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初任者研修と実務者研修の違いは?共通点やどっちの取得が向いているか解説

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この記事のまとめ

「初任者研修と実務者研修の違いって何?」「どっちを取得すれば良いの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。初任者研修と実務者研修はともに介護の専門知識やスキルを学べる研修ですが、介護福祉士国家試験の受験要件を満たせるか否か、取得に掛かる期間や費用などに違いがあります。この記事では、初任者研修と実務者研修の違いや共通点を解説。どちらの取得が向いているかもまとめているので、取得を迷っている方はぜひご一読ください。

介護職員初任者研修とはどんな資格?受講費用を抑える方法や取得のメリット

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初任者研修と実務者研修の概要

介護職員初任者研修は介護の基礎的知識・スキルを、介護福祉士実務者研修は初任者研修よりさらに専門的な介護の知識・応用スキルを学ぶ研修です。それぞれの研修概要を下記にまとめました。

介護職員初任者研修介護福祉士実務者研修
受講資格なしなし
受講者の想定介護職未経験者・初心者介護職経験者
受講科目9科目(130時間)20科目(450時間)
修了試験ありなし
取得期間1~3ヶ月程度6ヶ月程度(無資格)
取得費用5~10万円8~18万円(無資格)
取得難易度初級中級
介護福祉士の受験要件満たせない満たせる(実務経験ルート)
サービス提供責任者の資格要件満たせない満たせる
資格手当の有無あり:30.3%あり:40.5%

初任者研修と実務者研修を比較してみると、違いだけではなく、共通点もあることが分かります

次項からは、それぞれの資格の「違い」や「共通点」を取り上げて解説するので、どちらの研修を受講するか迷っている方は参考にしてみてください。

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初任者研修と実務者研修の違い

初任者研修と実務者研修の違いとして、「カリキュラム内容」「取得期間」「取得費用」「修了試験の有無」「資格取得後にできること」「資格手当の有無」が挙げられます。以下で詳しく比較するので、ぜひチェックしてみてください。

一部のカリキュラム内容

初任者研修と実務者研修では、カリキュラム内容が一部異なります。以下で、実務者研修のカリキュラムと初任者研修の共通科目を示しているので、違いを確認してみましょう。

実務者研修初任者研修
人間の尊重と自立
社会の理解I
社会の理解II
介護の基本I
介護の基本II
コミュニケーション技術
生活支援技術I
生活支援技術II
介護過程IⅠ
介護過程II
介護過程III
発達と老化の理解I
発達と老化の理解II
認知症の理解IⅠ
認知症の理解II
障がいの理解I
障がいの理解II
こころとからだのしくみI
こころとからだのしくみII
医療的ケア

参考:厚生労働省「実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について 別添1

実務者研修のカリキュラムのうち、9科目が初任者研修と共通ですが、実務者研修は初任者研修よりも多くの科目を受講しなければなりません。研修を修了するには、初任者研修は9科目、実務者研修は20科目の履修が必要です。ただし、初任者研修を取得していると共通部分(130時間)は実務者研修の「修了認定科目」として認められ、履修が免除されます

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取得期間

資格の取得期間を比較すると、初任者研修のほうが短い期間で取得できます。初任者研修は1~3ヶ月程度であるのに対し、実務者研修は最短でも6ヶ月以上の時間が必要です。取得期間の長短は受講科目の違いによるもので、初任者研修は9科目を130時間で履修するのに対して、実務者研修は20科目を450時間で履修することになります。

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取得費用

資格の取得費用を比べると、初任者研修のほうが安く済む傾向にあります。初任者研修は5~10万円程度、実務者研修は8~18万円程度が必要です。取得期間でお伝えしたとおり、実務者研修は履修するカリキュラムが初任者研修よりも多いため、取得費用にも差が生じます。

保有資格による取得費用の差については、「実務者研修の費用はいくら必要?無料で介護資格を取得する方法はあるのか」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

