
この記事のまとめ
「介護職って50代でも転職できるの?」と不安を感じている方もいるでしょう。50代が介護職への転職を成功させるには、年齢NGとならないための対策が必要です。この記事では、50代が介護業界へ転職する際に求められる条件や転職を成功させるポイント、50代からの転職におすすめの介護施設を解説。仕事に役立つ資格や転職のタイミングも紹介しているので、介護職への転職を考えている方は参考にしてみてください。
→レバウェル介護の資格スクールはこちら50代・未経験で介護業界へ転職できるの?
50代・未経験でも介護業界への転職が可能です。ただし、50代は定年まであと10年ということで、30~40代の転職に比べると内定獲得のハードルが上がる傾向があります。介護業界は無資格・未経験で転職しやすいといわれていますが、50代の場合は書類選考で落とされてしまうケースもあるようです。
介護業界で内定をもらいたい場合は、受かりやすい職場を選んで選考の対策を丁寧に行う必要があります。
「50代で転職活動を成功させられるか不安…」という方は、転職エージェントのサポートを受けながら転職活動を進めるのがおすすめです。レバウェル介護(旧 きらケア)なら無料で利用できるので、介護の仕事や転職に関する不安は何でも相談してみると良いでしょう。
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50代が未経験で介護職へ転職する際に求められる条件
採用担当者は介護職への適性を見るときに、50代だからこそ注意深く確認していることがあります。50代未経験で介護職への転職を考えている人は、採用担当者に何を見られているのかを知り、対策に活かしましょう。
健康で体力がある
介護職として働くには、健康で一定の体力を維持している必要があります。介護職は、利用者さんの身体を支えて入浴や排泄の介助を行うこともあり、体力が必要な仕事です。入居型の介護施設では、夜勤を行うことも。そのため、健康面に自信のない場合は、施設側に採用を不安視される可能性があります。
反対に、普段から健康に気を配っていて体力に自信がある50代の方は、施設側に歓迎されることがあるようです。体力が必要な仕事をしていた場合は、前職の経験を積極的にアピールしても良いでしょう。
利用者さんの意思を尊重したケアができる
介護職は、利用者さんの気持ちに寄り添ってケアにあたる必要があります。「トイレまで歩けないからオムツにしたほうが良い」「転倒することが多いから車いすを使用すべきだ」などと決めつけるのではなく、利用者さんの意思を尊重することが大切です。利用者さんの希望を踏まえたうえで、安全に生活できるようにサポートできるような思いやりをもった介護職員が求められます。
年齢に関係なく円滑にコミュニケーションを取れる
若い職員と円滑にコミュニケーションが取れることも、50代から介護職へ転職する際に求められる要素の一つです。50代で転職する場合、20代や30代の上司がいる可能性が高いでしょう。年齢に関係なく指示や指導を素直に聞けるかどうかは、面接で確認される可能性があります。プライドの高さを感じさせない態度で面接に臨みましょう。
状況に合わせて柔軟に仕事ができる
前職でのルールや自分のやり方にこだわらず、柔軟に仕事ができる50代は歓迎されます。採用担当者は、「今までこうやって仕事をしてきた」というこだわりが強い人に対し、新しい職場のルールに順応できないことを懸念する可能性も。臨機応変に仕事をすることは、介護職として働く際の大事なポイントです。
介護の仕事や働き方について理解がある
介護の仕事は、高齢者とお話しするだけでなく、排泄物の処理や入浴の介助なども含まれます。日常生活で経験したことのないような業務がギャップになり、早期退職となる人もいるため、介護業務に対する理解度を確認するケースがあるようです。
介護職の仕事内容については、後述の「介護職の仕事内容」で説明しているので、まずはこちらを読んで理解を深めてみてください。
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50代未経験でもケアマネになれる?資格の取り方や転職のコツを解説!
