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同行援護とは?対象者や行動援護との違いを解説

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同行援護とはの記事に関するタイトル画像

この記事のまとめ

「同行援護ってどんなサービス?」と気になる方もいるかもしれません。同行援護とは、視覚障がいがある方の外出を支援する障害福祉サービスです。視覚障がいにより外出に不安を抱えている方に、移動に必要な視覚的情報を提供して安全に外出できるよう援護します。この記事では、同行援護の概要や対象者を解説。同行援護従業者の仕事内容や資格要件もまとめたので、福祉の仕事に興味がある方は参考にしてみてください。

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同行援護とは

同行援護とは、視覚障がいがあり移動に困難を伴う方を対象に、外出の手助けを行う障害福祉サービスです。視覚障がいがある方が安心して外出できるように、同行援護従業者が同行し、視覚的情報の伝達や安全の確保を行います。

視覚障がいがある方は、視覚的な情報を十分に得るのが難しく、外出に不安を抱えることも少なくありません。同行援護従業者が支援することで、現在地や道路状況を把握して安全に移動できます。

同行援護の対象者

同行援護の利用対象者は、視覚障がいがあり移動に困難を伴う方です。

厚生労働省の「障害福祉サービスについて」によると、以下の2つを満たすことが同行援護の利用条件となっています。

  • 同行援護アセスメント調査票の調査項目における、「視力障害」「視野障害」「夜盲」のいずれかが1点以上ある
  • 同行援護アセスメント調査票の調査項目における、「移動障害」の点数が1点以上ある

上記の条件を満たし、支援の必要性があると判断された方が、同行援護を利用できます。
なお、同行援護アセスメント調査票とは、同行援護の必要性を判断するための評価基準です。調査項目は、「視力障害」「視野障害」「夜盲」「移動障害」があり、障害の程度を0~2の数値で評価。数字が大きいほど、支援の必要性が高いことを示します。

行動援護や移動支援との違い

同行援護と行動援護、移動支援の主な違いは、対象者と管轄です。下記に、それぞれのサービスの違いをまとめました。

サービス名管轄対象者支援内容
同行援護視覚障がいがある方移動時や外出先での必要な情報提供や移動の援助を行う。代筆や代読を行うこともある。
行動援護知的障がいがある方と精神障がいがある方移動時や外出先での、危険を回避するための援護や移動中の介護を行う。
移動支援市区町村障がいがある方で、市区町村から支援が必要と認められた方外出に必要な移動の援助や介護を行う。支援範囲や負担費用は、自治体によって異なる。

同行援護は、視覚障がいがある方を対象とした福祉サービスです。行動援護は、知的障がいや精神障がいがある方を対象としています。どちらも国が管轄しているため、地域が違っても利用条件やサービスの内容に大きな違いはありません。
一方、移動支援は、市区町村が管理しているため、住む地域によって対象者や提供サービスが異なるようです。

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同行援護従業者の仕事内容

先述したとおり、同行援護従業者は視覚障がいがある方の外出に同行し、外出先での移動に必要な情報を提供します。ただし、同行援護では対応できないこともあるので注意が必要です。
ここでは、「同行援護でできること」と「同行援護でやってはいけないこと」に分けて、同行援護従業者の仕事内容を解説します。

同行援護でできること

同行援護従業者の主な役割は、「視覚的情報の支援」「移動の援護」「排せつや食事などの介助」です。下記で一つずつ紹介します

視覚的情報の支援

同行援護従業者は、移動時や外出先において、必要な視覚的情報を言葉で利用者さんに伝えます。視覚からの情報を得にくい方にとって、同行援護従業者の言葉から得られる情報は重要になので、的確で分かりやすい言葉で説明することが大切です。

たとえば、スーパーでの買い物に同行した際は、商品の場所や値段、メーカー、賞味期限などを伝え、利用者さん本人が商品を選べるように支援します。スポーツ観戦やコンサートでは、利用者さんが楽しめるように、状況を分かりやすく伝えることが必要です。また、銀行や市役所へ同行した際などは、代読や代筆を行うこともあります。

移動の援護

利用者さんが安全に移動できるように支援することも、行動援護従業者の重要な業務です
個人差はありますが、視覚障がいがある方は移動時や外出先において、障害物に気づかずにぶつかることや、案内表示が見えないために電車の乗り換えに困ることがあります。ほかにも、建物の入り口を見つけられないといった困難もあるようです。同行援護従業者は、利用者さんに視覚的情報を伝えるなどして、安全に移動できるように支援します。

排せつや食事などの介助

同行援護従業者は、利用者さんがトイレに行く際に場所を案内し、鍵やトイレットペーパー、流すボタンなどの位置を伝えるなどの支援を行います。身体介護サービスを提供している事業所の場合は、オムツ交換や食事介助などを行うことがありますが、事業所によっては対応していないこともあるようです。

