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ケアマネジャー資格は難易度が高い?合格率推移や試験の概要、対策を解説!

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この記事のまとめ

ケアマネジャーの資格取得を検討している方のなかには、難易度が気になる方もいるでしょう。ケアマネジャー資格の難易度は、比較的高い傾向があります。その理由は、受験資格を満たすのに期間が掛かったり、十分な学習時間を取るのが難しかったりするためです。この記事では、難易度が高い理由や資格取得の流れ、合格するためのポイントなどを解説します。ケアマネジャーの資格取得を検討している方は、ぜひご一読ください。

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ケアマネジャー(介護支援専門員)資格の難易度

ケアマネ資格の合格率は10〜20%で、資格取得の難易度が高い資格だといわれています。ここでは、ケアマネジャー資格の難易度を、ほかの介護資格や医療・福祉系国家資格と比較して解説。「これから取得を考えているものの難易度が気になる…」という方はぜひ参考にしてください。

ケアマネとほかの介護資格の難易度比較

直近5年間のケアマネの合格率は、15~20%です。介護福祉士の合格率は70〜80%なので、ケアマネ資格は介護福祉士より難易度が高いことが分かります。

資格合格率受験要件
ケアマネジャー15~20%程度・国家資格に基づく業務の実務経験5年または相談援助の実務経験5年
介護福祉士70~80%程度・介護の実務経験3年・介護福祉士実務者研修

受験に必要な実務経験の年数は、介護福祉士が3年に対してケアマネは5年です。さらに、指定の実務経験を積むためには国家資格などほかの資格取得が必要になり、受験要件を満たす難易度も高いといえます

ケアマネと医療・福祉系国家資格の難易度比較

以下に、ケアマネ資格と医療・福祉系国家資格の2023年度の資格の合格率をまとめました。

資格合格率
ケアマネジャー21.0%
看護師87.8%
社会福祉士58.1%
精神保健福祉士70.4%
理学療法士89.3%
作業療法士84.4%

合格率が70~80%ほどの資格が多いなか、ケアマネの合格率は21%と、ほかの資格よりも難易度が高いことが見て取れます。

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介護の資格の難易度を種類ごとに解説!取得方法や試験の合格率、要件とは?

過去26回のケアマネ試験の難易度比較

過去26回の合格率推移を見てみると、ケアマネの試験の合格難易度は、ケアマネ資格が始まったころと比べて難しくなっていることが分かります。

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過去26回のケアマネ試験の難易度比較の画像

第1回は40%以上の合格率でしたが、年々低下傾向にあり、昔よりも取得難易度が上がっているといえるでしょう。第14回以降は10~20%程度に落ち着いています。第21回(2018年)で大きく合格率が下がっているのは、受験資格が厳しくなったためです。かつては介護の実務経験だけで受けられましたが、国家資格に基づく経験または相談援助の経験が必須要件となったという背景があります。

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ケアマネジャー資格の難易度が高い理由

ここでは、ケアマネジャー資格の難易度が高い理由をまとめました。「難易度が高いのなら自分には無理かも」といった漠然とした不安のある方は、参考にしてみてください。

受験資格を満たすのに一定の期間が掛かる

ケアマネジャー資格を受験するには、以下の受験資格を満たす必要があります。

  • 国家資格に基づく実務経験が5年以上かつ900日以上ある
  • 介護施設などで相談援助業務に従事した経験が5年以上かつ900日以上ある

国家資格の取得や相談援助職への就職にも実務経験や通学が必要になる場合があるため、実際は受験資格を満たすのに5年以上の期間がかかります。こうした条件があるため、ケアマネジャー資格を取得する難易度は高いと考えます。

十分な学習時間を取るのが難しい

ケアマネジャー資格の受験には実務経験が問われるため、働きながら資格取得を目指す方が多い傾向にあります。ケアマネ試験の学習には100~200時間ほど必要といわれていますが、仕事をしながら勉強をする場合、学習期間を十分に設けないと必要な知識を身につけるのは難しいでしょう。

試験の解答方法が難しい

ケアマネジャー資格試験の解答方法は、「五肢複択方式」が採用されています。五肢複択方式では、5つの選択肢のなかから当てはまるものをすべて選ばなければならず、1つでも選べていないと得点になりません。正確な知識が必要となる解答方法のため、試験の難易度が高いといえるでしょう。

難易度に対して試験時間が短い

ケアマネジャー資格は、60問の問題に対して制限時間が120分のため、1問あたり2分で解かなければなりません。1問にかけられる時間は介護福祉士試験と変わりませんが、問題の難易度は介護福祉士試験より高いため、時間が足りないと感じる人もいるでしょう。

法改正で学習内容が変わる

介護保険法が改正すると、過去に正しかった内容が誤りになることもあります。改正のたびに新しい情報をインプットしなければならないので、大変だと感じる人もいるでしょう。