介護業界における50代の強み・アピールポイント
50代には50代だからこその強みもあります。ここでは、転職する際に採用担当者に評価されやすいポイントを紹介しているので、アピール時に上手に活用してみてください。
これまでの人生経験を活かせる
介護の仕事は、高齢者とのコミュニケーションや職員同士の連携が必須です。質の高いケアを提供するために、観察力や忍耐力、マルチタスク能力、家事スキルなどを求められることがあるでしょう。
介護の知識や技術がなくても、人生経験で得たスキルや考え方を活かせるのは、若手職員にはない50代ならではの強みといえます。これまでの人生経験を活かして、利用者さん一人ひとりの価値観や考え方に合わせた介護を提供できるでしょう。
利用者さんと年齢が近く親しみやすい
50代は利用者さんと年齢が近いため、親しまれやすいというメリットがあります。利用者さんとのコミュニケーションは、介護職にとって大事な仕事の一つです。人生経験のある50代が相手だからこそできる話や相談を、利用者さんから持ちかけられることもあるかもしれません。
「高齢者ならではの悩みを理解してほしい」「年齢の離れ過ぎていない人に介護をしてもらいたい」という利用者さんにとって、50代の介護職は安心できる相手といえるでしょう。
他業界での勤務経験が介護業務に役立つ
他業界での勤務経験が介護業務に役立つこともあります。たとえば、接客業で培ったコミュニケーション能力や事務職で培ったPCスキルは、利用者さんと接するときや事務作業をする際に役立つでしょう。「介護業界は未経験だから採用されないかも…」と後ろ向きになるのではなく、自分が持っているスキルや資格をアピールすることが大切です。
50代が介護職への転職を成功させるためのポイント
50代が転職を成功させるためのポイントを6つ紹介します。「介護職に転職したいけど失敗しないか不安」という方は、ぜひチェックしてみてください。
介護の資格を取得して転職を有利に進める
介護職が未経験の50代の方も、資格を取得すれば効率良くスキルを身につけることが可能です。同じ未経験者でも資格を取得しているほうが採用選考で有利になるでしょう。
無資格の場合、身体介護は有資格者の監督のもとでしか行えませんが、介護職員初任者研修以上の資格があれば1人で身体介護を行えるようになります。介護求人によっては、介護職員初任者研修の修了を応募資格としていることもあるため、資格を取得することで応募できる求人の幅が広がるでしょう。
なお、介護職員初任者研修を取得すると、ホームヘルパー(訪問介護員)として働くことも可能です。介護福祉士実務者研修を取得すれば、ホームヘルパーのリーダー的な役割を担う「サービス提供責任者」も目指せます。
ただし、資格は必ずしも転職前に取得する必要はありません。働きながら取得したい場合は、資格取得支援のある職場を選ぶと良いでしょう。
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レバウェル介護の資格スクール介護に活かせる経験を施設側にアピールする
介護職へ転職するときは、これまでの経験や身につけたスキルをアピールすることが大切です。介護職への転職では、前職や趣味の経験、家事スキルなどが活かせます。50代は若手と比べて体力面を懸念されることがあるので、不安要素を少しでもカバーできるよう、PCスキルや接客スキルをアピールしましょう。
PCスキルは事務作業に、接客スキルは利用者さんや関係者とのコミュニケーションに役立ちます。ほかにも、音楽や芸術、スポーツなどの趣味は、レクリエーションに応用できるでしょう。
50代の転職では、自分の強みとともに、介護職として成長したいという意欲を示すのも効果的です。
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介護職になりたい理由を明確にする
未経験で介護業界を志望する場合、「ほかの業界や仕事ではなくなぜ介護職を希望しているのか?」を面接で問われることが多いようです。介護に興味をもったきっかけと、介護の仕事を通して実現したいことについてしっかりと説明できる状態で面接に臨むと良いでしょう。志望動機を具体的なエピソードとともに伝えることでより熱意が伝わります。
採用されやすい求人を併願する
希望条件も大切ですが、1社も受からなければ意味がありません。第一希望の求人のほかに、年齢不問などの50代が採用されやすい求人も併願すると「仕事が決まらない…」という事態を防げます。
介護職専門の転職エージェントを利用すれば、50代を採用してくれる職場を事前に確認してもらえるので、内定を得られる可能性がアップするでしょう。スムーズに仕事を決めたい人や採用されなくて悩んでいる方は、一度「レバウェル介護(旧 きらケア)」に相談をしてみてください。
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転職前に長く働ける雰囲気の介護施設か確認する