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修了試験の有無

初任者研修には筆記試験がある一方で、実務者研修は修了試験が必須ではありません。厚生労働省の「介護員養成研修の取扱細則について」に記載のとおり、初任者研修を取得するには、筆記試験による1時間程度の修了評価が必要です。実務者研修は、カリキュラムの修了とともに取得できる場合があります。しかし、受講する資格スクールによっては修了試験が課されることもあるようです。

いずれの資格も、修了試験は学習内容をしっかり理解していれば合格できる難易度なので、過剰に心配する必要はありません。再試験を受けることもできるので、試験の合格率はどちらもほぼ100%となっています。

資格取得後にできること

初任者研修と実務者研修は、資格を取得した後にできることに差があります。初任者研修や実務者研修を取得すると、訪問介護員として従事できるようになるため、介護職として活躍できる幅が広がるという点は共通です。

しかし、実務者研修を修了すれば、サービス提供責任者の資格要件や、介護福祉士国家試験の受験要件を満たせます。実務者研修を取得する期間や費用は初任者研修に比べてかかりますが、その分、介護職としてのキャリアパスの選択肢が広いといえるでしょう。

資格手当の有無

取得難易度や保有スキルの違いから、初任者研修より実務者研修のほうが資格手当が支給される可能性が高いようです

初任者研修の取得者109人と、実務者研修の取得者69人を対象にしたレバウェル介護(旧 きらケア)のアンケート結果によると、初任者研修を取得して資格手当が支給されたのは30.3%、手当なしが59.6%でした。一方で、実務者研修を取得した場合、支給ありが40.5%、手当なしが53.6%と、初任者研修と実務者研修の資格手当の有無には約10%の差があることが分かります。(実施期間:2023年10月11日~11月1日)

初任者研修と実務者研修の共通点

初任者研修と実務者研修の共通点は、「資格の種類」と「受講資格」です。介護の知識やスキルの習得を目指す2つの資格には、共通部分も幾つかあります。以下で解説するので、見比べてみましょう。

資格の種類

初任者研修と実務者研修は、厚生労働省が認定し、都道府県が管轄する公的資格です。そのため、介護業界での認知度は高く、採用時に評価されやすい資格といえます。

受講資格

初任者研修も実務者研修も受講資格がないため、無資格・介護未経験から受講できます

実務者研修は初任者研修の上位資格に当たるものの、初任者研修を持っていなくても挑戦可能です。ただし、講座のなかには初任者研修の修了を前提にしたものもあれば、無資格の方を前提とした講座もあるなど、資格スクールによって対応が分かれるでしょう。

初任者研修が向いている人

初任者研修の取得が向いている人は、「介護職の経験がない人」「介護ケアの基礎を学びたい人」などです。ここでは、初任者研修の取得が向いている人の特徴を紹介するので、参考にしてみてください。

介護職の経験がない人

これまで介護業務に携わったことがない人や介護業界をよく知らない人は、初任者研修が適しているでしょう。初任者研修は、介護職のファーストステップに位置づけられる資格です。介護職員として働くうえで知っておきたい知識や技術、心構えを知れるので、介護未経験の方は入職後のイメージを掴みやすくなります。

取得費用を抑えて早く資格を取りたい人

資格取得にかかる費用負担や学習時間を抑えたい人は、初任者研修が適しています。初任者研修は、実務者研修を取得するよりも取得費用や取得時間が少なく済むため、「一度に大きな費用は用意できない」「とにかく介護の資格を取得したい」という方におすすめです。

介護ケアの基礎を学びたい人

介護ケアの基礎から勉強したい方は、初任者研修を受講しましょう。初任者研修の受講科目の一つである「こころとからだのしくみと生活支援技術」では75時間を割き、身体介助や生活支援のスキルを実践的に身につけられます。また、利用者さんとのコミュニケーションの取り方や、認知症・障がいの基礎知識なども学べるので、介護職に必要な介護の基本を習得可能です。

介護職のキャリアプランが未定の人

「介護福祉士を目指すかどうかは分からない」など、介護職のキャリアプランが決まっていない人は、初任者研修が向いているでしょう。初任者研修は取得にかかる費用や時間が比較的少なく済む一方で、介護職としてスキルアップや、資格手当による給与アップにつながるなど、多くのメリットがあります。「今はキャリアアップを希望していない」という方も、初任者研修を取得したうえで将来の方向性を検討してみると良いでしょう。

