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強度行動障害支援者養成研修とは?資格の概要や取り方、メリットを解説

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強度行動障害支援者養成研修資格に関する記事のタイトル画像

この記事のまとめ

「強度行動障害支援者養成研修ってどんな資格?」と気になる方もいるかもしれません。「強度行動障害支援者養成研修」とは、強度行動障がいがある方に適切な支援を行うための知識を身につけられる資格です。この記事では、強度行動障害支援者養成研修の概要をご紹介します。取得のメリットや資格を活かせる職場もまとめたので、受講を考えている方はご一読ください。

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強度行動障害支援者養成研修とはどんな資格?

「強度行動障害支援者養成研修」とは、強度行動障がいがある方に適切な支援を行うための知識を身につけられる資格です。
強度行動障がいのある方は、自傷や他害行為など危険を伴う行動を取ることがあるため、専門知識に基づく適切な対応が求められます。適切な支援を行うことで、症状が改善する場合もあるので、スキルのある人材の育成が進められているようです。

強度行動障害支援者養成研修には、基礎研修と実践研修があります。研修の概要は次項に詳しくまとめているので、チェックしてみてください。

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強度行動障害支援者養成研修の概要

ここでは、強度行動障害支援者養成研修の概要を解説します。資格の取得方法やカリキュラムをまとめたので、ご一読ください。

資格の取得方法

強度行動障害支援者養成研修を修了することで、「強度行動障害支援者養成基礎研修・実践研修修了証書」が発行され、資格を取得できます。すべてのカリキュラムを受講することで修了でき、基本的に試験はありません。

受講要件と料金

強度行動障害支援者養成研修の基礎研修には、基本的に資格要件は設けられていません。ただし、障がい福祉サービス事業所などで従事する方に向けた研修のため、実務に就いていることが要件となっている場合があります。また、実践研修を受講するには、基礎研修の修了が必須です。

受講費用は、基礎研修・実践研修それぞれ2万円程度となっています。なお、詳しい金額は地域や受講先によって異なるため、実施機関に確認してみましょう。

研修カリキュラムと期間

強度行動障害支援者養成研修の基礎研修と実践研修のコースは、それぞれ2~3日ほどで学べます。講義で障がい特性や制度を学んだり、演習で実践的な技能を身につけたりする内容です。オンラインで受講できる研修機関もあるので、自分に合ったものを選びましょう。
基礎研修と実践研修それぞれの学習内容を、以下にまとめました。

基礎研修

基礎研修は、大きく分けて5科目(計12時間)で構成されています。基礎研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目名学習内容所要時間
強度行動障害がある者の基本的理解・支援の基本的考え方
・強度行動障害の状態
・行動障害が起きる理由
・障害特性の理解
1時間30分
強度行動障害に関する制度及び支援技術の基本的な知識・行動障害と虐待防止
・家族の気持ち
・実践報告
・障害特性に基づいた支援
・チームプレイの必要性
・児童期及び成人期における支援の実際
5時間
基本的な情報収集と記録等の共有・行動を見る視点1時間
⾏動障害がある者のコミュニケーションの理解・支援手順書に基づく支援
・困っていることの体験
3時間
⾏動障害の背景にある特性の理解・特性の把握と適切な対応1時間30分

参考:厚生労働省「強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)カリキュラム

基礎研修では、強度行動障がいの特性や計画書に基づく支援の方法、コミュニケーション方法について学べます。

なお、詳しい所要時間については、研修期間ごとに異なる可能性があるので、あくまで参考までにご覧ください。

実践研修

実践研修は、大きく分けて6科目(計12時間)で構成されています。実践研修のカリキュラムは、以下のとおりです。

科目名学習内容所要時間
強度行動障害のある者へのチーム支援・強度行動障害の支援に必要な基本的内容
・組織的なアプローチの重要性
3時間
強度行動障害と生活の組み立て・チームによる支援の実際30分
障害特性の理解とアセスメント・具体的なアセスメントの方法
・障害特性に基づくアセスメント
3時間
環境調整による強度行動障害の支援・アセスメントに基づく支援手順書の作成3時間
記録に基づく支援の評価・記録の方法
・記録の分析と支援手順書の修正
1時間30分
危機対応と虐待防止・関係機関(医療機関等)との連携の方法1時間