50代以降は、転職が徐々に厳しくなっていくため、人生最後の転職活動にするつもりで転職先を選ぶ必要があるでしょう。定年まで働き続けられる職場なのか、しっかり確認することが大切です。面接時は具体的な業務内容について質問し、体力的に無理なく続けられる職場かどうかチェックします。
また、事前に介護施設を見学して、職場の雰囲気を確認しておくのも転職を成功させるポイントです。職員や利用者さんの表情や施設の清潔感、明るさなどを確認しておきましょう。見学をすることで職場の雰囲気だけでなく、仕事内容や利用者さんの要介護度を把握しやすくなるので、働く姿をイメージしやすくなります。
なかなか採用されない場合は正社員以外も検討する
過去の職歴や適性の問題でなかなか採用されない場合は、正社員にこだわらず、パートや契約社員の求人も確認してみましょう。最近は、非正規雇用職員の福利厚生が充実していたり、給与が良かったりする職場も少なくありません。また、「夜勤ができるようになったら正社員とする」「入社後の試験に合格したら正社員とする」など正社員登用を前提とした求人もあります。多くの求人に目を通して選択肢を増やすことが、50代の転職を成功させるポイントといえます。
50代未経験から転職を成功させた介護職の体験談
ここでは、レバウェル介護(旧 きらケア)で転職を支援した50代未経験の方の事例を紹介します。
51歳女性・無資格未経験・介護職への想い
「これまで事務職として長く働いてきて、直近では飲食店でパートとして働いていました。介護職になりたいという思いは昔からあったのですが、なかなかタイミングが合わず挑戦できていませんでした。親も80代になり、介護が必要になるかもしれないと考え、50代前半の今、転職をしようと考えました。
転職活動は少し苦労しましたが、介護職になりたいという熱意と人柄やコミュニケーション能力を評価していただき、無資格・未経験者を採用している特別養護老人ホームから内定をもらって、転職を成功させられました。働きながら資格も取得して、介護職としてのキャリアをスタートさせることができました。」
55歳女性・無資格未経験・正社員になりたい
「介護職に転職するまでは、子育てをしながら接客業でパート勤務をしていました。定年まで5~10年程という状況になり、これまでの人生を振り返ったところ、子どもや自分の将来のためにも正社員として働き、お金を貯めておいたほうが良いのではないかと思って正社員を希望したんです。
正社員になりたいという意思は強かったのですが、介護職の仕事内容や働き方に関する知識があまりなかったので、介護現場の雰囲気や仕事内容、1日のスケジュールなどを知ることから始めました。介護業界への理解を深めて、介護職として働きたい理由をしっかりと考えて面接に臨み、無事に正社員としてデイサービスから内定をもらうことができました。」
50代が介護職に転職するメリット
50代から介護職に挑戦するメリットは、転職後も長く働けたり、キャリアアップを目指せたりすることです。以下では、介護職へ転職するメリットについて解説しているので、参考にしてください。
介護職は50代以降もキャリアアップを目指せる
介護職は、資格を取得したり経験を積んだりすれば、50代以降もキャリアアップを目指せます。将来的にキャリアアップをしたい場合は、まず資格を取得すると良いでしょう。
介護の基礎を学べる「介護職員初任者研修」は、1~3ヶ月程度で取得可能なので、未経験者におすすめの資格です。介護職としてさらにキャリアアップをしたい場合は、「介護福祉士実務者研修」の取得と3年の介護実務経験で、国家資格である「介護福祉士」の取得も目指せます。
介護系資格は、資格取得に年齢制限がなく何歳になっても挑戦可能です。また、実力があれば年齢に関わらず、役職を任せてくれる施設もあるでしょう。
介護職員のキャリアについて詳しく知りたい方は、「介護職員に資格は必要?義務化された認知症介護基礎研修について解説!」もチェックしてみてください。
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レバウェル介護の資格スクール50代からの介護職のキャリアプラン
1~3年目の介護職員は、介護の実務経験を積む期間です。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修を取得しながら介護の基本的な業務を覚えましょう。
3年目以降は、実務者研修の取得と3年以上の実務経験で介護福祉士国家試験が受けられるようになります。介護福祉士の資格を取得することで、介護の専門性が身につき仕事の幅が広がるでしょう。リーダーや施設長など管理業務に就ける可能性が上がります。
8年目までスムーズに介護の資格を取得している方は、介護福祉士として実務経験を5年以上積むことで、ケアマネジャー試験の受験資格を満たすことが可能です。ケアマネは、ケアプランの作成や要介護認定の代理申請などが主な仕事。たとえば、50歳で介護の仕事を始めた場合は、最短で58歳ごろにはケアマネジャーとして活躍できるようになるでしょう。
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介護職は50代で転職してからも長く働ける