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実務者研修が向いている人

実務者研修の取得が向いている人は、「介護福祉士国家試験の受験要件を満たしたい人」「サービス提供責任者へのキャリアアップを目指す人」などです。つまり、明確なキャリアプランがある人に向いているといえるでしょう。

ここでは、実務者研修の取得が向いている人の特徴を解説します。

働きながら介護福祉士国家試験の受験要件を満たしたい人

介護福祉士国家試験の受験要件を働きながら最短で満たしたい人は、実務者研修の取得が向いています

実務経験ルートで受験するには「実務経験3年以上」と「実務者研修の修了」が必要となります。無資格・未経験から介護福祉士を目指す場合、実務者研修を受講している期間中の勤務も実務経験としてカウントされるため、最短3年で介護福祉士の受験資格を満たすことが可能です。介護職として収入を得つつ、将来的に介護福祉士を目指したいという方は実務者研修を受講すると良いでしょう。

喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを学びたい人

実務者研修のカリキュラムには「医療的ケア」の科目があり、喀痰吸引や経管栄養に関する知識を学べます。たん吸引・経管栄養の概説や実施手順など、喀痰吸引等研修の基本研修と同じカリキュラム内容なので、介護職としてスキルアップしたい方は実務者研修の取得がおすすめです。

なお、実際に介護現場で喀痰吸引や経管栄養を行うには、別途「実地研修」が必要です。実務者研修を修了すると喀痰吸引等研修の基本研修が免除されるので、医療的ケアを実践したい方は実務者研修を修了したうえで受講を検討してみてください。

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サービス提供責任者へのキャリアアップを目指す人

実務者研修を取得すると、サービス提供責任者の資格要件を満たせます。サービス提供責任者は、訪問介護事業所において、利用者さんごとの訪問介護計画を立てるため、介護の専門知識が必要です。将来的にサービス提供責任者や管理者を目指したい方は、実務者研修を取得し、実務経験を積んでいくと良いでしょう。

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初任者研修と実務者研修を順番に取得するのもおすすめ

初任者研修は介護の基礎を、実務者研修は介護の応用・実践スキルを身につけられる講座なので、順番に取得すると段階的な学習を行えます

介護職のキャリアパスとしても、「初任者研修→実務者研修→介護福祉士」と取得し、着実にステップアップしていくのが一般的です。初任者研修で基礎を固めた後、実務者研修に挑戦することで、着実なスキルアップが期待できます。

前述したとおり、実務者研修を受ける前に初任者研修を取得している場合は、カリキュラム130時間分が免除されるため、取得までの期間は大幅に短縮可能です。また、実務者研修の費用は保有資格によって異なるのが特徴。たとえば、初任者研修やホームヘルパー2級を取得しているなら7~12万円程度の出費で済むことがあります。

初任者研修を取得すると、実務者研修の取得日数が短くなったり、取得費用を抑えたりできるので、どちらを取得するか悩んでいる方は両方の取得を検討してみると良いでしょう。

資格スクールによっては、初任者研修を取得して実務者研修を受講すると取得費用がお得になる割引サービスを行っている場合があるようです。「介護の資格を安く取りたい!「初任者研修」と「実務者研修」を無料or割引で受講する方法」の記事でも言及しているので、あわせてご覧ください。

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初任者研修や実務者研修を取得するメリット

初任者研修や実務者研修を取得するメリットは、「キャリアアップ・スキルアップにつながる」「無資格と比べて給与が高い」「就職や転職で有利に働く可能性がある」ことです。以下で理由とともに解説するので、あわせてご確認ください。

キャリアアップ・スキルアップにつながる

初任者研修や実務者研修を受講すると、介護現場で活かせる介護知識・技術を学べます。どちらの研修も専門性のある介護の実習を経験できるため、実際の介護現場でも自信を持って実践できるようになるのは資格を取得するメリットです。また、すでに介護職としての経験がある方も、実務経験で身につけた技術を復習し直せるので、新たな気づきが得られる可能性があるでしょう。