参考:厚生労働省「強度行動障害支援者養成研修(実践研修)カリキュラム

実践研修では、障害特性を考慮した具体的な支援計画を立て、チームで協力して支援する方法を学びます。また、実践的演習やシミュレーションにより、実際に自他を傷付ける行為が発生した際の対処方法を身につけることも可能です。

受講の申し込み方法

強度行動障害支援者養成研修は、都道府県または都道府県知事が指定した研修事業者が開催する研修です。受講申し込みは、お住まいの都道府県の強度行動障害支援者養成研修のページから行います。

申し込み時期が決まっているケースもあるので、まずは実施要項や開催時期をチェックしましょう。自治体が講座開講を委託している場合は、委託先ごとに申し込み方法が異なるので、確認してみてください。

そもそも強度行動障害とは

厚生労働省の「「強度行動障害」とは」によると、強度行動障害とは以下のように定義されています。

自傷、他傷、こだわり、もの壊し、睡眠の乱れ、異食、多動など本人や周囲の人のくらしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態を意味する用語

引用:厚生労働省「「強度行動障害」とは

強度行動障がいは、危険な行動を取る状態を指す言葉で、知的障がいのある方や自閉症の方に起こることが多いようです。障がい特性によって、環境にストレスを感じたり不安感が続いたりすることが、強度行動障がいの原因となります。

強度行動障害支援者養成研修の資格を取得するメリット

強度行動障害支援者養成研修を取得するメリットは、専門的な知識とスキルを証明できることです。また、スキルアップにつながったり、施設に加算がついたりといったメリットもあります。
以下で、強度行動障害支援者養成研修を取得するメリットをまとめたので、チェックしてみてください。

強度行動障がいの知識が身につく

強度行動障害支援者養成研修の基礎研修を受講することで、障がいのある方の支援に活かせる知識とスキルを習得できます。利用者さんが安心して過ごせるようなケアができるようになるのが、資格を取得するメリットです。

所属先の事業所が加算要件を満たせる可能性がある

障害福祉サービスを提供する事業所は、強度行動障害支援者養成研修の修了者を雇用することで、加算を算定する要件を満たせる場合があります。具体的には、「行動障害支援加算」「強度行動障害児支援加算」「個別サポート加算」「強度行動障害児特別支援加算」といった加算の算定要件の一つとなっているようです。

強度行動障害支援者養成研修を取得すれば、スキルが評価されて資格手当が付く可能性もあるので、確認してみてくださいね。

転職時に役立つ

強度行動障害支援者養成研修は、障害者(児)支援施設・事業所への転職や就職の際に、アピールできる資格です。
研修を修了していることで、障がい者支援のスキルを証明できます。前述のとおり、強度行動障害支援者養成研修の修了者を雇うことは事業者側のメリットにもつながるため、積極的に採用する場合もあるでしょう。

強度行動障害支援者養成研修の資格を活かせる場

ここでは、強度行動障害支援者養成研修で学習した知識を活かせる施設や事業所をご紹介します。「障がい者支援のできる職場に転職したい!」という方は、チェックしてみてください。

施設入所支援や生活介護を提供する入所施設

施設入所支援とは、障がいがあり自宅で暮らすのが難しい方に対し、夜間の介護を行う福祉サービスです。対象者は、「生活介護を受けており障害支援区分が区分4(50歳以上の場合は区分3)以上」「自立訓練・就労移行支援・就労継続支援B型のいずれかを利用しており、入所しながら訓練等を実施することが必要であると認められている」といった要件を満たす方です。

また、生活介護とは、障害支援区分が3以上の方に対して、日中の介護を提供するサービスを指します。

施設入所支援や生活介護で提供する主なサービスは、身体介護や生活援助や相談対応、健康管理などです。必要に応じて、生活介護や自立訓練、就労移行支援といった日中活動と施設入所支援を組み合わせます。