合格基準が高い

ケアマネ試験は「介護支援分野」と「保健医療福祉サービス分野」の2つの分野から出題されますが、両方の分野で70%以上の正答率が合格の基準となります。まんべんなく両方の分野から正解しなければならないため、難易度が高いと感じる可能性があります。

介護福祉士なら、合格基準は総得点の60%以上です。ケアマネ試験と同様に複数の出題分野がありますが、各分野で1点でも得点があれば良いため、ケアマネ試験よりも難易度が低いといえるでしょう。

5年ごとに資格を更新しなければならない

ケアマネの資格には有効期限があり、5年おきに更新が必要です。更新しないと資格が失効し、ケアマネとして働けなくなるため注意する必要があるでしょう。

初回の更新研修は、56時間の専門研修過程Iと32時間の専門研修過程IIの計88時間となります。研修時間が長いだけでなく、働きながら研修を進める必要があるため、資格の維持も難しいと感じる方がいるようです。

更新研修については、「ケアマネの研修がしんどい…資格維持の費用と実態」や「ケアマネ資格を更新しないとどうなる?必要な手続きや研修、失効時の対処法」で紹介しているので、気になる方は読んでみてください。

ケアマネジャー資格取得の流れ

ここでは、受験資格を満たすところから介護支援専門員証の交付申請まで、ケアマネ資格を取得する流れをご紹介します。これからケアマネジャー資格を取得しようと考えている方は、参考にしてみましょう。

1.受験資格を満たす

先述のとおり、ケアマネ試験の受験資格を満たすには、「国家資格に基づく実務経験が5年以上かつ900日以上ある」または「介護施設などで相談援助業務に従事した経験が5年以上かつ900日以上ある」のいずれかが必要です。試験日前日までに実務経験日数をクリアすれば良いので、受験資格見込みでも申し込みすることができます

国家資格に基づく実務経験

ケアマネの受験資格となる、「国家資格に基づく実務経験」に該当する国家資格は以下のとおりです。

医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士を含む。)、精神保健福祉士

上記のいずれかに該当の資格があり、実務経験が5年以上かつ900日以上ある場合、受験資格を満たしていることになります。

介護施設での相談援助経験

以下の職種で相談援助業務の経験が5年以上かつ900日以上ある場合、ケアマネの受験資格を満たしたことになります。

  • 生活相談員
  • 支援相談員
  • 相談支援専門員
  • 主任相談支援員

なお、経験年数の計算方法については、「ケアマネ受験資格の計算方法を解説!パートの従事期間は実務経験に入る?」で詳しく解説しています。自分が受験資格を満たしているかどうか、事前に確認しておきましょう。

2.介護支援専門員実務研修受講試験に合格する

受験資格を満たしたら、介護支援専門員実務研修受講試験を受験します。試験は年に1回しか実施されないため、ケアマネジャーを目指している方は受験の機会を逃さないように注意してください。また、申し込み期間は都道府県によって異なるので、事前に詳細を確認しておきましょう。

3.介護支援専門員実務研修を受講する

試験に合格したあとは、都道府県ごとに行われる介護支援専門員実務研修を受講します。合格通知に研修の案内が記載されているので、指示に従って申し込み手続きを行ってください。87時間の実務研修を全日程受講すると、介護支援専門員資格登録簿に登録されます。その後、介護支援専門員証の交付を申請することで、正式にケアマネジャーを名乗ることができます。

4.介護支援専門員資格登録簿の登録を申請する

実務研修を修了したら、介護支援専門員資格登録簿への登録申請を行います。登録は研修から3ヶ月以内という期限があるので気をつけてください。また、登録簿への登録だけではケアマネジャーになれないので、介護支援専門員資格登録簿への登録申請を必ず行いましょう。

5.介護支援専門員証の交付申請を行う

介護支援専門員証の交付申請は、介護支援専門員資格登録簿への登録申請とあわせて行います。介護支援専門員証の交付申請に必要な書類は都道府県によって異なりますが、申請書と写真、手数料などが一般的です。介護支援専門員証が交付されれば、ケアマネジャーとして働けるようになります。なお、申請から発行までは1~2ヶ月ほど掛かるようです。

ケアマネジャー資格を取得するメリット

ケアマネ資格は難易度が高い資格ですが、取得すると下記のようなメリットがあります。

  • 給料がアップする
  • デスクワークが増え、体力的な負担が減る
  • 仕事や貢献の幅が広がる
  • 日勤中心の働き方ができる

メリットについては、「ケアマネの資格を取得するメリットとは?やりがいや役立つ職場を解説」の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