公益財団法人介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査結果報告書(p.69、p.70)」によると、介護職の定年を定めていない施設は全体の18%で、再雇用後の雇用上限年齢を定めていない施設は47.8%と、介護業界は長く働き続けられる施設が多くあります。
50歳で入職した場合、定年が65歳の施設では、15年以上働ける見込みです。再雇用で70歳以上でも働ける施設もあるので、50代で転職してからも身体が問題なく動く方は、より長く働き続けられるでしょう。
出典
公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査結果について」(2025年3月25日)
介護職は生活に合わせて多様な働き方ができる
介護職は、正社員のほかにも、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトなど多様な雇用形態があります。派遣社員として働く場合、派遣会社の担当者と仕事の相談や条件の交渉をすることも可能です。パートタイムの場合、勤務日数や時間の調整がしやすいので、通院や家族の介護など家庭の事情に合わせて働けます。
また、日勤のみの働き方や夜勤専従としての働き方などもあるので、自分の生活サイクルに合わせて働けるでしょう。
正社員の介護求人一覧はこちら
契約社員の介護求人一覧はこちら
パート・アルバイトの介護求人一覧はこちら
介護の知識が身につき家族の介護に役立つ
50代を過ぎて、家族に介護が必要になる可能性もあります。親や配偶者の介護が必要になったとき、介護技術や認知症の方への対応方法を知っていると役立つでしょう。介護の仕事で知識や技術を学ぶことで身近な人が最期のときを幸せに過ごせるように、専門的な観点でサポートできるようにもなります。
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50代で介護職に転職する際の注意点と対策
ここでは、50代が介護職へ転職するときに注意すべき点を解説しています。対策もご紹介しているので、確認してみてください。
転職して収入が減る可能性がある
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況(性別)」によると、2022年度における男性の全職種の平均給与は50代前半で410,900円、後半で416,500円。女性の全職種の平均給与は、50代前半で279,200円、後半で280,000円です。
「50代男女別の平均給与」で後述していますが、2022年度における50代男性の介護職員の平均給与は339,040円、50代女性の介護職員の平均給与は317,030円。全職種と介護職の平均給与を比較すると、50代の介護職の給与は、全職種と比べて男性は低く、女性は高い傾向にあると分かります。ただし、介護職の給与は、働く施設の種類や保有している資格などにより異なるので、データは参考程度に捉えておきましょう。
「収入面が不安…」と思う方もいるかもしれませんが、介護事業所の約9割が取得している「介護職員処遇改善加算」の政策もあり、介護職員の給与は上昇傾向にあります。介護職員処遇改善加算で事業所に支払われた介護報酬は、介護職員の基本給や賞与に上乗せしたり、処遇改善手当として支給したりするのが一般的。将来的な給与アップを見込めるでしょう。
出典
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(2025年3月25日)
資格取得で給与を上げることが可能
介護職は、保有資格によって資格手当が支給されるため、上位資格を取得するほど給料が上がることがあります。
以下では、厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」をもとに介護職員の資格別の平均給与(常勤)を以下でまとめているので、ぜひご覧ください。なお、この給与は、基本給(月額)+手当+一時金(1~12月支給金額の1/12)で計算しており、管理職等の給与も含む平均値です。
資格名 | 平均給与 |
無資格 | 268,680円 |
介護職員初任者研修 | 300,240円 |
介護福祉士実務者研修 | 302,430円 |
介護福祉士 | 331,080円 |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 376,770円 |
社会福祉士 | 350,120円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.157)」
無資格者が初任者研修を取得すると、給与が約3万円アップします。介護福祉士になれば、約6万円になり、専門性の高い資格を取得するほど給与が上がるので、積極的に資格を取得すると良いでしょう。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年3月25日)
