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認知症介護基礎研修と初任者研修の違いを解説!どちらから取得したらいい?

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この記事のまとめ

「認知症介護基礎研修と初任者研修の違いは?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。認知症介護基礎研修は、介護に直接関わる人に受講が義務付けられており、認知症ケアに関する知識を身につけられる資格です。初任者研修は受講制限がなく、介護に関する幅広い知識を身につけられます。この記事では、認知症介護基礎研修・初任者研修の違いと、どちらを取得するべきかを解説するので、ぜひ参考にしてください。

認知症介護基礎研修と初任者研修の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修の違いは、目的やカリキュラム、受講期間などです。

認知症介護基礎研修初任者研修
目的認知症介護の知識と技術を身につける介護全般の基礎的な技術と知識を身につける
研修内容認知症ケアに関する研修介護の基本など10科目
研修費用無料~3,000円4万~10万円程度
受講期間150分+確認テスト1~4ヶ月
受講方法eラーニングスクールでの受講
受講対象者介護に直接関わる無資格者特に制限はない
免除対象者医療や福祉の有資格者保健師、看護師、准看護師

下記では、認知症介護基礎研修と初任者研修の違いを具体的に解説するので、「どっちの資格を取るべき?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

研修の目的の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修は、研修の目的が大きく異なります。認知症介護基礎研修の目的は、認知症の方をサポートするための知識を身につけ、対応力を向上させることです。これまで無資格者を対象にした認知症ケアに特化した研修はありませんでした。認知症介護基礎研修には、無資格の介護職員に対し、認知症の基礎的なケア・技術を取得する機会を確保するという目的があります。

初任者研修は、介護の基礎的な知識と技術を身につけることが目的の研修です。介護技術やコミュニケーション方法、職業倫理などを学び、介護職員としてスムーズに仕事ができるようになることを受講の目的としています。

研修内容(カリキュラム)の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修の学習内容は、以下のとおりです。

認知症介護基礎研修初任者研修
1.認知症の人を取り巻く現状
2.具体的なケアを提供する時の判断基準となる考え方
3.認知症の人を理解するために必要な基礎的知識
4.認知症ケアの基礎的技術に関する知識と実践上の留意点
1.職務の理解
2.介護における尊厳の保持・自立支援
3.介護の基本
4.介護・福祉サービスの理解と医療の連携}5.介護におけるコミュニケーション技術
6.老化の理解
7.認知症の理解
8.障害の理解
9.こころとからだのしくみと生活支援技術
10.振り返り

参考:厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1224(p.25)」「介護員養成研修の取扱細則について(p.2)

認知症介護基礎研修のカリキュラムは、「研修の目的」「認知症を取り巻く現状(序章)」+「認知症ケアの基礎技術」などで、内容は認知症に関する知識に限定されています。

初任者研修の研修内容は「介護の基本」「老化の理解」「認知症の理解」「障害の理解」などの10科目です。認知症の知識に加え、介護技術や介護に関する法律、考え方なども学べる内容となっています。

研修費用の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修は、費用面でも違いがあります。認知症介護基礎研修は無料~3,000円が相場であるのに対し、初任者研修は4万~10万円ほどかかるのが一般的です。初任者研修は、学習内容が多く実践的な研修もあるため、費用が高くなっています。

ただし、資格取得支援制度やスクールの割引制度を活用することで、無料で取得できる場合もあるようです。資格取得支援制度については、「介護職の資格取得支援制度とは?給付金の種類や利用するメリットを解説」の記事もご参照ください。

受講期間の違い

認知症介護基礎研修は、150分間の動画視聴と確認テストによって1日で取得が可能です。一方の初任者研修は、カリキュラムが130時間のため、修了まで1~4ヶ月ほどかかります。認知症介護基礎研修よりも初任者研修のほうが取得に必要な時間が長い理由は、研修科目が10科目と多く、通学による実技演習もあるためです。

最短で初任者研修の修了を目指す方法は、「介護職員初任者研修の取得期間はどれくらい?最短で修了する方法を解説」でご紹介しています。

受講方法の違い

研修によって受講方法にも違いがあります。認知症介護基礎研修は、原則eラーニング(動画視聴)のため、自宅や職場で受講することが可能です。一方で、初任者研修は通学が必須となっています。130時間のカリキュラムのうち、通信講座で40.5時間まで学習できますが、残りの時間はスクールで受講しなければなりません。

受講対象者の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修は受講対象者も異なるため、受講の際には確認しましょう。認知症介護基礎研修は、介護に直接関わる職員のうち、介護・医療の資格を持っていない方が対象です。

初任者研修は特に制限がなく、誰でも受講することができます。介護職員に受講が限定されていないので、介護業界への転職を検討している段階の方や、プライベートに知識を活かしたい方も取得する場合があるでしょう。

