当者と直接連絡をとっているので、夜勤や介護職との兼務の有無などの職場環境の実情をお伝えできます。
ケアマネジャーに関するよくある質問
ここでは、ケアマネジャーに関するよくある質問に回答します。
未経験におすすめなのは施設ケアマネと居宅ケアマネのどっち?
ケアマネ未経験の場合、居宅ケアマネがおすすめです。未経験でケアマネになる場合、分からないことがあったら先輩に教えてもらえる環境が望ましいといえます。施設ケアマネは施設に1人しかケアマネが在籍しない場合がある一方、居宅ケアマネは事業所に2人以上在籍することが多い傾向にあります。
いずれにしても、未経験の場合は教育体制を重視し、ケアマネの在籍人数を確認するのがおすすめです。未経験からのケアマネ転職の実情は、「ケアマネ未経験からの転職は厳しいの?活かせるスキルや採用されるコツ」の記事でも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
施設ケアマネと居宅ケアマネではどっちが大変?
どちらを大変と捉えるかは人によるため、施設ケアマネと居宅ケアマネの違いを知ったうえで、自身がどう感じるか考えてみることをおすすめします。以下にそれぞれの違いを表にまとめたので、参考にしてください。
施設ケアマネ | 居宅ケアマネ | |
勤務先 | 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど | 居宅介護支援事業所 |
担当人数 | 最大100名 | 原則35名(最大44名) |
利用者さん | 施設を利用している方 | 在宅で生活している方 |
業務の特徴 | ・施設の利用者さんのケアプラン作成 ・現場の介護業務など他の職種と兼務する場合がある ・施設内でモニタリング業務が完結する | ・在宅で介護サービスを利用する方のケアプラン作成 ・ケアマネ業務が中心 ・モニタリングのため、担当の利用者さんの自宅に訪問する |
施設ケアマネは介護業務を兼務する場合もあるため、ケアマネ業務に集中したい方にとっては大変だと感じるかもしれません。一方で、居宅ケアマネは、毎月のモニタリングで担当する利用者さんの自宅訪問が必要なため、移動が大変だと感じることもあるようです。
施設ケアマネと居宅ケアマネでは担当する人数や働き方が異なるので、自分の希望に合っているのはどちらかを確認し、仕事を探すことが大切です。さらに詳しく知りたい人は、「施設ケアマネとは?役割の違いから求人の探し方まで詳しく解説!」「居宅ケアマネってどんな仕事?役割や施設ケアマネとの違い」を参考にしてみてください。
まとめ
ケアマネジャーの主な仕事内容は、要支援や要介護の認定を受けた方やそのご家族が、必要な介護保険サービスを受けられるようケアプランを作成することです。利用者さんやそのご家族、関係機関と連携をとる都合上、基本的には夜勤がなく、日勤の仕事が多い傾向にあります。
ただし、施設ケアマネの場合、職場によっては介護職とケアマネを兼務する場合があり、夜勤が発生することも。その場合、夜勤時の仕事内容はケアマネとしてではなく、介護職の業務が中心です。具体的には、利用者さんの各種介助、巡回による見守り、安否確認、オンコールの対応などを行います。
ケアマネが夜勤をするメリットは、夜間の利用者さんの様子を自分の目で確認できることです。日中だけでは分からない「夜間頻尿」や「夜間せん妄」の有無などを確認することで、より適切なケアプランを作成できるでしょう。
また、夜勤手当の分だけ給料が上がるのもメリットの一つです。一方、夜勤により生活リズムが崩れてしまうというデメリットもあります。
夜勤のない職場を探したい方は、在宅で介護サービスを利用する方を対象にケアプランを作成する「居宅ケアマネ」の求人を探すのが良いでしょう。施設ケアマネで夜勤のない求人を探す際は、転職エージェントに施設の実態を確認するのがおすすめです。
「レバウェル介護(旧 きらケア)」は、介護・福祉業界に特化した転職エージェントです。介護業界や各施設の内情を把握しているため、夜勤や介護職との兼務の有無や夜勤の回数の目安など、求人票やWebサイトだけでは分からない職場環境をお伝えできます。すべてのサービスは無料でご利用いただけるので、まずはお気軽にご相談ください。
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