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レバウェル介護の資格スクール関係者が多く負担を感じる場面もある
50代で転職すると、慣れない環境で覚えることも多く、最初は大変と感じるかもしれません。また、介護職は利用者さんやそのご家族、同僚、看護師など、さまざまな人とのコミュニケーションが必要な仕事です。関わる人が多いため、人間関係のストレスを感じることもあるでしょう。
もし、仕事でストレスを感じたときには、一人で抱え込まず、同僚や上司に相談することが大切です。悩みを聞いてもらったりアドバイスをもらったりすることが、精神的な負担の軽減につながるでしょう。また、認知症の方への接し方について理解を深めたり、介護職員としてのコミュニケーションのスキルを身につけたりすることも、ストレス対策として有効です。
夜勤のある職場は生活リズムが乱れやすい
入居型の介護施設では基本的に夜勤があります。日勤と夜勤を繰り返していると生活リズムが乱れやすくなるでしょう。夜勤は夕方から翌朝までというシフトの施設が多く、1回の勤務時間が日勤よりも長くなっています。そのため、慣れていないうちは体力的にきついと感じることもあるようです。生活リズムが乱れることで体調も崩しやすくなってしまう可能性があります。
生活リズムが崩れることが不安な場合は、デイサービスやデイケア、訪問介護など、基本的には夜勤がない働き方もあるので検討してみてください。また、入居型の介護施設でも日勤のみの求人もあるので、体力に自信のない50代の方は、夜勤のない求人に応募すると良いでしょう。
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50代に最適な介護転職のタイミング
50代で介護職への転職のタイミングを悩んでいる方もいるでしょう。ここでは、転職のタイミングを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
すぐに動けるなら早めの転職が吉
介護業界への転職は極端に年齢が不利にならないとはいえ、健康で働けるうちに転職したほうが採用されやすくなります。定年が60歳の施設に正社員での転職を希望する場合は、年齢が採用選考に影響する可能性も否定できないので早めに動いたほうが良いでしょう。転職しようか迷い始めた段階で、まずは情報収集から転職活動を始めることが大切です。
転職エージェントレバウェル介護(旧 きらケア)は、転職を決めていない方のご相談もお受けしているので、「50代だけど私はそもそも転職できる?」「こんな求人ないですか?」といった悩みや不安があれば、気軽に相談してみてくださいね。
介護業界の求人は年間を通して出ている
介護業界の求人は、年間を通じて一定の数が出ており、求人数は多いといえるでしょう。特に2月〜3月に求人が増えます。年度変わりの4月に向けた採用ニーズが高まるからです。また、賞与支給後の7~8月や1月ごろも、退職者が増えるため求人数が増加傾向にあります。
時期を問わずオープニングスタッフの求人が出ていることもあるので、人間関係が出来上がっていない職場で働き始めたい方は、随時求人をチェックしておくと良いでしょう。
退職前に転職先を見つけると安心
現職を退職する前に、転職先を見つけておくことも重要です。収入や貯蓄を減らさずに経済的に安定した生活を送りながら転職活動ができます。退職した後では、経済面への不安から焦って転職先を決めてしまうことも。焦って転職を失敗しないように、働きながら転職活動をするのがおすすめです。
仕事が忙しくて転職できない人は、介護職専門の転職エージェントに求人探しや転職先との連絡を代行してもらうと良いでしょう。「レバウェル介護(旧 きらケア)」では、アドバイザーが施設とのやり取りや日程調整を代行いたします。
50代の転職におすすめの介護施設
介護職として働ける職場には、利用者さんが暮らす入居型の介護施設のほか、訪問介護やデイサービス、有料老人ホームなど、さまざまな種類があります。
ここでは、50代の転職におすすめの介護施設や事業所について紹介するので、「どんな職場に転職するか決められない…」とお悩みの方は参考にしてみてください。
夜勤のないデイサービス
デイサービスは、自立した生活を目指す利用者さんが日帰りで通う介護施設です。一般的なデイサービスは夜勤がないため、体力的な不安がある方も安心して働けるでしょう。デイサービスの職員は、入浴や排泄といった介助のほか、レクリエーションやリハビリのサポートを行います。また、自宅から施設への送迎を担当する場合もあるので運転が得意な方にも向いているでしょう。
ただし、小規模なデイサービスを受ける場合は、募集人数が少なく倍率が高いケースも考えられます。日勤で働けるという条件を固めたうえで、50代の採用に積極的な施設や募集枠が複数ある施設を狙うと、採用されやすくなるでしょう。募集背景や募集人数が分からないという方は、レバウェル介護(旧 きらケア)で50代が受かりやすい施設を個別にお調べできるので、確認してみてください!
