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この記事のまとめ
- 介護福祉士国家試験の実技試験は2024年度(第37回)から廃止になった
- 実技試験の対象者は、「福祉系高校ルート」「EPAルート」の一部だった
- 2025年度(第38回)介護福祉士国家試験では、筆記試験のみ実施される
「介護福祉士国家試験に実技試験はあるの?」と気になる方もいるかもしれません。介護福祉士国家試験の実技試験は、2024年度(第37回)から廃止されました。廃止の主な理由は、実技試験の対象になる受験者が著しく減少したことです。この記事では、介護福祉士国家試験で実施されていた実技試験について解説します。最新の介護福祉士国家試験の概要もまとめたので、受験を考えている方はご一読ください。
介護福祉士とは?仕事内容や資格の取得方法、試験概要をわかりやすく解説!2024年度(第37回)介護福祉士国家試験から実技試験は廃止された
介護福祉士国家試験の実技試験は、2024年度(第37回)から廃止されました。
厚生労働省の「介護福祉士国家試験の今後の在り方について(報告書)(p.6)」によると、受験者数が少ないことが実技試験が廃止された理由です。
介護福祉士国家試験の実技試験を受験する必要があったのは、「福祉系高校ルート」「EPAルート」のなかの一部の受験者で、全体のおよそ1%でした。そのうえ、2022年度(第35回)以降は、「福祉系高校ルート」の特例高校を卒業した方は実技試験を受験することがなくなり、需要がかなり減るため、廃止することになりました。
また、厚生労働省が管理する福祉・医療・保健系の国家試験は、筆記試験のみが多い傾向にあることも、廃止の理由の一つです。
出典
厚生労働省「「介護福祉士国家試験の在り方に関する検討会」の報告書を公表します」(2025年1月22日)
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ここでは、介護福祉士国家試験で実技試験が最後に実施された、2023年度(第36回)の実技試験についてまとめました。「どんな試験だったの?」と気になる方は、ご一読ください。
対象者
厚生労働省の「介護福祉士国家試験に関する参考資料(p.6)」によると、介護福祉士国家試験の実技試験を受験する必要があるのは、「福祉系高校ルート」「EPAルート」の一部の人のみでした。詳しい条件は次のとおりです。
- 2008年度以前に福祉系高校に入学し、介護技術講習・介護過程・介護過程IIIのいずれも受講していない
- 特例高校等を卒業しており、実務経験を9ヶ月以上積んだ方で、介護技術講習・介護過程・介護過程IIIのいずれも受講していない
- EPA介護福祉士候補者で、実務経験を3年以上積んでおり、介護技術講習・介護過程・介護過程III・実務者研修のうちいずれも受講していない
上記以外の方やほかのルートの受験者は、実技試験は免除されていました。
出典
厚生労働省「介護福祉士国家試験パート合格の導入に関する検討会(第1回)配付資料」(2025年1月22日)
試験内容
介護福祉士国家試験における実技試験は、介護等に関する専門的技能を問う内容でした。出された課題に応じて、1人5分以内で実技を行います。
実技試験は、筆記試験の合格者のみ受験できるシステムです。なお、合格基準は総得点の60%で、難易度によって補正されるシステムでした。
出典
厚生労働省「介護福祉士国家試験の概要について」(2025年1月22日)
日程
介護福祉士国家試験における筆記試験は例年1月下旬に実施されており、実技試験は例年3月上旬に実施されていました。最後に実施された2023年度(第36回)の実技試験の日程は、2024年3月3日(日曜日)でした。
出典
厚生労働省「第36回介護福祉士国家試験合格発表」(2025年1月22日)
会場
筆記試験は全国30以上の都道府県で実施されますが、実技試験は東京都と大阪府の2ヶ所のみで実施されていました。指定の大学などで実施されていたようです。
【最新】 2025年度(第38回)介護福祉士国家試験の概要
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験では、実技試験は廃止されていますが、受験資格や試験内容に大きな変更はない予定です。試験概要が知りたい方は、以下をチェックしてみてください。
受験資格
介護福祉士の受験資格を得るルートは、以下の4つです。
- 養成施設ルート
- 実務経験ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
働きながら介護福祉士の取得を目指す方には、実務者研修の修了と実務経験3年で受験する「実務経験ルート」が人気です。
受験資格のルートについては、「介護福祉士の受験資格を得るルートを解説!必要な実務経験や試験概要は?」の記事で解説しているので、チェックしてみてください。
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試験内容
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験は、実技試験はないため筆記試験のみです。下記の11科目群から、125問出題されます。
- 人間の尊厳と自立、介護の基本
- 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
- 社会の理解
- 生活支援技術
- 介護過程