障害者支援施設について、詳しくは「障害者支援施設とは?仕事内容や一日の流れ、高齢者介護との違いを解説!」の記事もご一読ください。

▶障害者施設の求人一覧ページはこちら

ショートステイ

ショートステイとは、障がいのある方が短期間入所して支援を受けることを目的とした施設です。対象者は、障害支援区分1以上の方で、同等の支援が必要な児童も含まれます。
サービスの内容は、利用者さんの日常生活を支援したり見守りを行ったりなど、長期入所の施設と大きな違いはありません。

障害者グループホーム

障害者グループホームとは、障がいのある方が支援を受けながら5~9人で共同生活を送る住居です。障害支援区分の認定を受けていない方も利用できる施設で、自立支援を重視しながら、生活援助や相談対応のサービスを提供しています。

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障害者グループホームで働く世話人の仕事内容を解説!介護の資格は必要?

児童発達支援センター・放課後等デイサービス

児童発達支援・放課後等デイサービスとは、障がいを持つ児童に対し、療育や自立支援を行うサービスのことです。児童発達支援は未就学児を対象としており、放課後等デイサービスは小学校入学~18歳までの児童を対象としています。
生活能力向上のための訓練や作業・創作活動、社会との交流促進などの支援を提供するサービスです。

強度行動障害支援者養成研修の資格ついてよくある質問

ここでは、強度行動障害支援者養成研修についてよくある質問にお答えします。「強度行動障害支援者養成研修の資格について詳しく知りたい!」という方は、ご一読ください。

強度行動障害支援者養成研修は履歴書に書ける資格ですか?

強度行動障害支援者養成研修を修了すれば、履歴書の資格欄に記載することが可能です。研修の修了後は、「強度行動障害支援者養成基礎研修・実践研修修了証書」が発行されます。修了することで、行動障害がある方への支援を行う知識やスキルがあることを証明できるでしょう。強度行動障害支援者養成研修は、介護や福祉業界での転職や就職に役立つ資格です。
強度行動障害支援者養成研修を活かして転職できる職場は、この記事の「強度行動障害支援者養成研修の資格を活かせる場」でご紹介しているので、ぜひご覧ください。

強度行動障害の研修には何日かかりますか?

強度行動障害支援者養成研修は、基礎研修と実践研修の2段階に分かれており、それぞれ2~3日間程度で修了可能です。基礎研修は5科目、実践研修は6科目で構成されています。オンラインで受講できる研修機関もあるので、自分に合ったものを選びましょう。なお、修了にかかる日数は、実施機関によって異なる可能性があります。受講を考えている方は、事前に確認しておきましょう。
強度行動障害支援者養成研修のカリキュラムについては、この記事の「強度行動障害支援者養成研修の概要」をチェックしてみてください。

強度行動障害支援者と行動援護従業者の違いは?

強度行動障害支援者と行動援護従業者は、いずれも行動障がいがある方を支援する職種ですが、関わる場面が違います。行動援護従業者は、主に居宅サービスの利用者さんに対し、外出に伴う支援を行う職種です。一方で、強度行動障害支援者は、施設サービスの利用者さんに日常的な支援を行います。それぞれ、「行動障害従業者養成研修」「強度行動障害支援者養成研修」といった研修を修了すれば、資格を取得可能です。

まとめ

「強度行動障害支援者養成研修」とは、強度行動障がいがある方に適切な支援を行うための知識を身につけられる資格です。基礎研修と実践研修の2段階で構成されており、いずれも試験は義務付けられていないため、基本的にカリキュラムを修了すれば資格を取得できます。

「強度行動障害支援者養成研修を活かして転職したい」「障害福祉の分野で働きたい」という方は、「レバウェル介護(旧 きらケア)」にご相談ください。介護専門の転職エージェントであるレバウェル介護(旧 きらケア)では、障害者支援施設の求人をご紹介できます。あなたの希望にぴったりの職場をご提案するので、ぜひご相談ください。

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