ケアマネ試験に合格するためのポイント

ここでは、合格するために押さえるべきポイントをご紹介します。効率的に学習するためにも、ここで紹介するポイントを押さえておきましょう。

専門用語を正しく理解する

試験問題では医療や福祉に関する専門用語が多く使用されているため、学習する際は、専門用語の理解から始めるのがおすすめです。学習効率を高めるため、分からない用語は都度調べて意味や周辺知識を身につけましょう。試験問題に使われる専門用語を理解できないと、解くことはもちろん、解説内容を理解することも難しいため、分からない単語をそのままにしておくのは避けたほうが無難です。

過去問を活用して勉強する

ケアマネ試験では、重要な項目が繰り返し出題される傾向があるため、試験勉強は過去問題を活用しましょう。過去問題集やテキストを購入する際は、値段や売れ筋だけで決めずに「解説がしっかり書かれていて分かりやすいもの」「重要ポイントが明確で分かりやすいもの」を選ぶのがおすすめです。

偏りなく出題範囲を勉強する

前述のとおり、ケアマネ試験では、介護支援分野と保健医療福祉サービス分野の両方の分野で、それぞれ70%以上正答しなければなりません。得点の偏りがないよう、両方の分野をまんべんなく勉強しましょう。

時間配分に注意して問題を解く

ケアマネ試験では、60問に対し回答時間は120分と短いため、解ける問題から進め、1問に時間を使い過ぎないよう時間配分に気をつけましょう。事前に時間を意識しながら模試や過去問を解き、時間配分の練習をしておくことをおすすめします。

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ケアマネ試験に1回で合格する人はいる?

レバウェル介護の独自調査(実施期間:2023年10月11日~2023年11月12日、対象者:現在ケアマネとして働いているレバウェル介護の登録者、有効回答数:42)によると、ケアマネ試験に1回で合格している方は、全体の半数以上です。試験の半年以上前から計画的に学習を進めれば、1回で合格を狙うことは不可能ではないでしょう。

詳しくは、「ケアマネ試験1回で合格する人はいる?おすすめの対策や勉強のコツを紹介」の記事で解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。

ケアマネ資格の勉強は講座と独学どっちが良い?

ケアマネ試験の対策のために、講座を受ける方もいます。ここでは、講座を受ける場合と独学で勉強する場合のメリットをそれぞれ紹介します。

講座のメリット

講座では、分からないところを講師に質問できるため、理解度を深められます。また、カリキュラムに従って勉強を進められるので、試験日までに出題範囲全体をまんべんなく学習できるのがメリットだといえるでしょう。

独学のメリット

独学では、講座を受講するのに比べて金銭的な負担がなく、自分のペースで勉強を進められます。講座を受ける場合、種類にもよりますが、2~7万円ほどの受講料が掛かるようです。また、通学講座の場合は開講日時が限られるため、好きなタイミングで勉強できる点では独学のほうが自由度が高いといえるでしょう。

自分で計画を立て、主体的に学習を進められる方は、独学でも合格を狙うことは可能です。

ケアマネジャーの資格についてよくある質問

ここでは、ケアマネジャーの資格についてよくある質問に回答します。

ケアマネの資格は廃止されるの?

2024年11月現在、ケアマネの資格が廃止される予定はないようです。廃止の噂や法改正についてなどケアマネ資格について詳しく知りたい方は、「ケアマネの資格は廃止される?試験の受験資格の変移や将来性を解説」の記事で紹介しているので、こちらをご覧ください。

ケアマネ試験に受かる気がしないです…

ケアマネ試験に合格するためには、計画的な学習計画を立てて勉強することが大切です。この記事の「ケアマネ試験に合格するためのポイント」で合格のポイントを詳しく解説しているので、参考にしてみてください。自分一人で勉強して合格する自信がない方は、対策講座を受講するのも一つの手です。

2024年のケアマネ試験の合格率は?

ケアマネジャーの合格率は、10~20%程度と低めです。合格率は、試験によって異なるので、あくまで参考としてご覧ください。年度ごとのケアマネジャー試験の合格率は、「ケアマネ試験の合格率の傾向は?難易度や効果的な勉強方法をご紹介!」で詳しく解説しているので、チェックしておきましょう。

まとめ

ケアマネジャー資格の難易度は、ほかの国家試験と比較して高い傾向があります。ケアマネジャー資格の正式名称は「介護支援専門員実務研修受講試験」といい、合格率は10%~20%前後です。

ケアマネジャー資格の難易度が高い理由として、受験資格を満たすまで期間が掛かることや、働きながら十分な学習時間を取るのが難しいことが挙げられます。また、解答方法が「五肢複択方式」である点や、難易度に対して試験時間が短い点も、ケアマネジャー資格の難易度を上げている要因だといえるでしょう。

ケアマネジャー資格を取得するには、まず、受験資格を満たしたうえで「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。次に、「介護支援専門員実務研修」を受講し、各種申請を行わなくてはなりません。

難易度の高いケアマネジャー試験に合格するには、専門用語を正しく理解し、偏りなく出題範囲を勉強することが大切です。時間配分を意識しながら過去問を解いてみましょう。

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