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家事のスキルを活かせるグループホーム
グループホームは、認知症の方を対象とした入居型の介護施設です。利用者さんは、5~9人で1ユニットという少人数のグループで共同生活を送っています。グループホームでは、利用者さんの家事をサポートする場面も少なくありません。掃除や洗濯、料理などの家事が得意という方は、自分のスキルを活かして働けるでしょう。
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働き方が柔軟な訪問介護
訪問介護とは、ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者さんの自宅に訪問し、身体介護や生活援助、通院介助などを行う介護サービスです。マンツーマンで介護を行うホームヘルパーは、複数人を同時に担当する施設職員よりも、職員一人あたりの負担が少ない傾向にあります。
訪問介護は、派遣社員やパート、登録ヘルパーなどの雇用形態があり、ライフスタイルに合わせて働き方を選ぶことが可能です。出勤日や勤務時間に融通の利く職場に転職したいという50代の方に向いているでしょう。なお、ホームヘルパーとして単独で働くには、介護職員初任者研修以上の資格を取得する必要があります。
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50代に介護の仕事は体力的にきつい?
「50代だと介護の仕事ができるか体力的に心配」という方もいるかもしれませんが、正しい介護技術を身につければ、それほど心配することはないでしょう。
介護職の仕事内容
介護職の主な仕事内容は、身体介護や生活援助です。ほかにも、病院への通院サポートなどを行います。以下で、仕事内容について説明しているので、介護職への転職を考えている50代の方は参考にしてください。
身体介護
身体介護は利用者さんの身体に触れる介護のことです。具体的な介助内容は以下のとおりです。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 移動、移乗介助
- 更衣介助
- 服薬介助
- 体位変換介助
身体介護は、利用者さん一人ひとりの状態に合わせて介護をするスキルが求められます。そのため、無資格者が身体介護を行う際には、有資格者の監督が必要です。
生活援助
生活援助では、掃除や洗濯などの利用者さんの身の回りのお世話を行います。生活援助はすべての家事を代行するのではなく、あくまで利用者さんができないことをサポートする業務です。
- 食事の準備
- 掃除
- 洗濯
- 買い物の代行
生活援助は、利用者さんが快適な生活を送るうえで欠かせない仕事です。生活援助を行うのに必須となる資格はないので、介護職が未経験の50代の方も、家事のスキルを活かして働けます。
それぞれの詳しい仕事内容は、「介護職の仕事内容とは?資格は必要?やりがいやメリットもご紹介」の記事で解説しています。また、介護の仕事のしんどさは「介護職が大変といわれる理由は?仕事内容・やりがい・メリットを解説」で紹介しているので、介護の業務についてよく知らないという方はあわせてご覧ください。
介護の仕事の体力的な負担
身体介護は、自分より体格の良い利用者さんを支えたり持ち上げたりすることもあるので、一定の体力が求められます。入浴介助や車いすへの移乗介助は、身体的な負担もあり、実際に腰痛に悩む介護職員の方も多いようです。
身体介護を行う際は、「ボディメカニクス」と呼ばれる介護技術を身につけ、身体への負担を最小限にしながら無理なく介護をすることが大切。ボディメカニクスについては「介護技術の基本!現場で役立つボディメカニクスの知識を身につけよう」で詳しく解説しています。
50代から介護職になると給与はいくらになる?