同行援護でやってはいけないこと

同行援護は、通勤や営業活動などの経済活動を目的とする外出や、通年かつ長期にわたる外出には利用できません。ギャンブルや飲酒を目的とした外出も、社会通念上適切でないとして、サービスの対象外です。
ほかにも、目的地に集合してその場で解散するような、移動が伴わない場面での利用もNG。移動の援護を目的とした福祉サービスなので、原則として移動が伴う外出に利用されます。

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同行援護従業者が働く職場

同行援護従業者が働く職場には、同行援護に特化した同行援護事業者所などがあります。同行援護のみだと仕事が限られるため、訪問介護や居宅介護などをメインに提供する事業所が、同行援護サービスを提供する場合もあるでしょう。同行援護に携わりたい場合は、訪問系の事業所を調べてみてください。

なお、同行援護従業者として働くには、「同行援護従業者養成研修」の修了などが必要です。同行援護従業者の資格要件については、この記事の「同行援護従業者として働くのに必要な資格」で解説します。

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同行援護従業者の平均給与

厚生労働省の「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果(p.80)」によると、同行援護事業所における常勤ヘルパーの平均給与は、295,500円です。非常勤ヘルパーの平均給与は、96,390円でした。
実際の給与は、地域や事業所規模、業務内容、勤務時間数などによって変わるため、上記は参考程度にご覧ください。

お住まいの地域で同行援護従業者として働いた場合の給料が気になる方は、介護業界に特化した転職エージェント「レバウェル介護(旧 きらケア)」にご相談ください。介護業界に詳しいキャリアアドバイザーが、同行援護従業者の待遇や職場環境、業務内容などをお伝えします。「転職を迷っている」という段階でもOKなので、気軽にお問い合わせくださいね。

同行援護従業者として働くのに必要な資格

同行援護従業者として働くには、以下のいずれかに該当する必要があります。

  • 同行援護従業者養成研修一般課程以上を修了している
  • 介護福祉士資格の取得もしくは介護福祉士実務者研修の修了と、視覚障がいのある方の直接処遇経験1年以上を満たす
  • 居宅介護職員初任者研修もしくは介護職員初任者研修の修了と、視覚障害のある方の直接処遇経験1年以上を満たす
  • 視覚障害者外出介護研修の修了と、視覚障害のある方の直接処遇経験1年以上を満たす

同行援護従業者として働くには、同行援護従業者養成研修の修了などが必要です。同行援護従業者養成研修には一般課程と応用課程がありますが、一般課程を修了していれば同行援護に従事できます。

同行援護従業者養成研修一般課程に受講要件の定めはありません。講座を開講する教室に申し込みをし、すべてのカリキュラムを履修することで、資格を取得できます。より専門的な知識や技術を習得したい方や、同行援護事業所のサービス提供責任者を目指す方は、応用課程を受講すると良いでしょう。

同行援護従業者養成研修については、「同行援護従業者養成研修とはどんな資格?取得方法やカリキュラム内容を紹介」も参考にしてみてください。

同行援護に関するよくある質問

ここでは、同行援護に関するよくある質問を紹介します。同行援護に興味がある方は、参考にしてみてください。

同行援護と行動援護の違いとは?

同行援護と行動援護は、対象者と提供するサービスが異なります。同行援護は、視覚障がいがあり一人での外出が難しい方に同行し、移動時や外出先において必要な情報提供や移動援助を行うサービスです。一方、行動援護は知的障がいもしくは精神障がいがあり、移動や外出に支援が必要な方が利用。ヘルパーは、外出に伴う危険の回避や、利用者さんに行動障がいが起きたときの対応などを行います。
行動援護については、「行動援護とは?移動支援と同行援護との違いや仕事内容を解説」をご覧ください。

同行援護の読み方は?

同行援護は、「どうこうえんご」と読みます。同行援護とは、視覚障がいがあり移動が困難な方の外出に同行し、移動に必要な手助けを行う障害福祉サービスです。視覚障がいがある方が、余暇活動を楽しむためなどに利用されます。詳しくは、「同行援護とは」をご覧ください。

まとめ

同行援護とは、視覚障がいがあり移動に困難を伴う方を対象に、外出を手助けする障害福祉サービスです。同行援護従業者が外出に同行し、移動時や外出先における視覚的情報の提供や安全の確保を行います。

同行援護従業者の主な役割は、視覚的情報が得にくい、もしくは得られない利用者さんに、言葉で移動に必要な情報を伝えることです。また、看板や自転車などの障害物にぶつからないよう、危険を避けるための援護も行います。

同行援護従業者として働くには、同行援護従業者育成研修を修了したうえで、同行援護サービスを提供する事業所に在籍する必要があります。

「視覚障がいの方を支える仕事をしたい」という方は、レバウェル介護(旧 きらケア)にご相談ください。経歴やキャリアビジョンをヒアリングしたうえで、あなたに合った職場をご提案いたします。サービスはすべて無料なので、お気軽にお問い合わせください。

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