
この記事のまとめ
- デイケアの給料は、同じく日勤のみで働くデイサービスよりも高い傾向にある
- デイケアで給料を増やすには、資格の取得や管理職になるといった方法がある
- デイケアに転職する際は、給料以外も確認して総合的に条件を判断すると良い
デイケアで働く介護職員の給料について知りたい方もいるのではないでしょうか。デイケアの介護職員の平均給与は30万4,790円です。この記事では、年齢別・資格別にみたデイケアの給料相場や、ほかの事業所の平均給与との比較をご紹介します。デイケアの介護職員が給料を上げる方法や求人例もまとめたので、就職・転職の参考にしてください。
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厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.122)」によると、デイケア(通所リハリハビリテーション事業所)で働く常勤の介護職員の平均給与は、月収で30万4,790円、年収で365万7,480円です。こちらの月収は、基本給(月額)+手当+一時金(1~12月支給金額の1/12で計算されています。
同資料(p.124)によると、デイケアで非常勤・時給制で働く介護職員の平均給与は14万690円です。平均月収を実労働時間数で割って平均時給を算出すると、1,299円となります。なお、平均月収には手当なども含まれるため、実際の平均時給はこれより少し低いでしょう。
デイケアで働く介護職員の男女別・年齢別の平均給与
同資料(p.164)によると、デイケアで働く介護職員(常勤)の男女別・年齢別の平均給与は、以下のとおりです。
年齢層 | 平均給与(男性) | 平均給与(女性) |
29歳以下 | 27万3,460円 | 24万9,020円 |
30~39歳 | 31万7,340円 | 28万1,170円 |
40~49歳 | 34万9,350円 | 30万8,290円 |
50~59歳 | 33万7,560円 | 29万8,530円 |
60歳以上 | 29万1,390円 | 28万3,310円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.164)」
男女ともに、デイケアで働く介護職員の平均給与が最も高いのは40~49歳です。理由として、管理職に就く人が多い世代ということが影響している可能性があります。
デイケアで働く介護職員の保有資格別の平均給与
同資料(p.158)によると、デイケアに勤務する介護職員の保有資格別の平均給与は、以下のとおりです。
保有資格 | 平均給与 |
無資格 | 25万3,210円 |
介護職員初任者研修 | 28万7,370円 |
介護福祉士実務者研修 | 30万960円 |
介護福祉士 | 31万3,430円 |
介護支援専門員 | 35万6,920円 |
社会福祉士 | 33万1,730円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.158)」
デイケアにおける介護職員初任者研修修了者の平均給与は、無資格者よりも3万4,160円高い結果です。また、国家資格である介護福祉士を取得すると、無資格から6万円程度の給与アップにつながる可能性があります。デイケアで働く介護職員は、難易度の高い資格を保有しているほど給与が高い傾向にあるようです。
ほかの施設形態とデイケアの給与比較
同資料(p.122)を参考に、デイケアとほかの介護施設・事業所で働く介護職員(常勤)の平均給与を比較してみましょう。
施設形態 | 平均給与 |
デイケア(通所リハビリテーション事業所) | 30万4,790円 |
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) | 34万8,040円 |
介護老人保健施設 | 33万9,040円 |
介護医療院 | 32万700円 |
デイサービス(通所介護事業所) | 27万5,620円 |
訪問介護事業所 | 31万5,170円 |
グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所) | 29万1,080円 |
特定施設入居者生活介護事業所 | 31万3,920円 |
小規模多機能型居宅介護事業所 | 28万7,970円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.122)」
同様に日勤だけで働くデイサービスよりも、デイケアのほうが平均給与が高くなっています。デイケアは、在宅生活を継続するためにリハビリを提供する施設のため、業務の専門性が給与に反映されていると考えられるでしょう。一方、特養や老健は夜勤があるため、デイケアよりも平均給与が高いようです。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年12月26日)
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デイケアの介護職員が給料を増やす方法
デイケアの介護職員が給料を増やすには、資格を取得したり管理職になったりする方法があります。それぞれについて詳しくみていきましょう。
介護の資格を取得する
「デイケアで働く介護職員の保有資格別の平均給与」で述べたとおり、介護に関する専門性の高い資格を取得することで、給与が上がる傾向にあります。介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士などは収入アップにつながりやすい資格です。
また、資格を取得すると、知識・技術が向上し、利用者さんとのコミュニケーションや介護の質を高めることができるメリットもあります。介護業界で長期的に活躍したい方は、ぜひ資格取得を目指してみてくださいね。
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レバウェル介護の資格スクール今の職場で経験年数を重ねる
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.142)」によると、デイケアで働く勤続1年の介護職員の平均給与は、28万3,520円です。これに対し、勤続10年は31万1,590円、勤続15年は34万850円となっています。
デイケアの介護職員は、同じ職場で経験年数を重ねることで給与が上がる傾向にあるようです。毎年一定の金額で昇給する職場であれば、同じ職場で働き続けることで徐々に給与アップを目指せます。ただし、短期的に給与を上げることは難しい方法なので、長期的なキャリアプランを考える際の参考にしてみてください。