ここでは、50代介護職の給与について解説しています。「50代で転職するとあまり給与がもらえないのでは?」と不安を感じている方は、ぜひご覧ください。
介護職全体の平均給与額
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(p.12)」によると、介護職員処遇改善支援補助金を取得している事業所の、介護職員全体(常勤)の平均給与は317,540円です。
以下では、50代の介護職員の平均給与と、介護資格別の平均給与をご紹介します。なお、平均給与はすべて「基本給(月額)+手当+一時金(1~12月支給金額の1/12)」の金額です。
50代男女別の平均給与
厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.163)」によると、50代の介護職員(常勤)の男女別の平均給与は以下のとおりです。平均給与を12ヶ月分で算出した平均年収とあわせてご確認ください。
年齢・性別 | 平均給与 | 平均年収 |
50代・男性 | 339,040円 | 4,068,480円 |
50代・女性 | 317,030円 | 3,804,360円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.163)」
男性のほうが女性よりも平均給与が高く見えますが、性別による給与額の差別はありません。女性は子育てなどの理由から非正規雇用の割合が高く、男性は管理職の割合が高いため、平均値で見ると性別に差があるようにみえています。
給与は施設や保有資格、勤続年数などで決まることが多いので、このデータはあくまで参考としてご覧ください。
経験年数別の平均給与
同資料(p.139)によると、介護職員の勤続年数別の平均給与(常勤)は以下のとおりです。
勤続年数 | 平均給与 |
1年(勤続1年~1年11か月) | 280,550円 |
2年(勤続2年~2年11か月) | 288,750円 |
3年(勤続3年~3年11か月) | 297,460円 |
4年(勤続4年~4年11か月) | 302,180円 |
5年(勤続5年~5年11か月) | 305,970円 |
6年(勤続6年~6年11か月) | 305,380円 |
7年(勤続7年~7年11か月) | 313,320円 |
8年(勤続8年~8年11か月) | 313,340円 |
9年(勤続9年~9年11か月) | 317,060円 |
10年(勤続10年~10年11か月) | 322,990円 |
11年(勤続11年~11年11か月) | 322,430円 |
12年(勤続12年~12年11か月) | 335,570円 |
13年(勤続13年~13年11か月) | 345,190円 |
14年(勤続14年~14年11か月) | 336,320円 |
15年(勤続15年~15年11か月) | 342,590円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.139)」
介護職は、経験年数を重ねるごとに給与が上がる傾向があります。1年目はどのような職種でも給与が低めなので、50代・未経験で入職した方は、50代の介護職員の平均給与よりは低い可能性があるでしょう。
職種別の平均給与
介護業界では、介護職員や看護職員、ケアマネジャーなど、さまざまな職種が働いています。以下で、厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.119)」をもとに介護業界で働いている職種の平均給与(常勤)と平均年収をまとめているのでご覧ください。
職種 | 平均給与 | 平均年収 |
介護職員 | 317,540円 | 3,810,480円 |
看護職員 | 373,750円 | 4,485,000円 |
生活相談員・支援相談員 | 342,330円 | 4,107,960円 |
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士または機能訓練指導員 | 354,770円 | 4,257,240円 |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 361,770円 | 4,341,240円 |
事務職員 | 307,960円 | 3,695,520円 |
調理員 | 260,090円 | 3,121,080円 |
管理栄養士・栄養士 | 316,320円 | 3,795,840円 |
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.119)」
最も平均給与が高い職種は、看護師で373,750円です。続いて、介護支援専門員が361,770円、リハビリ職員が354,770円となっています。
無資格・未経験から始められる職種は、介護職員や事務職員、調理員です。なかでも介護職員は、資格取得などのスキルアップで給与も上がりやすい傾向があるので、50代から収入アップを目指しやすいでしょう。
出典
厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2025年3月25日)
50代の転職が有利になる介護の資格