無資格と比べて給与が高い

初任者研修や実務者研修を取得している場合、無資格の場合と比較して、給与が高い傾向にあります。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」によると、介護職員の保有資格別の平均給与は以下のとおりです。

保有資格平均給与額
介護福祉士実務者研修30万2,430円
介護職員初任者研修30万240円
無資格26万8,680円

参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)

初任者研修、実務者研修ともに、無資格と比べて給与が3万円以上高いことが分かります。前述のとおり、取得費用として初任者研修は5~10万円程度、実務者研修は8~18万円程度が一時的に必要になりますが、取得後に給与が上がれば取得費用以上のメリットを受けられるでしょう。

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就職や転職で有利に働く可能性がある

初任者研修や実務者研修を取得すれば、介護の専門的知識やスキルがあることを証明できるため、就職や転職で有利に働く可能性があります。また、初任者研修や実務者研修を取得すると、訪問系サービスの介護事業所で訪問介護員として従事することが可能です。そのため、応募できる介護求人の幅も広がるでしょう。

▶初任者研修の求人一覧
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初任者研修と実務者研修についてよくある質問

ここでは、初任者研修と実務者研修に関するよくある質問に回答します。どちらの資格を取得するか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

初任者研修は必要ない資格って本当?

初任者研修は介護の基礎を学べる資格のため、必要がない資格とはいえません。初任者研修が「必要ない」と言われる理由として、取得しても業務内容に違いを見出しにくかったり、正職員になれるとは限らなかったりすることなどが挙げられるようです。しかし、初任者研修を取得すると、資格手当による給料アップにつながるなどのメリットがあるので、特に介護初心者の方はぜひ取得を検討してみてください。

実務者研修を無資格で取得するのは難しいですか?

介護職の経験が全くないと、難しく感じるかもしれません。実務者研修は、初任者研修の上位資格。応用学習を含んだカリキュラム内容であり、科目数や研修時間が増えるため、現職の方でも難しいと感じる方がいるようです。しかし、介護職に就く前に実務者研修を取得する方は一定数います。資格取得支援制度を活用するなど、フォローを受けながら、ぜひ取得を目指してみてください。

初任者研修と実務者研修のどっちを取得したら良い?

初任者研修と実務者研修のどちらの取得が良いかは、取得する方の目的や状況によって異なります。初任者研修は、介護職が未経験の方や介護ケアの基礎を学びたい方、今後のキャリアが未定の方におすすめです。一方で、実務経験ルートで介護福祉士を目指す方や、介護職としてキャリアアップしたい方は実務者研修が向いているでしょう。

どちらを取得するか迷っている方は、「初任者研修が向いている人」と「実務者研修が向いている人」も参考にしてみてください。

まとめ

初任者研修と実務者研修の違いは、取得期間や取得費用、修了試験の有無など、さまざまあります。特に大きな違いは、実務者研修のみ、介護福祉士国家試験の受験要件やサービス提供責任者の資格要件を満たせることです。共通点としては、どちらも公的資格で、受講資格がないこと。また、カリキュラム内容は、初任者研修の9科目が実務者研修と共通します。

初任者研修の取得が向いている人は、介護職の経験がない人です。初任者研修は実務者研修と比べて取得期間が短く費用も安く済むため、取得費用を抑えて早く資格を取りたい人にも向いているといえます。実務者研修は、介護職として働きながら介護福祉士国家試験の受験要件を満たしたい人など、介護職のキャリアプランをすでに決めている方におすすめです。

とはいえ、初任者研修と実務者研修のどちらを取得しても、介護職としてスキルアップやキャリアアップを図れます。また、無資格のままより給与が高かったり、就職・転職で有利に働いたりするなどのメリットも。自分の置かれた状況や希望するキャリアなどから、初任者研修と実務者研修のどちらを取得するか、もしくは両方取得するか検討してみてください。

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