管理職になる
管理職になると、役職手当や昇給によって給与が上がる傾向にあります。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.136)」によると、デイケアの管理職の平均給与は38万4,160円です。管理職以外の平均給与は29万5,390円なので、10万円近く差があることが分かります。
管理職に就くには時間がかかりますが、キャリアの目標として設定し、逆算して必要な実績を積んでいくのも良いでしょう。
給料の高い職場に転職する
給与水準は職場によって異なるため、給料が高い職場に転職することで給与アップを目指せます。たとえば、夜勤がある職場なら、夜勤手当などの割増賃金が支給されるので、大幅に給料をアップさせられる可能性があるでしょう。また、同じデイケアでも、給与水準の高い法人に転職することで、給与アップが叶う場合があります。
今よりも給料が上がる職場を調べたい方は、介護業界に特化した就職・転職エージェントのレバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。地域の介護事業所や転職事情に詳しいアドバイザーが、給料に関する希望を叶えられるよう、全面的にサポートいたします。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2024年12月26日)
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デイケアに転職するときの注意点
デイケアに転職する際は、労働条件や仕事内容をよく確認して慎重に検討しましょう。転職時には、以下のような点に注意してみてください。
給料の条件だけで転職先を決めない
給料が良くても、シフトの組み方や休日の条件が生活スタイルに合わないと、長期的に勤務するのは難しいでしょう。反対に、給料が特別高くない求人でも、勤務時間や福利厚生が魅力的なデイケアがあれば、働きやすいと感じる可能性があります。
そのため、応募する求人を選ぶときは、給料だけを重視せず総合的な条件をみて、自分に合った職場を判断することが大切です。
送迎業務ができるか確認する
デイケアは、利用者さんがリハビリのためにに通う施設です。なかには、介護職員が車で利用者さんの送迎業務を担当する職場もあります。デイケアの仕事は、普通自動車運転免許が求められる可能性があるため、事前に仕事内容や求人情報をしっかりと確認しておきましょう。
医療・リハビリ中心の介護だと理解して応募する
デイケアは、利用者さんのリハビリを行い、自立した在宅生活を送れるよう支援する施設です。そのため、デイケアの介護職員の仕事内容は、排泄や食事、入浴の介助といった身体介護やリハビリのサポートが中心となります。
看護師やリハビリ専門職との連携が多く、医療・リハビリの専門性も必要になることが業務の特徴です。また、心身機能の回復を優先する傾向があります。そのため、レクリエーションやイベントで利用者さんを楽しませたい方や、医療に興味がない方は、やりがいを感じられない可能性があるでしょう。応募する際には、デイケアの特徴を理解し、自分のやりたい支援に合うか確認してみてくださいね。
デイケアについて、詳しくは「通所リハ(デイケア)の仕事内容は?介護未経験の方でも分かりやすく解説」の記事でも解説しています。
デイケア(通所リハ)の介護職員の求人例
デイケア(通所リハ)の介護職員の求人例は、以下のとおりです。
【勤務地】東京都
【雇用形態】正社員
【勤務時間】午前8時30分~午後5時30分/休憩60分
【仕事内容】介護業務全般/送迎業務
【給与】月給22万8,000円~
【福利厚生】賞与年2回/交通費支給/皆勤手当あり/送迎手当あり/退職金制度あり/社会保険完備/制服貸与
【休日・休暇】週休2日制/日曜日定休/有給休暇取得率80%以上
【応募条件】介護職員初任者研修/介護福祉士
【歓迎要件】送迎業務ができる方
デイケアの求人では、送迎業務ができる方が優遇される傾向にあります。また、介護福祉士や初任者研修といった資格が必須の求人もあるため、無資格・未経験の方は注意が必要です。介護経験がある方は、採用に有利になる可能性があるため、面接でアピールしてみましょう。
なお、上記はあくまでデイケア求人の一例です。給料や福利厚生、応募条件などは職場ごとに異なるので、参考程度にご覧ください。
ヘルパー・介護職の求人一覧はこちら
パート・アルバイトの求人一覧はこちら
デイケア(通所リハ)に関してよくある質問
ここでは、デイケア(通所リハ)に関してよくある質問に回答します。「デイケアってどんな職場なの?」と気になっている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
デイサービスとデイケアの違いは何ですか?
デイサービスとデイケアの大きな違いは、医師が常駐しているかどうかです。デイサービスに医師の配置義務はありませんが、デイケアには専任の医師1名以上の配置が義務付けられています。また、デイサービスは積極的にレクリエーションを行う傾向にあるのに対し、デイケアは主にリハビリを提供するという点も違いです。
それぞれの施設の特徴と違いについては、「デイサービスとデイケアの違いは?施設の違いやそれぞれの特徴」の記事もご参照ください。
デイケアの仕事はきついって本当ですか?
デイケアの仕事がきついと感じるかどうかは人によります。デイケアは、リハビリによって心身機能を回復させるために、利用者さんが日中に通う介護施設です。そのため、医療やリハビリよりも生活の質向上に注力したい人は、目的や考え方の違いから「仕事がきつい」と感じる可能性があります。しかし、利用開始時よりも利用者さんが自身でできることが増えると、「支援して良かった」とやりがいを感じられる側面もあるでしょう。
まとめ
デイケアで働く介護職員の平均給与は30万4,790円、平均年収は365万7,480円です。男女ともに、40~49歳の平均給与が最も高く、介護福祉士や社会福祉士といった資格を取得することで給与が上がる傾向にあります。また、勤続年数を重ねたり管理職になったりすることでも、給与アップを目指せるでしょう。
デイケアに転職する際は、給料の条件だけで転職先を決めないようにしましょう。勤務時間や福利厚生、仕事内容など、条件を総合的に判断することが大切です。また、施設によっては、運転免許や介護福祉士などの資格が必須条件の場合もあるため、応募前に募集内容をしっかり確認しておきましょう。
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