- こころとからだのしくみ
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- 医療的ケア
- 総合問題
科目や出題範囲は現行の試験と変わりません。試験に向けて勉強中の方は、安心して学習に取り組みましょう。
合格基準
介護福祉士国家試験の合格基準は、総得点の60%程度正答することと、11科目群すべてで得点することです。試験の難易度によって実際の合格点は補正されるため、注意しましょう。
なお、第38回介護福祉士国家試験からは、科目をパート分けして合否を判定する「パート合格制度」が導入される予定です。パート合格制度が導入されると、不合格になった場合の再受験がしやすくなります。詳しくは、「介護福祉士のパート合格とは?受験の仕組みは?試験科目や合格基準をご紹介」の記事をご覧ください。
試験の流れ
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験は、2026年1月下旬に実施される予定です。合格発表は、例年3月下旬ごろに行われています。また、応募期間は、2025年8月上旬から9月上旬の予定です。
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験についての詳細は、2025年7月上旬ごろに公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験」で発表される予定のため、受験を考えている方は最新情報を確認しましょう。
また、2024年度(第37回)のスケジュールについては「2024年度介護福祉士試験の会場は?日程や概要、2025年度の開催予定」の記事にまとめています。
出典
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]試験概要」(2025年1月22日)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「[介護福祉士国家試験]合格基準」(2025年1月22日)
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」(2025年1月22日)
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2024年の介護福祉士国家試験の合格発表はいつ?基準点や登録手続きとは
介護福祉士の資格を活かして働ける職場
介護福祉士の資格を活かして働けるのは、以下のような職場です。
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 有料老人ホーム
- デイサービス
- 訪問介護事業所
- 病院
介護福祉士は、専門知識やスキルを活かせる介護施設・事業所で活躍できる職種です。介護業務以外にも、職員のマネジメントや指導を任されることもあります。病院で看護師の補助や患者さんの介護を行う「看護助手」として働くことも可能です。
介護福祉士の職場について気になる方は、「介護福祉士の働く場所は?現場以外の就職先を含めて解説」の記事をチェックしてみてください。
また、介護福祉士として実務経験を積みながら、ケアマネジャーや生活相談員といった職種を目指す方もいます。介護福祉士を活かしてキャリアアップを目指せる職種は、「介護福祉士のキャリアアップ方法をご紹介!資格や経験を活かせる職種は?」の記事でご紹介しているので、確認してみてくださいね。
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介護福祉士の資格があれば現場以外の仕事ができる?経験の活かし方を解説!
介護福祉士国家試験の実技試験についてよくある質問
ここでは、介護福祉士国家試験の実技試験についてよくある質問にお答えします。「実技試験について知りたい」という方は、ご一読ください。
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験に実技試験はありますか?
2025年度(第38回)介護福祉士国家試験に、実技試験はありません。実技試験は、2024年度(第37回)試験から廃止されています。廃止の主な背景は「実技試験の受験者が少ないこと」や「福祉・医療・保健系の国家試験は筆記試験のみの傾向にあること」です。
実技試験の廃止について、詳しくはこの記事の「2024年度(第37回)介護福祉士国家試験から実技試験は廃止された」をご一読ください。
介護福祉士国家試験実技試験の実技試験はどのような内容でしたか?
2023年度(第36回)介護福祉士国家試験まで実施されていた実技試験は、介護等に関する専門的技能を問う内容でした。出題された内容に応じて、1人5分以内で実技を行います。なお、実技試験は、筆記試験の合格者のみが受験できる仕組みでした。実技試験が廃止された後、介護福祉士国家試験は筆記試験のみ実施されています。
最新の介護福祉士国家試験について、詳しくはこの記事の「【最新】 2025年度(第38回)介護福祉士国家試験の概要」をご参照ください。
まとめ
2024年度(第37回)介護福祉士国家試験から、実技試験が廃止されています。廃止の主な理由は、実技試験の受験者数が少なかったことです。なお、筆記試験の試験範囲や科目が変更される予定はないので、受験する方は安心して勉強に取り組みましょう。
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