研修の免除対象者の違い

認知症介護基礎研修と初任者研修は、保有資格によって取得が免除される場合があります。以下の資格を保有している方は、認知症介護基礎研修の受講が免除されます。

認知症介護基礎研修が免除される資格
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、准看護師、介護福祉士、実務者研修、介護職員初任者研修、生活援助従事者研修、介護職員基礎研修課程又は訪問介護員養成研修 一級課程・二級課程、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師、管理栄養士、栄養士、社会福祉士、介護支援専門員、精神保健福祉士等

参考:厚生労働省「介護保険最新情報vol.945(p.10)

介護職員初任者研修を取得していれば、認知症介護基礎研修を受講する必要はありません。認知症介護基礎研修は、主に無資格の方が対象の資格です。すでに介護や福祉に関する資格を持っている方は、申し込み前に受講の必要があるのか確認しましょう。

また、看護師や准看護師、保健師の資格を取得している人は、初任者研修修了者とみなされます。ただし、看護師等の資格を持っているだけで初任者研修の保有者として働けるわけではなく、申請して資格を発行する必要があるので注意しましょう。

▼関連記事
看護師から介護士に転職!違いやメリット、介護福祉士の資格取得方法を解説

研修の受講義務の違い

認知症介護基礎研修は、介護に直接関わる職員のうち、医療・介護の資格を持たない方に、2024年4月から受講が義務付けられています。無資格で介護の仕事を始める場合は、入職から1年以内に認知症介護基礎研修を取得しなければなりません。もし受講しなかった場合、介護に直接関わる業務ができなくなるため注意しましょう。

初任者研修には受講義務はありません。しかし、訪問介護に携わる場合や1人で身体介護を行う場合は、初任者研修以上の資格が必要になるため、取得している方も多いようです。

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介護職は無資格で働けなくなるの?認知症介護基礎研修の義務化について解説

認知症介護基礎研修と初任者研修はどちらを取得すべき?

認知症介護基礎研修と初任者研修のどちらを取得するかは、それぞれの資格のメリットを比較して検討すると良いでしょう。

認知症介護基礎研修から取得するメリット

認知症介護基礎研修から取得する大きなメリットは、受講時間が短く、1日で修了できることです。入職から時間が経って認知症介護基礎研修の取得期限が迫っている方や、早く学習を進めたい方は、認知症介護基礎研修から取得するのが良いでしょう。また、完全オンラインで受講でき、費用が数千円なので、取得のハードルが低いメリットもあります。

初任者研修から取得するメリット

初任者研修を取得すると、就職先の選択肢が広がるメリットがあります。取得後は訪問介護事業所で働くことが可能です。また、就職先によっては資格手当がつくこともあるでしょう。給与面・仕事内容など、幅広い選択肢の中から求人を選べるようになります。

さらに、初任者研修を取得することで、認知症介護基礎研修が免除されるのもポイントです。初任者研修を早めに取得したいと考えている場合は、最初から初任者研修の取得を目指すと良いでしょう。

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認知症介護基礎研修についてよくある質問

ここでは、認知症介護基礎研修についてよくある質問に回答します。「資格取得の義務化について知りたい」という方は、ご一読ください。

認知症介護基礎研修を受けないとどうなるか教えてください

認知症介護基礎研修を受講しないと、介護に直接関わる仕事に携われなくなります。無資格から介護職に就くことは可能ですが、入職から1年以内に認知症介護基礎研修を受講しなければなりません。インターネットで1日で修了できるので、無資格で介護職に就いた場合は早めに取得するのがおすすめです。

認知症介護基礎研修の修了証の発行方法を教えてください

認知症介護基礎研修の受講後、PDF形式で修了証書が発行されます。書類が郵送される形式ではないことに注意しましょう。PDFの表示には、対応したソフトウェアのダウンロードが必要です。自身のスマートフォンやタブレットでの表示が難しい場合は、別端末でのログインが推奨されています。

認知症介護基礎研修はどこで受講するのですか?

認知症介護基礎研修はeラーニング(動画視聴)のため、自宅や職場など受講場所は自由です。ただし、個人ごとに修了証書が発行されるため、1つの端末で複数人が同時に受講することはできません。また、原則として事業所ごとに受講の登録・申し込みをする必要があり、個人での申し込みは不可となっています。

まとめ

認知症介護基礎研修と初任者研修の違いは、カリキュラムや受講の目的、取得までに必要な時間などです。認知症介護基礎研修は、認知症ケアの基礎的な知識と技術を学ぶ内容で、介護に直接携わる職員に受講が義務付けられています。

初任者研修は受講義務や条件がありません。取得する過程で、介護に関する幅広い知識と技術を身につけられます。なお、初任者研修は認知症介護基礎研修の上位にあたる資格なので、両方取得する必要はありません。

認知症介護基礎研修と初任者研修は、どちらも取得するメリットがある資格です。認知症介護基礎研修は、無資格・未経験から入職して早めに資格を取得をしたい方や、安く学習を進めたい方におすすめです。初任者研修には、訪問介護事業所で働くことができたり、資格手当を望めたりするメリットがあります。どちらも働きながら取得できるので、メリットを比較して受講する研修を選んでみてください。

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