事前に介護の資格を取得しておくと、採用される可能性が高まります。以下で、未経験でも取得できる介護の資格を紹介しているので、これから介護職を目指そうとしている方は、ぜひご覧ください。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の基本的な知識や技術を習得できる資格です。スクールで130時間(10科目)のカリキュラムを受講することで資格を取得できます。受講後は1時間程度の筆記試験がありますが、カリキュラムのまとめのようなもので、それほど難しくありません。通学と通信講座を併用できるので、働きながらでも受講しやすいのが特徴です。「介護を基礎から学びたい」という方は、初任者研修から受講すると良いでしょう。
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介護職員初任者研修とはどんな資格?受講費用を抑える方法や取得のメリット
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、未経験の方も受講可能です。介護職員初任者研修の上位にあたる資格で、学ぶ領域が介護職員初任者研修よりも広くなっています。そのため、しっかりと介護のスキルを身につけたい方におすすめ。初任者研修同様に、通学と通信講座の併用が可能です。無資格から受講する場合は450時間、介護職員初任者研修を取得している場合は320時間のカリキュラムを受講すれば取得できます。
介護福祉士実務者研修の取得と3年間の介護実務経験があれば、国家資格である「介護福祉士」の受験要件を満たせます。介護業界でキャリアアップを目指す方は、介護福祉士実務者研修を取得しておくと良いでしょう。
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レバウェル介護の資格スクール50代で介護業界に転職する方によくある質問
50代で介護業界に転職する方によくある質問に回答します。年齢的な懸念があり転職を悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
50代未経験で介護職に転職して仕事が覚えられないのではと不安です
未経験で介護の仕事を始めると、最初は覚えることが多く焦るかもしれませんが、必要以上に心配することはありません。少しずつ業務に慣れて、覚えていけば大丈夫です。なかなか仕事が覚えられないときはメモを取ったり、業務を振り返ったりするのが効果的。分からないことはベテラン職員に質問をしましょう。
仕事を覚えるコツは「「50代未経験で介護職に転職したけど仕事を覚えられない…」対処法を解説」で詳しく解説しているので、ご一読ください。
介護職の仕事は50代にはきついの?
体力的な負担や生活サイクルの乱れから50代の方は介護職がきついと感じることもあるようです。しかし、正しい介護技術を身につければ、身体的・体力的な負担を軽減できるので、それほど心配する必要はないでしょう。
この記事の「50代で介護職に転職する際の注意点と対策」で、転職の問題と対処法を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
50代から介護福祉士を取得して転職できますか?
介護福祉士国家資格には年齢制限がないため、50代から介護福祉士を取得して転職することは可能です。ただし、実務経験ルートで介護福祉士を取得する場合、受験要件として「実務経験3年以上」と「介護福祉士実務者研修修了」が求められます。そのため、無資格未経験から介護福祉士を目指す場合、最短で3年が必要です。介護福祉士を目指す方は、介護職として働きながら実務者研修の取得を目指すのが効率的といえます。
まとめ
50代・未経験から介護職への転職が可能です。しかし、30~40代に比べると転職のハードルが高い傾向があり、50代の方が転職を成功させるには、活躍できそうな職場を選んでしっかりと選考の対策をしておく必要があります。
50代が介護職へ転職する際は、人生経験が豊富なことや利用者さんと年齢が近く親しみやすいことがアピールポイントになるので、積極的に伝えることが大切です。ほかにも、他業界で身につけた資格やスキルも介護の仕事で役立てられるので、アピールすると良いでしょう。
収入面や体力面から介護職への転職に不安を感じる方もいるかもしれませんが、資格を取得したり、正しい知識・技術を身につけたりすることで、その不安を解決できます。また、介護の資格を取得すれば、転職活動を有利に進めることも可能。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修は、誰でも受講できます。
50代で介護職へ転職している人は多数いますが、「私も50代で転職できるのかな?」と不安を抱えている方もいるでしょう。レバウェル介護(旧 きらケア)は、介護業界に特化した転職エージェントです。転職に関する悩みや不安をプロのアドバイザーにご相談ください。50代から働きやすい職場を紹介するほか、入職後のフォローも行います。「転職の不安を聞いてほしい」という方も、お気軽にご相談ください。
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